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「あう…う…、かが…苦し…」
突然真っ暗な世界で、私はこなたの助けを求めている微かな声に気付いた
「えっこなた!?どこっ?
どうしたのよ!?大丈夫!!?
…………あれ?―――」
私は大声で叫び、気付くとベッドの上にいて、時計は5時5分前―――
小さなベランダのカーテンの向こう側から爽やかな早朝の香りと小鳥のさえずりが―――
「ん、夢?…か…。ふああぁ~」
私は毎朝恒例の大きな欠伸と力いっぱい背伸びをした
「あのぉ…かがみ様?…これ結構重い…んだけど…」
こなたの声が、さっきよりリアリティを増して聞こえてきた
「わ、えっこなた!?あ…、ごめん!」
こなたが私の下敷きになっていた事と、ついさっきまで私がこなたに寝ぼけて絞め技?をかけていた事に気付き、ベッドから慌てて転がり降りて謝った
――そう、こなたは私の家に同棲する事に…同棲ってなんかいやらしいな………
――そう、昨日の晩から共生する事になったのだ――
「私がいるの忘れないでよ…ったく、もう…」
こなたはムスッとした顔つきで腕を組み、私に言った
「いやーホント悪かったって、つい…ははは…。」
私は半ば苦笑いで謝った
「『つい…』って、ホントにヤバかったん………?
かがみぃ何、これ?
すごいじゃん?こんな長い枕初めて見たよ。」
こなたは興味津々で私に問いかけた
「見たら普通わかるでしょ。
抱き枕よ、だ き ま く ら。
あんたは持って無いの?」
こなたが家に来た時はいつもベッドの下に隠していたが、こうも簡単に知られてしまうとは
「…一生の、不覚。」
そう小声で呟いた
「私の家にはこんなの無いよ。
へぇ~これが、いわゆる………ウサちゃん
…否、ツンデレ必須のアイテムですな」
――…やっぱりあんたはソレかい…。――
「ねぇかがみ、これ今晩貸して~」
「えっ、…もう、しょうがないわねぇ。」
「やたー、かがみ様マンセー」
こなたには余程好みの物だったらしい…
「ったく、かわいいとこあるじゃない…。」
私は微笑みながら、そう口ずさんだ
あっという間に時間は流れ
既に時計の針が06:30を過ぎていた
私は親に心配かけさせちゃ駄目だからとこなたを説得して、朝の内に家に一度帰るか電話をするように言った
こなたは少し悲しげな表情を浮かべながら、小さくうなずいた
今日は月曜 いつもこの時間帯に起きて学校に行く用意をしだす頃
私がシャワーを浴びてる間に、こなたは朝ご飯を適当に作ってくれていた。
「ほう、あんた料理は上手いな」
「………ただの味噌汁と玉子焼きだよ?かがみん」
「くっ………こ、これなんか結構イケテるじゃない。」
「かがみぃ………、これ冷凍のベジタブル混ぜて作っただけの普通の卵焼きだよ。」
「………ううっ」
しかし、こなたは私に微笑みながらこう言ってくれた
「ねぇかがみ、今日はもうおかずの材料ないからお弁当の分作れなかったけど、明日からは私がお弁当作ったげるよ。」
その瞬間私は、こなたにしては爽やか過ぎる笑顔に、不覚にも萌えてしまった
――自重しろ私――
そう脳裏に幾度も刻んで、そのビジョンを記憶の奥深くに封印した
そろそろ家を出る時間だ
「こなた、あんた今日バイト何時から?ほら合鍵。渡しておくわ。」
「あ、うん ありがと。11時半から20時半くらいまで」
「その前にちゃんと、家に事情を連絡しておくのよ。
…わかった?」
「わかってるよ」
そっぽ向いたこなたから、不安そうな返事がきた
私は最後にもう一つ、近づいてこなたの頭を撫でながら、微笑みこう言った
「あんたの居場所はここにもあるから心配するなって」
そう言うと、こなたはニッと笑いながら親指を上に立て、軽く握った拳を私に向けてつき出した
今の気持ちのサインか――
そう思うと、私もまたニッと笑いながら親指を上に立て、軽く握った拳をこなたに向けてつき出した
玄関で私は座って靴を履きながら言った
「それじゃあ行ってくるわね
後は宜………」
こなたは、私が喋っている途中に近づき、私の頬に軽くキスをした
私は驚きながら言った
「ちょっ何!?」
「お出かけのちゅうだよ、かがみん」
「もうっ!」
そう言って私はバッグを持ち、扉を開けた
「行ってらっしゃい」
手を振りそう言ってくれた
外は眩しいくらいの朝日
―――どうやら昨日の雨雲は去っていったようだ――
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- 甘いなあ...2828 -- 名無しさん (2021-01-28 21:32:43)
「あう…う…、かが…苦し…」
突然真っ暗な世界で、私はこなたの助けを求めている微かな声に気付いた
「えっこなた!?どこっ?
