狂(鏡)想曲

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「おーっす」
「やふ~かがみん」
 B組に来た私はこなたのボサッとした髪型が気になって言った。
「何よ、その髪…だらしないわよ」
「最近、髪の手入れ全然してないからねぇ~」
「全く…あんたそれ恥ずかしくないの?」

「うん、私はそんなの全然気にならないもん」
「だめよ。休み時間の間に私が切ってあげる!」
「えぇ!?いいよ別に…今切らなくたっていいじゃん」
「何言ってるの!そんなんじゃ一緒にいる私だって恥ずかしいわよ!」

 机の上に大きな用紙を広げて、ハサミを取りだす。
「…あんた毎日自分の家で鏡見てるの?」
「うん、毎日かがみは見てるヨ」
「今何か少し気になったけど…まぁ別にいいわ」

 こなたの前髪をさわって、ハサミを使って丁寧に切り始める。
 なかなか手際よく進めている様って、まる美容室の店員のようじゃないかって思う。
「う~ん、ここはこんな感じでいいかな。」
「そんなの適当でいいよ」
「ここもちょっと長いわね…」
「む~」
「あと、ここは…これでよし、と」
「…」

 こなたは最初はいやいやそうな顔をしていたが、次第に言葉を出さなくなり、表情が
変わらなくなる。
「ここはどうしようかな~」
 一方、そんなこなたの変化を怪訝に思うこともなく、私は髪を整えていく。

 頬が少し赤くなっている事、お互いの顔が近い事。それによって吐息がこなたの顔に
かかっていることにも、ただ夢中で作業を進めていた私は気が付かなかった。

「…」
「ここは~…と」

「だめだよかがみ…」
「大丈夫よ、ちゃんと整えてあげるから」
 表情を変えることなく続ける。
「そうじゃなくてさ…」
「安心しなさい。私結構うまいんだから」
 こなたに目を合わせることもなく、続ける。
「…はずかしい…」
「何よ?」


「かがみの…かお…近い」
 一瞬手が止まった。
「な、バカ!またあんたはすぐ人を惑わせるようなこと言うんだから」
 そう言ってかがみは作業を再開させる。

「違うよ…他の人じゃなくてさ、かがみだから…私の胸がドキドキするんだよ…」
「へ…」
 また手が止まった。
「かがみ…」
 明らかにいつものこなたじゃない。顔が赤くて、目が潤んでいる。でもしっかり
私のことを見つめている。

(え?それって…まさか、こいつ、本気!?どうしよう、急にそんなこと言われたって…
それに、私たち、女の子同士なのよ…)
 でも私、顔が赤い…と思う。はっきりと熱を持っているのが分かる。どうしよう。

 もう作業を続けることができなくなってしまった。
「こ…こなた…」
 こなたが私の服の袖をぎゅうっとつかむ。
「かがみ、私のこと、キライ…?」
 少し下を向きながら、上目で私を見て、とても寂しそうな顔をしている。この状態で
否定なんてしたらこなたが泣き出してしまうだろう。
 いや、全く否定する気なんてないけど…でも…。


 …こなたは親友だ。いつも元気で、私をからかうことはあるけど、実は結構気配りも
できる子なのよね。
 私はそういうところも理解している。こなたのそういうところを気に入っている。
 私はこなたのこと…どう思ってるのかな…?こなたがくっついてきたときは、なんだか
恥ずかしくて、ついいつも抵抗しちゃうけど…。
 …でも、もしかしたら…もしかしたら…私も無意識にこなたのこと…?

「かがみぃ」
 今、目の前にいる寂しげなこなたはとても可愛く見えて、愛おしくすら感じる。
 私の胸が熱い。

 この子の気持ちを否定することなんて私にはとてもできない

「べ、別に私はこなたのこと嫌いじゃないんだからね! わ、私…も、こなたのことは好きよ…
で、でも、それが恋、なのかどうかはわからないけど、たぶん、今の…私は、あんたと、その…
同じ状態で…だ、だから、こなたの気持ちは…その、えと、えと…嬉しいは嬉しいんだけどさ…」

