愛し尽くせぬヒロインであれ

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私、泉こなたは今極度の緊張に襲われている。

私の部屋に―想い人の柊かがみが居るから―。


「こなたのこと………」


かがみが急に私の名前を呼んだ。


「…………」


私は何も言えなかった。


「こなたのことずっと考えてたわ…他のことが考えられない」


「ポッキーを食べていても、ラノベを読んでいても…」


「ッ……」


「笑っていても、泣いていても…何をしていても頭の中に私がいる…でしょ?」


かがみは…ゆっくりと頷く。


「私も…そうだよ」


「ッ!!」


「まるで新作ソフトの発売を待ちきれない気持ちの様に…かがみが消えない」


そう…私だってそうだ、かがみと同じ様に…私だって…。


「…嬉しい…」


かがみは喜んでくれた様だ。
その時突然かがみは立ち上がり…。


「ゴメンね、ゲームの邪魔しちゃって…」


「え…ッ!?」


「自分の気持ち伝えたら…少し落ち着いた」


「帰るの…?かがみん…」


するとかがみは俯いて…。


「またくる………」


「そう…」


その刹那、私の頭にある言葉が浮かび上がった。

(泊まっていきなよ!!)

…でも、口には出せなかった。


「嬉しい…お休み、こなた」


そう言ってかがみは帰ってしまった。


「…泊まっていきなよ…」


私は暗く沈んだ気持ちで呟いた…。




――――――――――

―そして…夜。

私はベッドの中に入り眠りにつこうとしたが…かがみが頭から離れなくて寝れずにいた。

…かがみ…かがみ…かがみ…かが…ッ!?

その刹那、急に私の部屋のドアが開く音がした…ッ!!

このシャンプーの匂い…ッ!!
かがみの…!!

足音が響く―かがみが…ベッドに向かってきている…?

(ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン)

心臓の音がやけに大きく聞こえる…。

かがみがパジャマ?でいる―――多分。
私のベッドに入ろうとしてる――パジャマで…。
…ッ!!
しゃがんだ…かがみの息を吸う音が近づいた!!
…来るッ!!

そして…掛け布団がかがみに持ち上げられ…き……ッッ来た~~~!!

心臓の音がドクドクドクドクと鳴っている。

ついに…ついに…入っちゃったよ――――ベッドに――ッッ!!!


(暖かい…かがみの体…)


触れてると言うより…密着してるじゃん…かがみの体と私の体が!


(パジャマ…!?もしかして…私と一緒に寝る気…!?)


鼓動――私の…何て大きい音…これじゃ起きてるのバレバレじゃん…。

かがみはどう思ってるのかな…幻滅してるかな…?
起きてるくせに何もできない私の事…ついに私もヘタレになっちゃったよ…。


(…知らなかった…こんなにも小さかったの?こなたの背中…強く抱きしめたら壊れそうで…でもどこか繊細で…学校じゃあんなにも飄々としているのに…こんなにも可憐で…)


かがみがこなたの体をギュッと抱きしめる。


(あんたは…誰のものなの…?こなた…。…ゆたかちゃん?つかさ?みゆき?…あんたのお母さん?…悪いけど…今は私のもの…)


――ごくり…――


この音がまた大きい…。
ツバを飲み込むこの音が…。


………………抱き締められてる…ッ!!

…不自然…!!
私が気付かずに眠り続けるのは物凄く不自然!!

…こうなったら…やってやるさ!!


(何を!?)


かがみとの…ファーストキスを!!

私は勢いをつけてかがみの方へ向く、かがみの顔が間近にあり…今ならキスが出来る…!

ゆっくりと顔を近付ける…その時だった…!!

私の…お父さんが立っていたのは。



「え………ッ!?」


「え…こなた…?」


私は掛け布団をはねのけかがみを抱きしめた。


「ッ!!……~~ッ!!」


叫び声をあげようとするかがみの口を私は塞ぐ、ごめんねかがみ。

そして…私はお父さんに視線をあわせ…。


「趣味悪過ぎだよ、娘の情事を覗き見るなんてさぁ…」


「………」


「…フ…フフフフフ……」


「……」


「……面白い事を言う…。今まさに美味しい展開が待ち受けているのにヒロインに背を向けて震える事を情事と呼ぶなど…エロゲが発売されて以来の事だろう…」


「………!!」


「…伝える事がある」


「……ッ」


「お前がヒロインと萌え続ける日々に…モノ知らぬ浅はかな者共があれこれと世話を焼きたがるだろう…燃えにも萌えにもならぬヘタレの如き助言…いらぬ世話を…!!」


「…え…?」


「一切聞く耳を持つな…!!」


私は自分の耳を疑った。


「我慢の果てにたどりつく境地など…高が知れたもの……」



――萌え尽きたければ愛せ!!――



「朝も昼も夜もなく愛せ!!!食前食後、どんな時でもそのヒロインを愛せ!!飽くまで愛せ!!飽き果てるまで愛せ!!愛し、愛し、愛し尽くせ!!!」


「……そう…なのか…」


「かがみちゃんとやら…」


「え!?わ、私!?」


「自己を高めるんだ、ヒロインとして」


「……ッ」


「飽き果てるまで愛されつつも――『足りぬ』ヒロインであれ!!」


「ッ!!!」


「愛し尽くせぬヒロインであれ」


「…ちょ…お父さん?」


「祝福するぜ、二人とも」


ッ!!き、消えた!?


…嵐が通ったみたいだ…。

あんなに騒がしかったのに…今はもうこんなにも静かだ…。


「…ねぇ…こなた…」


かがみが私を呼ぶ。


「…何?かがみん…」


「…これ、何のアニメのネタ?」


「…○キ」


「ちょ…それってマズいんじゃ…!!」


「うーん…私もノリノリになっちゃったからね…これが若さか!!」


(本当だよ!!)


かがみは心の中でツッコミを入れた。


「…でもさ、これってもう…公認になったって事だよね」


「え…!?…あ…」


そして私はかがみに愛の口づけを…。


「…ファーストキスだよかがみ」


「…もう…いきなりなんだから…」


その晩、私はお父さんの言いつけ通りかがみを愛し…萌え尽きそうになった。


-END-

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コメント:
  • この後の激しく愛し合うシーンが単行本で発売されるんですよね。
    分かります。 -- 名無しさん (2010-09-18 18:42:35)
  • かがみ夜這い? -- 名無しさん (2010-04-06 00:30:25)
  • ゆうちゃん繋がりですね、わかります。 -- 柴田亜美 (2009-08-08 09:56:40)
  • あえて一言言わせてもらおう。グラップラー刃牙!! -- 名無しさん (2009-08-07 10:16:14)


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