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 さて、この物語の主人公、泉こなたと柊かがみが親友でありながら、性別を超えた両想いである事は、聡明なる読者様なら既にご周知のことだろう。  で、このシリーズに関して、2人がその想いを自覚するまでに、親友である高良みゆきが色々工作したのは、まぁ、予備知識として知っていて頂ければいい。  さて、ならば今回の話はその続きとなるわけだが、敢えてシリーズを区切ったのには訳がある。それは時間。2月入ったら卒業しちゃいますね?マズイんです。少なくともこの時点では。  なので、読者の皆様方には、時間と言う概念を今シリーズのみ、消し去ってご覧になって欲しい。或いはループ時空と考えてくださっても結構。花火揚げようか?  と、言うわけで、とある休日、場所は都内のある喫茶店。  並んで席に腰掛ける5人組。みゆき、かがみの妹、柊つかさ。席を挟んだ向かいにこなたの従姉、小早川ゆたか。隣、みゆきのご近所岩崎みなみ。隣、眼鏡おでこの田村ひより。  さて、主人公2人組不在のこの面子。実は、みゆきが召集をかけた。ある報告をする為に。  それは、 「泉さんと、かがみさんは両想いです。親友ではなく、恋人として。但し、本人達には自覚がありません」  と言うもの。 「ふ~ん」  つかさ。 「へぇ」 「……」  みなゆた。 「マ、マジッスか!?リアル百合ッスか!!」  ひより。 「……って言うか、皆反応薄すぎッス!もっとなんとも思わないの!?」  あわあわと手を振り、首振り髪を振るひより。明らかに一人、浮いている。 「だって、お姉ちゃん達だし、ねぇ?」  みなゆたに同意を求めるつかさ。頷く2人。 「うぅ……反応してしまうのがオタクの性ってことッスね」    さて、一人落ち込んだところで、話を進めよう。みゆきはコホンと咳払いをして、 「お2人は以前から恋心を互いに抱いていたようです。ですが、それに本人達が気が付いていなかったようで……気付いていただくのに割と苦労しました」  苦笑する。 「しかし、気付いただけではダメだった様です。今度は逆に、お互いがお互いの気持ちを気にして、告白まで辿りつけていないんですよ」  両掌を上に向けて、やれやれ。 「でも、泉先輩なら、割とそういうことを受け入れそうッスけどね?」  疑問を呈したのはひより。さっきどこかにぶつけたのか、赤くなったおでこを押さえている。 「泉さんはああ見えて常識的な方です。現実と趣味の境界はキチンとしているのでしょう。  かがみさんの場合は……そうですね。私の見立てでは、暴走しないよう自分に抑制をかけているのでしょう。本能という名の猛犬を、理性という名の飼い主がしっかり見張ってる、そんな感じです」 「……成る程」  と、みなみ。何が成る程なのか、かがみが暴走し易いということに納得がいったのか、それともこなたが意外な常識人ということにだろうか、それは本人のみぞ知る。    さて、ここからが本題。この面子を集めた理由。 「実は、あの勉強合宿もお2人のために開いたものだったので、それに参加し、お2人のご家族であるつかささん、小早川さん。  直接的な関係はありませんが、合宿参加をしたみなみさんにはこの事を知っておいて欲しかったのです」  成る程、と今度はつかさが頷く。 「それでお姉ちゃん、あの合宿の後少し様子が変だったんだね。  あのね、ちょっと前のことなんだけど、と前置きして、 「お姉ちゃんに宿題を見せて貰ったの、そしたら3問に1問は回答に‘こなた’って書いてあって……あぅぅ、宿題終わらないよぉ」  自力でやれよ、と言うツッコミをする人間はここにはいない。 「大丈夫ですよ、つかささん。私が見せて差し上げますから」 「ありがとう、ゆきちゃん」  だから自力でやれよと……いや、言うまい。    で、それを聞いたゆたかが、 「私もね、毎朝の事なんだけど、こなたお姉ちゃんが鏡の前で30分くらいかな?‘かがみ、鏡、かがみ、鏡……’ってずっと言ってるの。  本当はいつも私が、みなみちゃんにどんな顔でおはようって言ったらいいかなって練習用に使ってる鏡なのに、お姉ちゃんのせいで最近は全然出来ないよぉ」  むぅ、と頬を膨らませる。