『弾けた日常』その1

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教室中がざわめいている。

楽しくおしゃべりしてるわけじゃなく、戸惑い一色の音色で。

うん、まぁそうなるよね。

「こ、こなちゃん・・・」

私がゲーム好きなのは自他共に認める事で。

よく話題に出すことから、恋愛物・・・つまりギャルゲーや美少女ゲーを好物としてるのは、

少なくとも私の親友3人間では常識となっている。

まぁね、そういったゲームだと見かける展開だよ?

でもね、私はゲームはゲーム、リアルはリアルって区別をつけているつもり。

「泉さん、あ、あの・・・双子のご姉妹がいらっしゃったんですか?」

だって、ゲームはあくまでゲームで、仮想の中の物語だからこそ楽しめるわけじゃん?

もしバーチャルの物語がリアルで展開されたら、きっと私は避けて通るね。

ましてや、当事者になるなんて言語道断。

「・・・」

以上のことを踏まえて、言わせてもらう。

「こ、こなちゃん?」

「い、泉さん?」

「これなんてギャルゲー?」

目の前、教壇に出席簿を置きながら、戸惑いの表情を浮かべつつ転入生を紹介する黒井先生の横に。

「あー・・・ほら、皆、静かにしい。ほれ、自己紹介や」

「あ、えと・・・初めまして」

かなりおどおどした様子で自己紹介を始める生徒が。

「いずみ・・・泉、此方です。」


‥‥そう、私がいた。



『弾けた日常』その1




まんま私というわけでもなく、やや大人しそうだったり顔の黒子が右目に方にあったりと微妙に違いはあるけれど。

私に姉妹がいたなんて話は聞いたことがない。

おとーさんに隠し子とかもありえないかな。

おとーさんがお母さんを裏切ることは絶対無いからね。

お母さんの事を話すおとーさんの様子を見てたら誰でもわかるよ。

だから、私はむしろ楽しさでドキドキしながら彼女に話しかけた。

「初めましてー、泉さん」

「あ・・・・・・本当にそっくりなんですね」

ん?妙に落ち着いてるけど、事前に説明でも受けたのかなー?

「はい。朝、職員室で生徒名簿で写真を見せてもらいましたから」

「そっかー。でも、括弧のついてない文に返事するのはやめようね。あと、敬語はしないでいーよ。」

「あ、はい・・・いや、うん分かったよ。改めて、初めまして。宜しくね、泉さん」

括弧のとこはスルーですか、泉さん。

「お互いに『泉さん』じゃややこしいね」

「かといって、下の名前も同じでは・・・難しいですね」

と、みゆきさんにつかさの弁。二人とも順応早いねー。

「じゃあ・・・こなちゃんは『こなちゃん』のままで、泉さんは『泉ちゃん』」

「つかさはそれでいいけど、みゆきさんは呼びにくくない?」

「そうですね、『泉さん』と呼びなれてますから・・・いまからつかささんと同じ呼び方は難しいです」

やや苦笑気味なみゆきさん。

それでも「少し時間を頂けて、泉さん方がその呼び方を許して頂けるなら、直します」と言ってくれた。

「あの、私か泉さんを姓と名で呼び分けたらいいんじゃないかな・・・?」

ちょっと、言い辛そうに泉さんがそう提案した。

言い辛そうなのは、まだ部外者っぽい感じを持ってるから?

