Argumentの比べ方

Argumentを比較する

Written by Shinya

ジョナサンに教えてもらった、Argumentの比較の仕方を紹介します。基本的にジョナサンから習ったことをそのまま書き写してますが、若干僕の意見とかを加えてたりします。
ReplyとかRefutationに役に立つと思います。

Argumentに反論したり、それをReplyスピーチで比較したりするときに役に立ちます。
Replyはジャッジさんに「自分達のチームが勝つべきなんだ!」っていうのを比較したりまとめたりしながらアピールする4分のスピーチです。(教科書203ページ)

Argumentは、Gov側がbenefitについて述べ、Opp側がharmについて述べます。
定額給付金として国が国民に1万円配ることするとします。
Govは、国民が1万円GETすることによってbenefitが生まれるということを述べます(経済効果など)
Oppは、国が国民に1万円配ることによってharmが生まれることを述べます。(財政圧迫など)
この二つはCRASH(双方が同じことについて全く違うことを言っていること)しています。反論やReplyでは、これらについて自分のチームが優れているということを説明してジャッジに納得させなければなりません。
その際に、以下の7つのポイントを参考にして、説得するといいです。

(1)How many people are affected?

文字通り、どれだけの数の人が影響を受けるかどうかということです。
たとえば、死刑を廃止する(THW<This House Would> abolish Death Penalty.)のモーションを考えます。
Govが、死刑執行人の心理的負担を理由に死刑廃止を訴えます。
Oppが、死刑廃止によって犯罪率が挙がるということを訴えます。
ここで、この(1)の観点から考えると、GovのArgumentは限られた人に影響を与えるということにとどまっていますが、OppのArgumentは国民全体に犯罪率の増加の影響は及びます。
つまり、どれだけの人に影響を与えるのかという観点では、OppのArgumentが優れているといえます。

(2)Who is affected?

誰が影響を受けるかという論点です。これは2つに分かれます。

(A)Morally

どちらの対象となる人が倫理的に妥当かという観点です。
同じく、死刑廃止のモーションで考えます。
Govが、殺人者は死刑廃止に賛成であるという理由で訴えます。(ちょっと非現実的…)
Oppは、80%程度の国民が死刑廃止に反対という理由で訴えます。
この場合、(A)の観点で考えるなら、殺人者と一般国民では明らかに一般国民が倫理的に妥当です。という理由でOppのArgumentが優れているといえます。

(B) Power

これは、影響を受ける対象が弱い存在か強い存在かということです。
たとえば、以下のような人々が弱い存在だといえます。
  • Minority race/religion
  • Disabled people
  • Gay people
  • Women
  • Children
  • Immigrants
(1)の観点と矛盾するようですが、弱い存在の人たちのことも考慮しなければなりません。
たとえば、たばこを子供に売ることも企業の自由ですが、企業と子供では明らかに子供の方が弱いです。(判断力がない等の理由で)そこで、子供を守るために、企業が子供にたばこを売るのを禁止するということが必要です。

たとえば、ここではTHW ban thin model.のモーションで考えます。ファッションショーとかで痩せすぎた人の出場を禁止するものです。
Govは、痩せていることを美だと国民が考えてしまって健康を害すると訴えます。
Oppは、デザイナーにも自由があるということを訴えます。
これはとらえ方によってどちらがいいとするかが変わると思います。国民をマスメディアに影響される弱い存在ととらえると、Govが有利です。ただ、デザイナーも弱い労働者と考えることができて、そうするとOppに有利になります。

(3)How much impact? What degree of harm (benefit)?

たとえば、abortion(人工妊娠中絶)の例を使います。
Quality of Life(生活の質)とQuantity of Life(どれだけの人が生きるか)が対立します。
中絶をOKにすると、経済状況が厳しいために子供をあきらめることで生活の質を高めることができます。一方そのせいで、命が制限されることになります。
どちらを犠牲にするかの問題です。

(4)Voluntary Harm or Involuntary Harm

自分から望んだ害か、望んでいない害かという問題です。
voluntary harmの例としては
  • 刑務官の仕事(死刑執行があることを知って職に着いた)
  • マリファナを使うことで馬鹿になった(健康への害も知らされていたはず)
これらはinformed decisionとも言えます。知らされた上で決断したことでもあります。

逆にinvoluntary harmの例として
  • 受動喫煙
などがあります。

voluntary harmは自己責任とも言えるため、involuntary harmの方が害が大きいといえます。

(5)Reversible or Irreversible

取り消しができるかできないかということです。
Reversibleの例としては
  • 誰かのモノを盗んだが、現物がまだあるので返せる
  • 盗んで転売などしたが、弁償ができる

Irreversibleの例としては
  • 放火で思い出の品を燃やした
  • 子供の死(新しい子供は同じ子供ではない)

実際のディベートでは、環境破壊で生物が絶滅してしまったら取り返しがつかないが、経済成長は後からでもできる等といったように使うのだと思います(筆者が考えました)

(6)Time

harmがいつ実際に訪れるかの問題です。
当然、早く訪れるharmの除去が優先されると考えられます。

(7)Fundamental Benefit(Harm)

環境保護と経済成長のどっちを優先するかということを例に説明します。

環境保護を優先すると、きれいな自然を取り戻すことができます。すると、eco-tourismを行うことができます。きれいなビーチを作り、そこに観光客を集めることができます。そうすることで経済成長が図れます。
逆に経済成長を優先する立場に立つと、環境保護を実践するにはお金がかかるので、それを集めるために経済成長を優先し、そのお金で環境保護ができるということが言えます。
この二つはFundamental(基礎的)な部分では、環境保護と経済成長を優先していますが、それが突き進むと、それぞれ違うことを実践することができています。

逆にHarmの方では、ある会社が自分の技術を独占する例を挙げます。
これは、Fundamentalな部分では企業努力に対しての報酬を受け取るということになります。ただ、過度に独占をしてしまうと、他の会社がこの分野で収益を上げることができるなくなります。それが突き進むと、経済全体に悪影響を与えるということになりかねません。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2010年09月02日 01:39
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。