脅迫ゲーム(後編)

このページを編集する    
5
 土曜日。今回の私の望みはとても簡単だ。これまでのものに比べれば、恥ずかしさは全くない。罪悪感は伴うかもしれないが。
 案の定、かがみはちょっとためらった。しかし、私に逆らえないことは既に何度も経験しているとおりなので、割りとあっさり吹っ切ってくれた。
 夕方、昨日電話で約束したとおり、かがみが家に来た。今日は泊まっていく予定だ。
「おじゃまするよー」
「いらっしゃー」
 かがみの手にはスーパーの袋。中には、私の指定したものが入っている筈だ。
 一応、お父さんに見つからないうちに、かがみがお父さんに挨拶している間に袋を私の部屋に入れる。
 4人で食卓を囲んだ後、かがみを私の部屋に通す。皆で集まることはたまにあるけど、かがみだけをここに入れるのなんて初めてかもしれない。なんだか、緊張してしまう。…でも、コレもあるし、大丈夫、大丈夫…。
 二人、クッションに座って落ち着いたところで、かがみが先に口を開いた。
「で、こなた…私にコレを買わせたのは…」
「勿論、飲むためだよ?」
「私ら未成年でしょ!…もしかして、私がコレ買ってるのもどっかで撮ってたんじゃあ…」
 かがみが弱々しい声できく。
 今回は、私が一緒についていったんではさすがに売ってくれないと思い、かがみだけに買いに行かせた。なので、写真撮影はなし。でもこう言っておくことにした。
「いやあ…わかんないよー?かがみの犯罪行為の瞬間、いい感じに写ってるといいねー?」
 かがみは言葉を失い、大きなため息をつく。
 私はそんなかがみに向かって、努めて明るく話しかける。
「まあ、そんなことよりせっかく買ってきてもらったんだから、飲もうじゃないの。かがみ、お酒飲むのって初めて?」
「前に親戚の集まりとかお正月とかにちょっと飲んだことはあるけど…」
「お酒には強い方?」
「…わかんない。そんなに飲まなかったし」
「実は私、飲んだことないんだよねー。だから、結構楽しみなんだー。はい、コップ」
 どよんとしているかがみにいつも使っているコップの一つを手渡す。
「…本気なのね?ゆたかちゃんとかおじさんには見つからないの?」
「んー多分大丈夫。もし見つかったら、仲間にしちゃえばいいんだし」
「…わかったわよ」
 かがみが観念したように、買ってきた缶のプルトップを引き開ける。
 炭酸の抜ける小気味よい音が響く。
「お酒っていっても何買えばいいのかよくわからなかったから、適当に選んできたわよ。アルコール度数は低目のにしたけど」
 カシスオレンジと書かれた缶を開け、かがみが自分のコップに注ごうとする。
「あいや待った」
「…何よ」
「こういうときは手酌はいかんでしょー」
「…そういうものなの?」
「うむ。ちょっと貸して。注いであげるから」
 かがみが嘆息とともに缶を手渡す。私はそれを受け取り、かがみの手にするコップにとくとくと注いでいく。
 表面張力限界まで注いで、缶を手渡す。
「ほい、終わり。じゃ次はかがみの番」
「注げばいいのね?」
 かがみが私のコップに注いでくれる。まだかなり抵抗があったみたいだけど、私はなんだかちょっと、くすぐったいような、変な気分だった。
「さて、そんじゃ飲みますか」
 かがみはこぼさないようにそーっと、私の方は勢いよく、コップをぶつけ合った。
「私たちの洋々たる前途を祝して、乾杯!」
「…乾杯」


 一口飲んだ。思ったほど変な味ではない。前に飲んだのは日本酒で、あれは苦いばかりでおいしいとは思えなかったけど、これなら飲めないことはない。ちょっと甘みがあって、普通のジュースとあまり変わらない。
「意外にいけるわね」
 …とこなたをみると、こなたはぐびぐび飲んで一気にコップを空にしていた。
 こなたがぷはー!と大きく息をつく。
「え、えっと、こなた?あんた初めてじゃなかったの?」
「初めてだよー?でも一気飲みは一度やってみたかったし」
 大丈夫なのか…?
「ほらかがみ?コップが空になっちゃったよ?」
 …注げということか。
 再び缶を傾ける。途中で缶の方が空になってしまったので、別の缶を開け、混ぜることにした。
「ソルティドッグ…。これってどんなお酒なのかしら?混ぜてもいいのか?」
「細かいことは気にしない!どんどんいこう!」
 私が買ってきたのはお酒10本と、普通の飲物が少しだ。全部別の種類にした方が飽きないしいいかなとは思ったんだけど…。本当にいいのかな…?

