レイディアント・シルバーガン

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わたしのこと、愛してる?



 地球人類絶滅。
 絶望の中で跳んだ紀元前9万9980年、全てを滅ぼす『石のような物体』との戦いで最後に聞こえる声。
 人類の生き残り、最終戦闘機シルバーガンが閃光の中に消え、人類の歴史は終わり、始まる。
 この世界で唯一の『特別』なシューティングの話。


  ………


 私はふと、たまたま見かけたゲーム屋の前で立ち止まる。
 綺麗で清潔で、照明のまぶしい家電量販店の一画にあるゲームコーナー。
「どうしたの? こなた?」
 かがみの言葉に、私は小さく横目でその顔を一瞥するだけで、すぐにゲーム屋に視線を戻した。
 私の目の前に広がる、白が眩しい棚にならぶゲーム達、その、やけに小さなパッケージ。
 いつの間にかコンシューマーのゲームは少なくなり、携帯ゲームばかり立ち並ぶ店内に目立つのは、頭を鍛えるとか脳年齢がなんだのかんだの、そんなゲームばかりだ。
 そこに私がかつて『ゲーム』と思っていたものの面影はない。
「……なんか、こういうゲーム屋増えたね」
 かがみにそう言うと、かがみは「DSで学ぶ簿記会計」とかそういうソフトを手にとってひっくり返した。
 もちろんそれはただなんとなく手に取っただけで、すぐにかがみは棚にゲームを戻す。
「そうね、でもまあ、最近はどこもこんなもんじゃない?」
 そう、その通り。
「……けどさ、私たちがゲームに望んだ進化とか未来って、これだったのかな?」
 SFCが始めて出た時、プレイステーションに始めて触れた時、想像してワクワクしたゲームの未来は、こんなもんだったのかな?
「まあ、あんたみたいなオタク向けよりも、ライトユーザーを大事に、ってことなんでしょ? そういうゲームの方が間口が広くて、視野が大きいんじゃないの?」
 脳を鍛える単純なゲームや、料理読本みたいなゲームが、視野の大きい、良いゲームなのだろうか。私には分からない。
「シューティング好きの私にはさびしい話だけどね」
 そう言って、かがみは笑った。
 そして私達にはもう関係の無い場所となっているゲーム屋に背を向ける。

 美味く言葉に出来ない何かが、私の中で引っかかる。






  ──皆さんにもわかっているはずだ。我々はもう一度考え直すべきです。






   『レイディアント・シルバーガン』





 限りなく特別なゲーム、というものは存在する。

 私はこれを、軽々しく使われる意味で『特別』と言っているのではない。
 かつてサターンの末期に、一本のシューティング・ゲームが発売された。もはや冷笑しかされないシューティングというジャンルを作り続ける会社が存在し、彼らは売れるからとか儲かるからとかを越えた場所でゲームを作っていた。営利企業なのに。
 でもそれは、本来この国に存在した職人集団というもののあり方ではなかったか。今では青臭いとまで言われ馬鹿にされる一つの生き方。
 その伝説のパッケージに書かれた文句がこれだ。


