最近、かがみ達の様子がおかしい。
いつもなら私の話を聞いてくれるしツッコミを入れてくれたりするけど……。
いつもなら私の話を聞いてくれるしツッコミを入れてくれたりするけど……。
「私の事を無視する様になった」
―サプライズ・プレゼント―
「はぁ……」
柄にもなくため息をついてみる。
思えば先週からかがみ達の様子はおかしかった。
思えば先週からかがみ達の様子はおかしかった。
まず目を合わせてくれない、私が話しかけても終始別の所を向いていた。
次に内緒話をする様になっていた。
この間、かがみとつかさにみゆきさんでヒソヒソと内緒話をしているのを見てしまった。
みゆきさんが私に気付くと慌てて何かを隠していた、一体何だろう……。
この間、かがみとつかさにみゆきさんでヒソヒソと内緒話をしているのを見てしまった。
みゆきさんが私に気付くと慌てて何かを隠していた、一体何だろう……。
あの晩、ひっそりと枕を濡らしたのは秘密だ。
そして……最後というか今の状況というか……。
うん、今の状況だね。
かがみ達はついに私を無視する様になった。
うん、今の状況だね。
かがみ達はついに私を無視する様になった。
話しかけても無視されるし挨拶をしても返ってこない、むしろ素通りする。
昼はかがみ達と別の場所で食べる様になった、楽しげな笑い声を聞くのが辛かったから。
帰る時も私一人になった、つかさとみゆきさんはかがみと一緒にさっさと帰ってしまう。
どうしてこうなったのか、私は一週間本気で考えてみた。
……何回考えても同じ結果しか出て来ない、認めたくないけど……認めるしかない。
「私は……嫌われたんだ……」
目から涙が溢れ出てくる。
気付いてはいたけどやっぱり辛い、辛すぎる。
気付いてはいたけどやっぱり辛い、辛すぎる。
「……ぅ……ふぐ……」
いくら手で涙を拭っても止まらない、止められない。
「ぅ……ぁ……かが……みぃ……」
かがみのあの声が聞けない、かがみのあの表情が見れない、かがみのあの温もりを感じる事が出来ない。
辛い、辛い、寂しい、悲しい。
私の感情を支配しているのは負の感情だけだった。
私の感情を支配しているのは負の感情だけだった。
泣きながら歩く私はいつもの待ち合わせ場所に着いた。
……しかし、かがみ達は居ない。
……しかし、かがみ達は居ない。
私はそのままバス停へと足を運んだ。
どうせ、待っていたって無視されるだけだから。
どうせ、待っていたって無視されるだけだから。
―――――――――――
バスに揺られて学校を目指す私は呆然と座っていた。
今私が口を開いたらきっとかがみしか出て来ないだろう、アニメで言うなら心を殺された状態だ。
……いや、アニメが出てくる時点で案外大丈夫なのかもしれない。
だけど今日もかがみ達に無視されるのかと思うと心が沈む。
だけど今日もかがみ達に無視されるのかと思うと心が沈む。
しかし時間は無情にも過ぎて、学校に到着する。
私はまだ流れていた涙を手で拭って教室へと向かう。
―――――――――――
教室に着いた私はそのまま自分の席に座って突っ伏した。
最近、教室に着いたら机に突っ伏す事にしている、周りから寝ていると思われるから。
教室に着いた私はそのまま自分の席に座って突っ伏した。
最近、教室に着いたら机に突っ伏す事にしている、周りから寝ていると思われるから。
本当は思い切り泣きたい、泣いて泣いて、かがみに抱き締めてもらいたい。
でも出来ない、私にだって羞恥心がある。
それに、かがみを無理矢理振り向かしている様で嫌だ……。
でも出来ない、私にだって羞恥心がある。
それに、かがみを無理矢理振り向かしている様で嫌だ……。
頭の中がグルグルと回る、霧がかかっているみたいで何も考えられない。
……いや、かがみの事だけ考えられるかな。
それだけ私の中のかがみは大きかった。
それだけ私の中のかがみは大きかった。
「……寝……る……?」
……かがみの声だ、どうやら私は寝ていると思っているらしい。
「……日……?」
これはつかさの声だ、どうやら気付かない間に教室に到着していたみたい。
「……で……ね」
みゆきさんの声だ、三人で一体何を話しているのだろうか……。
「……今日よ」
「今日……」
「……です」
「今日」、かがみ達ははっきりと言っていた。
いや私は机に突っ伏しているから見れないのだけど。
いや私は机に突っ伏しているから見れないのだけど。
その時だった、始まりのチャイムが鳴ったのは。
今日もまた、辛い一日が始まる……。
―――――――――――
終わりのチャイムが鳴った、今日もこれで終わりを迎える。
終わりのチャイムが鳴った、今日もこれで終わりを迎える。
私は魂が抜けた様に机に突っ伏した。
今日も変わらず、いつも通りに一人で過ごした。
今日も変わらず、いつも通りに一人で過ごした。
これから帰宅の時間、どうせ一人で帰る事になるから早く帰ろうか。
……駄目だ、力が入らない。
このまま脱力し続けるのも悪くはない、ある意味気持ちいい。
このまま脱力し続けるのも悪くはない、ある意味気持ちいい。
気持ちいいけど、心の痛みはとれない、消えない。
明日も続くと思うと憂鬱だ――――。
明日も続くと思うと憂鬱だ――――。
―――――――――――
……んぅ……?
