こなた×かがみSS保管庫

Silent Love

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
春の暖かく、過ごしやすい気候。
そんな日に想い人の家に行くとなれば、自然と足取りも軽くなる。

目的地に着くと、慣れたように呼び鈴を鳴らす。
いつもと変わらない事。
少しして家の中を駆けて来る足音が聞こえる。
そして出てくるのはこれもまたいつもの顔。

「おっす!こなた。」
「ハロー!かがみん。」

いつものように簡単な挨拶を済ませて、家へと上がる。
こなたの部屋へ向う途中にリビングを通ると、テレビの前に線が繋がったゲーム機。そして2つのコントローラ。

 …なんだかこの家らしい光景ね。
「あれ? そういえばおじさんは?」
「お父さん今日仕事関係で用事があるとか言ってさっき家を出てったよ。」
「そう。珍しいわね。ゆたかちゃんは?」
「ゆーちゃんはみなみちゃん達とどこかに遊びに行くって言ってて朝からいないよ。」

他の人の事ばかり聞いていたからか、こなたが少し不機嫌そうな顔をする。
でも敢えてそれは気にしないで次の言葉を続ける。
「そう。つまり今この家にいるのは実質アンタと私だけって事ね…。」
「そゆ事。だから人目を気にせず思いっきり愛s「おまっ!何言ってんだよ!?」
「いや~ やっぱりかがみんは可愛いね♪」
「こいつ…。」

そんな会話をしながら、こなたの部屋に着いた。


見慣れた部屋に、いつもとは1つだけ違った光景が部屋の中央にあった。

「ん?何か作ってたの?」
「雑誌買ったら付録があってさ、見てて久々に何か作ってみたくなったんだよね。」
机の上にあったのは、作りかけのプラモデル。と言ったものだろうか?
今まで見たことがないからよくわからないが…。
後はカッターと瞬間接着剤がその横に置いてあった。
 なんかここだけ見ると少年の部屋みたいだな…。

「それで、もうできたの?」
「後はこの辺りをくっつけるだけだからすぐだよ。ちょっと待ってて。」
そう言うと、こなたは作業を始めた。

接着剤をパーツに塗って、取り付ける。
そんな簡単な作業が数回続いた。
集中してるこなたに話かけるのも悪いと思って、かがみも自然と黙る。

静かな時間が流れる。



49 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/26(土) 01:07:50 ID:T3mBMTBP
「出来た!!!」
不意に静寂を破る声が上がる。
「見てよかがみん!出来たよ!!」
悩みのない少年のように喜ぶこなたを見てると、何だか微笑ましくなる。
ただちょっと不安なのは、そこまではしゃぐと…。

「わーい!…のわっ!?」
「危ないっっ!!!!」
転びそうになったこなたをかがみが受け止める。
 言わんこっちゃない。部屋の中でそんなにはしゃいだら転ぶと思った…。


(…あれ? 痛くない?)
そう思ってこなたが目を開けると、目の前に床はなかった。
代わりに、さっきまでそこにいた想い人が少し痛そうな顔をしていた。
「…かが、み?」
「いたたた…。こなた大丈夫?」
「う、うん 私は別に…。ってそれよりかがみのほうが大丈夫なの!?」
「ちょっと体が痛いくらいかな? ま、アンタが無事で良かったわ。」

少し無理をしていそうなかがみの顔に、こなたは下を向く。
「かがみ… ごめんね。」
「そんな顔しないの。 …ってあれ?」
こなたの頭を撫でようとして、手が動かない事に気付く。
「どうしたの? かがみ。 …え?」
かがみの動かした手に自分の手がついていく。
「…嘘?」
自分の手と相手の手が離れない。くっついているのだとそこで気づいた。

「あのー かがみん。大変申し上げにくいのですが…。」
「…何よ?」
「私の手に瞬間接着剤が少し残ってたらしくて、さっきかがみんが受け止めてくれたくれた時に…。」
「やっぱり…。それにしてもこれどうしようか?」
「……。」
こなたが何かを考えてるように黙り込む
「こなた?」
「…ねえかがみん。他に誰もいないし、もう少しだけこのままにしておかない?」
「別にいいけど… 何でよ?」
「いや なんかこうしてると、その、かがみと一緒なんだなって感じがして…。」
「な、何恥ずかしい事言ってんのよ!
 …別にい、いいけどね。」
こなたの顔が少し赤くなった気がする。
 でもきっと私の顔はもっと赤いんだろうなぁ…。
「いや~ デレなかがみんも可愛いね~♪」
「う、うるさい! あんたが頼むからでしょ!?」

不意にこなたが真面目な表情になった。
「かがみ。」
「こなた…。」
少し間を空けて言いたかった事を続ける。
「大好き」
「…私も。」

静かな休みの日。

恋は静かに、進む。



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  • GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-02-24 23:41:09)

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