  ──皆さんにもわかっているはずだ。我々はもう一度考え直すべきです。


 最高に痺れるじゃないか。
 その頃、いろんな人間が大声で叫んでいた。ライトユーザーを大事に、間口を広く、ゲームよ大衆のためにあれ、と。そしてサターンは捨てられ、ドリームキャストでセガは潰れ、店頭には知育ゲームが溢れた。間口の広い、正しく明るいゲームの未来。
「なんか最近、ゲームがつまんないな……」
 オタクとしての最近の私の死活問題。
 まあ、漫画もアニメもゲームもあるんだけども、ゲームが妙に薄味に思えてきたので困っているのです。
「ゲームに、飽きちゃったのかな……?」
 そんな風に呟きながら一階に下りると、居間で父と新しい編集さんが話しているのが聞こえた。
 それは、何だか嫌な感じのする会話に、私には思えた。
「いや、だからもう、美男美女を一杯出して、宝塚みたいな話を書いてくれりゃいいんですよ、先生。わかるでしょ? 結局いまどき、文学なんて流行らんのですよ」
 編集は妙に声の大きい、若い男だった。
「売れないものってことは、読者に届いてない訳ですから、全部作者の自己満足、オナニーですよ、そんなもの。だから売れるように、ひたすら売れるように書いてもらわんと。あ、あれです、先生はオタク文化にも詳しいですし、いっそライトノベルとか、書いてみますか?」
 父はじっと、殆ど無表情に男の話を聞いていた。あまり見たこともないくらい、白い顔で。
「……まあ、最近よく君のような言い方をする人はいるがね。私は他人が心血注いで作ったものを、オナニーとかいう下品な言葉を使って、貶めるような感じの言説にいい気持ちはしない訳だけども……つまりあれかな、百万冊売れた本は『正しく』て、十万冊の本は百万冊より『劣って』いるし、大江先生なんかノーベル賞も取ったけども、ライトノベルに劣る、とかそういうような話なのかな?」
「そりゃあ、極端に言えばそうなりますでしょうよ。文学なんて死んでますし、ゴミですよ、ゴミ、出版社の不良債権です。全く売れやしない」
 父の表情は無表情を通り越し、岩のように見えるほど堅く、酷薄に見えるほどに感情が無くなり、その白く血の気が引いたような肌に、不健康な青白い血管が浮かぶのが見えた。
「そうだなあ、そう言われてしまえば私に返す言葉はないけども、私にはどうも、多くのライトノベルというものが、特に小説が好きな訳ではなく、漫画やアニメやゲームの代用品というか、その一部というか、そういう印象を持つ事があるなあ。もちろん、真に丁寧な気持ちで書かれたライトノベルが大半ではあるわけだけども……」
「? 先生が何を仰りたいか分かりませんが、私が言いたいのは、売れるように、分かりやすく書いてもらわんと、という事です。時代は軽妙洒脱なものを求めてるんですよ。村上春樹なんて世界的文学ですけど、軽妙洒脱で読みやすい感じですし、まあ、一つ頼みますよ、売れるやつを。今回のこれは、見なかったことにしましょう」
 しばらくその後も、何かを話してから、若い男は家を出て行った。私の目の前を通った男からは、傲慢で軽薄な感じがした。
 居間に入って男が使った灰皿を片付けるために手を伸ばしながら、私はお父さんに声をかけた。
「嫌な人だったね」
 父は暫く腕を組み、それから言った。

「今の出版社とは、縁を切ろう」





 ──皆さんにもわかっているはずだ。我々はもう一度考え直すべきです。



 去年、荒川のほとりでイエスと仏陀がだべるというような内容が『すごい』漫画として第一位に輝いた。その時はただ、いつの間にか、すごい、という言葉の定義が変わったのだろう、と思った。
 今年は、年端もいかない十代の少年二人が、大して漫画を好きでもないのにただただ『売れたい』『受け入れられたい』だけで漫画家になろうとして、プロの編集者がそれを『天晴れなプロ意識』と褒める漫画が一位になっていた。
 そして私は自分が、時代に取り残されたのだと知る。



