「えっと、初めまして!隣に越してきた小早川ゆたかです。」
「ゆーちゃん、緊張しなくても大丈夫だよ。つかさは優しいし、かがみも見た目より怖くないし。」
「よろしくー、ゆたかちゃん。」
「おいこなた・・・ま、ともかく、これからよろしくね。」
「ゆーちゃん、緊張しなくても大丈夫だよ。つかさは優しいし、かがみも見た目より怖くないし。」
「よろしくー、ゆたかちゃん。」
「おいこなた・・・ま、ともかく、これからよろしくね。」
あれから2年。かがみと同居を始めてから2年。かがみ、つかさやみゆきさんと親友になって。
たくさん、大切なモノができて、たくさん、大切なモノを知ることが出来た。
たくさん、大切なモノができて、たくさん、大切なモノを知ることが出来た。
「しかし、ゆーちゃん、よく一人暮らしする気になったね。」
「陵桜に行くには丁度いいし、それにお姉ちゃんや、先輩方もいて安心かなって思ったの。」
「陵桜に行くには丁度いいし、それにお姉ちゃんや、先輩方もいて安心かなって思ったの。」
そして、3年目。3回目の春には従姉妹のゆーちゃんが隣に引っ越してきて。
景色が春、夏、秋、冬と目まぐるしく変わるように、普通じゃない事が、普通になってゆく。
でも、それが私には嬉しくて、幸せで。かがみや、皆と、普通でいられるのが幸福で。
景色が春、夏、秋、冬と目まぐるしく変わるように、普通じゃない事が、普通になってゆく。
でも、それが私には嬉しくて、幸せで。かがみや、皆と、普通でいられるのが幸福で。
「ゆたかちゃんは、こなちゃんの事、お姉ちゃんって呼んでるんだ?」
「はい。昔からこなたお姉ちゃんにはいっぱい面倒を見てもらっていたので、つい癖で。」
「いいんだよ、ゆーちゃん。どんどんお姉ちゃんと呼び給へ。その方が萌えるしね。」
「も、萌え・・・?」
「こなた・・・あんたお姉ちゃんなんだから、お姉ちゃんらしい言動をしなさいよ?」
「うっ!?かがみん、痛いところを・・・」
「はい。昔からこなたお姉ちゃんにはいっぱい面倒を見てもらっていたので、つい癖で。」
「いいんだよ、ゆーちゃん。どんどんお姉ちゃんと呼び給へ。その方が萌えるしね。」
「も、萌え・・・?」
「こなた・・・あんたお姉ちゃんなんだから、お姉ちゃんらしい言動をしなさいよ?」
「うっ!?かがみん、痛いところを・・・」
新たな隣人ゆーちゃんを私達の家、『幸福荘』に迎え、また始まる。
「さ、こなたの事は置いといてゆたかちゃんの歓迎会を始めましょ!」
「かがみ、ひどっ・・・ゆーちゃん!
「ゆたかちゃん!」
「よーこそ、幸福荘へ!」
「かがみ、ひどっ・・・ゆーちゃん!
「ゆたかちゃん!」
「よーこそ、幸福荘へ!」
‐‐‐‐
「今日は夜遅くまでありがとうございました!」
「いいの、いいの。私達も楽しかったし。何かあったらすぐに来てね。」
「遠慮しなくていいんだからね、ゆーちゃん。」
「はい!お姉ちゃん、かがみ先輩、つかさ先輩、本当にありがとうございました。おやすみなさい。」
「こなちゃん、お姉ちゃんまたね。」
「いいの、いいの。私達も楽しかったし。何かあったらすぐに来てね。」
「遠慮しなくていいんだからね、ゆーちゃん。」
「はい!お姉ちゃん、かがみ先輩、つかさ先輩、本当にありがとうございました。おやすみなさい。」
「こなちゃん、お姉ちゃんまたね。」
さっきまでの賑やかはいずこに。4人で騒いだパーティーの余韻が何とも言えずに、私の中で響く。
「こなた、片付けてしまわない?もう11時過ぎちゃったし。」
「あ、ホントだ。じゃ任せた、かがみ様!」
「おい待て!あんたも一緒にやるの!」
「むぅ・・・見たい番組があったのに。」
「あ、ホントだ。じゃ任せた、かがみ様!」
「おい待て!あんたも一緒にやるの!」
「むぅ・・・見たい番組があったのに。」
私はそうぶつぶつ文句を言ってみせる。でも本心は違う。ただこんな単純なやりとりがしたかっただけ。
なんでだろうね。2年前はこんなこと微塵も思わなかったのに。こんな風にかがみを見れるなんて思っていなかったのに。
なんでだろうね。2年前はこんなこと微塵も思わなかったのに。こんな風にかがみを見れるなんて思っていなかったのに。
「・・た!こなたってば!」
「うぉっ!え、あ、はい?何、かがみ?」
「・・・あんた人の話、聞いてなかったでしょ?」
「うぉっ!え、あ、はい?何、かがみ?」
「・・・あんた人の話、聞いてなかったでしょ?」
はい、正直聞いてませんでした。でもそんなつまらない事は言いたくない。だから本日の日課を。
「聞いてたよ!もちろん聞いてたよ!」
「じゃ、何て言った?」
