「キンモクセイ」(2024/02/13 (火) 23:21:34) の最新版変更点
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――バイト帰り。すでに午後九時を回って、辺りは真っ暗。
私は、暗い夜道を歩いている。
少し肌寒くなってきたこの頃、キンモクセイのほのかな甘いにおいが心地良い。
……今日はバイト遅くなっちゃったな~。かがみん、きっと
お腹を空かせて待ってるんだろうな。早く帰らなきゃ。
――そんな事を考えると、ついつい歩く速度を上げるのは
世の常、人の常ってやつだと思う。
妙に冷たい風が、私の体温を奪っていく。
……寒っ。
襟元を閉めて、また歩き出す。
――そんなこんなで自宅に到着。
正直言ってボロイけど、今となっては特に気にしてない。
玄関を「カチリ」と開けると、かがみんがソコに立っていた。
……なんで玄関先に立ってんの?
外から見られてたんだろうか?
「トリック オア トリート!!」
――「どったのかがみん?」と質問をするより早く、妙な言葉を
かがみんが発した。
……だけど、その意味はすぐに理解できた。
…「オカシをくれなきゃイタズラしちゃうぞ?」
デジャヴってやつだ。ゆ~ちゃんが前にやってたのを思い出した。
「え?…えと、あいにくお菓子は持ってないな~」
――ようやく言葉をひねり出す。
……大体今日が十月三十一日であることも、さっき思い出したばっかりなのに
オカシとか、そんなもん持ってないよ。
「へ~? んじゃあ、解かってるよなぁ~」
――イタズラ。
かがみんが不敵な笑みを浮かべ始める。
「い、一体何のはなs…うわぁ!」
――会話が終わる前に、肩を捕まえられて
玄関に背中を叩きつけられた。
逃げ場がない。
私の顔がどんどん紅潮しているのが、熱を帯びて来ていることで
容易にわかる。
「は~い、良い子だからおとなしくしてろ~?」
言いながら、かがみんの顔が吐息を感じれるくらい近づいてきた。
――キンモクセイよりも甘い、ミントとルージュの香り。
そして―。
fin
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- GJ! -- 名無しさん (2022-12-19 19:38:36)
- ハロウィン最高ですな・・・どんな悪戯をされたのやら(2828) -- 名無し (2010-03-30 00:17:44)
――バイト帰り。すでに午後九時を回って、辺りは真っ暗。
私は、暗い夜道を歩いている。
少し肌寒くなってきたこの頃、キンモクセイのほのかな甘いにおいが心地良い。
……今日はバイト遅くなっちゃったな~。かがみん、きっと
お腹を空かせて待ってるんだろうな。早く帰らなきゃ。
――そんな事を考えると、ついつい歩く速度を上げるのは
世の常、人の常ってやつだと思う。
妙に冷たい風が、私の体温を奪っていく。
……寒っ。
襟元を閉めて、また歩き出す。
――そんなこんなで自宅に到着。
正直言ってボロイけど、今となっては特に気にしてない。
玄関を「カチリ」と開けると、かがみんがソコに立っていた。
……なんで玄関先に立ってんの?
外から見られてたんだろうか?
「トリック オア トリート!!」
――「どったのかがみん?」と質問をするより早く、妙な言葉を
かがみんが発した。
……だけど、その意味はすぐに理解できた。
…「オカシをくれなきゃイタズラしちゃうぞ?」
デジャヴってやつだ。ゆ~ちゃんが前にやってたのを思い出した。
「え?…えと、あいにくお菓子は持ってないな~」
――ようやく言葉をひねり出す。
……大体今日が十月三十一日であることも、さっき思い出したばっかりなのに
オカシとか、そんなもん持ってないよ。
「へ~? んじゃあ、解かってるよなぁ~」
――イタズラ。
かがみんが不敵な笑みを浮かべ始める。
「い、一体何のはなs…うわぁ!」
――会話が終わる前に、肩を捕まえられて
玄関に背中を叩きつけられた。
逃げ場がない。
私の顔がどんどん紅潮しているのが、熱を帯びて来ていることで
容易にわかる。
「は~い、良い子だからおとなしくしてろ~?」
言いながら、かがみんの顔が吐息を感じれるくらい近づいてきた。
――キンモクセイよりも甘い、ミントとルージュの香り。
そして―。
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- 🥰 -- 名無しさん (2024-02-13 23:21:34)
- GJ! -- 名無しさん (2022-12-19 19:38:36)
- ハロウィン最高ですな・・・どんな悪戯をされたのやら(2828) -- 名無し (2010-03-30 00:17:44)
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