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『弾けた日常』その3

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匿名ユーザー

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「あー、今日は転入生を紹介する」

教室に入ってきたその人物に。

「よし、自己紹介を適当にやってくれ」

弾けた日常は、まだまだ序章だったということを。

「初めまして」

私は、思い知った。

「柊鏡です」

こんなのって、ありなの・・・?

「どうぞ、宜しくお願いします」


丁寧にお辞儀しつつ、桜庭先生の横で自己紹介を終えた転入生。

その子の容姿は、髪型の違いこそあれど、私に瓜二つだった。





「・・・まじか?」



『弾けた日常』その3



今日は2Pがまだ来てない。

てっきり道に迷ってるのかと思ったけど、役所の手続きでどうしても親と一緒に役所に行かないといけないので午前中は休みなのだそうだ。

って、黒井せんせーがHRで言ってたよ。

親でも代理がきかない役所の用事ってなんだろーね。

まぁ、そんなわけで。

激動の昨日とは打って変わって、今日のHRは何時もどおり黒井せんせーと私の漫才でまったり過ぎていった。

1時限目は歴史で黒井せんせーの担当だから、HRから雪崩るように1時限目に突入して居眠りしつつせんせーの粛清を受けつつ。

そして、ワクトキの休み時間。

え、何でワクトキかって?

そんなの、かがみに会えるからに決まってるじゃん。

みゆきさんやつかさと話すのも楽しいけど、やっぱりかがみが居ないとね。

昨日のかがみの顔、2Pにまでだらしない顔しちゃってさ。

かがみは私の嫁ーって、何時も言ってるのに・・・

だから、今日からもっとアプローチしなきゃって思って、色々かがみ攻略のフラグ立てを考えているんだよ。

さってさて、かがみがまだ来てないけど、教室かなー?



3年C組。

かがみのクラスってしかイメージないけど、たしか峰岸さんとみさきちも一緒のクラスなんだよね。

あと、担任の桜庭先生が結構面白いんだってさ。

ま、とにかく今は私の嫁だよ。

かがみ、かがみ、かがみ・・・発見!

みさきちや峰岸さんと一緒に話してる・・・おや?

かがみ、朝と髪形違うけど、いつの間に変えたんだろ。

かがみの髪型が、ツインテからおさげになっていた。

イメチェン?いやいや、ツンデレはツインテが世の常識だよ?

そりゃかがみはツインテもストレートもポニテも似合うけどさー。

なんて考えながら3人に近づいて、後ろからかがみに思いっきり抱き付いてやった。

「きゃあ!」

「かがみー。髪型変えちゃってどうしたの?」

「え?え?」

後ろから抱きつかれたかがみはスッゴイうろたえつつ私の方を見て・・・

「・・・」

「かがみん?どったの、固まっちゃって」

硬直した。

なんでさ。

「あー、泉ちゃん。人違いよ」

「ちびっこー、こいつはちげーぞー」

……峰岸さんもみさきちも、いったい何を言ってるんだろう。

髪型が変わっただけで、どっからどうみてもかがみじゃん・・・ん?

