私のおかげ?それとも、あいつの才能?
何はともあれ、いいことだけれど。
何はともあれ、いいことだけれど。
何のことかといえば、私の生徒・泉こなたの成績アップについてだ。
この前のテストで結果が結構あがったのだ。
私はそのお祝いとして、一緒に外食をプレゼントした。
これでまた頑張ってくれれればいいな。
この前のテストで結果が結構あがったのだ。
私はそのお祝いとして、一緒に外食をプレゼントした。
これでまた頑張ってくれれればいいな。
◇
今日は土曜日、あいつの家へ。
いつものように、車で向かった。
いつものように、車で向かった。
近頃、こなたはどうゆうわけか元気がない。
聞いてもはぐらかすばかりで。
まあ、言いたくないなら無理には聞かないけどさ。
…本音は相談して欲しいんだけどね。
聞いてもはぐらかすばかりで。
まあ、言いたくないなら無理には聞かないけどさ。
…本音は相談して欲しいんだけどね。
「じゃあ始めよっか」
いつものように、いつも通りに。授業は始まる。…これを授業と言うのかな?まぁ、どっちでもいいか。
こなたが問題解いてる間、私は暇だ。
こなたの部屋を見回す。
漫画やフィギュアがあったり、壁にアニメのポスターがはってあったり。
…相変わらずすごい部屋だな。いろんな意味で、ね。
こなたの部屋を見回す。
漫画やフィギュアがあったり、壁にアニメのポスターがはってあったり。
…相変わらずすごい部屋だな。いろんな意味で、ね。
「あんまりじろじろ見ないでよ」
「あ、ごめんごめん…」
怒られちゃった。
「終わった?」
「一応終わったよ」
最近問題解くスピードも上がった。
私が答え合わせ。
○と×をつけていこうとするが…なかなか×がつかない。
結果、×は二つだけ。
私が答え合わせ。
○と×をつけていこうとするが…なかなか×がつかない。
結果、×は二つだけ。
「スゴいじゃない!このレベルでこれだけとれるなんて…もう基礎は完璧みたいね」
「本当!?…これもひとえにかがみのおかげだよ。ありがと♪」
いきなり御礼言われちゃった。…ちょっと、恥ずかしい。
「おやおや、かがみんや。なんか顔紅いよ~?ねえ、デレた?ねえ」
む、ムカつく。
でも、こなたに言われると無性にこっちまで笑顔になれるから不思議だ。
でも、こなたに言われると無性にこっちまで笑顔になれるから不思議だ。
◇
今日のこなたは別にいつもと変わりないような感じだった。
でも、微妙に。
微妙にだけど、元気ないよ、やっぱり。
なんでだろう。
私にはどうゆうわけだかわかる。
微妙にだけど、元気ないよ、やっぱり。
なんでだろう。
私にはどうゆうわけだかわかる。
何かあるんだろうか。
いやあるから元気ないんだろうな。
いやあるから元気ないんだろうな。
私は今日も帰り際、聞いた。
「…ねぇ、何かあった?」
そう言うと決まって、
「…別に?」
なんて言う。ほら、今日も。
…正直、寂しいな。結構仲良くなれたんだし、先生・生徒というより友達同士になりたいんだよね…。
「私じゃ、頼りにならないかな…」
つい、こぼしてしまった。
「…じゃあさ、相談、していい?」
えっ?
今なんて?
今なんて?
「相談、乗ってくれるかな?」
……当たり前じゃない!
こなたが何か辛いなら、少しぐらいわけてよ。私でできることならいくらでもするからさ。
こなたが何か辛いなら、少しぐらいわけてよ。私でできることならいくらでもするからさ。
「じゃあさ、聞くけどさ…。…もしさ、かがみに好きな人ができたとするじゃん?」
好きな人…まさか…恋愛相談…?
「いないわよ」
つい反論。…せっかく相談してきてくれてるのに。
「だーかーら、いたと仮定して。…伝える?伝えない?自分の気持ちを」
…え。これって、やっぱり。
こなた、今、誰かに恋してるのかな…。
こなた、今、誰かに恋してるのかな…。
正直、信じられない。こなたが誰かに恋してるなんて。いや失礼な意味じゃなくて。
…こなたも、女の子なんだね…。
…こなたも、女の子なんだね…。
目の前にいるこなたが、無性に可愛らしい、アマリリスのような、タンポポのように見えた。
いっつもちょっかい、出すくせに。
恋心は忘れてないなんて。
恋心は忘れてないなんて。
その時のこなたは、なんだかすっごく、魅力的に見えて。
小さい体だけれど、想いが溢れ出ているようで。
小さい体だけれど、想いが溢れ出ているようで。
「…ねぇ、かがみ?」
はっとする。まさか、私、見とれてた…?
まさか、ね。
まさか、ね。
「ごめんごめん。私なら…ちゃんと、伝えるよ。大事な大事な、想いなんでしょ?」
◇
帰り、車の中。
今は赤信号。
さっきのことを、思い出す。
今は赤信号。
さっきのことを、思い出す。
…こなたの好きな人。
どんな人なんだろ。
やっぱりカッコいい人かな。
学校の人かな。バイト先の人かな。
どんな人なんだろ。
やっぱりカッコいい人かな。
学校の人かな。バイト先の人かな。
こなた、告白、するのかな。
だとしたら、どんな言葉なのかな。
だとしたら、どんな言葉なのかな。
あいつはどんな言葉を選ぶんだろう。
どんな表情で言うんだろう。
どんな表情で言うんだろう。
どんな場所で、どんな言葉で、どんな人へ…。
いくつもの、どんなを考えてしまう。
すると同時に、こなたがどこか遠くへ行ってしまう気がした。
――そんなの、嫌だ――
脳裏によぎった、叫び。
気付いてしまった。
あいつの特別仲良しになりたかったんだ。
だから無理に相談なんか乗って。
自分の知らないあいつがイヤだったんだ。
それは、きっと、独占欲。
だから無理に相談なんか乗って。
自分の知らないあいつがイヤだったんだ。
それは、きっと、独占欲。
誰かの人になんてならないでほしい。
誰かに想い、伝えないでほしい。
誰かに、誰かに、誰かに。
誰だか知らないけど。
誰かに想い、伝えないでほしい。
誰かに、誰かに、誰かに。
誰だか知らないけど。
やめて。私のこなた、とらないで。
…って、なに考えてるんだ私は。
いくらなんでも我が儘すぎるだろ…。
いくらなんでも我が儘すぎるだろ…。
でも。
誰かに想い、伝えたら、イヤだよ。
さっきは伝えた方がいいなんて、言っちゃったけど。
誰かに想い、伝えたら、イヤだよ。
さっきは伝えた方がいいなんて、言っちゃったけど。
誤魔化しようがない事実に、私は気付いてしまった。
…私、柊かがみは、
『ビビーーー』
「えっ?」
…信号が青になってた。しまった…。
私はアクセルを踏んだ。
うんと、強く。
それは、うんと、思い切り。
説明不要に続く
コメントフォーム
- (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-05-31 08:02:57)
- 続き気になります!頑張ってください! -- 名無しさん (2009-01-07 03:15:07)
- 続きがすごく気になります!
-- 名無しさん (2008-12-29 13:45:22)