05#1.Impulse


・・・・・

「ジン兄さ~~~ん!」
「ん?旭か、どうした?」
愛用のロヘンに手入れをしているジンのもとに
旭が歩んできた
「いえ、ちょうど狩りをして戻ってきたとこに兄さんがいたので・・・」
「そうか、どうだ、調子は?」
ジンの言葉に少し浮かない表情をした
ジンはロヘンの手入れを一旦やめ
旭に声をかける

「浮かない表情をしているな、どうした?」
少しの間を置き、旭がジンに問いかける
「・・・・ジン兄さんは何の為に剣を振り続けているのですか??」
「何の為?」
「僕は、兄さんから教えて頂いたこの五神流や剣技武術を学んで
少しづつですが自分でも強くなっているのがわかります。
ですが・・・・こうなんていうか・・・・」
うまく自分の言葉で説明できない自分にさらに顔が歪む

「意味を持たない剣を振っている自分は
これでいいのかっていうことか?」
「はい・・・・」
ジンはロヘンを持ち陽に当てる
ロヘンに当たった陽が反射し
旭とジンの顔を当てた

「そうだな・・・・
まだ旭にはわからないかもしれないが
オレは・・・・」

最終更新:2010年02月23日 06:53