うん、なんか、違う。

なんていうか、こう抱き付いた時の感触とか香ってくる匂いとか雰囲気とかが、何時もと微妙に違う。

とりあえず、今朝と同じように抱きついた手を制服の中に突っ込んでかがみの腰とかお腹とか下乳とかをまさぐってみたり。

ついでに、うなじを一舐めしたり耳を甘噛みしたりちゅうと吸ってみたり爪を立てて優しく脇腹を掻いてみたりお臍を擽ってみたり。

……やっぱり、なんか違う。


あ、峰岸さんとみさきち。

顔真っ赤にするくらいなら、視線はずしてね。


「あ、あれ・・・かがみん?」

外見は髪型以外まったく私のかがみなのに、感触で伝わる別人の空気が私を動揺させていた。

焦って相手を再確認しようとした私の目に映った相手の顔は。

頬を赤く染めて潤んだ目で私をじっと見つめていた。

「・・・か」

「か?」

一言じゃ理解できないよ、2バイトの情報で何を分かれっていうのさ。

って意味を込めて首を傾げて相手を見てやった。

すると。

「可愛いー!!おもちかえりぃぃぃぃ!!!」

「にょわー!!!」

振り返って正面から抱きついてきました。

思わず敬語になるほど仰天反応。

「な、なに?!かがみじゃないの?一体どなた?!」

「あってるわよー、私は鏡よぉ。ああーっ、もうこんな可愛い娘がいるなんて、私と同じなんて、私を求めてくれるなんてー」

などと言いつつ私をがっしりホールドして頬擦りしてきた。

やっぱり、かがみ?!

で、でも微妙にアクセントが違ってたような!

「ねぇ、貴女のお名前はなんていうの?どこのクラス?今日の放課後空いてる?お家どこ?好きな体位は?ネコ?タチ?道具派?
 クリと中はどっちが好き?前はもう平気?後ろはいける?あ、道具は私が全部持ってるから大丈夫よ?」

「な、何が?!」

やっぱり違う会話が噛み合ってないというか栗と中ってなに!?

「こらぁぁぁぁぁ!!なにやってんのよ、あんたっ!!!」

私がかがみモドキ?から激しい抱擁を受けていると、後ろから聞きなれた声色と台詞。

何とか体をずらして後ろを見ると、今朝と同じツインテのかがみが憤怒の形相でこっちに走ってきていた。

……え、かがみが二人?

「ちょっとあんた!こなたから離れなさい!」

そう言ってツインテかがみんは私に抱きつき、おさげかがみんから引き離した。

「な、なによいきなりっ。この娘は私と同じなの!私を誘ってきたんだからね!」

「こなたとあんたを一緒にするなぁ!」

「っていうか、なに横から入り込んでんの!この娘は私の物だっつってんでしょうがー!」

「何言ってんの!こなたは私の嫁よ!!転入生の分際でこなたに馴れ馴れしくすんなー!」

「私が誰と仲良くしようがアンタには関係ないでしょ!」

「こなたじゃなきゃ誰でもいいわよ!」

「私はこの娘がいいの!」

やいのやいの、喧々囂々。

私を挟んで、ツインテかがみは私を後ろから抱きしめ、おさげかがみは私の手を取って。

どうやら私の取り合いをしてるようだけど。

「かがみんが二人・・・」

私は、そう呟くだけだった。



閑話休題。

とりあえず、このままじゃ話が進まないので。

二人をなだめてから詳しい事情を聞きだした。

「えーと、つまり転入生?」

「そ。しかも、私とは髪型が違うだけのそっくりさんね」

そういうことらしい。

私に続き、こっちでもですか。

「まぁ、私も彼女を見たときはビックリしたけどね」

……2Pかがみんか。

「・・・今、妙な考えをしなかったか?」

「き、気のせいじゃない?」

流石かがみん、カンの鋭さはニュータイプ並みだね。

「ねぇねぇ、そんなことよりもさ」

おさげのかがみが顔を近づけてきた。

あ、ちなみに私たちの体勢はさっきから変わらず。

ツインテかがみに後ろから抱きしめられ、おさげかがみに手を握られてる。

二人とも、ぜんぜん離してくれないんだよねー・・・

「貴女の名前、ちゃんと教えて?自己紹介しましょうよ」

「あー、うん。そだねー。いくら似てるとはいえ、初対面なわけだしね」

ギュッ

ん?