 ──姥捨て山とは、よく言ったものでな…
   今の世の中にとって、わし等は不要な存在らしい…

   だがな、この世の中の、命、意思、存在、全てにはちゃんと理由がある。不要なものなぞ存在しない。



 それでもゲームセンターに行けば、まだ魂を持ったシューティングがそこにある。
 打ち出されるメッセージ。


 ──我、生きずして死すこと無し。理想の器、満つらざるとも屈せず。これ、後悔とともに死すこと無し…

 限りなく『特別』なゲームの一つ。
「お、今日もやってるねー」
 不意の声に振り返ると、ひより経由で知り合った文芸部の女の子が声をかけてきた。浅見篝(あさみ かがり)レイディアント・シルバーガンでは、サイガの踵落としで10点掠れるプロ中のプロだ。
 長い髪をポニーテールに結わえて一見するとスポーツ少女のようだが実際にはバリバリのインドア、現に全然鍛えてないせいで腕も足も折れそうなほど細いその人は、かがみも舌を巻くほどのシューティング・ゲーマーなのだ。まあ、それだけではない別の顔もあるのだが……
「おー、かがりさん、かがみんと名前が一文字しか違わないかがりん」
「先輩をかがりん呼ばわりすんな」
 ひよりん経由で知り合い、ゲームセンターでしばしば邂逅して意気投合した人だった。主になんというか、オタク趣味への熱さがこう、私などにはいい感じに見える人だった。
「うーむ、かがりさんに声をかけられたせいか、今日はどうも良くない、あっさり事故死してしまった」
「今のは事故死じゃなくて凡ミス」
「相変わらずゲームに厳しいなあ」
あはは、と笑って、しかし真顔でかがりさんは言うのだった。
「オタク趣味が、私の生きる意味だからね」
この時代遅れの、今時、ゲームくらいで、と嘲笑されるような無駄な熱さが、私がかがりさんと親しくなりたいと思った理由なのかも知れない。
 私のゲームセンター系の交友関係の中の、大事な一人でもある。ゲームをやってても、広げようと思えば交友関係は広がる。それに気づかせてくれたのは、たぶん、かがみだろう。
 さて、そんな大事な交友関係を守るべく、私は筐体に座るのを切り上げ、かがりさんと一緒に町を歩くことにした、今日は休日だし、篝さんが昼食を奢ってくれるというのだ。
 私は何の気なしに、最近かがみと電気屋に行った時のことを思い出して、それを口にした。
「なんか、DSばっか置いてるようなゲーム屋増えましたよね」
「それだけじゃないよ、ゲームセンターっていうのに、中にあるのはプリクラばかり、みたいな店もある。私からすれば、シューティングを置いてないゲームセンターなんか、セームセンターじゃないっ!」
 待ってましたとばかりに篝さんが唾を飛ばす勢いで私にまくしたてる、せっかくの美人が台無し、この辺が篝さんに彼氏が出来ない理由だろう。
「大体ね、ウィザードリィを置いてないコンシューマーのゲーム屋は、ああ、ゲーム好きじゃないんだな、と私は思っちゃうね!エクスでもエルミナージュでも置いてりゃ、まだ認めるけど、DSの知育ゲームばかり置いてるようなゲーム屋はゲーム屋じゃねえっ!」
 何か琴線に触れてしまったらしく、すっかり篝さんは熱くなってしまっている。
「ムービーばっか垂れ流す最近のRPGは何なの? 使い古された言葉なのに、どんなに使い古されてもこの根源的な問題が見直されないのはどういうこと? 私はムービーが見たいんじゃなくてゲームがしたいの、それとも、もうそんな風に思うゲーマーはいなくなっちゃった訳!?」
「まあ、昨今の現状を見る限りは絶滅したのかも……」
「何よそれ、それじゃあもう……私の居場所はないじゃない……」
 そう言う篝さんが本気で寂しそうで、ドキリとした。
「でもほら、たかがゲームですから……」
 と、本心では篝さんに賛成なのに、私は思ってもない事を言ってしまう。
 すると篝さんは、じっと私の目を見つめ返してきた。
 私よりもずっとずっと、真剣な目で。
「でもさ……そのたかがゲームにさえ本気になれないで、ゲームなんかして、楽しいの?」

 ……分からない。

 市場主義は、自然と悪いものを駆逐し、ユーザーが真に望むものだけを残すという。
 でもそれは、たぶん……。

 私達の望む未来は、どこにあるのだろう?



──皆さんにもわかっているはずだ。我々はもう一度考え直すべきです。


 でも、どうやって?