それを見てみなみは、 「大丈夫、ゆたかなら、どんな顔をしても可愛いから」 「みなみちゃん……エヘヘ、ありがとう」  ツッコミたい人はどうぞ。ついでに隣で悶えてる人間も何とかして欲しい。 「これは、かなり重症のようですね……」  頬に手を当て、考え込む風情のみゆき。  あれ? 「あ、あの~、高良先輩?」 「はい、なんですか?」 「私だけ、何の関係も無いような気がするのは、気のせいッスかね……」  そう、今のみゆき理論なら、ひよりは完全なる部外者だ。  だが、ここまで話されたのは全て過去の話。今から重要なのは、未来のこと。    いえ、とみゆきは首を振ってから、 「田村さん、実はあなたが一番重要なんですよ」 「へ?」 「失礼かとは思いましたが、あなたについては色々調べさせてもらいました。著書も一般向けから成年指定まで」 「う、ど、どうもッス……」 「いや、どうして中々リアルな描写で。特にあの、南が豊を――「わー!わー!」  みゆきの言葉を遮るひより、この慌てよう、さて、何ででしょうね? 「まぁ、つまり。保証します、あなたは特別何の力も持たない普通のオタクです」  さて、これは喜ぶべき?悲しむべき?さあ、ひよりの気持ちになって考えよう。 「そこで、泉さんと同じ健全なるオタクである田村さんにお願いがあるのです」 「……あの、オタクオタクって連呼、やめていただけます……」  これは失礼、と形ばかりの笑顔で謝罪のみゆき。とりあえず、もう一回。 「泉さんと同じ健全なるオタクである田村さん、あなたなら、何か考えがあるんじゃないんですか?泉さん、かがみさん、お2人をくっつける方法」  ニコッとした笑顔が恐ろしい。ここで何か案を捻り出さないとマズイ。ひよりの直感が告げる、拒否ったらさっきの南豊の話の続きを感情込めて朗読される。  じゃあ、 「お、お2人に、直接両想いですって言うのは……」 「却下です」 「何で?ゆきちゃん」  頭に?マークを3個程乗せたつかさが問うと、ひよりに向けるのとは明らかに種類が違う、女神が小さな一輪の花を見つけたらこのように微笑むのではないか、という笑顔で、 「いいですか、つかささん。確かにお2人に両想いを告げることは簡単です。くっつくでしょう。でも、それでは良くないのです。  人に頼って出来た関係。今は良いとしても、将来、お2人の関係で何か困ったことがあったら?人に頼ればいい、そう思った時、果たして何人がお2人の関係に理解を示すでしょう?」  小さく肩を竦め、ふっと息を吐くと、 「残念ながらそんな人、現れる確率はかなり低い。だったら頼れない時、崩壊してしまうでしょうね。親友として、そんなことになって欲しくはありません。だから、お2人には自力で気が付いて欲しい。  しかし、あまりに鈍感なお2人。切欠が無ければ何事もないでしょう。困ったものです。ですから、私達にできるのは、その切欠を作ること。後は外堀を埋めることですね」 「外堀?」 「噛み砕けば周囲の理解を得る、と言ったところですね。例えば、ご両親等に」 「そっか~、お母さんとかなちゃんに伝えなくちゃいけないんだね」  ……ん。かなちゃん?  と、誰もが思った。故に質問する。誰です?と。 「こなちゃんのお母さんのかなたさん。縮めてかなちゃん」 「あの、泉さんのお母さんは泉さんが小さい頃に……」  得意そうなつかさに、みゆきは現実を思い出させる、或いは教える、それこそお母さんのように言った。 「なんか私より扱い良くないッスか」  ひがまない、ひがまない。    で、つかさは待ってましたと言わんばかりに、 「実はね、家って神社でしょ?その影響なのか分かんないけど、色々見えるんだ」  ここ日本。でも今の気温は北極くらい? 「でね、よく遊びにくるの、かなちゃん。私も最初はビックリしたよ、でも家のお母さんが大丈夫って言ってくれたから、分かったんだ。かなちゃん、いい幽霊さんなんだって。あ、メアドも番号も交換したよ、ゆきちゃん、知りたい?」  霊界に通じる電話……そんなもの誰が欲しいか。 「写真も一緒に撮ったよ」  本物の心霊写真……マッジーデ↓スペクタクル。 「では、ご両親への説明はつかささんに任せるとして」  さらりと流すみゆき。 「では、何か思いつきましたか?田村さん」  本題。  思い付け~、思い付け、私。と頭を抱えるひより。  ピコン、電球100wが光った。 「ラブレターッス!」 「ラブレター?」  