「じゃあ、改めて。・・・今日、この学校に転入してきました柊鏡です。よろしくね。こ、な、たっ」

ギュッ、すりすり

……えーと。

「え、ええと。隣のクラスの泉こなたです。よろしく・・・・っていうか、もう私の名前知ってるんだね」

「下の名前だけはね。今、後ろの彼女が連呼してたし」

なでなで、ニギニギ

……うーん。

「そ、そっか。それもそうだねー。ええと、ひいらぎさん。でいいのかな?」

「そんな他人行儀な呼び方しないでよ。さっきみたいに『かがみん』って親しく呼んで。ね、こなた」

ニギニギ、なでなで、すりすり、チュッ

……おーい。

「って、おい。あんた」

「何よ、せっかく親交を深め合ってるのに邪魔しないでよ」

「かがみん?」

「さっきから、こなたの手に何してるんだ!」

そう、さっきから目の前のおさげかがみは私の手ニギニギしたりほお擦りしたり、色々遊んでいたのだ。

やー、正直対応に困ったよ。

「何って、軽いスキンシップじゃないの。そんなに目くじら立てなくたって」

「だから、こなたはアンタと違ってレズじゃないっつってんでしょうが!いい加減こなたから離れろっ」

言いつつさらに私に強く抱きつくツインテかがみ。

ああ、もう面倒くさいから、おさげかがみを2Pって仮名しちゃうよ。

……てか、今かがみが聞き捨てならない台詞を仰ったような。

「あのー、かがみ?」

「「なぁに?こなた」」

うん。呼び方間違えたネ。

「えと、ツインテのほうのかがみ」

「うんうん。なあに?こなた」

「・・・なんでよ」

後ろのかがみはニッコニコ。

前の2Pかがみはムッスリ。

そこまで反応しなくてもー。

「さっき、レズとか言ってたけど・・・?」

「ああ、それね」

そう言って、かがみは2Pの方を睨むようにして説明してくれた。

「こいつ、レズなのよ。真性の」

マジで?

