無題(7-629氏)

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私はこなたの家にいた。
「かがみん、大好きだよ。」
「えっ?こなた?」
急に言われた言葉に私は困惑する。
「え?じゃないよ。わたしはかがみんことが世界で一番大好き・・・だ、だめかなぁ?」
こなたは顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
こなたが私に愛の告白をしている?
私はずっとこなたが好きだった。恋人同士になりたいと、ずっとそれを夢見てきた。
それが今、私の目の前にある。
「こなた、わたしもずっと前から大好きだったよ!」
「かがみん、大好き!」
こなたが私にダイブするように抱きついてきた。
そんなこなたをいとおしく思い、私もこなたを強く抱きしめる。
小さくて、やわらかくて、あたたかくて、昇天しそうなほど気持ちがいい。
すると、こなたが、うるんだ瞳で私を見上げてきた。
こなたのかわいい唇が私に迫ってくる。
もしかして、これって・・・
「こなた・・・」
私はこなたの唇に私の唇を重ねた。
「かがみん。」
「んぁ・・・こなた・・・」
私とこなたの口付けは次第に激しくなる。
「こなた・・・こなた・・・」
ああ、こんなことって、本当に夢みたい。

・・・夢?

・・・あれ?

さっきまで高校にいたハズ。
私は私服を着ている。自分の服装も制服のハズ・・・


「んぁ・・・夢か・・・」
こなたとの事を考えてたら眠っちゃってたのか。最近寝不足だったしね。
「って、ぬぉ!」
目を覚ますとこなたがあごだけ机に乗せて私を見ていた。
「やぁ、かがみん、お目覚め?」
「な、なんなのよ?」
こなた、なんで?
「なんなのって、待ってたんじゃん。むぅ~」
「なんで?つかさとみゆきは?」
「もぅ、かがみんは寝ぼけてるんだね。二人は先に帰ったよ。みゆきさんは家の用事でつかさは夕食の食材を買いに行くって昼休みに言ってたじゃん。」
「そっか・・・」
「だから帰ろっ」
「うん。」こなたと二人きり、久しぶりかもしれない。
「でも、かがみんの寝顔はやっぱ、かわいいよねぇ~、いいもの見せてもらったよ」
「なぁっ!なに言ってんのよ!」
「照れない照れない。」
「うぅ~うっるさい!」


校舎の外に出るとどんよりと湿った冷たい空気が頬をなでて来た。
あと、十日もしないうちに十一月は終わり、十二月に入る。
もうあと、四ヶ月しかない。
「寒い~。ねぇ、かがみん、コートの中に入れて~」
「なにいってんのよ。あんたコートきてるじゃない。」
「いいじゃん。」
こなたがギュッと抱きしめてくる。
「なっ、ちょっと・・・」
私はさっきの夢を思い出して赤くなる。
「あったかい~、ん~」
こなたは私のコートに頬をすりすりしている。
「ちょっ、やめっ、そこにいると、あ、歩けないからさ・・・」
こなたは真正面から抱きついているので動けない。
「んぁ、ごめん。って、あれ?」
こなたが私の顔を見上げてくる。
うわっ、夢と同じだ。こなたの顔が少しずつ近づいてくる。
「かがみ~、顔赤いよ。熱でもあるんじゃないの?」
こなたが私のおでこに手を当てる。


こなたが私のおでこに手を当てる。
冷たい。こなたの手はひどく冷たかった。
「んぁ~、あったかい。でも、熱は無いみたいだね。」
「こなた、あんた、手、冷たくない?」
「あ、わたし冷え性だからね。ごめん、いやだった?」
こなたは苦笑いをしながら聞く。
「そうじゃなくて、手袋とかは?」
「ん、無いけど・・・」
「じゃあ、私の手袋貸してあげるわよ。」
あんたの手、冷たすぎるのよ。ちょっと、心配しちゃうじゃない。
「え?いいって、かがみの手が冷えちゃうじゃん。」
「平気よ。私冷え性ひどくないし。」
「え~、でも・・・・」
なに遠慮してるのよ。
「なんだ?私のだと嫌なのか?」
「わかったよ。じゃあ、左手のだけ貸して。」
「片方?・・・はい」
私はこなたに手袋を渡す。
「これで、手をつなげば、二人ともあったかくなるでしょ?」
「え?ええ?」
「ん~、やっぱわたしのほうが手が冷たいから嫌か・・・」
「いやっ、そうじゃなくて・・・」
「ん?じゃあなんで?・・・あ、そっか、かがみったら、恋人だと思われるとか心配してるんだ~」
「そ、そんなんじゃないって」
「大丈夫だよ。たまにあの子達百合っぽいとか思うことがあるけど、実際にはほとんどそういうのって無いしね」
それって、どういう・・・
「だから。」
そう言ってこなたに私の手を握る。
やっぱりこなたの手は冷たかった。でも、なぜか私はぽかぽかと暖かくなってくるような気がした。
「あっ、ところでさ~」
「ん?」
「なんの夢見てたの?」
「えっ?」
「いや、寝言でわたしの名前を呼んでからさ、どんな夢を見てたのかなと思って・・・」
「いやっ、それは・・・」
あんな夢を見てたってばれたら私・・・あぁぁぁぁぁぁぁ
「えと、どこまで聞いてたの?」