「んとね・・・べ、別にこなたと一緒に掃除したいわけじゃないんだからね!って言ったよね?」
「ちょっと待て!突っ込み所満載なのだが?」
「え、違うの?」
「違うわっ!」
「じゃ、何て言った?」
「んとね・・・べ、別にこなたと一緒に掃除したいわけじゃないんだからね!って言ったよね?」
「ちょっと待て!突っ込み所満載なのだが?」
「え、違うの?」
「違うわっ!」
なんていうやりとりだって日常茶飯事。太陽が登って沈むまでに、二桁はするやりとり。
いつも隣には紫陽花、太陽の光、春の心地。いい匂いで、温かくて、眠くなるような。
ここが私の居場所。私の特等席。気が付いたら、いつもいる場所。ネコのお昼寝する日向。
いつも隣には紫陽花、太陽の光、春の心地。いい匂いで、温かくて、眠くなるような。
ここが私の居場所。私の特等席。気が付いたら、いつもいる場所。ネコのお昼寝する日向。
「あのね、大家さんが、1室開いたから、もしよかったら同居、止めてもいいよ?だってさ。」
「え?」
「え?」
そんな日向が、ビルで無くなってしまう。不思議とそう感じてしまった。
‐‐‐‐
「こなたはさ・・・どうしたい?」
初めてかがみと会った日、丁度2年前もこんな会話をしたな。あの時私は、どうしたっけ。
「え?私?」
「だ、だって・・・私、料理とか、結構こなたに迷惑かけてるし・・・それに、2年前、無理矢理、こなたに同居させちゅったしさ・・・」
「だ、だって・・・私、料理とか、結構こなたに迷惑かけてるし・・・それに、2年前、無理矢理、こなたに同居させちゅったしさ・・・」
あ、思い出した。かがみに、どうしたいって聞かれたとき、私は。
『柊さんはどうしたいんですか?』
そう、口にした。私は私の意志を述べなかった。
『柊さんはどうしたいんですか?』
そう、口にした。私は私の意志を述べなかった。
「あ、勘違いしないでよ?私、こなたと同居するの嫌じゃない・・・むしろ、その・・・」
恥ずかしい?照れてる?よく分からないけど、かがみの頬っぺたは夕陽のよう。
2年前は意志がなかった。きっと無だった。でも今は違う。はっきりとした有。なんだか気恥ずかしいけどね。
2年前は意志がなかった。きっと無だった。でも今は違う。はっきりとした有。なんだか気恥ずかしいけどね。
「ふっふー。甘いなかがみんや。私がそんな大家の言うことに従うとでも?」
「・・・え?」
「・・・え?」
私も相当なヘタレ。素直に言えればいいのに。親友と一緒にいたいって。でも生まれたての意志は内緒。
「せっかくかがみと言う寄生相手が出来たのに手放すワケがなかろう。」
「ちょ、寄生かよ!?」
「それにかがみからまだツンデレの極意教わってないしね。」
「ツンデレ言うなっ!あんたってヤツは・・・仕方ないわね・・・引き続きヨロシクね。同居人さん。」
「ちょ、寄生かよ!?」
「それにかがみからまだツンデレの極意教わってないしね。」
「ツンデレ言うなっ!あんたってヤツは・・・仕方ないわね・・・引き続きヨロシクね。同居人さん。」
憎まれ口を叩きながら、ちょっと照れながらの可愛らしいかがみのウインク。
「やっぱりツンデレかがみは萌えるー!」
ここだけ素直です。そう言いながらかがみに抱きつく。ちょっとした高揚感。
「だー!抱きつくの止めろ!そしてさりげなく胸を触るなっ!」
「お姉ちゃん、ここちょっと分からないんだけど・・・」
「え?」
「お姉ちゃん、ここちょっと分からないんだけど・・・」
「え?」
ふとドアの方を見ると紅のツインテール。可愛らしい我が妹の姿。どことなく顔が赤い。
「す、すみません!宿題聞こうかと思って来たんですが・・・お二人がそんな関係だったとは知らなくて・・・」
そんな関係。私がかがみを抱き締めて。かがみは照れてるのか分からないけれど、頬は相変わらず夕陽。
「お、お邪魔しました・・・ごゆっくりどうぞ。」
「ゆ、ゆたかちゃん!ちょっと待って!ってあんたも弁明しろ!」
「かがみ様、不束者ですが・・・」
「違うだろ!?」
「ゆ、ゆたかちゃん!ちょっと待って!ってあんたも弁明しろ!」
「かがみ様、不束者ですが・・・」
「違うだろ!?」
今年もどたばたな年なのかな?でも、悪くない。
こうして始まる3年目。ようこそ、3年目。今年もまたよろしく、かがみとの同居。
こうして始まる3年目。ようこそ、3年目。今年もまたよろしく、かがみとの同居。
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- (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-01-04 16:47:20)