セカンドライフ 第2話『雨あがり』

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「あう…う…、かが…苦し…」

突然真っ暗な世界で、私はこなたの助けを求めている微かな声に気付いた

「えっこなた!?どこっ?
どうしたのよ!?大丈夫!!?

…………あれ?―――」

私は大声で叫び、気付くとベッドの上にいて、時計は5時5分前―――

小さなベランダのカーテンの向こう側から爽やかな早朝の香りと小鳥のさえずりが―――

「ん、夢?…か…。ふああぁ~」
私は毎朝恒例の大きな欠伸と力いっぱい背伸びをした


「あのぉ…かがみ様?…これ結構重い…んだけど…」
こなたの声が、さっきよりリアリティを増して聞こえてきた

「わ、えっこなた!?あ…、ごめん!」
こなたが私の下敷きになっていた事と、ついさっきまで私がこなたに寝ぼけて絞め技?をかけていた事に気付き、ベッドから慌てて転がり降りて謝った


――そう、こなたは私の家に同棲する事に…同棲ってなんかいやらしいな………
――そう、昨日の晩から共生する事になったのだ――


「私がいるの忘れないでよ…ったく、もう…」
こなたはムスッとした顔つきで腕を組み、私に言った

「いやーホント悪かったって、つい…ははは…。」
私は半ば苦笑いで謝った

「『つい…』って、ホントにヤバかったん………?
かがみぃ何、これ?
すごいじゃん?こんな長い枕初めて見たよ。」
こなたは興味津々で私に問いかけた

「見たら普通わかるでしょ。
抱き枕よ、だ き ま く ら。
あんたは持って無いの?」

こなたが家に来た時はいつもベッドの下に隠していたが、こうも簡単に知られてしまうとは
「…一生の、不覚。」
そう小声で呟いた

「私の家にはこんなの無いよ。
へぇ~これが、いわゆる………ウサちゃん
…否、ツンデレ必須のアイテムですな」

――…やっぱりあんたはソレかい…。――

「ねぇかがみ、これ今晩貸して~」
「えっ、…もう、しょうがないわねぇ。」
「やたー、かがみ様マンセー」
こなたには余程好みの物だったらしい…

「ったく、かわいいとこあるじゃない…。」
私は微笑みながら、そう口ずさんだ


あっという間に時間は流れ
既に時計の針が06:30を過ぎていた

私は親に心配かけさせちゃ駄目だからとこなたを説得して、朝の内に家に一度帰るか電話をするように言った
こなたは少し悲しげな表情を浮かべながら、小さくうなずいた

今日は月曜 いつもこの時間帯に起きて学校に行く用意をしだす頃
私がシャワーを浴びてる間に、こなたは朝ご飯を適当に作ってくれていた。

「ほう、あんた料理は上手いな」
「………ただの味噌汁と玉子焼きだよ?かがみん」

「くっ………こ、これなんか結構イケテるじゃない。」
「かがみぃ………、これ冷凍のベジタブル混ぜて作っただけの普通の卵焼きだよ。」
「………ううっ」

しかし、こなたは私に微笑みながらこう言ってくれた
「ねぇかがみ、今日はもうおかずの材料ないからお弁当の分作れなかったけど、明日からは私がお弁当作ったげるよ。」

その瞬間私は、こなたにしては爽やか過ぎる笑顔に、不覚にも萌えてしまった

――自重しろ私――

そう脳裏に幾度も刻んで、そのビジョンを記憶の奥深くに封印した

そろそろ家を出る時間だ
「こなた、あんた今日バイト何時から?ほら合鍵。渡しておくわ。」
「あ、うん ありがと。11時半から20時半くらいまで」

「その前にちゃんと、家に事情を連絡しておくのよ。
…わかった?」
「わかってるよ」
そっぽ向いたこなたから、不安そうな返事がきた

私は最後にもう一つ、近づいてこなたの頭を撫でながら、微笑みこう言った

「あんたの居場所はここにもあるから心配するなって」

そう言うと、こなたはニッと笑いながら親指を上に立て、軽く握った拳を私に向けてつき出した

今の気持ちのサインか――

そう思うと、私もまたニッと笑いながら親指を上に立て、軽く握った拳をこなたに向けてつき出した

玄関で私は座って靴を履きながら言った
「それじゃあ行ってくるわね
後は宜………」

こなたは、私が喋っている途中に近づき、私の頬に軽くキスをした

私は驚きながら言った
「ちょっ何!?」
「お出かけのちゅうだよ、かがみん」
「もうっ!」
そう言って私はバッグを持ち、扉を開けた

「行ってらっしゃい」
手を振りそう言ってくれた

外は眩しいくらいの朝日

―――どうやら昨日の雨雲は去っていったようだ――


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