異口同音。得意そうにひよりは、 「そう、愛を伝えあう定番中の定番。下駄箱によし、机の中によし。手作り弁当にふりかけで書いちゃってもOK!」 「でも、あの二人が素直に書くとは……」  と、懸念するみなみ。確かに2人ともあの性格だ、ラブレターと言われれば書かないだろうが。 「恋愛小説……ならいけますね」  顎に手を当ててみゆき。 「恋愛小説のフリをしてラブレターを書くように仕向けてみましょうか……田村さん、その案、採用します」  ほぅ、と息を吐くひより。ひとまず危機は去ったか。  だが、ニヤリとしたみゆきと目があい、ビクリとする。同人誌は読まれているのだ、弱みは握られている。 「さて、時間も良い頃合ですから帰りましょうか」  伝票を手に立ち上がるみゆき。皆後に続く。 「お会計4000円になりまーす」  さて、お会計。財布からお金を出しながら、 「領収書お願いします」  と、みゆき。 「かしこまりました。お宛名はどちら様で?」 「陵桜学園、3年B組、白石みのる宛で」  躊躇う必要?何所にあるのさ? -[[プロジェクト・こなかがX 挑戦者達>http://www13.atwiki.jp/oyatu1/pages/413.html]]へ続く **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3) - 白石が羨ましい(末期症状) -- 名無しさん (2018-09-03 22:33:34) - しwwらwwいwwしwww -- 名無しさん (2012-12-20 20:24:14) - 最後ww &br()白石かわいそうww -- 名無しさん (2012-12-16 12:18:51) - 白石君きたー! -- かがみんラブ (2012-09-17 06:48:06) - 白石に払わせる気かよww -- 名無しさん (2009-08-26 21:50:45) - つかさが、幽霊・かなちゃんと馴染んでるとこで、腹痛めたwwwマッジーデ↓スペクタクルw -- 名無しさん (2008-08-17 02:01:28)
 さて、この物語の主人公、泉こなたと柊かがみが親友でありながら、性別を超えた両想いである事は、聡明なる読者様なら既にご周知のことだろう。  で、このシリーズに関して、2人がその想いを自覚するまでに、親友である高良みゆきが色々工作したのは、まぁ、予備知識として知っていて頂ければいい。  さて、ならば今回の話はその続きとなるわけだが、敢えてシリーズを区切ったのには訳がある。それは時間。2月入ったら卒業しちゃいますね?マズイんです。少なくともこの時点では。  なので、読者の皆様方には、時間と言う概念を今シリーズのみ、消し去ってご覧になって欲しい。或いはループ時空と考えてくださっても結構。花火揚げようか?  と、言うわけで、とある休日、場所は都内のある喫茶店。  並んで席に腰掛ける5人組。みゆき、かがみの妹、柊つかさ。席を挟んだ向かいにこなたの従姉、小早川ゆたか。隣、みゆきのご近所岩崎みなみ。隣、眼鏡おでこの田村ひより。  さて、主人公2人組不在のこの面子。実は、みゆきが召集をかけた。ある報告をする為に。  それは、 「泉さんと、かがみさんは両想いです。親友ではなく、恋人として。但し、本人達には自覚がありません」  と言うもの。 「ふ~ん」  つかさ。 「へぇ」 「……」  みなゆた。 「マ、マジッスか!?リアル百合ッスか!!」  ひより。 「……って言うか、皆反応薄すぎッス!もっとなんとも思わないの!?」  あわあわと手を振り、首振り髪を振るひより。明らかに一人、浮いている。 「だって、お姉ちゃん達だし、ねぇ?」  みなゆたに同意を求めるつかさ。頷く2人。 「うぅ……反応してしまうのがオタクの性ってことッスね」    さて、一人落ち込んだところで、話を進めよう。みゆきはコホンと咳払いをして、 「お2人は以前から恋心を互いに抱いていたようです。ですが、それに本人達が気が付いていなかったようで……気付いていただくのに割と苦労しました」  苦笑する。 「しかし、気付いただけではダメだった様です。今度は逆に、お互いがお互いの気持ちを気にして、告白まで辿りつけていないんですよ」  両掌を上に向けて、やれやれ。 「でも、泉先輩なら、割とそういうことを受け入れそうッスけどね?」  