夢の中で

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ある日の放課後、教室にした忘れ物をとりに行くため私は全力で校舎内を走っていた。
もう日も傾き、真っ赤に染まった廊下には誰の姿も見えず、少し、怖い。
「早く行ってこなた達に合流しましょ」
そう言って私は自分の教室のドアに手をかける。
誰もいないはずの教室……そう思っていた。
「かがみ……」
先に帰ったはずの、私の大切な人……泉こなたに声をかけられるまでは。
「こなた……なんでここにいるのよ?」
「かがみにどうしても言いたいことがあってね、ずっと待ってたんだ」
ちょっと待って、それはどういうこと?こなたとは先刻バス停で別れたばかりだ。
そのこなたがずっと私を待っていた?ここで?
でも、そんな思考も次のこなたの言葉で霧散してしまった。
「あのね、私……かがみのことが好きだよ」
好き……その一言に心臓が飛び跳ねる。
「ずっと好きだったんだ、ツンデレなところも、ツリ目なところも、ツインテのところも、かがみのことが全部。
 女の子同士だなんて関係ないよ……大好き、だよ」
そう言うこなたの表情はいつに無く真剣で、憂いを秘めて……綺麗だった。
「ダメ……かな?」
こなたの瞳が私を射る、その真摯さにクラクラする。こうなったらもう、素直になるしかないじゃないか。
「ダメじゃない。私も、こなたが……大好き」
「かがみぃ!!」
こなたが私の胸に飛び込んでくる。腕にすっぽり納まってしまうくらいの小さな体。
「かがみ、かがみぃ、もう、離さない。絶対、絶対離さない」
そう言ってしゃくりあげるこなた。バカね、そんなこと言わなくたってどこにも行かないわよ。
「こなた、目、つぶってくれる?」
私の言葉に少し頬を染め、微かに頷くと、こなたは目をつぶった。
その顎を引き上げ、自分の顔を近づける。心臓が痛い、潰れてしまいそうだ。
「こなた……」
「かがみ……」
私とこなたの唇が近づく。
もう少し。
あと少し。
………。


ジリリリリリ!!!
突然の耳を劈く騒音に、思わず目を覚ます。
まず目に入ったのは見慣れた天井、遅れて、自分の部屋の見慣れた風景。
あれ……こなたは?

それは、フロイト先生も大爆笑しそうな、私の夢だった。


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  • www -- wiki (2014-08-15 23:26:59)

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