ホントウノオモイヲ

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「もう朝かぁ……。あれ、昼か……」
目が覚めて時計を見ると、もう13時。
休日の朝はゆっくり寝てられるから、寝起きの気分は最高~……のはずなんだけど、今日は最悪だった。
その理由はもう言わずもがなだね……。
空も私の心を映したようなどんよりとした曇天だった。
今日雨降るって言ってたっけ……なぁ?
あぁ……そういえば昨日はテレビもネットも見てないからわかんないや……。
……天気だけじゃない。
もう、何もわかんないよ……。

唯一分かること。
それは、私が望むこと。
でも、それを実現するための手段・方法はわからなかった。

「………はぁ」
昨日、みゆきさんと少し話をしたけど、結局私は何も行動を起こせずにいた。
「……かがみがなんであんな怒ったのかだけでもわかれば……」
人の心が読める能力をこんなに欲しいと思ったことはないよ……。
………まぁ、あったらあったなりの苦労があるんだろうけどね………。

私はいつも、人の心を読む必要がないようにってあんまり人に関わらないようにしてきた。
人と一線を張るってわけじゃない。
言うならば、仮面をつけていた。
人に認知されないような、気付かれないような仮面を。

気付かれなければ、相手にされなければ人を傷つけることはない。
人との馴れ合いを望まなければ、何も起こることなんてない。
だから、いつも一人。
だから、楽。
だから、この仮面を私は選んだ。
だから、慣れた。
だから、ずっとこの仮面のはずだった。
だけど、そうはならなかった。

つかさと会って、みゆきさんと会って……そして、かがみと会って。
私はみんなといることを望んでしまった。
みんなの温かさを手放せなくなってしまった。
馴れ合いなんてバカバカしい。
そう思っていたはずだったのに、私はいつの間にか、自分でこの仮面を外していた。

みんなに笑っていて欲しい。
誰にも悲しい顔なんてして欲しくない。
いつしか、そう思うようになっていった。
親しくしてくれる人であればあるほど……。


私の小さい頃に、お母さんは死んじゃった。
それでも、私は人としての道は踏み外さず生きてこれた。
これは一重に、お父さんのおかげだった。

お父さんがキモい引きこもりがちなオタクであることは、疑う余地もない。
でも……そんなお父さんでも……いや、だからこそ、私はとても感謝し、誇りに思ってもいる。

お父さんは私が寂しくないように、悲しくないように、いつも明るく接してくれた。
その笑顔でいつも楽しませてくれた。

私に対する隠し事もなかった。
エロゲーとかマンガやアニメも、私の前で堂々とやってたし、みてた。
だから、私は非行に走るようなことはなかったし、お父さんに不信感を抱くようなこともなかった。

色々な迷惑をかけたと思う。
でも文句も言わずに、私のために本当に色々してくれた。

もちろん、お母さんがいてくれたらもっと良かったよ。
もっと甘えたかったし、一緒に話や家事とかしてみたかった。
でも、それは絶対に言わない。
お父さんを絶対に傷つけるから。
別にお父さんの言動をキモいって言う限りでは、冗談だってとってくれる。
でも、お母さんがいないことに関しては、冗談で取れる内容じゃない。
あれだけ私に温かさをくれたお父さんを傷つけるなんて、神様が許しても私が許さない。

……きっと言ったとしても、いつもみたいにふざけるんだと思う。
でも、心の中ではきっと苦しくて、悲しくて辛くて………。
でも、私の前では絶対に笑顔を絶やさないようにって、我慢して……。
きっと、ごめんな、って言うんだろうな……。
謝らなきゃいけないのは、そんなこと言ったほうなのに、ね……。

この前だって、お母さんの話を少し出しただけで、お父さんは私に寂しいかって聞いてきた。
私は内心焦ったけど、なんとか平静のままお父さんに本心を伝えられたけど……。
もし少しでもお父さんに罪悪感を持たせちゃったら、私は娘として、人として自分が許せない。

それに、お母さんは私のそばにいてくれてる。
説明するのは難しいけど、絶対。
時々お母さんの声を、温もり気を感じる気がするんだ。
もちろん覚えてるわけないんだけど……。
でも、わかるんだ。
この優しさ。この温かさ。この心地よさ。
お母さんに間違いないって。

私は近くからも遠くからも、十分過ぎるくらい温かさをもらっていた。
そんな二人の温もりをずっと感じてきた。

だから、二人の他にも私に温もりをくれたみんなに笑っていてほしかった。
だから、みんなといつまでもこの日だまりのような日々を過ごしたかった。
だから、みんなに悲しい顔をしてほしくなかった。
だから、私は憂愁の気持ちを封印した。

