豆まきをしよう! 前編

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2月3日、今日は節分。
豆を蒔いたり、年の数だけ豆を食べたり、恵方に向いて恵方巻きを食べたりする日。

……って、べ、別に食べる事ばっかり考えてるわけじゃないんだからね!
そりゃこの日に食べる大豆とか香ばしくて美味しいから、ついつい年の数以上食べそうになっていのり姉さんに止められて……。

――閑話休題。
ま、まあ、概ねそういう日。

そして、今までこういう行事はいつも自分の家でしていた私。

だけど今年はいつもと違っていた。

今からするのは、そんな普段とはちょっと違う節分の日の話。

「かがみ様、今日って暇?」

時間は放課後。
一緒に帰ろうと誘ったこなたが、急にそんな事を聞いてきた。

「かがみ様って言うな。
……まあ、暇って言えば暇だけど……」
「どしたの?
すっきりしない言い方だけど、何か予定とかあった?」

こなたが小首を傾げて覗き込んでくる。
くそぅ、こいついちいち可愛すぎなのよっ。

私は赤くなる顔を背けながら、

「い、いや、だって今日って節分だし。
早く帰って来るように言われてるから、あんまり一緒に遊んであげられないわよ?」

一応うちも神社だし、お父さんもお母さんもそういう年中行事とか結構大切にしてるみたいなのよねー、ってこれは本当の話。
だからいくらこなたが可愛くても、今日だけは早く帰らなくちゃいけないわけで……って。

「むっふっふ~~♪」

こなたさん、その不気味な笑みはナンデスカ?

「な、何よ?」
「今日が節分だって事はちゃんと覚えてるよ♪
だから――」

――うちに豆蒔きしに来ない?

「はあ?!」
「いや、だからうちに豆を蒔きにだね」

「何で私がこなたの家の豆蒔きを……」

素直じゃない私はついついそんな言葉を漏らしてしまう。
その時……。

「かがみは嫌?」

祈るように手を組んだこなたが、仰角45度で瞳を潤ませてこちらを覗き込んでいた。

こなたは仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしますか。

――はい、1ダースで。

「って、違ああああああああうっ!」
「ぷおっ?!」

自重しろ、自重しろ私……って、これじゃ田村さんみたい。
で、でも、今のは反則よね! そうでしょ? 答えは聞いてない!

きっと、こいつの可愛さはチワワとかそういうのと同系列ね。
それなら一匹くらい持ち帰っても……って一匹って何だよ私っ!

「おーい、かがみん。
かがみんやー?」
「な、何よ?」

こなたの声に現実に引き戻される私。
危ない危ない。
チワワなこなたをダースでお取り寄せするところだったわ。

「返事を聞きたいんだけどな?
YES or はい?」
「YES……って、私に拒否権は無いのか!?」

「もちろん♪ それに――」
「それに?」

「元々拒否するつもりなんて無いくせに~」

腕を広げてクルリとその場で一回転、そしてこちらに向けてとびきりの笑顔。
はにかむこなたに思わず落ちそうになる私、だけど。

「え、えーっとね……?」

私は快く承諾する事が出来なかった。

何でかって?
だってこなたの家に行ったところで結末なんて読めていたから。

きっとこなたの事だから――

『今日はかがみんが鬼だよー?』

私に鬼の格好をさせて、

『ふふふ、鬼嫁かがみ萌えー♪』

私を散々弄んだ挙げ句、

『積年の恨み、思い知れー!』

豆をしこたまぶつけて来て、

『月夜ばかりと思うなよ……』

私を屈伏させるつもりなのよ、きっと。

その事をこなたに伝えたら、

「それなら心配いらないよ、だって鬼は――」




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