 こなたはどんどん缶を空けていく。私の方も飲んではいるけど、こなたのペースにはとてもついていけない。既に買ってきた缶の半分以上が空になっていた。
 こなたはブレンドに凝りだしたようで、途中から複数の缶を同時に開け、適当に混ぜ合わせて飲むようになった。当然、私にもそのわけのわからない飲物が注がれることになる。もはやおいしいんだかなんなんだか、味覚がおかしくなっているようでさっぱりわからない。いや、味覚だけじゃなく、頭もアルコールに侵されつつある。思考がなんだか飛び飛びだ。多分、顔も赤くなってると思う。
「かーがみーん…」
 こなたに呼ばれてそっちを見てぎょっとなる。
 こなたの顔は真っ赤で、目も虚ろだ。それになんだかふらふらしている。
「ちょっとこなた!大丈夫?」
「うううー…気持ち悪いー…」
「初めてでいきなりあんなに飲むからよ!」
 こなたがこっちにもたれかかってくる。
「かがみー…」
 私の肩に頭を乗せ、ぼんやりした声を出す。額に手を当てるとかなり熱い。呼吸も荒い。
 急性アルコール中毒というやつだろうか。こういうとき、どうすればいいんだろう。病院はもう終わってる時間だし…。怒られるのを覚悟でおじさんたちに知らせにいった方がいいのかな。
 …でも、これはこれで…。もうちょっとこのまま…。
 いや、そんなこと考えてる場合じゃない!
 とにかく、アルコールを薄めた方がいいわよね?何か普通の飲物を飲ませれば…。
 私は、アクエリアスのペットボトルのふたをひねった。
「ほら、これ飲んで!」
「んぃー…?」
 こなたは手も動かせないようなので、私がこなたの口に持っていってあげる。
「飲める?お酒じゃないから、ちょっとでも飲んで!」
「うー…」
 こなたは苦しそうにうめきながら、それでもちょっとずつこくこくと飲んでいく。口からこぼしてしまった分は私がハンカチでふいてあげる。
「も…無理…」
 10分の1くらい飲んだところで、こなたがペットボトルから口を離した。
 しかし…真っ赤なこなた。目を半開きにしてふにゃっとさせたこなた。口から水をこぼしているこなた。私に身体を預けているこなた…。自制がきかなくなりそうで怖い。
 落ち着け落ち着けと何度も言い聞かせる。こんな状況で何かしたところで事態がよくなるとは思えない。でも…でも…。
 こなたの背中をさすったり、手であおいであげたりしながら、10分くらいその姿勢のままで過ごした。よく我慢できたと思う。
「…ちょっと…限界…戻してくる…」
 こなたがふらつきながら立ち上がった。
「一人で大丈夫?一緒に行こうか?」
「…いやいいよ…。いってくる…」
 千鳥足でこなたが部屋を出ていく。
 心配ではあったが、人に見られたくもないだろう。そのまま見送ることにした。あんまりにも遅いようなら様子を見にいくことにしよう。

 ちょっと私一人の時間ができた。
 アルコールのおかげで、こなたほどではないけど、私も頭が回らない。けど、引っかかっていたことを考えてみることにした。
 なんでこなたはこんなことをしたんだろう?
 あの日からの一連の色々なことは、恥ずかしがる私を見て面白がるため、でわからないでもないけど、今日のこれは明らかに違う。私がお酒を買ったからといって、確かにまた弱みは増えた。でも、別に恥ずかしいことではない。私を酔い潰して何かしようとしていたのかもしれないけど、むしろ積極的に飲んでいたのはこなただし、グロッキーになっているのもこなたの方だ。こなたはいったい何がしたかったんだろう?
 聞いてみる価値はある。今のこなたなら、何をきいてもいい気がする。これまでのこと、そして、これからのこと、ききたいことは全部きいてみよう。
 …それから、私の気持ち。
 伝えてみよう。
 もしかしたら、私にチャンスをくれるために、こんなことをしたのかな。そんなふうに思っちゃうのは考えすぎかな…。