それはもしかしたら、仮面だったのかもしれない。
決して悲しい顔をしない、そんな仮面。
その仮面は、だんだんと張り付いて顔からはがれなくなっていた。

―――それは、素顔の消失。

けど、それでもよかった。
みんなが笑顔でいられたから。

――――でも、一人だけは違った。

私の仮面を剥がしてくれて。
私の素顔を見つめてくれて。
その私を好きって言ってくれた。
それが――――かがみだった。

温かくて、安心出来て。
お父さんでもなくて、お母さんでもなくて。
特別な存在。
そう呼ぶのが相応しい、そんな人だった。


『つかさ~、次の授業で使うから辞書返してくれる?』
『あ、ごめんね、お姉ちゃん。えと……はいっ』
『ありがと』
『……あなたがつかさの双子のお姉さんですか……?』
『はい、そうですけど……』
『お姉ちゃん、この人が前に話したこなちゃんだよ~』
『あ……どうも、いつもつかさがお世話になってます』
『いえいえ、私の方こそ』

最初、私は1つ目の仮面をつけていた。
かがみも、他人行儀な話し方だった。
当たり前だけどね。
私たちは、他人だったんだから。


『泉さん、お弁当自分で作ってるんですか』
『はい、朝が辛い時は、チョココロネで済ませちゃいますけどね』
『あはは、つかさと同じで、朝弱いんですか』
『そんなに強くないですねぇ』

だんだんと近づいていった。
………歩みよってきてくれたのは、かがみだったけど。
私には、仲良くするっていう感覚がイマイチ分からなかったから。
でも……もっと仲良くなりたい。他人じゃなくなりたい。
仮面の下の私は、そう思っちゃったんだ。


『泉さんのこと、名前で呼んでもいいですか?』
『それなら、私も名前で呼んでもいいですか?』
『もちろんですよ』
『なら私もです』
『そっか、じゃぁ……改めてよろしくね、こなた』
『う、うん、よろしく、その……かがみ』

この時、私は1つ目の仮面を外した。
―――こなた。
そう呼ばれるのが、どことなくくすぐったかった。
―――かがみ。
そう呼ぶのが、なんとなく気恥ずかしかった。


『し、しまったぁ……宿題をぉぉ……』
すっかり忘れていた宿題の存在。
いつもならあんまり問題ないけど、今日は前回の流れから行って、絶対私の番。
『後7分切ってる………』
まさに絶体絶命………!!
そうだ、みゆきさん……っ!!
っていないしぃッ!?
そういえばさっき先生に呼ばれてたような……。
ならつかさは!?
こちらもいないしッ!!
みゆきさんと仲良く雲隠れ!?
はぁ……武士のように潔く死を受け入れるしかなさそうだね……。
ばたっと、机に突っ伏す。
うう、でもやっぱり少しは言い訳考えとこ……。
どんなのが良いかな……。
とりあえず、やったけど置いてきたってのが―――。
『ほら、そんなことしてる暇があるなら、うつしなさいよ。今回だけだからね?』
『えっ……?』
唐突に声が聞こえて顔をあげると、かがみがノートを差し出しなから立っていた。
『かがみ……?どうして?』
『たまたま来たら、あんたがなんか必死そうな顔してたから多分そうだろうなって思ったのよ。違った?』
『いやいや、仰せの通りでございます、神様仏様かがみ様。そのお慈悲、遠慮なく頂戴させていただきます』
『バカみたいなこと言ってないで、早くしなさいよ』
『うん、ありがと、かがみ』
私はかがみから受け取ったノートを必死にうつし、なんとか授業開始前に終わらせた。
『ふぅ~、終わった~』
『もう、次からはちゃんとやっときなさいよ?』
『善処するってことで♪』
『おいおい……』

かがみに助けてもらった。
だから私もかがみのことを助けてあげたい。
家族でもない人にそう思ったのは、初めてだった。


『うち、お母さんいないから』
『『えっ……?』』
つかさとかがみの声が重なった。
『私がすごい小さい頃に死んじゃったんだ』
そう言ったとき、二人は凄く驚いたような顔をしていた。
あれ……?2人とも、どうしたの?
それが私の正直な感想だった。
その後すぐ悟る。
しまった……やっちゃった……。
そっか……私にとっては当たり前でも、2人にとっては違うんだよね……。

突然お母さんがいない、なんていわれたらどう思うだろう?
私には直接には分からない。私にはお母さんがいないのが当たり前だから。
でも、ゲームで考えれば分かる。
大技の前に何かしらの兆候があれば、防御したり離れたりして被害を抑えられる。
でも、それが突然来たら―――?
その結果が、今。
微妙な空気が漂っている、今。
かがみなんか、泣きそうな顔をしているようにさえ見える。

ごめんね……二人とも。
私、全然気にしてなかった……。

私に出来る唯一のこと。
それは―――。
『まぁ、だから家事はかがみ以上に出来るけどね~♪』
『突っ込み辛い雰囲気で余計なこと言うな……』
……何とか少し緩和出来た……かな。
あんまり深く受け取ってなければいいけど……。
これでもし今まで通りに接してくれなくなっちゃったなら。
―――それは、最悪な末路。