  ………



 篝さんと一緒に入ったのは、どこにでもあるファミリーレストランだ。
 ランチタイムの混雑の中、ドリンクバー付きのハンバーグセットを頼む。
 篝さんは未だに現代社会への怒りを顔に出してぷりぷりしている。黙っているとポニーテールの活動的美人みたいな人なのだが、実態は180度違う。ポニーテールにしてるのも、髪が邪魔にならないようにで、髪が長いのはアニメやゲームのヒロインは大体髪が長いからだ。筋金入りのオタクってやつ。
 そんなオタクがどこまでもプリプリ怒っていて手に負えない。
 全く、社会問題ってのは困ったもんだ。社会派な篝さん。
「あのさ、いずみん」
「え、なにそれ、あだなですか?」
「最近、自分の居場所がどんどん無くなってる気がすんのよね」
「呼称のことはスルー!?」
 篝さんと私は、ネットの上でも繋がりがある。ついでにいえば、かがみとも。
 篝さんが話したいのは、その辺りのことらしかった。
「どんどん、人がいなくなってる気がするの。というか、実際にいなくなってる」
 ネット上にある篝さんの『居場所』の話。
 その場所のことは、かがみも、当然私も知っている。
「でも、人が時間と共に少なくなるのは当然じゃないですか? いつまでも大量に人がいるなんて、逆になんか変ですよ」
「そうなんだけど……なんだか、かつてそれが好きだった人まで、急に愛情をなくしたみたいに見えて、何だか、私は……。人が増えなくてもいい、元に戻らなくてもいい、でも、本当にそれが好きな人が、ちゃんとそこにいる、そういう場所にならないかなって、あの場所……」
 篝さんが、その場所の名を言った。



 「こなかがBBSが」



  ………






──わたしのこと、愛してる?





 ひより経由で知り合った時の篝さんは、ひよりと同じく創作者で、しかし文章方面の創作者、所謂ss書きだった。
 篝さんが御執心なのは、こなみとかがり、という二人の女の子のカップリングで、原作は四コマ漫画だった。
 篝さんにとっては自分と同じ名前ということで大変な愛着だったし、私とかがみにとっては、略した時の愛称、『こなかが』が、まるで私達二人の略称みたいって訳。まあ、かがみは若干「なんで私がこなたとセットになんなきゃいけないのよ!」とか言ってたけども。
 でもまあ、ssの方ではこなかがの二人はセットどころかちゅっちゅらびゅらびゅしてる訳だけども、なんだかんだで、かがみはもともとのラノベ好きが高じてssに嵌ってしまい、アルカディアを閲覧しつつ、「逆行ものの最近のパターン的に、夢主は究極のssの形の一つ」とか言い出すほどに成長してしまっているし、私は私で、もともと二時創作物が大好き、という訳なのでした。私みたいに文章読むのが苦手な人間にも読みやすいものがあるし、ssには。
 さて、家に帰った私はさっそくPCを起動、現在のこなかがの現状をさらっとネットサーフィン、すると、確かに篝さんの言葉も分からないではないような状況が散見される。
「あちゃー……ここも閉鎖か」
 かつては多くあったこなかがサイトの多くが閉鎖したり休止したりという状況が散見される。
 でもこれって、どんなジャンルでも最後はこうなるんだよね。
 篝さんの感じ方が生真面目過ぎるというか、変なんだ、と読み専の私なんかは思っちゃうな。
 かつては熱っぽく語っていた語り部達は去り、別の新しいジャンル見つけて去っていく。それは自然の摂理みたいなものだ。どう考えたって、誰も悪くはない。
 それなのに、なんで篝さんはあんな事を言っていたのだろう?
 その理由は、こなかがBBSを見ればすぐに分かった。
 書き込みなく閑散としているのはいい。
 まずいのは、荒らしが現れていることだった。


43 :名無しさん:**/**/**(日) 01:11:09 ID:mNmDx4CY
 こなかが○死ね
69 :名無しさん:**/**/**(日) 01:13:12 ID:mNmDx4CY
なんで未だにこんなクソスレあんの?
101 :名無しさん:**/**/**(日) 01:16:25 ID:mNmDx4CY
もう時代は重音や西方だっていうのに、こなかが厨ワロスwwwww


 まあ、この程度の連中はどこにでも現れる。
 しかし問題なのは、この完全に無視しなければいけない存在に、反論してしまう事だ。
 反論が異論や意見を呼び、荒らしはわざとこっちをイラつかせ、反論を呼び込むような発言を繰り返し、それが更なる反論を呼ぶ、負の螺旋だ。
 でも、こんなこと、どんなネットの片隅にでも、よくあることだ。
 頭のおかしい奴が現れ、ネットコミュニティを荒らす、そんなことぐらいで、篝さんはあんな事を言っていたのだろうか?

