初めてのデート【午後Ⅱ】

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初めてのデート【午後Ⅱ】


その後はゲームセンターへ行くことにした。

さあ、腕のなる時間だよ~。

「UFOキャッチャーやろ?」

私は提案した。

「いいけど…あんまり得意じゃないんだよなあ…」

前やった時のことかな?確かに落としまくってたよね。

からかっちゃえ♪

「かがみがやると貯金箱に早変わりだもんね~」

なんて返してくれるかな?

「う、うるさい」

やっぱりかがみは可愛いなぁ。
バカップル、別に悪くないよね。

「あれとろうよ~」

「リラッタヌじゃない。いいわね」

私が指したのは、リラッタヌのぬいぐるみ。
ぬいぐるみと言ってもかがみの部屋のボン太くんみたいに大きいのじゃなくて、もっと小さい、10センチくらいの。

とゆーわけで早速プレイ。
狙い目は…手前のこのコかな?
操作して狙い目の上へ移動させる。
取れますように…。

「いけそうかな?」

いい感じでつかんだ。
お、持ち上がった!

「流石ね、すごいじゃない」

「まぁね~。まだわからないけど」

ゴールまであと少し。

ところが…

ドシーン!!

「なっ!?」

大振動が走る。結果…失敗。

最初何がなんだかわからなかったけど…
走ってた子供がUFOキャッチャーにぶつかったらしい。

その子は友達と追いかけっこしてたらしく、またすぐに走り去っていった。こっちなんて気にも止めず、笑いながら。

「ちょ、なによあの子!あとちょっとだったのに~!」

…なんか凄い怒ってるよ。

「まぁ確かに予期せぬ出来事だったねぇ~」

「あんた腹が立たないの!?」

そんなこと言われても。確かに少しイラッと来たけど、相手が子供じゃ仕方ないよ。

かがみを落ち着かせなきゃね。
私は言う。

「まあまあ…あんまり怒っちゃ、かわいい顔が台無しだよ~?かがみん☆」

ふっふっふ…これ言えば落ち着いてくれるかな?
実際かがみは笑顔が似合うんだから。

「な、何言ってんのよ…ばぁか」

きたー♪ツンモード発動!
このかがみ、可愛いのなんの…。
ますます好きになっちゃうよ~。

「てゆうか、いつも私を怒らせてる奴の台詞か!」

そんなに怒らせてたっけ、私…?

「えー?それは違うんじゃないかな?
だってかがみその時、嬉しそうだよ?」

「喜んでないから…全く」

ツンツンしちゃって…全く♪

「まぁ気を取り直して再開再開☆」

「…今度は私がやるわ」

かがみがやるのか~。大丈夫かな?
あんまUFOキャッチャーでお金使わせたくないよ。

「大丈夫~?またどんどんやると…」

「大丈夫よ!…多分」

多分かい。
まぁ、頑張ってねかがみん!

…うぃーん…ガーッ…ガシッ

お、つかんだ!やるなかがみ。
最後までいけるかな?

「よし、こい………っ!あー、ダメかぁ」

結果、墜落。
残念だったね…。

「難しいのよねぇ…よし、もう一回!」

もう一回。この言葉はあてにならないもんだね…。



しばらくたった。


「な、なんでこんなにとれないのよ…」

いや~、やっぱり簡単にとれちゃ面白くないし、損しちゃうからでしょ。

かがみは見事なまでに失敗を連続させていた。

「あ、もう細かいのないや…両替機は…」

「ストーップ!」

だめだよこれ以上は。負のスパイラルだよ。

「なによ、あと一回でとれそうよ?」

「それ5回くらい言ったよね?」

むぅ、と黙るかがみ。
でも確かにいいとこだね。結構掴みやすくなってる…チャンス!

「私がやるよ」

「…わかったわ」

さぁ腕がなる。いくぜっ!



結果。…とれました!

「やったね~かがみん!」

「そうね…流石はこなたね」

なんか悔しそうなかがみ。無理もないか。…なんかいいとこどりしちゃったみたいだし。
でもかがみじゃとれなかったんじゃないのかな…?