でも、二人は私に今まで通りに接してくれた。
そこには、こっちが虚しくなる生温い同情なんてものは、少しも感じられなかった。


『かがみ~ん、どったの~?』
『はぁ……また、体重がね……』
『ふむぅ』
『ダイエットしなきゃいけないわね……』
『数値1つに左右されて……。まったく、これだから女ってやつは……』
『アンタも生物学上は女だろ……』

かがみは別に太ったりなんてしてないんだから、ダイエットなんてする必要ないよ。
そう言ってあげたいけど、言えない。
仮面が私の発言を制限しているから。

張り付いた仮面は、もう剥がせなくなっていた。


『ん~~ん~~っ!!』
せっかくみゆきさんとつかさに当ててもらえて、これたライブ。
なのに、私の目の前には背の高い人がいて、どんなに背伸びしても全然見えない。
くう、今日ほど自分の背の低さを恨めしく思った日はないよ……。
そう思ったとき。
『……ほらっ』
『ぁっ………』
肩をそっとつかまれ、私は隣の席に移される。
そこは丁度隙間になっていて、ステージの上が良く見えた。
『わぁ……』
ギターを弾きながら熱唱している平野さん。
ずっと憧れていたその姿をみて、思わずドキドキした。

『すごかったねぇ~~!』
『感動しました』
つかさとみゆきさんがそれぞれ、感想を言い合う。
かがみも、2人の話に自分の感想を言っていた。

ライブ、本当に凄かった。
平野さんはかっこよかったし、それに生声も聞けた。
憧れの人を自分の目で見れて、すっごい嬉しかった。

―――でもあのドキドキは、それだけ……なのかな………?

『あれ、こなた、さっきから全然しゃべってないじゃん』
『あ、うん……』
かがみに言われて、顔を上げる。
『祭の後の脱力感って感じね。確かに、私も感動しちゃった』
けれど、その顔を真っ直ぐ見てられず、私は再び地面へと視線を戻した。
『うん……何だろうね……この気持ち……』

私の心をわかってくれて。
私の望みを叶えてくれて。
私に喜びを与えてくれて。

お父さんでもない。お母さんでもない。
もっともっと違う、温かさ。
それは、私のまったく知らないもの。

これって……もしかして――――。

もっと前の日からも、かがみと一緒にいたいって思うことは何度もあった。
でもそれは、つかさやみゆきさんと同じだったんだと思ってた。
かがみだけ違うクラスで一緒にいる時間が少ないから、二人よりもそう思うだけだと思ってた。
でも………違った。
私の感情は、『友達』に向けられるものじゃない。
私の感情は、『愛しい』というもの。

多分、そこで始めて自分の気持ちに気づいたんだと思う。


『またかがみだけ違うクラスだね……』
結局、3年生になっても私たち4人が一緒になることはなかった。
『ただでさえ顔合わせる機会が多いんだし、クラスぐらい別になってくれないと私が疲れるわ』
その言葉が、心に突き刺さる。
そっか……かがみは思ってなかったんだ……。みんな同じクラスになりたいって……。
『お姉ちゃん……』『残念ですね……』
つかさとみゆきさんの言葉が重なる。
『別に、いつものことでしょ?それにどうせ、こなたあたり、ノートだの教科書だの借りに来るんだし~』
『読まれてるね』
クラスが違っても、それを口実に会える。
それくらいなら、かがみと一緒にいてもいいよね……?
『まぁ、そんなわけで、先行ってて』
『うん、じゃ』『うん、また後でね~』
私たちはそのまま新たなクラス、3年B組の教室を目指して歩き出した。
つかさとみゆきさんがこれからのことを話しているのを尻目に、私はそっと後ろを振り返る。
そこでは、かがみがクラス発表の張り紙をもう一度確認していた。
泣きそうな、悲しそうな、そんな顔で。
……よかった、かがみも思ってくれてたんだ……。
私は心の中で嬉しいと思う反面、同じクラスになれなかったことが哀しく思われた。
同時に、かがみに出来るだけ寂しい思いをさせないようにしよう、と決心した。
友達として。そして、ちょっとだけ―――。



『昨日のドラマ、あの展開は読めたよね。流石にあれだけやったら分かりやすすぎだよねぇ』
『えっ!?こなた、お嬢様があの娘だってわかってたの?』
『そりゃ、あれだけ布石あれはね~。出会いのシチュとか、無意味に明るすぎるところとか、露骨だったよ』
『そ、それでなんでわかるのよ』
『王道じゃん。あんな出会いだったらどう考えても普通じゃないし、明るい性格ってのもね。
どうせ、お嬢様の時は暗い感じになるんだと思うよ。令嬢だからって抑止されてるって展開じゃないの?
で、主人公が強制は間違ってる!とか言うんでしょ』
『こ、こなた、凄いわね……。確かにそうなりそうかも……』
『ま、かがみにもしものことがあったら、私がどんな障害を乗り越え……いーや、壊してでも、助けてあげるよ♪』
『アンタに助けられるようなことなんて、この先もないわよ……』
『いやぁ~、かがみも何だかんだでねぇ?』
『何が言いたいッ!!』
『かがみは俺の嫁ッ!!』
『ば、バカみたいなこと言ってんじゃないわよッ!』