「えと、どこまで聞いてたの?」
「名前呼んでたとこしか聞いてないけど・・・」
「そっか・・・」
私はため息を付く。
「なに?その意味深な反応。愛の告白でもしてたのかな~?」
「そんなわけ無いでしょ!」
こなたはなんでこういうことを堂々と聞けるんだろ?やっぱ、脈ないのかな?
「そうだよね~でも、夢の中でも怒ってるだなんて、かがみ凶暴www」
「・・・・。ねぇ、こなた。」
「どしたの?かがみん?」
「もし、本当に愛の告白してたとしたらどう思う?」
夢では私じゃなくてこなたからだったけど・・・
「かがみん?」
もう時間は少ない。
「私さ、ずっと思ってたんだ。」
でも、もう二年以上一緒にいる。十分以上の時間をかけたハズだ。
「私、こなたが好き。」
これでだめなら、きっとあきらめるしか無い。

「え・・・・?」

空気が一瞬、凍りついた気がした。
こなたは私と繋いでいた手を離し、私へと向きかえる。
こなたの顔にはあきらかな困惑と驚きが広がっていた。
「な、なにいってるの?かがみ?」
「だから、私はこなたのことが本気で好きなのよ。」
こなたの顔がみるみるうちに青ざめていく。
やっぱり、だめだったんだね。
「お、おかしいよ。私たち女同士だよ。あ、ありえないよ・・・」
「だって、漫画とかラノベとかにだって・・・」
「二次と三次は違うよ」
こなたにそう言われるとは思わなかった。
「ごめん。かがみ・・・」
そう言うとこなたは左手にはめられていた手袋を付き返し、走っていってしまった。
私は・・・どうすればいいんだろう?


翌日、私はつかさに風邪だと言って学校を休んだ。
これから、どうやってこなたに接して行けばいいのかわからない。
あの別れ方だから、もう顔を合わせることも無理なのかもしれない。
もしかしたら、これで私たちの友情も終わってしまうかもしれない。
そんなことを一日中考えながら、結局、何もすることが出来ずにその日は終わってしまった。

一日あけた次の日、私はつかさと共に家を出た。
12月の第二週は期末試験だし、受験ももう間近だからこなたのことばかり考えて、うじうじと休んでるわけにも行かない。
私はつかさと一緒にこなたをドキドキしながら待っていた。
こなたがどう接してくれるかとても不安だったからだ。
やっぱりこなたとは友達のままでもいいから一緒にいたい。
「こなちゃん、おはよ~」
つかさがいちはやくこなたの姿を見つけ、あいさつをする。
こなたは眠そうに両手で目をこすっている。こなたはやっぱりかわいいなと思う。
「オッス、こなた。」
私も一歩遅れて、出来る限り前のようにあいさつをする。
すると、こなたは私の姿を気づき、ビクッと肩を震わせる。
「お、おはよう。」
こなたは少しこわばったような笑顔で言う。
その表情を見て、私の胸がズキッと痛む。もう私の前でこなたは以前のように笑ってくれることは無いのだろうか?
「こなちゃん、何が元気ないね。寝不足?」
こうしてこなたの落ち込んだ表情を見ていると、一緒にいるだけで私はこなたを傷つけているように思えてくる。
「え?あ、うん。ちょっとね。」
もしそうなら、私はもう、この場所にいていい人間じゃない。何より私がいたくない。
「今日は4時間ぐらいかな?」
こなたは苦笑しながらつかさと話している。どちらにしろしばらくはこなたに会うの控えよう。
「すごいね。こなちゃん。私には・・・・」
私はこれ以上こなたに嫌われたくない。