「では・・・私は泉さんのことは、今まで通り『泉さん』と呼んで、此方さんのことは『此方さん』と呼びますね」

「じゃあ、私はこなちゃんは『こなちゃん』で、泉さんは『泉ちゃん』だね」

「あ、はい。宜しくお願いします。ええと。。。」

「申し遅れました、私は高良みゆきといいます。宜しく願いしますね、此方さん」

「私は柊つかさ。宜しくねー、泉ちゃん」

「はい。宜しくお願いします。高良さん、柊さん」

と、お互いに自己紹介は終わったんだけど、なんか二人が微妙な顔をしてる。

なんでさ。

「な、なんかこなちゃんの姿で敬語を使われると違和感あるから・・・普通に喋っていいよ?」

「そうですね、私も気軽に話しかけていただけると助かります」

あー、そうだろうねぇ。

私も今更泉さんとか言われたら変な表情しそうだし。

あ、でもみゆきさんは変わんないのか。

でも・・・

むぅ、みゆきさん、此方さんと呼ぶのかー。

‥‥微妙にくやしいような。

ま、それはともかく。

「ええと、私達のあいだでの呼び方なんだけどねー・・・」

「あー、うん。どうしよ」

私たちは二人そろって腕を組んで唸る。

「あはは、こなちゃんたち、まるで鏡に写してるみたいだよー」

「ここまでそっくりだと、入れ替わったら区別つかないでしょうね」

むぅ、やっぱり傍からだとそう見えるかー。

私の目の前で私と同じように腕を組んで小首傾げる姿を見ると、私は不思議な感じがするけどね。

‥‥おお!

閃いた、閃いちゃったよ。

私たちの間で、すっごいジャストフィットする呼び名があるじゃん!

「ねね、泉さん」

「あ、はい。なんですか?」

私は彼女にビシッと指差しして告げた。

「私が1P、泉さんが2Pね!」

「・・・は?」



何度でもいうが、私はオタクじゃない。

こなたに言わせるとラノベ好き=オタクらしいが、それには断固たる態度で異議を唱えるべきね。

私は小説全般が好きなのであって、ラノベもそのカテゴリーの一部よ。

大体、私はこなたと違って挿絵では選ばないし。

大事なのは内容よね。

「あ、やふー、かがみ。どったの?入り口に突っ立ったままだと邪魔になるよ?」

あ、いや。ここで小説に対する持論を語ってもてんで的外れで無意味なのは理解してる。

でも、人間は理解できないことに遭遇したら、自分の理解できる物に思考を退避させてもしょうがないんじゃない?

別に、こなたの警戒心の薄さへの対策と傾向でもかまわない。

それなら30分以内にA3サイズのレポート用紙30ページ分は持論を展開できる自信がある。

フランス書院に投稿しても他作品に見劣りしない出来になるだろう。

一昨日こなたの最近の家での格好なんて、ブラも着けずにタンクトップ一枚で屈んでくるもんだから微妙にチラチラ見え・・・

え、フランス書院をしらない?

知らないなら知らないでいいわよ。

世の中、知らないでいいことって結構あるわよね。

「あ、お姉ちゃん。いらっしゃーい」

「いらっしゃい、かがみさん」

とにかく、前半の私の思考はごく普通なのであって・・・問題があるのは目の前の出来事なのだ。

Think about common sense!

いかん、動揺してる。

落ち着け私、平常心だ。

「かがみー、こっち来なよー。紹介するからさー。」

危険があるわけじゃない、むしろ目の保養が増えじゃなくて、こなた達が楽しそうに会話してるから歓迎して良いのだろう。

飼ってたジャンガリアンハムスターが増えたら、こんなこんな感じなんだろうか。

今度、頬擦りしてやじゃなくてラノベを読ませてみようか。

そんなこなた達を並べて、横から眺めてみよう。

右にこなた、左にこなた。

うわ、天国がみえそうだわ。

うん、よし。

問題ない、いつもの私だ。

さあ、突っ込もうか。

「あんた、細胞分裂もできたの?」

「ちょっ、酷!人をアメーバーみたいに言わないでよ!」



こなたの隣にこなたがいやがった。



‥‥萌え?


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  • これは今まで見た中で新鮮なネタですねww
    続きを楽しみにしてます -- 名無しさん (2008-11-11 21:57:04)
  • 続き期待!!ww
    さてどうなるのか かがみは、どうなるのか楽しみに待ってますwもしかしてあのブログの人のネタかな? -- 名無しさん (2008-11-11 14:05:18)

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