こなた×かがみSS保管庫

かが×こな(前編)

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匿名ユーザー

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―12月26日、終業式も終わり、私とこなたは夕暮れに染まる町を歩いている。



「いや~買った買った!」



…両手に握られているのは紙袋だが、中には大量の同人誌。
―私は半ば呆れ顔でこなたを見つめる。



「つか、3万もそんなもんに使うなよ…。」
「それは違うよ~かがみん。」
「目に止まったら即買い。これは基本だよ?」



…あぁ、そうですか…。



―と、横断歩道に差し掛かる。信号は赤だ。
こなたは見えていないのか気づいてないのか、
かまわず歩き続ける。
きっと、買った同人誌で頭がいっぱいなのだろうか?



「ちょ!?あぶ…!!!!」



…あぶ”ない”まで聞こえただろうか?
こなたの小さな体が”宙を舞う”。



バンパー。ボンネット。ウインドウ。
続いて派手なスキール音。
車道の左脇にたたきつけられ、こなたが横たわる。
一瞬の出来事が異常に長く感じる。
…体が動かない。
…何が起こったのか目で見て判断できるが、”理解”ができない。
ようやく体を動かしてこなたのところに駆け寄る。
「こなた!?こなたぁぁぁ!」



―多分このとき私の顔はバッカみたいに情けない顔をしていたと思う。
すでに目は閉じられ、口から少し血も出ているこなたの体を必死にゆする。



「こなたぁぁぁっ…こなたぁぁ!」
「起きなさいよぉぉ!…っ」
・・・・・・・・・。
・・・・・・。
・・・。



―こなたは誰かが呼んでくれた救急車に乗せられ、
病院に向かったが、すぐに死亡が確認された。
今日が仮通夜だそうだ。
私はこなたとずっと一緒にいた。



―急遽作られた低めの祭壇の中央に置かれた棺の中で、こなたが眠っている。
時間は夜中の4時。祭壇がある居間には、今は私とこなたしかいない。
…なんでこんなことになっちゃったんだろう?
…ずっと一緒にいられると思ってたのに。
…なんで私じゃなくてこなたなの?
…私、これからどうすればいいの?



白装束に着替えさせられたこなたを見て呟く。
「アンタって結構和服も似合うんだね。」
?(・・・・・・・・。)
以前、夏祭りの時も、そう感じた。
でも、なんとなく気恥ずかしくて、そんなこと、言えなかった。
…思えばあの時以来、感じていた、かすかな思い。
”大事な親友”以上の、何か―。



……好き。



…そっか。私、こなたの事、”好き”だったんだ。
…今さら、分っちゃった…。
…失って、初めて気づくなんて、私、ホンット、バッカみたい。
?(・・・、・・・・・キタコレ。)
「!!!!?」
ハッとして顔を上げる。
今の…なに?…。
…こなたの声だった…?
…声が聞こえた…?
……幻聴だよね……。
「ほら、アンタのこと思い過ぎて、幻聴まで聞こえるようになっちゃった。
責任、取りなさいよ。」



―あてつけの様に言ってみる。
?(・・ぁ、・れ・・ンデレ・の・骨頂だね~。)
?(・がみん・・~。)
「え?」



―今度こそ聞こえた。幻聴だなんていうつもりもない。
こなたの声が聞こえる。
気をつけて聞いていないと聞き取れないくらい、小さな声。

(ぉ?)
「こなた、なの?」
(かが・ん?聞・えて・んだね?)