その日から私はこなたの教室に行くのを止めた。
こなたたちといると話ばかりして勉強が出来ないから、そう言って私はこなたから逃げた。
自分のクラスには峰岸やみさおがいるし、勉強にかまけていれば一時的にでもこなたのことを忘れることができた。
卒業まであまり無い中、二人と一緒にすごすのも悪くない。
テスト期間に入る頃になるとこなたは私と一人ですれ違うたびにビクッと反応するようになっていた。そのとき、私は本当に嫌われてしまったんだなと確信した。
そうして、時は過ぎて行き、テスト週間も終わった。
そして、その間、こなたがわざわざ私に会い来る事は無かった。


「おねぇちゃん。なんで今日先に帰っちゃったの?」
つかさが怒った顔で私に問い詰めてくる。めったに怒らないつかさが怒っていた。
今日、テストが終わった日。私達は四人で大宮にでかける約束をしていた。
テストが始まる前、つかさに半ば無理やりに約束させられた。それを私はドタキャンして先に家に帰ってしまったのだ。
「最近こっちに来ないんだから今日ぐらい約束守ってよ。こなちゃんだってすごく楽しみしてたのに」
私はいらいらした。私は堂々とこなたに会いに行けるつかさとは違うのよ。
「うるさいわねぇ、そんな暇は無いのよ。あんたもそんなことしてないで勉強しなさいよ。」
私より成績よく無いくせに・・・
「おねぇちゃん、どうしたの?最近変だよ。ずっと、いらいらしてる。」
「それは受験が近いから、もう邪魔しないでつかさ。」
もうほっといてくればいいのに
「おねぇちゃん、たまには休まないと・・・」
「うるさいなぁ、なんなの一体?」
「なんなのって、みんな心配してるんだよ。」
嘘ばっか・・・そしたら、こなたが何も話しかけてこないわけ無い!
「う・ば・・か」
「え?なんて言ったの?」
「嘘ばっかって言ったの!」
「嘘じゃないよ。おねぇちゃんは知らないかもしれないけど、こなちゃんなんておねぇちゃんを心配してずっと落ち込んでるんだよ。」
つかさは何もわかってない。それは心配してるんじゃない。私がこなたを裏切ったからだ。
「だからさ、今度みんなと一緒に遊びに行こうよ。」
「いいわよ。そんなの」
だから、もうその話は止めにして。しつこい。
「なんで?じゃあ、こなちゃんのためだと思って、こなちゃんずっと楽しみにしてんだよ。」

バシッ


気づくと私はつかさを張り倒していた。左手が痛い。
「お、おねぇちゃん・・・?」つかさは尻餅をつき、頬押さえて、うめくように私を呼ぶ。
事態の大きさに気づき私はあわててつかさに駆け寄る。
「ご、ごめん。つかさ、大丈夫?」
「大丈夫だよ。」つかさはにっこりと笑いかけてくれる。
ホント、私は何してるんだろう?
「って、あれ?おねえちゃん、泣いてる。」
「え?」
私は自分の頬に触ってみる。何かが指に触れる。
その瞬間、私の目から涙がとめどなく溢れ出してきた。
「な、なんで?私泣いてるの?」
涙はいくら止めようとしても止まってはくれない。私の目からぼろぼろと涙が流れ出てくる。
私はつかさに抱きしめられる。
「おねぇちゃんもう大丈夫だから。だから、ね。」
「ぁ・・うぅ・・・ゎぁぁぁぁ」
「こなちゃんと何があったの?」
「も、もう私どうしていいかわから無くて・・・」


