どちらかとゆーと理論的な技術情報。
まぁ電気系?わかんない。
バランス・アンバランス伝送
アンバランス伝送は一般的な伝送方法で、シグナルライン(往路)とグラウンドライン(復路)の2本の線で情報伝達する。
バランス伝送はシグナルラインを正相(Hot)と逆相(Cold)の2つにし、合計3本の線で情報伝達を行う。
バランス伝送のメリットはノイズに(多少)強いという点。HotとColdにノイズが加わっても、受信側でHotの信号とColdの信号の差分を取るので、結果的にノイズがキャンセルされる、という仕組み。
簡単な計算だと、送る信号をX、ノイズをa、受信側で差分を取った後の信号をYとでもしておく。このときHot、Coldの信号H、Cは
H=X, C=-X
となる。伝送中にノイズを受けた信号をH',C'とでもすると
H'=H+a, C'=C+a
となる。受信側の処理は
Y=H'-C' なので
=(H+a)-(C+a)
=(X+a)-(-X+a)
=2X
となって、なんかノイズが消えてますよ、ってことです。
TeX使いたいなぁ…wikiでも。
電磁気的には、中心導体(シグナルライン)のまわりを囲むように外部導体(シールド/グラウンドライン)が存在する場合、中心導体は外部の電磁界(ノイズ)の影響を受けないということが一般的に知られているが、現実はシールドが完全になされるわけではないので、ノイズの進入は十分ありうる話である。ってかある。
いろんな理由から、
アンバランス伝送は5mまで!!!
というか既製品で5m以上のアンバランスケーブルはほとんど見かけない。ギターシールドでも最長5m程度じゃないのかな?
まぁインピーダンスの面からも、一般的なアンバランス伝送はノイズに弱いという面があったりします。
(送りも受けも、バランス伝送は数百Ωの低いインピーダンスだけど、アンバランスは数kΩが基本的)
かといってバランス伝送もノイズに多少強い程度で、延長距離が長ければ長いほど、それによる音質劣化は避けられない。
近年デジタル伝送システム(デジタルマルチ)が普及して、多くのPA屋がそのことに驚かされている様子。
バランス・アンバランスの接続に関してはAPHEX EXPRESSOR model 651の取扱説明書(日本語訳)の最終ページにいろいろ書いてあります。
まぁ、今の環境(接続)が機材にとって最も良い環境ではない、ってことです。
音量差
バランス出力をhotのみ(アンバランス)で受ける時と、hotとcold(バランス)で受ける時、受け側の電圧は2倍と大きく違ってくる(6dBの差)。おそらくバランス伝送を基準にほとんどの機材は設計されているので、どこかにアンバランスな機器を入れると音量が若干減る。
DN360については、アンバランス出力ではあるが、出力段の増幅が2倍(6dB)となっているので、音量差は発生しない。
ただDriveRackをかますと音量がなんとなく増えた気がする・・・この音量変化は後述のパラ結線の問題かも。
音質
基本的には変わらない。
が、バランス伝送はどうしても通す回路の数が増えるので多少悪化する、という人もいるけどごくわずかな差だったりする。
むしろ外来ノイズを気にしなくてよくなる分ましか?
