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お泊り編「彼方より見守って」」(2022/12/23 (金) 18:21:06) の最新版変更点

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「……」 「……」 気まずさ、いや気恥ずかしさから来る沈黙。 今、私とこなたはみゆきの家の一室にいる。 「どうぞ、ごゆっくり♪」 みゆきはそれだけ言い残して、先程部屋を後にした。 残されたのは、私とこなた。 そして、高級そうな布団1つに枕2つ。 ……無論、このことの意味が分からぬほど、 私もこなたも鈍感ではない。 みゆき、謀ったな……。 「……あ「あのさ!」」 いつぞやのように、声がハモる。 もしかしたら、私とこなたって心の中で通じ合ってる……? ……って、何考えてるんだ私。 落ち着け。 「ね、寝るまで少し話しよっか!」 「そ、そうね!」 こなたの提案に、間髪いれず同意する。 言おうとしていたことが同じなのも、ここだけの秘密。 双子のつかさよりシンクロしてるわね、私達…… それから、私達は色々な話をした。 出会ったときのこと、日常のこと、お互いの家族のこと…… 好きな人の知らない部分を知りたい。 好きな人に自分のことをもっと知って貰いたい。 そんな思いから……。 気がつくと、夜も更けていた。 「あのさ、かがみ。今日の結婚式のことなんだけど……」 「……どうかしたの?」 「いや、その、急にお母さんの名前出しちゃってさ。  だから、迷惑だったりとか……」 「そんなことない!!」 「……!」 思わず声を上げてしまう。 「あ! ご、ごめん……!  ……その、こなたが真剣だったの凄く伝わったし、  真っ先に伝えたかったのが、かなたさんなのも分かるから……。  とにかく、迷惑だなんて思ってないからね!」 「かがみ……ホントにありがと!」 そう言うと、こなたは抱きついてきた。 「ちょ、こなた……」 私の胸に顔を埋めて、頬擦り。 こちらも、優しく抱き返す。 「お母さん、私達のこと見守ってくれてるかな……?」 「……大丈夫よ。私もお願いしたし……」 「そっか……そうだよね」 その言葉を聞いて、私はこなたから体を離した。 「え? かがみ……?」 「そ、その……ふつつかものですが、  これからもどうかよろしくお願いします」 「あ……」 じっと見つめる視線の先のこなたは、顔を真っ赤にしている。 多分、私もやっぱり同じく真っ赤なんだろう。 「……ヘヘ、新郎に先に言われちゃったね☆」 こなたが、笑顔で応えてくる。 「誰が新郎よ、まったく……。  新婦なら先に言いなさいっての」 私も笑顔で応え、こなたを抱きしめた。 「かがみ……お母さん……私、今幸せだよ……!」 「こなた……」 ―――― (……よく、眠っていますね……) 抱き合って眠る二人を、優しく見つめる視線。 (かがみさん……こなたのこと、宜しくお願いしますね……) 朝日とともに、やがてその視線は消えていった。 ――遥か空の彼方へ **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3)
「……」 「……」 気まずさ、いや気恥ずかしさから来る沈黙。 今、私とこなたはみゆきの家の一室にいる。 「どうぞ、ごゆっくり♪」 みゆきはそれだけ言い残して、先程部屋を後にした。 残されたのは、私とこなた。 そして、高級そうな布団1つに枕2つ。 ……無論、このことの意味が分からぬほど、 私もこなたも鈍感ではない。 みゆき、謀ったな……。 「……あ「あのさ!」」 いつぞやのように、声がハモる。 もしかしたら、私とこなたって心の中で通じ合ってる……? ……って、何考えてるんだ私。 落ち着け。 「ね、寝るまで少し話しよっか!」 「そ、そうね!」 こなたの提案に、間髪いれず同意する。 言おうとしていたことが同じなのも、ここだけの秘密。 双子のつかさよりシンクロしてるわね、私達…… それから、私達は色々な話をした。 出会ったときのこと、日常のこと、お互いの家族のこと…… 好きな人の知らない部分を知りたい。 好きな人に自分のことをもっと知って貰いたい。 そんな思いから……。 気がつくと、夜も更けていた。 「あのさ、かがみ。今日の結婚式のことなんだけど……」 「……どうかしたの?」 「いや、その、急にお母さんの名前出しちゃってさ。  だから、迷惑だったりとか……」 「そんなことない!!」 「……!」 思わず声を上げてしまう。 「あ! ご、ごめん……!  ……その、こなたが真剣だったの凄く伝わったし、  真っ先に伝えたかったのが、かなたさんなのも分かるから……。  とにかく、迷惑だなんて思ってないからね!」 「かがみ……ホントにありがと!」 そう言うと、こなたは抱きついてきた。 「ちょ、こなた……」 私の胸に顔を埋めて、頬擦り。 こちらも、優しく抱き返す。 「お母さん、私達のこと見守ってくれてるかな……?」 「……大丈夫よ。私もお願いしたし……」 「そっか……そうだよね」 その言葉を聞いて、私はこなたから体を離した。 「え? かがみ……?」 「そ、その……ふつつかものですが、  これからもどうかよろしくお願いします」 「あ……」 じっと見つめる視線の先のこなたは、顔を真っ赤にしている。 多分、私もやっぱり同じく真っ赤なんだろう。 「……ヘヘ、新郎に先に言われちゃったね☆」 こなたが、笑顔で応えてくる。 「誰が新郎よ、まったく……。  新婦なら先に言いなさいっての」 私も笑顔で応え、こなたを抱きしめた。 「かがみ……お母さん……私、今幸せだよ……!」 「こなた……」 ―――― (……よく、眠っていますね……) 抱き合って眠る二人を、優しく見つめる視線。 (かがみさん……こなたのこと、宜しくお願いしますね……) 朝日とともに、やがてその視線は消えていった。 ――遥か空の彼方へ **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3) - GJ! -- 名無しさん (2022-12-23 18:21:06)

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