同じ気持ちの2人

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私がかがみを好きなのは当然の事だと思う。
だってツンデレだし、ツインテだし、優しくて寂しがりなウサちゃんだし。
だから私がこうやってかがみに引っ付いたりするのは自然な事なのだよ。

「かがみん!かがみん!ぎゅ~♪」
「ちょっとこら!こなたぁー!」

まあ当然、かがみは嫌がるわけだけどね。でもそんなのは建前だけ。
ほんとは私に抱き付かれて嬉しそうにしてるのは見ればわかる。
かがみは私の事が大好きなのだっ!ふふーん♪
まあその好きってのが妹や子供に対するそれに類似しているのが悲しいところなんだけどネ…。

「かがみーん!一緒にゲーマーズ行こう!」
「あ、ごめんこなた。今日は委員会の用事があるから…」

ま…、まあそういう日も時にはあるわけだ。かがみだって一日中私に付き合えるわけじゃない。
私には、そもそもかがみを縛るような権利も権限もないわけだし。
私とかがみは絶対の親友だけど、それに甘えてかがみを拘束していいわけじゃない。

きっとね…私が頼み込めば委員会の仕事を放ってでもかがみは私に付いて来てくれると思うんだ。
かがみは優しいから…最後には私のためにそういう事をすると思う。

「そ、そっか…じゃあまた今度一緒に行こうね」

私はそう言って、その場から急いで逃げた。振り返らずに。
あはは…今、顔を見られたら誤魔化せる自信が無いや。
こんな顔見られたら、かがみに迷惑を掛けてしまう…。

‐‐

世の中には不可能というものがある。私とかがみの関係がそれに当て嵌まる。
私がどれだけそれを望んでいても、私にはそれは不可能な事なんだ。
私にとって、かがみは親友なんかじゃ物足りないほどなんだけど、
私とかがみは女の子同士なのだ。叶うわけがない。それは不可能なのだ。

「あんた…こんなところで何してんのよ」
「………………」

かがみは、いつもそう。私が寂しい時にいつも傍にいてくれる。
私がかがみを好きになってしまうのは、当たり前の事なのだ。

「来ないでっ!!」

これ以上好きになってしまったら、取り返しがつかなくなってしまう。
これ以上好きになってしまったら、どうしようもなくなってしまう。
これ以上好きになってしまったら、……不可能だとわかっているのに……。

「嫌よ、だってあんた…」

一歩、一歩、かがみが近付いてくる。
迷いなんてない歩調、私の言葉なんて塞き止めの材料にもならない。
逃げるしかない。これ以上近寄られたら終わる。何かが崩れてしまう。

「ね、ねえ!い、委員会の仕事の方はどうしたのサ…?」
「あの後、あんたの歩く後ろ姿が寂しそうだったから…放って追い掛けてきた」

…!!やっぱりだ、やっぱりだっ!かがみは私のために…駄目だ、もう駄目だ。
これ以上かがみに優しくされてしまうと私は引き返しが付かなくなってしまう。
逃げないと…この場所は危険。かがみの次の一手、それはきっと私を崩壊させるものだから。

「あっ、こなた待って!」

わかってる。彼女が私を追い掛けてくる事なんてわかってる。
でも追い付かれるわけにはいかないんだ。足を止めて、抱きしめられた時、きっと私は言ってしまう。
だから逃げないと…はやく、はやく、もっと遠くへ!!

‐‐

わかってるんだ。私が逃げた事でかがみがどれだけ傷付いたかなんて。
それに今逃げたところで明日からどうにかなるわけでもない。
もう…限界なんだと思う。

もう誤魔化しが出来なくなってきている。
私がこれ以上かがみに近付くと、かがみを傷付けてしまう。

「さて、どうしよっかな…」
かがみを襲って独り占めしたい、なんて考えてる自分がいる。
かがみが、いつか…他の誰かに…そんなの耐えられないから。
でも、だけど…私とかがみは女の子同士なんだ、それは叶わない。
だから、どうする事も出来ない…。

「うわああああああっ!!」

ただ、叫んだ。どうする事もできない想いに、未来に、逃げ道なんてない。
かがみが優しいから、かがみを知ってしまったから。その時点で間違っていたのだ。
せめて、かがみを傷モノにしてしまわないよう、私は私の危険な欲望を封じ込めてしまわなければいけない。

――どうやって…?
かがみが、他の誰かと…そんな想像をしてしまうだけで何かが許せない自分がいる。
だけど、それを見届けて、親友として接していかなくちゃいけない現実がある。
そんなの不可能だ…ああそうか、もう不可能なんだ。
色々と…もうとっくの昔から取り返しの付かないとこまで来ていたんだね。
自分の抑えられない感情が、いつかかがみを傷付けてしまう前に…