 こなたが帰ってきた。
 足元はまだ危うかったが、いくぶん顔色はよくなったように見える。
「お帰り。気分はどう?」
「…まだちょっと…。横になりたいんだけど…」
 言うなり私の方に倒れこんできた。
 私の膝を枕にこなたはころんと床に転がる。
「え?え?こなた…?」
 いきなりのことに少し戸惑う。
「かがみー…。しばらくこのままでいい…?」
「…いいけど…」
 頬が赤くなってしまうのは、お酒のためだけではないことははっきりとわかる。
 こなたはゆっくり目を閉じる。
 こういうこなたの無邪気な横顔を見ていると、なんだか心がじんわりと満たされてくる。
 …いけない。寝ちゃう前に聞かないと。
「こなた…」
「…なに?」
「ちょっと、きいてもいい?」
「いーよー…」
 こなたがろれつの回ってない口で返事をする。この分ならきいても大丈夫そうだ。
「あのさ…いつから気づいてたの…?私が…その…あれを、してるってこと…」
「…ああ、えっちなゲームしてるってこと?」
「…うん」
 あの日、こなたが私に見せたのは、私の家の私の部屋の開かずの間に入れておいた筈のゲームディスクと、私のパソコンの画面を印刷したもの。どっちも絶対ばれないと思ってたのに…。
「…えーとね、9月の終わり頃かな、かがみは何気なく言ったつもりだったんだろうけど、私にはピンときた会話があってねー…」
 何かあっただろうか。全く心当たりはない。
「かがみの家に遊びに行ったときさー…、3回くらいアニメ化したラノベがどうとかいう話があったじゃない?あのとき、私が『アニメの方はみたけど小説はまだ読んでないんだよねー。文字だらけで疲れるし』って言った後…。かがみこう言ったよねー?『あんたがよくやってるゲームの方がよっぽど文字多いだろ』って。つまりさー、そういうゲームやったこともない人って文字数が多いかどうかなんてわかる筈ないじゃん?なのにかがみは小説とゲームを比べることができた…。それは、ゲームをやったことがあるからだと思ったわけよ」
 …なるほど…。それでか…。
「それでわざわざ家に来て、私の部屋を物色して回ったわけか」
「うん…。春休みにかがみの家行ったとき、かがみがいなかったときがあったんだよねー…。だからー、そういう日を狙って遊びにいってー、つかさの目を盗んで色々あさってたら、思ったとおりあれが出てきたの。パソコンの画面は、私のパソコンからハッキングしたの。あんな簡単なガードだと、楽勝で解析できるよー…」
 …大変勉強になりました…。
「じゃあさー、こっちもきいていーい?」
「…いいけど…」
 元より拒否する権利は持っていない。
「なんでかがみ、エロゲなんて始めたのー?」

 こなたがぽやんとした表情のまま質問してきた。
 この質問だけは…されたくなかった。これにどう答えるかで、今後の私とこなたの関係は大きく変わる。
 …でも。さっき決めたんだ。
 全部伝えよう。一度全部言ってみよう。
 最悪の場合でも、ひょっとすると酔いが覚めれば、こなたはすっかり忘れているかもしれない。
 こんなときじゃないと言えないけど。打算的であんまりいい形じゃないけど。
 それでも。
「こなた」
「…んー?」
 こなたは目を薄く開けてこっちに向けた。いくぶん気分も落ち着いてきたようだ。
「あのね、…また笑われるだけかもしれないけど、すごく恥ずかしいんだけど、でも、言っておきたいことがあるの」
 お酒の力を借りて言うことじゃないけどね。本当は。
 だけど、今なら言える。
「私ね、…こなたが好きなの」


 身体が全然言うことをきいてくれない。
 平衡感覚もおかしくなっていて座っていることもできない。
 正直、ここまで酔うとは思ってなかった。ただ、あのちょっともやもやした気持ちを少しでもなんとかしてくれるなら、飲んでみようかな、というだけのことだった。
 でも、今はかがみが膝を貸してくれてる。とっても気持ちいい。なんだか心が、あったかい…。結果的には大成功だった。
 …ん?
 どういうこと?
 私、かがみをいじくるために色々やってきたんじゃなかったの?
 でも、今は私の方がかがみにお世話になってる。それが嬉しいの?なんで?