テスト返却もおわり、三年の私たちは今日を境に一足先に冬休みに入る。
あのあとつかさから聞いた話ではこなたが一緒に出かけるのを楽しみしてたのはやっぱり本当で、でもその反面、そのことを不安がってたりもしてたらしい。
そしてつかさはギクシャクしたまま四人で遊んで友達関係に戻る前に、やっぱり一度ちゃんとよく話したほうがいいと言ってきた。
なんならつかさはこなたと話し合う機会を自分がつくってもいいとも言っていたけれど私は断った。やはり、こういうのは自分でやらなきゃいけないと思う。
でも結局、私は今日までこなたに話しかけることが出来なかった。
今にも、雪が降ってきそうな曇り空を誰も居なくなった教室で私は眺める。もうあれから約一ヶ月。ずいぶんと遠いところにきてしまったような気がする。
私はそっと携帯電話を開け、こなたのアドレス張へたどり着く。
過去に何回もやった操作。つかさに言われた日から何度もたどり着いたその画面。それなのにずっと最後のたった一つのボタンが押せなかった。
こなたを裏切って友達という関係を壊した私が友達に戻ってなんて言うのはただのわがままなのかもしれない。
でも、どんな形でも、どんななにわがままでも、やっぱり私はこなた一緒にいたかった。
こなたに付き返されたあの手袋。今度は付き返されないように、そう願い、その手袋で最後のボタンを私は押す。

「みん♪みん♪みらくる♪みくるんるん♪みん♪みん♪みら・・・」

こなたの着信音が静かだったはずの教室にこだました。



「みん♪みん♪みらくる♪みくるんるん♪みん♪みん♪みら・・・」

こなたの着信音が静かだったはずの教室にこだました。
振り向くとそこにはこなたがいた。
「もしもし、かがみ?」
耳に当てた携帯から、直接こなたから、こなたの声を聞いた。
「もしもし、こなた?」
「うん。そうだよ。」
「なんか、ひさしぶりにこなたの声を聞いたような気がする。」
「うん。私もひさしぶりにかがみの声を聞いた。」
こなたはゆっくりと近づいてくる。
「私さ、やっぱ冬休みに入る前にこなたと話しておきたくて。」
「うん。私もかがみと直接話がしたかった。」
「そう。。。」
パタン こなたが携帯の画面を閉める。
「先にさ、謝っていいかな?」
「な、なんで?」
「だって、やっぱ、ひどいこと言っちゃったじゃん。」
「そんな謝る必要ないって!一般的に見れば普通の反応だしさ!急に言ってびっくりさせちゃったのは私だし。」
「でも、かがみずっと怒ってた。」
「ちがっ、怒ってなんか(無い。ただちょっと悲しかっただけ。)」
「・・・・かがみん。私、かがみがいなくなって気づいたんだ。やっぱ、私はかがみがいないとだめだよ。」
こなたは私の手が届くぐらい近くいた。
「だからさ、すこしぐらいなら私をかがみんが好きにしてもいいから、もう無視しないでよ。」
急にこなたが私にガシッとしがみついてきた。
「む、無視なんかしてないわよ。って、いう・・・」
「無視してたんじゃないの?」
こなたは少し目を見開いて驚いた表情で聞いてくる。
「なんで、そうなるの?」どこをどう見たらそうなるんだ?
「だって、いくら話しかけようとしても目をそむけるし。」
「あれは私がこなたに嫌われてると思って・・・」
「あの時は驚いたけど、嫌いになるわけ無いって!」
「そっか、ありがと。」
私と一緒でこの一ヶ月、こなたも悩んでた。私とどうすれば一緒にいられるか悩んでくれていた。それだけで私はとてもうれしかった。私はこなたを包み込むように抱きしめる。この一ヶ月がただのたちの悪い悪夢だったように思える。


この一ヶ月がただのたちの悪い悪夢だったように思える。
「それにしても好きにしてもいいって・・・」
「かがみんが私のこと嫌ってないなら取り消すヨ。もしかしていろいろ期待したりしちゃった?」
「なっ!」いろんろって・・・
「かがみん、真っ赤。でも、ほんとかがみはいじりがいがあるよね。」
「なにぃ!?」
「わぁ、かがみん、こわ~い。」
「コイツ、ムカツク!」こういう時までこいつは・・・
「・・・でもさ、前みたいに戻れたね。」
「え?」
「かがみんにそっち気があるなら私、これからギャルゲーで一生懸命勉強するよ。かがみんのこと好きだし。」
「なっ?そ、そんなことしてる時間あるなら受験勉強しなさいよね!私がいない間さぼってたなんてことないわよね?」
まったく、そういうはずかしいことをあんまストレートに言うな。
「あははははh・・・」
こなたは急に走り出す。ちょっ、マジっすか?
「こらぁ~にげるなぁ~!」
追いかける私から自然と笑みがこぼれる。これからこなたにいろんなことをみっちり教えてあげなきゃね♪


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