「死のう…」

「ちょっと待ったあ!」

がばっと抱きしめられて、不意にかがみの顔が視界に入った。
うん、やっぱり…来ちゃったんだね。いつか来ると思ってたよ。
探知器でも付いてんのかね…。

「あんた今なんつった?死ぬって言ったのか?…そんなの、絶対許さないから!
 あんたが死ぬって言うなら、私がどんな事してでも阻止してやるんだから!」

来るなって言ったのに。でもやっぱり来た。…そしてやっぱり私は抱きしめられていた。
かがみはやっぱり優しくて…私のために流す涙、というオマケ付き。
こんなの、無理だよ。もう…私がかがみの事を好きになって、当然じゃないか。

「んむっ!!」
「かがみぃ…好きだよ…」

…やってしまった。
かがみを傷付けまいと思っていたのに、その唇を奪ってしまった。
なんて事を…私は、なんて取り返しの付かない事を――…

…ごめん、ごめんね、かがみ!
…あっ、待ってよ!待ってよ、こなた…!

二人の言葉は一瞬で、逃げる私にはもうかがみの声は聞こえなかった。
もうどうなってもいい。私はもう早く消え去るしかなかったのだ。
かがみの唇を奪うという大罪を犯してしまって、生きる術なんてなくしてしまった。
もう明日から学校に行けない。かがみと顔を合わす事が出来ない。
あの楽しかった4人での昼食時間も…もう終わってしまったんだ。

…かがみ。

ありがとう。それと、ごめんね。
あなたの優しさに甘えすぎていた。
かがみの傍にいる事が心地良くて、何より幸せで…それを止められなかった。
その優しさを…最後に裏切ってしまって、本当に申し訳ないと思う。


……こなたぁ!!私も、あんたの事が好きっ!!

え‥?と思って声の方角を振り返ると、そこにはかがみの泣いてる姿があった。
いつも優しくて、私の事を大事にしてくれるかがみがそこで泣き崩れていた。
私は、一体何を――…

「行かないでよ、こなたぁ…!!」

走るのを止めた。逃げる事も止めた。迷う事も…今は必要ない。
ただ彼女が泣いてる姿を、止めたかった。彼女を泣かしてしまった事を後悔した。
歩み寄らないと…ああ、そうか。かがみはさっき、こんな気持ちだったんだね…。

「…ごめんね、かがみ。私は何処にも行かないよ…」

小さな腕で抱きしめて、かがみを包み込む。さっきのかがみと同じように。
彼女は泣きじゃくり、私に縋り付く。背中をぽんぽんと叩いて安心させる。
彼女は…それから私にキスをしてきた。

「んむっ!!」
「こなたぁ…大好き…」


‐‐


私がこなたを好きなのは当然の事だと思う。
だってアホ毛だし、猫口だし、いつもニマニマしてるし。
それにいっつも私に抱き付いてくるのよ。きっとこなたも私の事が大好きなのね。うふふ♪
そんな可愛いこなたが寂しそうな顔をしてたら委員会なんて行ってる場合じゃないわよ!
一刻も早くこなたを追い掛けないと…あ、欠席の連絡だけはちゃんとしてきました。

「かがみぃ…私、私‥」

うわっ、泣いてるし。辛い事あるんなら私に言いなさいよ、バカ…。
委員会なんか放ったらかしにして良かったわ。こなたを元気付けないと…。

「来ないで!!」

に、逃げられた…。私の可愛いこなたが…。

‐‐

まったく、何処へ行ったというのよ。アイツの性格からして、こっちかな。
私、こなたがいないと…駄目になる。こなたが傍にいないと嫌。
あんな泣いてる姿…止めてよ、こなた。泣かないでよ、こなた…。

「死のう…」
「ちょっと待ったあ!!」

はぁはぁ…コイツは、一体何を言い出すんだ。私がいるのに死ぬ、だと…?
あんたが死んだら、私はどうなるのよ?そんなの想像しただけで苦しい。
こなたのいない世界なんて、私には何の価値もないというのに。

「ごめん、ごめんね、かがみ!」
「あっ、待ってよ!待ってよ、こなた…!」

キスをされた…。好きだって言ってくれた。叶わない夢だって思ってたのに。
逃げないでよ、こなた。何処にも行かないでよ、こなた。
私は、あんたが傍にいるならば他の全てを捨てたって構わない!

「…こなたぁ!!私も、あんたの事が好きっ!!」

 ・・・・

きっと、世の中には一人では叶わない事もある。
だけど、2人が同じ気持ちだったなら不可能も可能に変えられる。
私とこなただったら、きっとなんだって乗り越えてみせるだろう。

「かがみぃ…大好き」
「こなた…ずっと傍にいてね…」

二人に、永遠の祝福を。


fin.


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コメント:
  • GJ!
    二人ともとっっっても可愛いです! -- ななし (2010-04-19 21:08:29)
  • 凄く素敵な話でした☆これからも頑張ってください!! -- 紗那 (2009-06-02 01:33:50)
  • 二人とも一途だな…GJでした! -- 名無しさん (2009-02-24 16:00:32)


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