へべれけかがみん あふたー

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 ……あったかい……。
 ふにふにでぽよぽよでマシュマロみたいな感触。低反発まくらってこんな感じなのかな。
 でも、うちにそんなのあったっけ…?
 ……ま、いいか。きもちいいし。

 覚醒しきっていない頭でそう結論付け、私はまくらをさっきよりも強い力で抱きしめた。

「んーーーーー」

 と、瞬間まくらが苦しげな声をだした。
 …私の知ってるまくらは喋らないはずだ。
 薄目を開けて確認すると、目の前いっぱいに青が広がっていた。
 …ああ、こなたか。どうやら昨日抱きまくらにして眠ってしまったらしい。
 お互いの部屋に泊まった時はたまにあることだから、それほど驚きもせず、未だ焦点が
合わないまま視線を下ろす。


「ほああぁああぁあああっ!!??」

 叫んだ途端、脳内で鐘をつかれたような衝撃が襲って来て私は頭を押さえた。
 うう、痛い。なんでこんなに頭が痛むんだろう?

「むーーかがみうるさぁい…」

 私の叫び声で目を覚ましたらしいこなたが、不機嫌そうな表情で起き上がる。


 ………………ぜんらで。


 待て待て待て待て!!! 落ち着け私ッ!!
 手の平に三回『人』の文字を書いて飲み込む。
 正面に居たこなたが、それって緊張を取るやつじゃなかったっけ?
 とか言ったけど、ええい知るか!!!

 あらためて周りを見ると下着やらスカートやらが散乱していて。
 もちろん私も一糸纏わぬ姿だった。
 こなたとはもうずいぶん前に恋人同士になって、……その、することもしてるわけだから
驚く必要はない、と言われるかも知れないけど、過程を全く覚えていないとなれば話は別だ。


 深呼吸をして昨日のことを回想する。
 ええと…確か成人式に出席して…みゆきとは久しぶりに会った。
 で、大人になったんだと実感したくてここの近くにある居酒屋に入って……入って……?
 無い。ゼロ。皆無。二杯目を飲んで、から揚げを頼んだところで記憶は途切れている。
 こめかみを押さえて五分程粘ってみたけれど無駄だった。


「………こなた………私、昨日、何した…?」
「なんでそんなカタコトなのさ。…でもやっぱり覚えてないんだ」

 今まで楽しそうに私の様子を見ていたこなたがニヤリと笑う。目がキランと
効果音付きで怪しく光った気がした。
 ごくり、と唾液を飲み込む。記憶がないのがこんなに恐ろしいことだとは思わなかった。


「いやあ、昨日かがみってば激しかったねー。自分からおねだりとかしちゃってさー」

 さああああああああ、と音を立てて血が下がって、冷や汗が頬を伝ったのが解った。
 おね………!?
 何をヤッ……もとい、やったんだ私。

「お酒が入るとあんなに積極的になるなんて思わなかったよ。キスだって………」

 朝から放送禁止用語を連発するこなたを尻目に、私は布団に突っ伏していた。
 もちろん心の中ではこなたに教育的指導をしてやりたい気持ちでいっぱいだ。
 だけど、言葉に物理的な力があるなら私はK.O寸前。ラン〇エダ戦の某ボクサー。
 ……これは古いか。
 つまり、止めて!私のHPはもうとっくにゼロよ!!状態。……いっそ殺してくれ。


 はしたない自分を想像して打ちひしがれていると、一つの光景が脳裏に浮かんで来た。

「……こなた……」
「んー?」
「あんたの言ったこと全然してないじゃないっ!」

 ああ、また頭痛がする。ようやく解った、これが二日酔いってやつか。

「あれ?かがみ思い出したの?」
「思い出したわよっ全部!!」

 徐々に、ではあったけれど確実に失われていた記憶が戻って来た。
 黒歴史になりそうなのもあるんだけどね…!

「で、なんで服脱いでるわけ?……あんたまさか寝てる間に……」
「心外ですな。さすがにそこまではしないって」

 あくびを一つしたこなたが、さっきとは打って変わって不満げな顔になる。
 「思い出したんなら解るでしょ? 自分から誘うようなこと言っといて、
あんな中途半端なとこで寝ちゃってさ。 おかげで寝付けないし、当の本人は
気持ちよさそーに寝てるし」

 だからちょっとした意趣返し。そう言ってにやっと笑う。

「驚いたでしょ」
「当たり前だ!!…もう!二度とこんなことしないでよ!」

 顔に熱が集中するのをごまかすように強い調子で言う。

「むぅ、昨日のデレデレかがみんは今いずこ…。好きだからして、とK…」
「わーーーーーー!!」

 頭痛? そんなの関係ねえ!! とあらん限りの声で叫ぶ。


「まあ…でも私としては、しらふの時に聞きたかったんだよネ」

 するりと、猫みたいに体を滑らせ私の前まで来たと思ったら両手首を上に持ち上げられ、
そのまま重心が傾いていく。
 今まで目線の先にはソファーやらテレビがあったはずなのに、天井が見えるようになった。
 ………あれ?

「とりあえず、今からかがみが言いたくなるようなことをしてみようかと」
「な、に言って…!」
「んー?愛してるとか」

 ああああ!死にたくなるほど恥ずかしい。
 昨日の私を抹殺したい。机の引き出しを開けたら、青いタヌキとかいないかしら。
 ってそうじゃなくて!! したくなるようなことってなんだ!!

「学校、あるし…!」
「一日ぐらい大丈夫だって。それにこんな格好で私が諦めるまで逃げ切れると思う?」

 ………忘れてた。

 最初から今までの私たちの格好。というかそうしたのはお前じゃないか、という
ツッコミは唇に塞がれ、声にならずに消えた。

 触れるだけの軽いキスをしたこなたが猫口で笑う。

「…さあ、覚悟決めてね?かがみん♪」


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  • ツンなかがみん萌え~ -- チョココロネ (2013-11-15 22:25:25)
  • はい覚悟決めます! -- かがみんラブ (2012-09-25 23:34:19)
  • こなたガンバレ -- 白夜 (2009-10-21 07:17:24)
  • Nice萌えwこのコントみたいなやりとりが楽しいw -- 名無しさん (2008-06-20 18:58:06)
  • 青いタヌキw朝から襲われる記憶のないかがみん乙w -- 名無しさん (2008-06-12 04:44:29)

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