でも、そんなことはどうでもいいんだ。

「はい、かがみん☆」

「え…」

戦利品をかがみに差し出す。

「こなたのじゃない、コレは…」

「な~にを言ってるのだ、かがみんや。一番頑張ったんだから、かがみんのだよこのリラッタヌは♪」

かがみの不満顔が笑顔に変わってゆくのがわかった。

「い、いいの?」

「だ~か~ら、いいっていいって」

「…ありがと、こなた。こなたからのプレゼントね、これ…!」

それは間違いかな、かがみん。

「何言ってるの。2人の力合わせてとったんだから、2人のプレゼントでしょぉ♪」

またかがみの顔が幸せに彩られてゆく…


「そっか…そうね!ありがとう、こなた…」

莞爾として笑うかがみ。

喜んでくれて、ありがとう。

私の特技って活かす機会、あんまないからね…。

好きな人に喜んでもらうと、こっちだって嬉しくなっちゃう。
好きな人が幸せそうな顔してれば、こっちだって幸せになれちゃうんだ。

好きな人と2人なら、幸せは二倍に変えちゃって。辛さは半分こにわけあって。

好きな人と時間をともにするって、そうゆうことなんだなぁって、感じたよ。

かがみが私にお礼を言うなら、私もお礼を言わなきゃね。

「ありがとね、かがみ」

「?なんであんたがお礼言うのよ?」

かがみ、それはね…

「幸せくれて、ありがとう…」



「かがみ~…あれ撮ろ?」

UFOキャッチャーを離れて、いろいろゲームやりながら歩いてた私たちだったけど、こなたが何かを指差したみたい。

「なぁに?」

こなたが指したのは…プリクラだった。

「やっぱ撮るのね…」

「カップルの定番だしね~」

私もこなたとのプリクラが欲しかったんだけどね…。
みんなで撮った時のも大切だけど、やっぱり2人のが欲しくって。

恋人同士なんだし、ね。

私とこなたはプリクラの中に入る。

「美白モード全開にしよっかねぇ?」

「ちょ、鼻なくなってるって!」

真っ白じゃない。お化けか。
レベルは4に設定。

『好きなポーズを選んでね~』

機械が喋りだした。

「どれにする?」

こなたに聞くと…

「これとこれとこれと…これ☆」

見てみて驚く。

「抱き合うのは恥ずかしくない?」

「誰も見てないんだし、いいジャーン?」

いいジャーンて。
てか、もう押してるし!

『じゃあ、いくよー☆はい、チーズ!』

パシャッ

機械の声の後、撮影。

ポーズは最初は普通にピース。

次は前後に並んで撮った。

そして次は…

「来ましたねぇ、抱き合うの」

来ましたねぇって…。抱き合うのなんて恥ずかしいわよ…。

でも、相手がこなただから。

そう思うと、自然と和らぐ。

いつもそうだ。
どんなに恥ずかしいことだって、相手がこなた、そう思うとどうでもよくなってしまう。

こなたがいると。
私は、変わる。
私は、変われる。
こなたは私を、変えてくれる…。

どんなに嫌なことでも、こなたが側にいてくれるなら。
どんなに辛いことでも、こなたが隣にいてくれるなら。

きっと、耐えられるんだ。

きっと、強くなれるんだ。

こなたのことが、…好きだから。

「恥ずかしいわね…ほら」

「ふふ、恥じらうかがみ萌え☆」

「う、うるさい」

私がこんな気持ちを知ってか知らずか茶化す恋人。


顔が熱いな…。画面をみれば、いつもより紅く染まった頬が見える。

照れてる自分を見るのは、不思議な感覚だった。

『じゃあ、いくよー☆はい、チーズ!』

パシャッ

「次で最後だね…」

「そうね」

私まだ、顔紅いだろうな。
汗はかきたくないんだけどな。

「かがみん…」

「何よ?」

突然、少し切なさをまとった声が私の耳に入った。

…こなた?

「こっち向いて…」

「え?」

こなたを見ると。

…目をつぶり、こっちに唇を突き出していた。

ま、まさか…!