冗談なんかじゃないよ……。
私は、本気だから……。


あはは……笑っちゃうよね……。
ゲームとか小説の中だけの話だと思ってたのに、まさか、自分自身がそうなってようとは……ね。
でも、気づけたから後は簡単。
相手に気持ちを伝えるだけ。
なのに……その勇気がでなかった。
ギャルゲーの主人公のことをヘタレってよく言ってたくせに、私自身もこのザマ……。
自嘲するように思わず笑ったのを覚えている。
「結局私が告白するまえに、かがみがしてくれたんだよね……」
机の上に飾ってある写真を見つめる。
一番近くにいて欲しい人が、私に笑顔を向けていた。
「かがみの気持ち……分かんないよ……」




昼食の後しばらくテレビを見てから部屋に戻ると、既にもう3時が回っていた。
外は、いつの間にか雨が降ってきていた。
「せっかくの休みだし、Lvあげでもするかな……」
そう独り言をぼやきながら、PCの電源を立ち上げる。
少しでも、忘れられたら。
そんな気持ちで、デスクトップのネトゲのアイコンをダブルクリックした。

[注意書:プライバシー保護のためキャラ名は伏せさせていただきます]

こなた:ふ~……とりあえずソロでなんかしよっかぁ……
ここ2日間、全くPCに触れてなかったせいで、少し感覚も鈍ってるし……。
しばらくザコを乱獲して勘を取り戻すかな~。
ということで、軽く1時間ほど続けてると、唐突に誰かに話しかけられた。
ななこ:お、泉。久しぶりやな~
こなた:先生こんにちは。2日ぶりだから、そんなでもないですよ
ななこ:泉が2日間やらんなんて、相当珍しいで~?
こなた:んまぁ………そかもしれませんね
ななこ:そや、PT組んで狩りいかへんか?w
こなた:あぁ、おkですよ~
ななこ:おっしゃ、気合いいれていこか!o(`ω´*)o
しばらくして、私と先生は狩り場に到着する。
こなた:釣りますね~
ななこ:おう、こいや!
私のキャラが、敵目掛けてクロスボウからボルトを発射する。
こなた:しまった……すいません、2匹きます
ななこ:おkや!どんとこい!
先生のキャラが、片方に睡眠魔法をかけて、行動不能にする。
こなた:あり~です
ななこ:おkやって。それよりはよ起きてる方つぶさな、面倒やで
こなた:ですね、速攻で倒しましょう
私のキャラが腰から下げた短剣を抜いた。


ななこ:………泉どうしたんや?
こなた:すいません……なんか今日は調子悪いみたいで……
ななこ:そんなレベルじゃなさそうやで?泉が釣り・アビ・スキルをミスるなんて滅多になかったやろ
先生の言う通り、今日は半分以上……多分、70%くらいミスしていた。
自分で言うのもなんだけれど、普段の私ならミスなんて10%にも満たない。多分、3%くらい。
でも今日の私は、まるで初心者さながらの腕前だった。
ななこ:なんかあったんか?
こなた:いえ、そう言うわけではないんですけどね~
チャットは良い。
直接話すわけじゃないから、感情を悟られづらい。
心の中がどんなにぐちゃぐちゃになってても、口調さえ変えなければ大丈夫だから。
ななこ:……まぁええわ。ちょっとMP回復するで
こなた:はい

少しの休憩時間、先生がふと思い出したように話し出した。
ななこ:そや泉、一昨日の掃除、本当に一人でやったんか?
こなた:やりましたよ……。もう、すごい大変だったんですからね?
ななこ:マジにやっとったんか……。高良や柊達が手伝うと思ったんやけどなぁ
こなた:先生が一人でやれって言ったから、わざわざ申し出を断って、先に帰ってもらったんですよ……
ななこ:おいおい、うちがそんなことマジで言うと思ったんかいなw
こなた:先生だからこそ、本気でとったんですよw
ななこ:なんやそれ……誉めてないよな?
こなた:当たり前ですw
ななこ:まぁええわ。それはそうとして、泉、確かあのとき、夜中までこれやっとったって言っとったよな?
こなた:えぇ……それが?

しまった………。
そう思った時には、大抵の物事はもう間に合わないんだよね。

ななこ:確か柊から電話きた、とかで早く落ちとらなかったっけ?

