未成年者への死刑適用

Motion4: This house would extend the death penalty to minors
訳:未成年者にも死刑を適用します
○前提知識
1-1・死刑を認める/認めない
 刑罰の目的は、世間に対する抑止力と犯罪者の更生促進の2効力があるとされますが、死刑には二つ目の効能がないとみなされています。然るに更生の見込みがないというデータはほしいところですが、未来は分かりませんからね。

※5 日本の全犯罪の6割が、全犯罪者の3割にあたる再犯者によって犯されていることは覚えておいて損はないでしょう。ただし、公的機関も再犯率減少を目指すべく対策を講じており、この結果はまだ回答を待つべき時期にあることも忘れてはいけません。

 1-1・日本で死刑になるケース
 日本での死刑は原則一人以上の人間を殺害している場合に適応されます。被害者の人数が二人以上で適応されているケースが多いです。

 ※一人でも適応されたケースは、金銭目的、前科者による犯行、残虐、被害者感情に配慮したなどがあります。“残虐である”というのは、主観的で問題があるという意見もあります。
※死者二人で自首したサリン事件の実行犯1名が死刑を免れた一方で、一人の死者もださなかった別の一名が死刑になったというケースもあります。

1-2 ・少年法
少年法では、死刑者には無期刑を適用すること、また、無期刑相応の犯罪は有期刑10~15年とすることが定められています。成人(現在20歳)未満に適応され、実質11歳から少年院に送られる可能性があり、刑事責任を取らされる(刑事罰がかかる)のは、14歳以上です。現在刑事裁判の対象となっているのは、全案件の1%未満だといいます。

※3 少年法は07年に改正して11歳になっています。バスジャックを起こした14歳の少年の手記に、13歳未満は罰せられないから今のうち的なことが記されてたのが契機です。


1-3 ・少年犯罪
窃盗なども含めて少年犯罪は減ってます。基本的に減り続けています。2008年において、13歳の軽犯罪、中学生の校内暴力がわずかに増えたというものがありますが。一方で厳罰化の風潮は今も緩んではいないでしょうが、なぜ低年齢化が起きたのか、どうすれば更生構成させられるのかといった答えは出ていないままです。

4 裁判員制度導入で、14歳以上の少年による殺人に民間人が立ち会う可能性も生まれています。裁判員の票は“参考“ではありますが、被害者感情に傾きがちな凶悪犯罪で裁判員の出す票が厳罰に傾く可能性は大いにあります。

○方向性
 ・組立
 まずは年齢設定ですかね。勝つためには高く設定したいです。戦前の16歳とか。刑事罰適応の14歳にしない理由を作るためには、少し言い訳しなければいけません。少年法の14歳刑事責任発生は、「更生」のための設定であり云々。

 やはり難しいのは現状維持との差別化です。基準を厳しくしないと、もとより1%未満の少年犯罪者の刑事責任発生率に死刑が加わってどうなのよ…って展開が待っています。未成年囚の死刑のインパクト、確かにでかいですが、いずれ慣れます。もっと厳罰化なんて論が持ち上がる可能性は、否定派のポイントになるので。

 ・肯定側
 さらに犯罪者をゼロに近づけるために抑止力を強めるという題目は守らなければいけないでしょう。奪われた命に対して、犯罪者の失ったものが少ないという印象も大事です。次いで、再犯の可能性を暗示するために、死刑相当の犯罪者像をダークに仕立てる必要もあるかもしれません。本筋から脱しない程度に、ですが。

 ・否定側
 一番初めに、少年の責任能力の欠如を述べなければいけません。繊細で複雑な少年像を作り、そのうえで更生の機会を与えるべきという論調にもっていきましょう。更生してよかったっていう逸話があると説得力が増します。死刑ではそういった例は実現しえないことと、死刑の抑止力に統計的根拠がないことを付け加えてしめます。

○展望
 被害者への賠償と加害者の未来が争点です。何をしようと被害者の未来は帰ってきません。死刑をなくす話ではありませんから、少年に的を絞って本筋を保った議論をしましょう。


○資料
 1.Wikipedia
  -1.死刑
  -2.少年法
  -3.少年犯罪

2.減っています、少年犯罪   http://benesse.jp/blog/20090416/p3.html
http://plaza.rakuten.co.jp/shounenhanzai07/diary/200705190000/

 3.少年法改正  http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/syonennhokaisei.htm

 4.裁判員制度と少年犯罪  http://oshiete1.goo.ne.jp/qa5028775.html

 5. 再犯者の実態と対策 http://www.moj.go.jp/PRESS/071130-2.html

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年10月01日 05:13
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。