…こなたとの会話が成立する。



(ごめ・ね?)
「ううん。ずっと一緒にいたのに守ってあげられなかった。私のほうこそごめん。」



…こなたの小さくて、か細い声に全神経を集中する。



(ま・話せて、嬉・・よ、か・みん♪)
…こなたの小さい声は本当に嬉々としている。
なぜか、照れてくる。
「もっと早く返事しなさいよ。…もう。」
(私はずっとかがみんに呼びかけてたんだよ?)
「え…ホントに?」



…心なしか、こなたの声がマトモに聞き取れるようになってきた。



(状況から察するにさ。)
(かがみんが私を思う気持ちに比例してるんじゃないかな。この現象♪)
「私は…いつも通りよ」
半分以上照れ隠しだが、言ってから後悔した。
こ(だ・・、ず~っ・呼・・た・だよ?)
…また小さな声に戻ってしまった。
…あわてて再び全神経を集中する。
(それがかがみんが私のことスキって思った瞬間から…。)
「なっ!!!??」
(ぅぁ…。マズった。)



…ってことは私の心を読んだのか!読めるのか!?



(うん。バラすと大体そんな感じ…。)
…バレた以上は仕方がない。開き直ってやれ!
「そうよ!?。私アンタのこと好き!だぁ~い好き!!何か悪い!?」
「あのさ、かがみん?」
「…なによ?」



…完全に赤面してると分っているので思わず下を向いたままになっている。



「私もかがみんのこと好きだからさ、とりあえず、顔あげなよ。」
…諭すように言われる。
…素直に従って顔を上げると信じられない光景が写っていた。



…見える。



…棺のなかの体の上にちょこんと正座して、
こっちをみてにっこり笑う女の子が。
…半透明だが。
そういえばさっきから声も普通に聞こえていた。



「あ…。」



…ありえない光景。
ずっと見たかった顔。
もう一度見せてほしかった表情。



…すべてが目の前にあった。
…涙が…あふれる…。



「ど!?どったの!??」
「アンタが…ひっく…見えてるのよぉ…っ。」
「マジで!?。んじゃこれは?」
言ってVの字を指で作る。
「はっ…うぅ…なにが”ブイ”よぉ…バカぁ…。」
…もう、感情の抑制は効かない…。
…こなたの声がますます聞き取れるとか
体の透明度がどんどん下がっていってるとかそんなことを計算したわけじゃない。



―思わず、こなたを抱きしめていた。
「こなたっ…こなたぁ…。」
「かがみん…。」
…あれ?”抱けている”?
…今、こなたって”ユーレイ”のはずなのに…。
…感触があるのだ。
―こなたも気づいているらしく、頭から?マークが出ている(気がする。)
…神様からの最後のプレゼントという訳だろうか。



―それなら、いまはこなたに自分の想いをぶつけるときだ。
…抱く力を弱めて、少し間隔を置く。



―キスして、いい?



…上目使いで、目で聞いてみる。
…返事の代わりに、こなたのまぶたが閉じられる。
…初めてなのだろう。少しまつげが震えて表情もリキんでいる。



―カワイイっ…思わずクスッと笑ってしまった。
「大丈夫だよ。私も初めてなんだし。」



―こなたが怖がらないように、そっと唇を重ねる。



「ん…。」



…こなたの唇って…すごく柔らかい。
…ごめん。こなた…アンタが可愛すぎるからいけないのよ…。
…全部奪っちゃうけど…良いよね?…答えは聞かない…。



―一度、唇を離す。
―優しく、深く、再び重ねる。



「あ…んっ…んぅ…んんん!?」



…まぁ、舌を入れたらびっくりするでしょうね。



「ごめんね?…ごめんね。」



―言って、無理矢理こなたの舌を絡めとる。



「んっ…ふぁふぁいん(かがみん)…ふぁ…ん。」



―あぁ。冬なのに、アツイ夜になりそうだなぁ。


後編へ続く


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コメント:
  • (≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-06-05 09:53:22)
  • 最初こんな悲しいのが続くのかと思った。 -- かがみんラブ (2012-09-23 22:19:19)
  • かがみんは、エロいなぁ -- 名無しさん (2010-08-13 14:41:42)
  • なんかエロい。
    でもちょっと照れながらもいちゃいちゃしてるかがこな萌え☆ -- shushu (2010-02-27 19:33:50)

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