 しかし私は次第に、そこに現れる文章から、そこで起こっている事の真実が分かってきた。

72: 名無しさん:**/**/**(日) 01:14:52 ID:z8yxCiPc
 未だにどころか、永遠にあっていいよ。
84: 名無しさん:**/**/**(日) 21:20:04 ID:z8yxCiPc
私はずっとここにいるし。

95:名無しさん:**/**/**(日) 01:24:25 ID:G5pcbhAQ
 ネットのBBSにずっといるとか、キモいんですけど。
96:名無しさん:**/**/**(日) 01:25:19 ID:pb2cbhAQ
ニートか?
97:名無しさん:**/**/**(日) 01:25:32 ID:cbhAQtt2
ずっとここにいる(笑)


 そう、いつの間にか、ID:z8yxCiPcが槍玉にあがる内容になっていったのだ。それはもちろん、誰かの自演なんかも混じっていたのかも知れない。ネットの上のことで、真実なんか分かりはしない。ただ、篝さんはあの性格だ、どんどん熱くなってしまうタイプ、決してこういうネットでのやり取りに向くタイプではない。

 そう、私は、ID:z8yxCiPcを篝さんだと思っているのだ。

102: 名無しさん:**/**/**(日) 01:26:35 ID:z8yxCiPc
 >>101 時代とか関係ない。自分は本当に好きなものがあって、そのためにこの場所にいる。他人や時代が何を言っても、私がこなかがを愛しているのを変える事は出来ない。

 ネットというのは、熱い、心ある言葉であればあるほど、馬鹿にされる場所だ。


104:名無しさん:**/**/**(日) 01:27:19 ID:ddeAQt2f
自分は本当に好きなものがあって、そのためにこの場所にいる(キリッ
105:名無しさん:**/**/**(日) 01:28:17 ID:Qfb2nt2f
 102が言う事が本当なら、こんな所で吠えてる必要がないだろ。他人の言葉を求めて書き込みしてるんだから、という訳で102はうんこ
106:名無しさん:**/**/**(日) 01:33:21 ID:rdb2nt2f
 完 全 論 破
107:名無しさん:**/**/**(日) 01:43:19 ID:b2nt2fcc
 つーか、重音の方が面白いし、現に多くの職人も、別ジャンルに流れてるだろ? なに熱くなっちゃってんの?


108: 名無しさん:**/**/**(日) 01:50:42 ID:z8yxCiPc
  自分の好きなものに熱くなれなくて、何に熱くなるわけ? 今、他ジャンルに流れて、流行り廃りでころころ萌える対象を変えてる人たちは、きっと一年も経てば、自分が何に萌えてたのかも思い出せないでしょうね!


 これが、決定的にまずい一言だった。
 自然現象であるジャンルの流行り廃りにNOと言ってしまえば、怒る人間が続出するのも当然だ。

 しかし。

 でも。


 本当に、篝さんが視野狭窄で間違ってて、飛び石を飛ぶように萌える対象を変える方が、正しいことなのかな?
 なんて、柄にもないことも、一瞬、思う。



121:名無しさん:**/**/**(日) 02:13:19 ID:b2nt2fcc
 大体さ、人気あるジャンルに行くのは当然だろ? ssなんて他人に見せるために書いてるんだから、客の少ないところで書いたって、そりゃ自己満足のオナニーだろ、まあ、二次創作なんて全部オナニーだろうけど
122:名無しさん:**/**/**(日) 02:15:21 ID:nt2fckps
 >121 うわあ……
123:名無しさん:**/**/**(日) 02:17:25 ID:2fcclopd
 まあ、121はないにしろ、所詮は二次創作じゃん。軽く読めて楽しめればいいんであって、萌えってそういうもんだろ>流行り廃りでころころ


 そう、萌えは時々の気分でころころかわって、私達はできる限り軽く、明るく、楽しく、それ以外を求めない。萌え四コマは流行り、文学は廃れる、それで構わない、構わない……筈だよね?