疑問を呈したのはひより。さっきどこかにぶつけたのか、赤くなったおでこを押さえている。 「泉さんはああ見えて常識的な方です。現実と趣味の境界はキチンとしているのでしょう。  かがみさんの場合は……そうですね。私の見立てでは、暴走しないよう自分に抑制をかけているのでしょう。本能という名の猛犬を、理性という名の飼い主がしっかり見張ってる、そんな感じです」 「……成る程」  と、みなみ。何が成る程なのか、かがみが暴走し易いということに納得がいったのか、それともこなたが意外な常識人ということにだろうか、それは本人のみぞ知る。    さて、ここからが本題。この面子を集めた理由。 「実は、あの勉強合宿もお2人のために開いたものだったので、それに参加し、お2人のご家族であるつかささん、小早川さん。  直接的な関係はありませんが、合宿参加をしたみなみさんにはこの事を知っておいて欲しかったのです」  成る程、と今度はつかさが頷く。 「それでお姉ちゃん、あの合宿の後少し様子が変だったんだね。  あのね、ちょっと前のことなんだけど、と前置きして、 「お姉ちゃんに宿題を見せて貰ったの、そしたら3問に1問は回答に‘こなた’って書いてあって……あぅぅ、宿題終わらないよぉ」  自力でやれよ、と言うツッコミをする人間はここにはいない。 「大丈夫ですよ、つかささん。私が見せて差し上げますから」 「ありがとう、ゆきちゃん」  だから自力でやれよと……いや、言うまい。    で、それを聞いたゆたかが、 「私もね、毎朝の事なんだけど、こなたお姉ちゃんが鏡の前で30分くらいかな?‘かがみ、鏡、かがみ、鏡……’ってずっと言ってるの。  本当はいつも私が、みなみちゃんにどんな顔でおはようって言ったらいいかなって練習用に使ってる鏡なのに、お姉ちゃんのせいで最近は全然出来ないよぉ」  むぅ、と頬を膨らませる。それを見てみなみは、 「大丈夫、ゆたかなら、どんな顔をしても可愛いから」 「みなみちゃん……エヘヘ、ありがとう」  ツッコミたい人はどうぞ。ついでに隣で悶えてる人間も何とかして欲しい。 「これは、かなり重症のようですね……」  頬に手を当て、考え込む風情のみゆき。  あれ? 「あ、あの~、高良先輩?」 「はい、なんですか?」 「私だけ、何の関係も無いような気がするのは、気のせいッスかね……」  そう、今のみゆき理論なら、ひよりは完全なる部外者だ。  だが、ここまで話されたのは全て過去の話。今から重要なのは、未来のこと。    いえ、とみゆきは首を振ってから、 「田村さん、実はあなたが一番重要なんですよ」 「へ?」 「失礼かとは思いましたが、あなたについては色々調べさせてもらいました。著書も一般向けから成年指定まで」 「う、ど、どうもッス……」 「いや、どうして中々リアルな描写で。特にあの、南が豊を――「わー!わー!」  みゆきの言葉を遮るひより、この慌てよう、さて、何ででしょうね? 「まぁ、つまり。保証します、あなたは特別何の力も持たない普通のオタクです」  さて、これは喜ぶべき?悲しむべき?さあ、ひよりの気持ちになって考えよう。 「そこで、泉さんと同じ健全なるオタクである田村さんにお願いがあるのです」 「……あの、オタクオタクって連呼、やめていただけます……」  これは失礼、と形ばかりの笑顔で謝罪のみゆき。とりあえず、もう一回。 「泉さんと同じ健全なるオタクである田村さん、あなたなら、何か考えがあるんじゃないんですか?泉さん、かがみさん、お2人をくっつける方法」  ニコッとした笑顔が恐ろしい。ここで何か案を捻り出さないとマズイ。ひよりの直感が告げる、拒否ったらさっきの南豊の話の続きを感情込めて朗読される。  じゃあ、 「お、お2人に、直接両想いですって言うのは……」 「却下です」 「何で?ゆきちゃん」  頭に?マークを3個程乗せたつかさが問うと、ひよりに向けるのとは明らかに種類が違う、女神が小さな一輪の花を見つけたらこのように微笑むのではないか、という笑顔で、 「いいですか、つかささん。確かにお2人に両想いを告げることは簡単です。くっつくでしょう。でも、それでは良くないのです。  人に頼って出来た関係。今は良いとしても、将来、お2人の関係で何か困ったことがあったら?