そう、私はあの日早々と落ちていた。
それだけならいいが、その直前に先生と話していたのをすっかりと忘れていた。
そっか……一昨日、先生がなんか言おうとしたのは、それだったんだ……。
ヤバいなぁ……なんて返そう……。

こなた:先生が落ちてから、またインしたんですよw
ななこ:朝の6時からインしたんじゃ、遅刻確定やで?
うぁ、先生、よりによってあの日にオールですか……。
こなた:まぁ、色々あったんですよ
ななこ:ふん……苦し紛れの嘘かいな
こなた:はぁ、わかってたんですか
ななこ:伊達に教師やっとらんわ。……で、どうしたんや?
普段ならその問いは、適当にはぐらかしたと思う。
でも、私は……。
こなた:かがみと……その……ケンカ……?しました
ななこ:柊と……?珍しいやないか。それこそなんでや?
こなた:わからないんです……
ななこ:はぁ?どゆことや?
かくかくしかじか、と先生に成り行きを説明する。
こなた:そしたら、怒鳴られちゃったんです……
私が言いきっても、先生からはしばらく返答が返ってこない。
やっぱり理由わからないですか?と途中まで入力した時、先生からの返答がきた。
ななこ:泉……そいつは、泉が悪いで
こなた:先生、なんでかがみが怒ったか、わかるんですか!?
ななこ:そりゃなぁ。うちでもブチキレやで
こなた:…………なんで、ですか……?
ななこ:それはなぁ……
そこで、私は本来のメイドのことについて知った。
それは、私の想像していたものとは違っていた。
朝はおはようございますから、夜はおやすみなさいまで、たっぷりご奉仕三昧。
1日中ずっと一緒にいて、好きなように愛でてあげる。そんな、私だけの大切な人。


それは――――虚像だった。


こなた:そう……だったんですか……
ななこ:そうや。柊がブチギレたのも頷けるやろ
こなた:はい……
私、どうすればいいんでしょうか?
そうタイプしていた途中に、こんこんっと扉をノックされた。
「お姉ちゃん、電話だよ」
ゆーちゃんのその言葉に淡い希望を抱きながら、扉を開ける。
「ゆーちゃん、誰から?」
「えっと、高良先輩だって」
みゆきさん……か。何の用だろ?
「了解、ありがとね~」
私はゆーちゃんから子機を受け取った。
こなた:先生、ちょっと電話です
ななこ:お、柊かいな?
こなた:いえ、みゆきさんです
ななこ:なんや、高良かいな。ならきっと連絡網やな。もう泉のとこまでいったか~
こなた:連絡網なんですか、珍しいですね
何の連絡網だろう?私は、そんな軽い気持ちで子機に耳を当てた。

「もしもし~、みゆきさん、どうしたの?」
『連絡網です。後、少しばかり私用も……』
「あ、りょ~かい」
先生の言う通りだったみたいだね。
『ええっと……その、用件を言ってもいいでしょうか?』
「うん、いつでも~」
私はキーボード近くにあった紙とシャーペンを手元に持ってきた。




『――――以上です』
「らじゃぁ~」
『それと私用の方なんですが、携帯電話なくしたりしました?』
「いや、私のすぐ横にあるけど、なんで?」
『いえ、泉さんの携帯電話の方に今回の用件の電話をしようとしましたら、かからなかったのでどうなさったのかな、と』
「あぁ、昨日からバッテリーきれててさ~。それで昨日アラームならなくて、遅刻しちゃったんだよね~」
『それは……災難でしたね』
「まさに、想定外だったよ」
『あ、すいません、それと、先日申し上げ忘れていたのですが……先々日、かがみさんが泉さんのところにいらっしゃろうとしたんですよ』
「えっ………」
想定外だった。携帯のアラームなんかよりもよっぽど。
だって、一昨日と言えば、かがみに怒鳴られた日だし……。
いったい、私に何の用があるんだろう?
もしかして、別れを告げにきたのかな……。
『先日も、朝とお昼に私たちのクラスでお待ちなっていらっしゃりました』
「そう、なんだ……」
『必死に平静を装おうとしていましたが、寂しがっているのがよくわかりましたよ』
「それは……ないよ」
みゆきさんの言葉に、私は思わずぼそっと言った。
『何故、そう思うのですか?愛しの相手が近くにいてくれなくて、寂しくない人なんていませんよ』
みゆきさんが、ほんのちょっとだけ感情的になった気がした。
けれど、私は何も答えられなかった。
拒否していたいから。
口にしてしまったら、認めてしまうことになるから。
『泉さん……。かがみさんと何があったのか……無理に聞こうとは思っていません』
ですが、とみゆきさんは続ける。
『人に話すとすっきりしたり、今まで気付かなかったことに気付けたりします。
そのために、友達や仲間と呼べる方々がいるのではないでしょうか』