……んぅ……?
……私……どうしたんだっけ……。
学校……終わって……机に……。
あ、そうか……寝ちゃったのか私……。
朝の泣いた疲れがさっきの時間に来ていたのだろうか……問答無用で眠れるのであれば毎朝泣いてもいい。
その分、胸が痛くなるけど。
朝の泣いた疲れがさっきの時間に来ていたのだろうか……問答無用で眠れるのであれば毎朝泣いてもいい。
その分、胸が痛くなるけど。
私は閉じていた目を開ける……やはり寝ていたみたいだ、教室が夕焼けで染まっている。
……え?教室が?
ちょっと待って、私は確か机に突っ伏していた筈。
ゆえに教室の様子は見れない、見れる筈がない。
ゆえに教室の様子は見れない、見れる筈がない。
それにおかしいのがもう一つ、私の体が横になっている。
椅子に座っていたのに……何で?
しかも下は堅い机じゃない、冷たい木じゃない、暖かくて心地よい感触の何かが私の頭を受け止めてくれている。
椅子に座っていたのに……何で?
しかも下は堅い机じゃない、冷たい木じゃない、暖かくて心地よい感触の何かが私の頭を受け止めてくれている。
……っ!?この感触……。
私は知っている、この暖かさを、温もりを、感触を。
私は知っている、この暖かさを、温もりを、感触を。
私は首を動かして真上を視界に捉える。
「目が覚めた?こなた」
……かがみの顔がそこにあった。
「かが……み……」
どうして、どうしてかがみがここに……。
私を無視していた筈なのに何で……。
私を無視していた筈なのに何で……。
「何よその表情……。私が居たらいけない訳?」
ああいつものかがみだ、あの頃のかがみだ。
この一週間、見る事が出来なかったこかがみが、今ここに……。
この一週間、見る事が出来なかったこかがみが、今ここに……。
「……ちょっと……こなた?」
視界が滲む、滲んでかがみの顔が見えなくなる。
「な、何で泣くのよ?こなた?ちょ……もう」
かがみは私を抱き起こすとギュッと抱き締めてくれた。
まさかの不意打ちに私の体はビクッとなる。
だけど段々とかがみに身を任せられる様になって、私はいつしか大声で叫ぶ様に大泣きした。
まさかの不意打ちに私の体はビクッとなる。
だけど段々とかがみに身を任せられる様になって、私はいつしか大声で叫ぶ様に大泣きした。
「よしよし……こなた……うん……」
その間かがみはずっと私の頭を撫でてくれた、一週間前の様子からは予想もつかない優しさに私は身をゆだねた。
泣いて泣いて、一週間分の悲しさと痛さを外に追い出すように泣いた。
―――――――――――
大泣きから幾分落ち着いた私はかがみの手のひらの感触を味わっていた。
大泣きから幾分落ち着いた私はかがみの手のひらの感触を味わっていた。
こんなに泣いたのは久し振りだと思う。
多分かがみのシャツは私の涙でびしょびしょになっているだろう、ごめんなさい……。
多分かがみのシャツは私の涙でびしょびしょになっているだろう、ごめんなさい……。
「落ち着いた?」
「……うん」
「もう……いきなり泣き出すんだから驚いたわ」
「うぅ……」
「あー……よしよし」
かがみに頭を撫でてもらう。
「……で、こなた?起きてる?」
「うん……」
「じゃあはい、こなた」
かがみが差し出してくれたのは小包、きれいに装飾されている。
「……え?」
「いや、え?じゃないわよ」
「……え?え?」
「……まさか気付いてない……?」
気付いてないって何が?