 かがみの声が聞こえる。かがみの声を聞いてると、よくわからないけど安心する。
 それで?え?今なんて言われた?
「なに、かがみ…?もう一回…」
 かがみの顔も赤い。…お酒のせいだよね?
「だ、だから!私はこなたが好きなの!」
 …聞き間違いじゃなかった。
 かがみは私が好き?…なの?
「…どういうこと?」
「…その…きっかけはよくわからないんだけど…気づいたらこなたが気になってて…。でも、私、こなたとは趣味とかも全然合わないし、クラスも別だし…。こなたのこと、よく知らないなって思って…。だから、こなたがどんなことに興味あるのかなって…それで、ああいうゲームとかやるようになったんだけど…」
 …なんだろう。すごく胸が熱い。
 あの日感じた熱さとは、比較にならないくらい熱い。
 よくわからない気持ちがどんどん強くなってきてる。
 嬉しいの?怖いの?近づきたいの?離れたいの?
 どうすればいいの?
 わかんないよ…。
「こなたと、一緒にいられるだけで嬉しかった。一緒にお話できるだけで満足だった。この気持ちを伝えたら、全部が壊れそうで…今まではずっと黙ってた。でも…これは、いつかはちゃんと言わなきゃいけないことだよね。だから、今言うよ。こなたが好きだったから。これが、私がああいうゲームを始めた理由」
 かがみが口を閉じる。
 …えーと、次は私が何か言わなきゃいけないの?
 何て言えばいいの…?
 かがみは私が好きで…でも、私は…?私は…。
「…ごめん。正直に言うね。…わかんない」
「…そっか…。そうだよね。いきなりこんなこと言って、ごめんね」
 かがみが少し笑う。
 …違う。違うよ。そんな顔がみたいんじゃないんだよ。
 …え?そうなの?私、かがみと…かがみが…。
 頭がぐちゃぐちゃだったけど、何か喋ってみる。
「…えっと、でも、あの日から今日までは…いや、その前までが楽しくなかったってことじゃないんだけど、それでも、あの日から今日まで、私、すごく楽しかったよ。…あの、…なんて言えばいいのかな…かがみを恥ずかしがらせて楽しんでたってこともあるけど…それだけじゃなくて…かがみと、二人だけで一緒にいられる時間、すごく楽しみだった」
 …そうだよ。あのどきどきしていた気持ちは嘘じゃない。
 私、なんであそこまで色々やったの?かがみと二人だけでいられるように考えたんじゃなかったの?
 かがみが私だけをみてくれるように。
 かがみと二人だけで過ごせるように。
「私もね、こなたと二人だけで過ごせる時間…こんな形だけど…つくってくれて、嬉しかったよ。こなた、私と一緒で、よかったの?」
「当たり前じゃん。かがみじゃなきゃあんなことやらないよ」
 …そっか。私、不安だったんだ。
 かがみが私から離れていってしまうかもしれない。私じゃない誰かと一緒になるかもしれない。それが怖くて怖くて…どうしようもなくなって、かがみが私から離れられないようにしたんだ。
 だから、さんざん引っ張りまわしたのも、恥ずかしいことさせたのも、全部かがみが…。
 …あ…。
「わかった…。今気づいた…。私も、かがみが…好きだったんだ…」
 恥ずかしがってるかがみ。真っ暗になってるかがみ。そういうかがみは、かがみには間違いないんだけど、私が本当に好きなかがみじゃない。
 私が好きなのは、いつものかがみ。
 いつまでも一緒にいてほしかった。いつもどおりに。
 ただ、それだけだったんだ…。
「…ごめんねかがみ…。今までのこと、全部、ごめん…。最初っから、私が、自分の気持ちに気づいていれば、こんなことにはならなかったんだね…」
 かがみは、笑ってくれた。
 ただ、笑ってくれた。
「ありがと…。いいよ…もう…。私はこなたと一緒にいられたら、それでいいから…」
 色んなことが頭をかき乱している。
 好き。ごめん。楽しかった。嬉しかった。もっと一緒にいたい。ずっと一緒にいたい。ごめん。好き。好き。好き…。
 ふと気づいて、頭をかがみの膝からどける。
 身体は動かないままなので、口だけ動かす。
「あ、かがみ。私の鞄の中みてみて」
「え?」
「…あのディスクと紙が入ってるから。…あれ、持って帰って」
 かがみが、ちょっと驚いた顔をつくる。
「いいの?」
「…もう、いらないよ」
 目を閉じて、そう言う。
 かがみはまた、ちょっと笑った。
「…そっか。そうだよね」
「うん…」