―――その言葉は私を罪の意識に駆らせた。

どうしても、謝らなきゃいけない。きっとそれで、少しでも贖罪になるから。
「みゆきさん……ごめんね。私、謝らなきゃいけないことがあるんだ」
『……どうなされたのですか?』
「みんなは私に素顔で、温かく接してくれてたけど、私だけは違ったんだ……。仮面をつけてたんだよ」
『仮面……と仰りますと……?』
私は中学の頃にはほとんど人と接しなかったこと、それが高校で変わったこと、全てを話した。

少しの間、お互い無言になる。
怒っているのかもしれない。それも無理もない。
『………泉さん、お一つ御伺いしても良いですか?』
先に口火を切ったのはみゆきさん。
その声色からは、みゆきさんの感情は汲み取れなかった。
「……なに、みゆきさん」
『それは、泉さんが嫌々ながらやって下さっていたのですか?』
「ううん、違うよ。……私が望んだんだ。みんなにそうあってほしいから」
『……ならば、それが素顔なのではないでしょうか?』
「えっ…………?」
みゆきさんの声色は、私の予想と反して優しいものだった。
『望みと違うからこそ、仮面は被るのではないでしょうか?その下にある素顔を悟られないようにするために』
「そうなのかな……?」

『お話でも例がありますね。敵と上辺だけでも仲良くするのは、その後の計画等を実行するため
に騙す必要があるからです。そうでないならば、誰が好き好んで敵対するような相手と親睦を深
めるでしょうか?いや、ないです。誰でしょうと、嫌な相手とは可能な限り接したがらないはず
です。ですが、否が応にも接しなければならない時はあります。そうです、私たちは人間ですか
らね。人間は他の動物にはない、たくさんのしがらみがあります。それに―――』
「み、みゆきさん……ごめん、私でもわかるように簡単にお願い……」
『あ……す、すいませんっ!!』
電話の前でぺこぺこお辞儀してそうな感じで謝るみゆきさん。
「私の方もせっかく言ってもらってたのに、ごめんね。……それで、いい?」
『はい……では、失礼します』
そう言って、二秒くらいの間の後、みゆきさんの声が受話器から聞こえてきた。
『泉さんが心の底からそう思われていたならば、それは仮面などではなく、泉さんの素顔だったのではないでしょうか?』
「そ、それはないよ……」
みゆきさんは、明らかに私のことを過大評価していた。
『私には、泉さんの温かさを感じられました。きっとつかささん……そして、かがみさんも同じだと思います』
「でも、私は……」
『泉さんが、少しでも私たちを悲しませたい、苦しませたいと思っていらしたのなら……それならば泉さんの仰るとおり、仮面かもしれませんが……ね』
みゆきさんは確信したように言う。
でもそれは違う。
だって私の本心は他にあったんだから。

「私ね…………」
心の奥底にあった、本当の思い―――。
「本当はみんなに甘えたかったんだ」
――――それを曝け出した。

『本当に、ですか?』
「う、うん……。みゆきさんにも言ったよね。私、お母さんがいないから……。だからその分、甘えたかった……」
隠しておきたかった本心の吐露。
ずっと我慢してきた本音。
『……ウソですよ』
それを、みゆきさんは否定した。
文字だけ見れば、私自身を否定する程残酷な内容だった。
でも、そうではないことを私は感じていた。
その声がとても優しいものだったから。
『泉さんは私たちに甘えようなんて思っていらっしゃりません。……いえ、そう言ったら語弊がありますね』
みゆきさんは、くすっと笑ってから言った。
『私とつかささんに甘えようなんて思っていらっしゃりません』
「……それって……」
『恐らく、お察しの通りです』
私が甘えたかったのは―――。

『泉さんは甘えていらっしゃったと思いましたが……。私の勘違いでしたか?と言いましても、ずいぶんと遠回しなものでしたがね』
みゆきさんはくすっと意地悪に笑った気がした。
「いや、多分勘違いじゃないと思う……」
かがみはあの日の帰りに、言ってくれた。


『こなた……もっと私を頼ってよ。甘えてよ。遠慮なんかしないで……ね?』
『か、かがみ………どうしたのさ、急に』
悟られたことのない素顔を見られていたことに、私は動揺する。
『……こなたは強いわ。私なんかよりずっと』
『うん。ゲームなら、かがみに負けないよ』
『茶化さないで』
『えっ………』
動揺を隠すためにいつも演じた私を、かがみは静かに一喝した。
『こなた……私にだけでいいから、もっと頼ってくれて……いいわよ』
『かがみ……』
『私はお母さんにはなれない……。でもお姉ちゃんになら、きっとなれるから……』
『うん……ありがと……』
―――私は素顔でその言葉を言った。