 ああ、もう。しどろもどろだ。うまくはっきりと言葉で伝えられないのが悔しい。
 こなたの表情は変わらない。寂しげなままだ。

「で、でも…もうちょっと、その…えーっと…なんて言えばいいんだろ…もっと、お互いの
気持ちを理解したい、って言うの、かな…?」

「そ、それに!わ、私はこなたがほんとに私の事好きなのなら、女同士の、その…
深い感情だって…否定はしないわよ!」

「だからさ、今は…その……」


「く、く、く…」
 こなたが下を向いたまま声を出す。
「……?!」
 かがみの心の中で暗雲が立ち始めた。


「くくく…ふ…ふ」
「ちょ…あんた…まさか…」
「あーっはっはっはっはっはっ!!!」
 こなたが大笑いし始めた。


 謀られた。まんまとこいつの計略にはまってしまったと思った。

「かっ、かがみ! すごい良かった! すごい良かったよ! やっぱりかがみは最高だね!! GJ!」

(こ、こいつっ…!!!! 殺意が涌くほど恥ずかしいわ!!)


 あれ。…ま、待てよ、でも私、こなたの言葉に結構同意するようなこと言ってなかったっけ…?

 こなたがニヤニヤ嬉しそうに言った。
「こなたの気持ちは嬉しいは嬉しいんだけどさ!」
「なっ!!!」
 ただでさえ赤くなっていた顔がさらに真っ赤になった。びくっと硬直したように動きが止まる。

「お互いの気持ちを理解したいって言うのかな…?」
「あ、あぅあぅ…」
 そういえばつかさとみゆきが登場していないのだが特に気にしないでほしい。

「…こなたが私の事好きなのなら、否定はしないわよ!!」
「ぎゃあああああああああ!!!!」
 私は頭を抑えて、天井を向きながら悲鳴をあげた。恥辱も甚だしい。


「全く、もう!!! かがみんほど萌えさせてくれるキャラはいないよネ!! もう~~
私萌え死にそうだヨ~!!!」
こなたも顔が真っ赤になって、萌え狂っている。
「いっ! 言うな!! 言うな!! 言うなぁっ!!!」

「かがみん、カ・ワ・イ・イ~~~~!!!」
 学校中に響き渡る大声で言った。
「おんまぇ、声デカイわぁああああああっっっっっっ!!!!!」
(間違いない。私の方がデカイ。ビックリマークの数を見ても圧倒的だ。びっくりだ。)

「か・が・み・ん萌えええええええええええっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!」
(さらにデカイ。12個か。すごいな。)

…じゃなくて!!!


「かがみ~ん!!!」
「ぅうるさいぃっ!!!!」


 こうして…もはや何を言っても説得力に欠けてしまうようになった私だが、その後も
断固として否定し続けた。
 もう意地シカ残ッテマセンヨ。私ハ。

 帰り道になっても、こなたはずーっと私を恥辱し続けている。ていうか萌え狂っとる。
 私はあまりの恥ずかしさになすすべもなく、真っ赤な顔のままただ歩き続ける。だが
何かが爆発しそうだ。

「かがみん! かがみんてすごいよネ!! 萌えの神様だよね!! 萌えのかがみサマだよね!!」
「…」
「本気で恥じらっちゃううとこが、すんごい可愛くて、可愛くて、可愛くて!!!」
「…」
「もぉ~う私どうにかなっちゃいそうだヨ!!!」
「…」
「ね~え、かがみん!」
「…」
「かがみん…好きだあぁぁぁぁーーーーーーーっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「なっ…バカぁあああああああああああああああああああああああああああああああ」

(以下省略)




声質戦力統計図(!の数による被害想定)
2…教室中に響き渡る程度。
4…陵桜学園全体
8…糟日部全域被害
12…埼玉県に甚大な被害
16…関東地方壊滅
24…日本沈没(今回の話の未収録シーン)


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  • みwwwなwwwぎwwwっwwwてwwwきwwwたwwwwwwwZEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
    24個で日本沈没なら30個でアジア滅亡ですね。 -- 名無しさん (2008-08-24 19:00:33)
  • こなかが萌ええええっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! -- 名無しさん (2008-05-14 18:09:03)

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