人に頼ればいい、そう思った時、果たして何人がお2人の関係に理解を示すでしょう?」  小さく肩を竦め、ふっと息を吐くと、 「残念ながらそんな人、現れる確率はかなり低い。だったら頼れない時、崩壊してしまうでしょうね。親友として、そんなことになって欲しくはありません。だから、お2人には自力で気が付いて欲しい。  しかし、あまりに鈍感なお2人。切欠が無ければ何事もないでしょう。困ったものです。ですから、私達にできるのは、その切欠を作ること。後は外堀を埋めることですね」 「外堀?」 「噛み砕けば周囲の理解を得る、と言ったところですね。例えば、ご両親等に」 「そっか~、お母さんとかなちゃんに伝えなくちゃいけないんだね」  ……ん。かなちゃん?  と、誰もが思った。故に質問する。誰です?と。 「こなちゃんのお母さんのかなたさん。縮めてかなちゃん」 「あの、泉さんのお母さんは泉さんが小さい頃に……」  得意そうなつかさに、みゆきは現実を思い出させる、或いは教える、それこそお母さんのように言った。 「なんか私より扱い良くないッスか」  ひがまない、ひがまない。    で、つかさは待ってましたと言わんばかりに、 「実はね、家って神社でしょ?その影響なのか分かんないけど、色々見えるんだ」  ここ日本。でも今の気温は北極くらい? 「でね、よく遊びにくるの、かなちゃん。私も最初はビックリしたよ、でも家のお母さんが大丈夫って言ってくれたから、分かったんだ。かなちゃん、いい幽霊さんなんだって。あ、メアドも番号も交換したよ、ゆきちゃん、知りたい?」  霊界に通じる電話……そんなもの誰が欲しいか。 「写真も一緒に撮ったよ」  本物の心霊写真……マッジーデ↓スペクタクル。 「では、ご両親への説明はつかささんに任せるとして」  さらりと流すみゆき。 「では、何か思いつきましたか?田村さん」  本題。  思い付け~、思い付け、私。と頭を抱えるひより。  ピコン、電球100wが光った。 「ラブレターッス!」 「ラブレター?」  異口同音。得意そうにひよりは、 「そう、愛を伝えあう定番中の定番。下駄箱によし、机の中によし。手作り弁当にふりかけで書いちゃってもOK!」 「でも、あの二人が素直に書くとは……」  と、懸念するみなみ。確かに2人ともあの性格だ、ラブレターと言われれば書かないだろうが。 「恋愛小説……ならいけますね」  顎に手を当ててみゆき。 「恋愛小説のフリをしてラブレターを書くように仕向けてみましょうか……田村さん、その案、採用します」  ほぅ、と息を吐くひより。ひとまず危機は去ったか。  だが、ニヤリとしたみゆきと目があい、ビクリとする。同人誌は読まれているのだ、弱みは握られている。 「さて、時間も良い頃合ですから帰りましょうか」  伝票を手に立ち上がるみゆき。皆後に続く。 「お会計4000円になりまーす」  さて、お会計。財布からお金を出しながら、 「領収書お願いします」  と、みゆき。 「かしこまりました。お宛名はどちら様で?」 「陵桜学園、3年B組、白石みのる宛で」  躊躇う必要?何所にあるのさ? -[[プロジェクト・こなかがX 挑戦者達>http://www13.atwiki.jp/oyatu1/pages/413.html]]へ続く **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3) - 笑笑 -- 名無しさん (2023-01-08 15:05:52) - 白石が羨ましい(末期症状) -- 名無しさん (2018-09-03 22:33:34) - しwwらwwいwwしwww -- 名無しさん (2012-12-20 20:24:14) - 最後ww &br()白石かわいそうww -- 名無しさん (2012-12-16 12:18:51) - 白石君きたー! -- かがみんラブ (2012-09-17 06:48:06) - 白石に払わせる気かよww -- 名無しさん (2009-08-26 21:50:45) - つかさが、幽霊・かなちゃんと馴染んでるとこで、腹痛めたwwwマッジーデ↓スペクタクルw -- 名無しさん (2008-08-17 02:01:28)

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