「みゆきさんにバレちゃってたんだね……。隠してきたつもりだったんだけど」
『ふふふ、おそらくつかささんもわかっていらっしゃりますよ』
「そんな丸分かりだった……?」
『1年生の最初のころから泉さんとずっと接していれば、恐らくわかるかと』
「じゃあ3人だけ…………かな」
なんだ……。そうなんだ……。
まぁそうか。ずっと人と接してきてなかったし、演技なんて出来るわけないよね……。
『私と恐らくつかささんも、泉さんの甘えたい、という気持ちに最近まで気づけませんでした』
ですが、とみゆきさんは続ける。
『かがみさんだけは私たちよりもずっと早く気づけたのでしょう。ですから、泉さんの気持ちに応えようとなさったのではないでしょうか』
そんなかがみの優しさに、私はどんどん惹かれてった……んだよね。
そっか……。仮面を剥がしたんじゃないんだ。
かがみは私の奥底にある本当の思いを満たしてくれたんだ……。
それはきっと誰にでもできることなんかじゃない。

―――ただ一人にしかできないこと。


「私さ……自分で言うのもなんなんだけど……恥ずかしいんだよね……。その……素直に甘えるのが……」
かがみが言ってくれたのに、私はせっかくの申し出を―――。
「だから……そんな風になっちゃったんだと思う」
『ふふ、私の前でなれたのですから、かがみさんの前でもきっと素直になれますよ』
「どうかな……」
それには、【次に私がかがみの前にいられることはあるのかな】、という意味もあった。
『大丈夫ですよ』
その問の解としてみゆきさんは言った。
『言葉にしなくても伝わる、というのは素敵ですが、なかなかそうはいかないものです。ですから、泉さんの本当の気持ちを、かがみさんに言葉にして伝えてあげてください』
みゆきさんの声は、上品に笑っていた。

言葉。それがかがみを怒らせてしまった。
今の私に、それを扱うことが出来るのかな……。
「……言葉って、注意して使わないとダメだよね」
『そうですね。特に、発言などは用心深いに越したことはないです。不用意な発言や失言は、人々から反感を買います』
「有名人とかでも、最近あったよね」
私も有名人ではないけど、その一人だ。
『ですね。遡ると、バカヤローと言ったばかりに、不信任案が可決され解散した内閣までありますよ』
「うっ……そ、そうなんだ…………」
流石みゆきさん、造詣が深い……。
『ですが――――』
みゆきさんは、今まで以上に優しい声で言った。
『言葉は、人と人とを幸せで繋げられるものです。泉さんなら、私なんかよりもよくわかりますよね?』
その言葉に、思わずはっとなった。
「うん……」
あの日、私は……凄い幸せをもらえたから……。

『こなた……あの、ごめんね、こんなところに呼び出して』
『どうしたの?なんか、顔真っ赤だけど、熱でもある?』
『ち、違くって……その……今から話すこと、冗談なんかじゃないから……真面目に聞いてくれる?』
『ん~?どうしたの?もしかして、エロゲーでも貸して欲しいの?』
『ち、違うわよ!……ウソなんかじゃないからね……?一度しか言わないからね……?』
『うん……?』
『私、こなたのことが……好き』
『えっ………?』
『迷惑かもしれないっていうのは分かってる……。でも……ごめん、許して。私、我慢したくない……。だから……だから、さ……。こなたと、ずっと一緒にいたい―――』
どくん、と心臓の鳴る音が聞こえた。

『私と、付き合ってください』


―――あの幸せを、暖かさを、失くしたくない……!―――

「みゆきさん……私、ちゃんとかがみと話してみるよ」
やっと、私は前を向く決心をした。
「かがみに嫌われてるかもしれない。そう、かがみに言葉で言われるのが嫌で、ずっと逃げてた。
でも、それじゃだめだよね。私のどこが嫌いになったのか、ちゃんと聞いてみるよ。
それで、直してまたかがみに好きって言ってもらえるように、努力する」
もしかしたら、もう遅いかもしれない。
でも、少しでも希望があるなら信じたい。運命だとしても、抗いたい。
『泉さん……応援しています』
みゆきさんは、力強く言ってくれた。
「ありがとう、みゆきさん」
『いえいえ、私は私がそうしたかったのでさせていただいただけです。それでは、また明日』
「うん、またね」
電話を切り、すぐに手元にある携帯に充電器を着けて、電源を入れる。
立ち上がるまでの間すら、もどかしく感じる。
これなら、このまま子機からかけたほうがよかったかもしれない。
そう思って子機をとろうとしたときに、やっと携帯が起動。
間が悪いなぁ、と思いながら携帯の画面を見て、私は驚いた。
「えっ……?なにこれ……」
不在着信が5件もある。
着信履歴を見ると、一番上はみゆきさん。
これはわかるんだけど……。
私はその下を見て、目を疑った。

――かがみん――。

最初の一件以外の不在着信は、全部2日前にかがみからかけられたものだった。

これは……どうゆうこと……?

