確かバックの中に私の手袋が・・・

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「そういえば、手袋がバックに入ってるかも・・・」

教科書や参考書でパンパンになっているカバンをおもむろにあさってみる。
しばらくして見つけた奥底に潜む1つの宝。

「あったよー。はい、かがみ。付けていいよ。」
「えっ!悪いわよ。あんたが付けなさいよ。」

いつでも私に気を使ってくれるかがみ。だからこそ、かがみに使ってほしい。

「いいから、ホラ、かがみん!」
「・・・分かった。じゃ、こうしよう。」

そういってかがみは右手の手袋だけ着ける。そしてもう片方の手袋を、私の左手に着ける。

「かがみ?」
「・・・こうすれば私もこなたも温かいでしょ?」

繋がる左手と右手。かがみに触れてる私の右手。手袋を着けている左手よりも、温かい。

「・・・うん。かがみの手、冷たい。でもあったかいね。」
「うるさい。恥ずかしいんだから、そういうこと言わないでよ・・・」

かがみの頬は桜色。季節はずれの桜は艶やかだ。

「ありがと、かがみ。でも、いいの?」
「・・・好きじゃなかったらしないわよ、こんなこと・・・」

静かに零れる詞。かがみの口から溢れた瞬間、消えてなくなりそうなぐらい、淡く、優しい言葉。

「・・・今なんて?」
「な、なんでもないわよっ!ホラ、さっさと行くわよ!」
「・・・うん。」

嘘ついちゃった。ホントは、聞こえてた。だから、その償い。

「好きだよ、かがみ。」
「・・・何か言った?」
「何でもないよっ!」

聞こえるか聞こえないかぐらいの、音。私の大切な想いを乗せた声は、凄く小さかった。
でも。

「・・・私も、だよ。こなた。」

小さくても、想いは届く。強く、優しく響く。そんなチカラを私は持っていた。かがみの左手はもう冷たくなかった。
とても、温かい。

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