「やだ、恥ずかしいわよ…!」

さっきの紅い顔が10倍くらいに熱くなる。

「かがみ…早くぅ…」

正直、この顔のこなたは、本当に、可愛らしかった。

瞑る瞼を飾る、長くつややかなまつげ。
突き出された、不安げで、可愛らしくて、少し艶っぽい唇。
桃色と紅色の間の、淡く熱い頬。

こなた…。

たまらなく、愛おしくなる。

キスを求めてくるこなた。

…愛を、感じた。

私も、キス、したくなった…。

こなたに、触れたくなったよ…。

こなた……。

私も、目をつぶり。

肩に手を置いて…

唇を、こなたのそれに、近づけてゆく…

だんだんと。ゆっくりと。

遠く短い2人の間は、少しずつ、縮まっていって。

そして……。

唇と唇が、ぶつかる。

何も、考えられない一時へ。
幻に似た、一時へ。

…私は落ちていった。

『じゃあ、いくよ~☆はい、チーズ!』

カシャッ



まだ顔が紅いかがみ。
私も多分まだ紅い。

…すっごく、幸せだったよ。

複数の中からキスのを含めて、ピースのとか抱き合ってるのをチョイスした。

「そんなによかった~?」

「な、何言ってんのよ…」

今は落書き中。お楽しみタイムだよね!

「ほら、このチュウしてる顔のかがみ可愛い~☆」

「もう言うな…」

「かがみは何書いてるのかな?かな?」

見てみると、『一期一会』にハートマーク。

「…かがみってさ、結構乙女だよね」

「うるっさい!あ、あんたは何書いてんのよ」

「ん~、私はね~『一生愛す☆my嫁ラヴ』」

「たいして変わらないじゃないのよ」

「まあね~」

キスのはめちゃめちゃゴージャスにしといた。キラキラ、とゆうかギラギラしてる。

「…恥ずかしすぎるわよこれ」

キスのを指差す。
ちょっとだけ茶化しちゃえ。

「かがみはやだったのかなぁ?キス~」

するとかがみは…

「……やなわけないわよ…?」

…あれ。空気が、こそばゆくなってきた。“いい雰囲気”に突入したみたい。

なんか恥ずかしいよ。

かがみの顔を見てられなくなった。
見てるとなんか自分が自分でなくなるような気がした。

でも、もう逃げないからね、かがみ。
決めたんだから。逃げないって。

恋人、として。

愛する者、として。


「かがみ…」

「なぁに…?」

「き、キス、しよっか…」

よく私はこんなセリフ言えたもんだ。
とゆうか、さっきしたばっかりなのに変だよね。でも何言っていいかわからなかったし…。

ドキドキドキドキ。

胸の鼓動が頭に響く。
心臓が爆発しちゃうよぉ…。

顔がなんか熱いとかそれどころじゃない。

ドキドキドキドキ。

もう死んじゃいそう…。

「いいわよ…」

かがみを見ると、目があった。
やばい。やばいよ。恥ずかしすぎて死んじゃいそうだよ…。

かがみは…目を閉じちゃった。
私は…もう頭の中では心臓の爆音しかなってない。

唇を、かがみのそれへ。

震えながら近づけてゆく…。

私とかがみは、その日2度めのキスをした。




プリクラタイムはおわった。
いろんな意味で頭がパンクしてた。

「なんでそんなにフラフラなのよ…」

「いや、まあ、ねぇ」

「あんたがそんなに緊張するなんて意外だったわよ」

それは言わないでほしいなぁ…。私なりに勇気出した結果なんだよ…。

私は想いを全部、言霊に変えた。

それを抑えようとするものは、何もなかった。

「…かがみが相手だからなんだよ?かがみが、恋人だから…」

初めて素直に言えた気がした。

今まで言ってきた言葉も嘘はないし、全部素直な気持ちだった。

でも今は、なぜかそれ以上に、心から気持ちを言葉にできた気がしたよ…。

見える世界も、今までとは違って見えるんだ。

どうしてなんだろう。

今は、吸う空気も、感じる光も、震える音も、みんなみんな真新しいもののようだよ。

そこは、新しい世界だった…。

今までとは違う、世界だった。


かがみは言う。

「こなたが私の恋人で…私は幸せだよ…」


そのかがみは。

――私が、出会ってからはじめてみる笑顔だった。



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