 こなたが私のことを好きって言ってくれた。
 もうそれだけで飛び上がりたいくらいだ。
 代わりに、こなた特製のブレンドアルコールを一口あおる。
 やっぱり甘いような、苦いような、何がなんだかわからない味だったけど、でも、今の私には、ちょうどよかった。
 こなたの鞄からディスクと紙を取り出して、自分の鞄の中に入れる。これであんな歪な関係からもようやく解放される。これからは、もっと自然に、素直に気持ちを出しあっていいんだ。ぶつかることもあるかもしれない。いつかは終わってしまうかもしれない。だけど、今だけは。もうちょっとの間だけは、こなたと、楽しい時間を、過ごしたいな…。
「ねえ、こなた…」
 呼びかけて振り向くと、こなたはくーくーと寝息を立てていた。
 さすがに身体への負担が大きすぎたのだろう。
 私は少し息をつき、ベッドから掛け布団をとると、こなたにかけた。
「風邪ひくよ…」
 ちょっと笑みがこぼれてしまう。
 その寝顔を見ていると、自然と手が伸びた。
 こなたの髪を優しく撫でる。
「ん…」
 こなたがちょっと身じろぎした。
 起こしちゃいけないね。
 私も寝ようかな…。
 あ、お酒の缶を片付けておかないと。

 そうだ、これだけは言っておくよ。
 こなた。
 ありがとう…。

6
 翌週、月曜日。なんというかこう…かがみが変わってしまった。
 私がいつものようにオタクトークをしていると、妙に食いついてくる。今までは「私にはわからん」で済ましてたのに、「それって何?ゲーム?漫画?」「どこで売ってるの?」「いくらぐらい?」「アニメとかにはなってる?」「関連グッズはどんなのがあるの?」「同人誌とか持ってる?」…と、マシンガンのような質問がとんでくる。
 いや…オタク仲間が増えるのはいいんだけどさ…かがみ?道を踏み外してるって自覚ある?かがみは一般人だからツッコミキャラが定着してたんだよ?私と一緒になっちゃったら…なんぼなんでもまずいでしょうに…。こういう、真面目な人ほど、転落し始めると早く、深く、激しくなるからなぁ…。


 取りあえず、こなたと一緒にいるからには、趣味を共有できた方がいいわよね?私も、ラノベ仲間がいない寂しさは知ってるからね。何か自分が変な方向へ進もうとしていることはわかるような気もするけど、でも、この2週間で、そういうのも悪くはないのかな、って思った。こなたと一緒なら、大丈夫だよね。またコミケとかイベントとか、一緒に行こうね、こなた!


「何々?『優しい言葉をかけて落ち着かせる』、『激昂して突き放す』…。んじゃこっち」
 ポチ。
『何よ!あたしのこと何も知らないくせに、テキトウな言葉並べないで!』
「うぉぉ…」
 むー…こっちだと思ったんだが…。
「あー、こういうゲームって、明らかに誘いっていうか、罠があるわよねー」
「そうだねー…。わかんないよねー…。こう…ゲームクリエイターの中にある理想の女性像というか、またその理想に微妙に願望と妄想が混じったものがキャラとして生まれて、そこからまーた屈折したセリフが生まれているから、選択肢が読めないよねー…」
「そんなこと考えながらやってないわ…」
 この域には達しておりませんかね、かがみんや。いくら数をこなしたところで、プレイしながらでも頭はフル回転させてなきゃ成長できんのですよ。まだまだ修行が足りませんな…。ま、私の嫁になりたいなら、この程度の分析は軽くこなせるようになってもらわにゃあ務まりませんぞ?日々精進あるのみですなー。


 今日もこなたの家に寄って、一緒にゲームした。
 こなたの言うことにはまださっぱりついていけないけど、でも、そういうことを言いあえる時間を過ごせるってことは、何よりだと思う。
 私だってこれからやりこんでいく予定なんだし、いつかこなたレベル、いや、それ以上になって、一緒に語り合える日が来てもいいんじゃないかな。
 こんな日々が続いていくことも、そして、もっと楽しい日々が来ることも、今の私の一番の願いだ。ずっと、こなたと、一緒に。



コメントフォーム

名前:
コメント:
  • コトコ… -- 名無しさん (2009-04-20 23:54:02)
  • 個人的にすごく
    好きな作品ですけど、
    文字を詰めすぎて
    読みにくいかなと思います。 -- 無垢無垢 (2009-04-20 23:35:21)


投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)


|新しいページ|検索|ページ一覧|RSS|@ウィキご利用ガイド | 管理者にお問合せ
|ログイン|
  



★Counter

TOTAL: -
TODAY: -
YESTERDAY: -

★更新履歴

取得中です。