「レズって言い方はやめてよねー。せめて百合って言いなさいよ」

「同じだろーが!」

「レズって言い方は生々しくて嫌」

そういってそっぽを向く2P。

「自己紹介のときなんだけどね」

そういって説明を始めたかがみによると・・・




『親の都合でこの町に転校してきました。今日からこの学校でお世話になるので、皆さん宜しくお願いします』

『というわけだ、皆宜しくしてやってくれ・・・あー、柊』

『『はい?』』

『ああ、お前じゃない・・・面倒だな。柊姉のほうだ』

『・・・ああ、確か私のそっくりさんがいるとか』

『・・・はい。なんでしょうか』

『今立ったのが柊姉だ。詳しいことはお互い自己紹介なりして確認しあってくれ・・・柊姉』

『はい』

『同姓同名のよしみだ。お前が色々学校のことを教えてやってくれ』

『あ、は、はい』

『というわけだ。分からないことはあいつに聞いてくれ。じゃあ、HRはここまで』

『ええと、なんというか、複雑な心境だけど・・・まぁ宜しくね、柊さん。仲良くしていきましょう』

『・・・』

『柊さん?』

『貴女・・・綺麗ね』

『は?・・・あ、ありがとう』

『ねぇ、質問、いいかしら?』

『え、えぇ。いいけど、ってか、近づきすぎだから。手握る必要ないから。見つめなくていいから。』

『うふふ・・・ほんと、綺麗ね。ねぇ、恋人とかはいるの?』

『こ、恋人?!っとかは、いないけどって、足っ、足っ、こっちに摺り寄せるなぁ!』

『じゃあ、私のものにならない?』

『だぁー!胸に触るなそれ以上足を摺り上げてくるなぁっ!・・・へ?な、なに?』

『私ね、貴女みたいな綺麗な娘や可愛い娘が大好きなの。男は嫌い』

『・・・そ、それってまさかアンタ、レ』

『んーっ(ちゅぅっ)』

『っっっっっっっっっ!!!』




「・・・というわけで、私はこいつから逃げてたのよ」

ジト目で2Pを睨むかがみ。

「まったく、失礼よねー。私がキスしてあげた所を手で擦って逃げ出すのよ?私はバイキンじゃないっての」

「好きでもないヤツからキスされて、嬉しいわけがあるかっ!」

お互いに文句を言い合ってるわけだけど。。。

「ねぇ、かがみん・・・あ、ツインテのほうね」

うん。なぁに?とご機嫌なかがみと何で私じゃないのよとご機嫌斜めな2Pかがみ。

うん。あとで相手するから、もうちょっと待ってね。すっごい、気になることができたから。

「えと・・・キス、したの?」

「え?」

「だから、2Pと、キス、したの?」

自分の顔がなんか固まってる気がする。

上手く表情がつくれてないかも。


「や、したというよりされたという方が適切・・・って、こなた」

「ん?なに?」

ああ、声も上手く出せないや。

なんでこんなに低い声になってるんだろ。

「・・・あ、あははっ」

いきなり、かがみは笑顔で私を強く抱き締め出した。

「・・・なに、笑ってんのさ」

「大丈夫よ。私からシタんじゃなくて、された訳だし。それに、口じゃなくて頬よ。肝心なところはちゃーんと死守したわ」

私の右頬に自分の左頬をぴったりとくっつけながら、かがみはスッゴイ嬉しそうしてた。

「なんか、嬉しそうだけど?」

なに?そんなに自分と同じ顔をした2Pにキスされたのが嬉しいの?

だったら、私なんか気にしないでどうぞ好きなだけいちゃついたらいいじゃん。

なんて、言葉に出さずに視線に込めてかがみんに送ったつもりだけど。

かがみは尚更嬉しそうにしてきた。

「ね、こなた」

「なにさ」

「焼いてくれてありがとう」

「っぐ・・・」

分かってたよ、分かってたさ。

単に、焼きもち焼いてることくらい。

でも、それを知られるのが面白くなかったから、つんけんした態度取っただけで。

「言ったでしょ?唇はちゃんと守ったわよ。こっちは、こなただけだから・・・ね」

「・・・・・・頬もヤだ」

「うん、ごめんね。もう誰にもさせない。全部、こなただけの物だから・・・」

ね?と私を優しさと愛情に満ちた目で見つめてくれるかがみ。

こういうときのかがみは卑怯なくらい暖かくて、とても敵わない。

いつもは私が攻め攻めな立場なのになー・・・

これでこの問題は解決。仲直りの印にと、私とかがみはジッと見詰め合って、微笑みあって、どちらからともなく目を閉じて。。。

「んんっ、ゴホンッ、ゴホンッ」

「「!!」」

わざとらしい咳に、思わず顔を離してしまう。

見ると、2Pかがみが呆れたような顔をして私・・・いや、私たちをみてた。

で、その更に後ろでは峰岸さんやらみさきちやら。

クラスの方々の視線が私とかがみに集まってた。

ウン、二人の世界に入りすぎちゃってたね。

後ろのかがみんも理解したのか、私の肩に顔を埋めて悶えてた。







そんなこんなで、私に続いてかがみにまでソックリさんが出現。

そして、その日のお昼に、2Pかがみの本領が発揮されたのだった。



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  • GJ!!(≧∀≦)b
    続きほしぃー! -- 名無しさん (2023-05-31 19:47:04)
  • 「お持ち帰り」発言から鏡さんの声が萌ドリル版(=ナタ女)の声なんじゃないかと思ってしまった……でも、声も一緒なのかな? -- 名無し (2010-05-16 18:32:24)
  • 2P×2Pで万事解決 -- 名無しさん (2010-04-02 11:38:24)
  • ↓あえて突っ込まないでいたのにw
    でもネタ的にまた今までと違うから楽しみですw -- 名無しさん (2009-04-08 09:32:04)
  • こちょこ…いや何でもない -- 名無しさん (2009-04-08 04:50:18)
  • 2Pかがみはへんたいかがみさんみたいですなww
    1P 2Pのこなた かがみがどうなるかwktkして待ってますw いやぁ本当に2Pかがみいい性格してるねぇww -- 名無しさん (2009-03-28 11:23:57)
  • 鏡×かがみでも良いと思っちまった…
    鏡さんいい性格してんなw -- 名無しさん (2009-03-23 18:54:59)
  • これは……!
    盛大に弾けているwww -- 名無しさん (2009-03-23 09:11:48)


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