そんなことを考えてると、突然携帯がなり始めた。
「うぁ、メールだ……。って、こっちは10件!?」
速くなる鼓動を抑えて、メール欄を開く。

メールは一昨日から今日にかけてのもの。
――全てかがみが送ってきたものだった。


私は一番下のメールからいくつか開いていく。


こなた、お昼はごめん……。
ちょっとイライラしてて、あんなこと言っちゃった……。
本当にごめんね


かがみ……別に怒ってなかった……んだ……。
私の勘違いだったんだね……。


何度も送ってうざかったらごめん。
今回は全部私が悪いかったから……。
だから、ちゃんと謝らせてくれないかな……。
虫の良い話だって言うのは私もわかってる。
でも、私はこなたとまた一緒にいたいの……。
だから……お願い


かがみは悪くなんてないよ……。
悪いのは私……。全部全部、私だよ……。

翌日のメールをいくつか開いてみる。


昨日も送ってるのに、また今日も送って、ごめんね……。
私のこと、嫌いになっちゃった……?
だから……返事くれないし、会ってくれない……の?
お願い……もう一度だけでもいいから、ちゃんと会って話させて……。
携帯に電話がかからないから、本当は家に電話したい……。
でも、こなたがもう私の声も聞きたくないって思ってるのかも……。
もしそうなら……でもそれをこなたの口から言われるのは……。
わがままでごめん……ね。
こなたからの返信、待ってるから――。


モンスターが攻撃してくる前の僅かな動作もすぐ気付く。
仲間がどう動くと一番効率よく経験値が稼げるかもすぐわかる。

なのに、なんでかがみがこんなにも色々してくれてたのを気付いてあげられなかったんだろう……。

かがみは今どう思ってるだろ?
そんなの……言うまでもない……よね。

最後の一件。
これは、今日の12時に来ていた。
件名がある。

―――これで最後にします―――

最後って……何を……?
メールを開くのを一瞬躊躇って、でもやっぱりすぐに開いた。

―――――こなた。
何度もごめんなさい。
鬱陶しいって思われてますよね……。
私の勝手なわがままを、お許し下さい。
そして、どうか私にもう一度、機会をお与え下さい。
貴女の召し使いでも奴隷でも、何にでもなります。
ですから、どうかお願いします。
―――迷惑かもしれません。でも、待っています――。
あの公園で、貴女を。


画面に表示された文章は敬語だった。
ただそれだけのことなのに、私は―――。

かがみが前に教えてくれた。
英語の過去形は距離の増加を示す。
willとwouldの関係の一つのように。
そう、敬意は距離。

例外と言うのもある。
それが、さっきまで電話で話してた、みゆきさん。
みゆきさんなら、別になんとも思わない。
普段からいつも敬語で接してくれてる。
それに、家族であるお母さんにも敬語だった。
だからそれが普通なんだって思う。

でも、かがみが少なくとも私に対して使う場合はその限りじゃない。
それは、私とかがみの距離が今までより長くなったことを意味する。
たった3日。時間にして72時間。
ネトゲで凄い強いモンスターが再出現するまでの時間。
たったそれだけで、私とかがみの今までがほとんどリセットされちゃったの………?
……もしかして、私が専属メイドなんて言っちゃったせいで、敬語を使わないといけないって思わせちゃってる……?

どっちもあり得ることだった。
どっちも辛いことだった。
どっちも怖れてることだった。

かがみは私の専属メイドなんかじゃない。
かがみは、私の――――。


私はPCに向きなおり、素早くタイプする。
こなた:先生、すいません、ちょっと急用が出来たんで落ちます
ななこ:そか……お疲れ。きぃつけてな
こなた:はい!いつか今日の埋め合わせしますね
ななこ:そんなん気にせんで、はよいってやりな
こなた:先生………わかってるんですか?
ななこ:そりゃ誰でもわかるわ
こなた:そですか………
ななこ:ちゃんといってくるんやで
こなた:はい…………!
ななこ:かーっ、ホンマ熱いの見してくれんな~w
こなた:そ、そんなでもないですよ
ななこ:うちもそんな熱くなる相手欲しいもんや……そや、成見さんとかどや?
こなた:あはは……なかなかすごい冗談ですね……w
画面の前で思わず苦笑い。
こなた:それではすいません、失礼します
ログアウトを完了し、私はPCを落とした。


窓から見ると、外は雨が降っていた。
空は、モノクロで覆われていた。
この空は私の心なんかじゃない。
かがみの心だったんだ。
私はこの雲を払ってあげなくちゃいけない。
かつて、私がそうしてもらったように。

かがみ――――。

――遅いかもしれない。でも、いますぐいくから―――。



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  • なんつーすれ違い…。
    かがみからのmail、、切な過ぎる(´;ω;`) -- 名無しさん (2008-05-05 03:01:53)

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