135: 名無しさん:**/**/**(日) 02:25:42 ID:z8yxCiPc
  私は、どんなに時代が変わっても、流行り廃りがあっても、変わらないものがあるって信じてる。何かを愛して、それに本気になるのが駄目な世の中なら、私の居場所はどこにもない。


137:名無しさん:**/**/**(日) 02:33:29 ID:b2nt2f3i
 なにこのポエム
138:名無しさん:**/**/**(日) 02:35:21 ID:nt2fckps
 変わらないものの説明マダー? チンチン 
139:名無しさん:**/**/**(日) 02:37:45 ID:2fcclopd
 最初からてめえの居場所なんてねえよ



 不意に私は、自分が全くの孤独のような気持ちになる。
 何故だろう、否定されているのは篝さんであって、私ではないのに。

 でも、本当にそうか?
 けなされているのは篝さんであって、私ではないというのは、本当に真実か?
 篝さんは私の気持ちと、全く関係ないことを喋っているのか? これは本当に、欠片も私と関係のない言葉か?

 ただ単に私はネットやその他の場所で小器用に立ち回れるというだけで、根本の価値観は篝さんと同じではないのか?
 それを私は、まっすぐ口に出せないだけだ。
 居場所の無さ。
 篝さんの言う通りかもしれない。
 私達の居場所は、もう、無いのかも知れない。
 そして私は失われていったシューティング・ゲームについて思う。
 東方が最高のシューティングだと誰かが吠えても、私はそれを否定はしない。
 ただ、自分の信じる価値を捨てる事は出来ないし、もはや誰かとその価値を分かち合おうとは思わないだけだ。

 ──打ち捨てられたものの、最後の意地。

 その時。
 不意に、新しい書き込みが行われる。
 それは篝さんでも野次馬でもない、新たな生贄の登場だった。


142:名無しさん:**/**/**(日) 02:42:45 ID:kgmsmmoe
 ちょっとあんた達! 今まで散々ss読ませてくれていた職人に、そんな態度はないでしょ!



 私は思わず椅子から立ち上がる。
 その書き込みが誰なのか、すぐに私には分かったからだ。理屈ではなく、分かるのだ。唯一無二の親友だから。

「かがみ……!」

 既にかがみへの怒涛の攻撃書き込みが始まっている。「なんでID:z8yxCiPcがss職人って分かるの?」「自演乙」「あれだろ、私はss職人って言いたかっただけだろ?」「文章からしてID:z8yxCiPcはH6-……」
 どこまでも攻撃はやまない。
 私はすぐさまドアを開け、かがみの家へ向かって走り出したのだった……。



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  • そして現在…
    ライトユーザーあるいはゲームすら知らないというヒトたちは
    携帯電話あるいはスマートフォン対応のソーシャルゲームへと流れて
    “ゲーム機”で遊ぶユーザーは…ごく少数になってしまった……。


    緑に覆われたあのころの風景は…すでになくなってしまったのである。
    これは…われわれに与えられた天罰なのか……。 -- 無垢なる刃クロン (2012-11-21 14:59:53)
  • うわぁ、続きが気になる!
    楽しみに待ってます!

    以前『銀銃をタイトルにいかがですか』と軽い気持ちで
    書き込んだ者ですが、まさか採用して頂けるとは!
    ありがとうございます!

    古き良きゲーセン、確かに少なくなりましたが
    ある所にはまだありますよ! -- 名無しさん (2010-02-23 01:10:11)



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