私の頭の中はハテナマークでいっぱい。
私の頭の中はハテナマークでいっぱい。
「……はぁ、こなた?今日は何日だか分かる?」
「……5月28日だよね……?」
「そうよ、28日は特別な日でしょ」
「特別……?……あ!!」
「気付いた?忘れちゃ駄目よ……」
28日……それは、私の。
「誕生日……」
「そうよ、こなたの誕生日よ」
そうか、そうだった、今日は私の誕生日だった。
収まりかけていた涙がまた溢れ出そうになる。
収まりかけていた涙がまた溢れ出そうになる。
「だから、さ……こなたを驚かせようと思って……先週から私達、こなたに冷たく接してたじゃない?……それも全部こなたを驚かせようと思って……」
「……っ……」
「だから、言っておくわ。私はこなたの事を嫌ってなんかない」
「っ!!」
何で……何で……今……。
「寝言で聞いたのよ、『嫌いにならないで』って」
「え…………!!」
「物凄く辛そうな声で私の事を呼んでいて……そこまでこなたを追いつめているとは思わなかったわ……」
そう言うとかがみはまたギュッと抱き締めてくれる。
「ごめんねこなた、一週間ずっと冷たくして」
「かがみぃ……!!」
「辛かったよね?苦しかったよね?」
「うん……!!うん……!!」
「明日……いや今日から先週の分を含めてこなたにプレゼントあげるからね」
「かがみぃ……!!かがみぃ……!!」
その刹那、私の涙腺は崩壊した。
さっきまで泣いて泣いて、泣き尽くしたと思ったのにまだ涙が溢れ出てくる。
そんな私をかがみは優しく抱き締めてくれる、頭を撫でてくれる。
そんな私をかがみは優しく抱き締めてくれる、頭を撫でてくれる。
かがみは優しい、やっぱり優しい。
―――――――――――
本日二度目の落ち着きを取り戻した私はかがみに甘えていた。
一週間もかがみに触れる事が出来なかったから……。
本日二度目の落ち着きを取り戻した私はかがみに甘えていた。
一週間もかがみに触れる事が出来なかったから……。
「かがみんいい匂い……」
「いい匂いって……こなたの匂いだっていいわよ」
「私はかがみんの匂いが好きなの」
「私だってこなたの匂いが好きなの」
聞くだけならバカップル極まりない会話だ、でもこの会話が私達らしいと思う。
「かがみん?」
「なあに?こなた」
「このプレゼント……開けてもいい?」
「いいわよ、むしろ開けてほしいわ」
かがみがそう言うので早速、プレゼントを開ける事にした。
中に入っていたのは……。
中に入っていたのは……。
「え……これ……」
「うん……」
リボン、赤いリボンが入っていた。
かがみがいつもしているリボン……それと似た……と言うよりお揃い?
かがみがいつもしているリボン……それと似た……と言うよりお揃い?
「かがみぃ……」
「ふふ……赤い糸ならぬ赤いリボンってね。こうすれば私とこなたは繋がってられるでしょ?」
「うん……!!……うん!!」
たまらずかがみの胸に向かって抱き付いた。
「誕生日おめでとう……こなた」
「ありがとうかがみ……」
ずっと、ずっと、繋がっていたい。
-END-
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- ヒヤヒヤしました。それだけに、終盤の甘甘展開には癒されました。GJ! -- 名無しさん (2012-12-05 18:20:53)
- ところで、つかさとみゆきはプレゼントあげないの? -- 名無しさん (2012-09-19 08:39:47)
- こなたの悲しい心の声を聞くと自分も悲しくなる -- かがみんラブ (2012-09-18 22:21:24)
- これって、、、
泉こなたを自殺させる方法を考えるスレにもあったよねw -- 名無しさん (2010-09-06 15:44:59) - ドキドキしたぁ?
こうゆう展開マジ好きだな? -- XENOM (2010-08-21 23:52:35) - 題名から察するに「大丈夫」だとは思ってましたが、
中盤はこのまま鬱展開か?とヒヤヒヤしました。
運命の赤いリボンにGJ!! -- kk (2010-06-08 22:18:21) - サプライズ!! -- 名無しさん (2010-06-02 07:50:10)
- エクセレント!! 二人とも早く結婚しちゃえよwww -- 名無し (2010-05-30 21:19:35)