コンソール側の状況
全入出力がバランス伝送に対応。
ST Inputに関してはアンバランス入力。monoのInputB(標準)はバランス対応
13~16chはアンバランス入力。AUX,STEREO,MONOはバランス出力(書いてあるけど)
ピン入力以外は全てバランス入出力
逆相
過去の機材は、アメリカとヨーロッパでキャノンの規格が違っていたので2-hotoと3-hotが混在している(1-GNDは共通)。
DN360は元々3-hotの機材であるが2-hotに改造済みである。
DI-1も3-hotが基準の機材だが、出力の位相切り替えスイッチを搭載しているので、逆相側にしておけば問題はない。
現在問題になりそうなのはE131とP-150D。ただほとんど使用しないが。E13に関しては、インプット/アウトプットをキャノンまたは標準で揃えておけば、結果的には問題はない。P-150Dは入力側で逆相に変換するか、出力側で+-を入れ替えないと、他のアンプとの整合がつかなくなる。
ある音を逆相にすることで、無理矢理埋もれている音を(ちょっと不自然だけど)引っ張り出す方法もある。
ファンタム電源
基本的にキャノンコネクタでの使用に限定されている。
HotとColdに+48Vがかかり、マイクなどの機器に電源を供給している。
バンドサポート等マルチで分割する場合、どこかでアンバランスな状態(3pinをGNDに落とすこと(例:GFのステレオ入力に入れる)にすると電源供給されなくなるので注意。
この時、
最悪の場合電源供給源のコンソールの電源回路が故障する恐れがあるので注意。
(一応保護抵抗は入っているみたいですが・・・)
またインプット側の電解コンデンサが破裂する可能性もあり(耐圧を超える為)
あとファンタム電源は必ずしも+48V必要なわけでもない。
デシベル
比率をあらわす。比率自体が0からかなり大きな値になりやすいので、対数表示のdBという単位をよく使う。
ついでに、人間の感じる音量は対数表示でないと、値(アンプの出力)と感覚とが大きくずれる。
いろいろ単位が多くてめんどくさい。
とりあえず使いそうなものだけ。
dB
相対量。
導出式は
G=20log10(y/x)
G:ゲイン、というか入出力比〔dB〕
x:入力電圧。dBuやdBVを算出するときは0.774とか1.0とか基準電圧。
y:出力電圧。dBuやdBVを算出するときは計算したい電圧。
10は小文字に。つまり常用対数(底が10)ですよ。
あっとうぃきのプラグインが正常に働かないので小文字になってくれません。
大体の対応表
dB |
比率 |
0 |
1 |
3 |
√2 |
4 |
1.6 |
6 |
2 |
10 |
3 |
20 |
10 |
26 |
20 |
30 |
30 |
32 |
40 |
34 |
50 |
38 |
80 |
40 |
100 |
カンのいい人なら気づくけど、dBでの足し算は比率では掛け算。表のは大体の値なので合わないけどね。20dBと40dBは導出式見れば分かるけどキリのいい数字なので正しいです。
log使っているので・・・後は自分で計算して。
TDコントローラの感度設定値が26dBとか32dBとか38dBなのは、そこそこ大きくてキリのいい比率だからー
dBu
業務用機器でよく使う。絶対量
もともとはdBv(vは小文字)で表記されていたが、dBVと見分けがつきにくいのでvがuと表記されるようになったということ、らしい。
0dBu=0.775Vrms
4dBu=1.2Vrms
業務用機器のノミナルレベルは+4dBuである。
→アンプの入力設定1.4Vにした方がいいかもね。1.4V≒5dBuだけど。
rmsってのは実効値って意味です。
dBV
民生用機器でよく使われる。絶対量。
0dBV=1Vrms
RCAピンプラグの入出力の基準レベルは-10dBV≒0.32V
ちなみにコンソールによくあるRCAピンの基準は-10dBu≒0.24V
おそらくメータが0を超えても多少大丈夫なようにしてるのかな?
dBSPL
Sound Pressure Level(音圧)、絶対量
つまるところ音圧(聴こえる音量)を示す。
スピーカの最大音圧でよく見る。騒音の基準とかでも使う。
基準なんだっけ?基本はある電圧で発生する音量だったはず。
測定の方法はピーク値と時間平均値(とか)があるので、またここでも分類される。
すたっふ所有のスピーカは100dBSPL超えのものが多い。すごいよね。騒音源。
dBFS
Full Scale 、絶対量。
24dBu=0dBFSとなっている。
基本的な業務用機材の最大レベルが+24dBuであるので、これを基準としてみた表示法。
ただ見かけない。
24dBu≒12Vrms
最終更新:2006年08月27日 22:27