どうしたのよ!?大丈夫!!?
…………あれ?―――」
私は大声で叫び、気付くとベッドの上にいて、時計は5時5分前―――
小さなベランダのカーテンの向こう側から爽やかな早朝の香りと小鳥のさえずりが―――
「ん、夢?…か…。ふああぁ~」
私は毎朝恒例の大きな欠伸と力いっぱい背伸びをした
「あのぉ…かがみ様?…これ結構重い…んだけど…」
こなたの声が、さっきよりリアリティを増して聞こえてきた
「わ、えっこなた!?あ…、ごめん!」
こなたが私の下敷きになっていた事と、ついさっきまで私がこなたに寝ぼけて絞め技?をかけていた事に気付き、ベッドから慌てて転がり降りて謝った
――そう、こなたは私の家に同棲する事に…同棲ってなんかいやらしいな………
――そう、昨日の晩から共生する事になったのだ――
「私がいるの忘れないでよ…ったく、もう…」
こなたはムスッとした顔つきで腕を組み、私に言った
「いやーホント悪かったって、つい…ははは…。」
私は半ば苦笑いで謝った
「『つい…』って、ホントにヤバかったん………?
かがみぃ何、これ?
すごいじゃん?こんな長い枕初めて見たよ。」
こなたは興味津々で私に問いかけた
「見たら普通わかるでしょ。
抱き枕よ、だ き ま く ら。
あんたは持って無いの?」
こなたが家に来た時はいつもベッドの下に隠していたが、こうも簡単に知られてしまうとは
「…一生の、不覚。」
そう小声で呟いた
「私の家にはこんなの無いよ。
へぇ~これが、いわゆる………ウサちゃん
…否、ツンデレ必須のアイテムですな」
――…やっぱりあんたはソレかい…。――
「ねぇかがみ、これ今晩貸して~」
「えっ、…もう、しょうがないわねぇ。」
「やたー、かがみ様マンセー」
こなたには余程好みの物だったらしい…
「ったく、かわいいとこあるじゃない…。」
私は微笑みながら、そう口ずさんだ
あっという間に時間は流れ
既に時計の針が06:30を過ぎていた
私は親に心配かけさせちゃ駄目だからとこなたを説得して、朝の内に家に一度帰るか電話をするように言った
こなたは少し悲しげな表情を浮かべながら、小さくうなずいた
今日は月曜 いつもこの時間帯に起きて学校に行く用意をしだす頃
私がシャワーを浴びてる間に、こなたは朝ご飯を適当に作ってくれていた。
「ほう、あんた料理は上手いな」
「………ただの味噌汁と玉子焼きだよ?かがみん」
「くっ………こ、これなんか結構イケテるじゃない。」
「かがみぃ………、これ冷凍のベジタブル混ぜて作っただけの普通の卵焼きだよ。」
「………ううっ」
しかし、こなたは私に微笑みながらこう言ってくれた
「ねぇかがみ、今日はもうおかずの材料ないからお弁当の分作れなかったけど、明日からは私がお弁当作ったげるよ。」
その瞬間私は、こなたにしては爽やか過ぎる笑顔に、不覚にも萌えてしまった
――自重しろ私――
そう脳裏に幾度も刻んで、そのビジョンを記憶の奥深くに封印した
そろそろ家を出る時間だ
「こなた、あんた今日バイト何時から?ほら合鍵。渡しておくわ。」
「あ、うん ありがと。11時半から20時半くらいまで」
「その前にちゃんと、家に事情を連絡しておくのよ。
…わかった?」
「わかってるよ」
そっぽ向いたこなたから、不安そうな返事がきた
私は最後にもう一つ、近づいてこなたの頭を撫でながら、微笑みこう言った
「あんたの居場所はここにもあるから心配するなって」
そう言うと、こなたはニッと笑いながら親指を上に立て、軽く握った拳を私に向けてつき出した
今の気持ちのサインか――
そう思うと、私もまたニッと笑いながら親指を上に立て、軽く握った拳をこなたに向けてつき出した
玄関で私は座って靴を履きながら言った
「それじゃあ行ってくるわね
後は宜………」
こなたは、私が喋っている途中に近づき、私の頬に軽くキスをした
私は驚きながら言った
「ちょっ何!?」
「お出かけのちゅうだよ、かがみん」
「もうっ!」
そう言って私はバッグを持ち、扉を開けた
「行ってらっしゃい」
手を振りそう言ってくれた
外は眩しいくらいの朝日
―――どうやら昨日の雨雲は去っていったようだ――
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- GJ! -- 名無しさん (2022-12-18 11:33:46)
- 甘いなあ...2828 -- 名無しさん (2021-01-28 21:32:43)
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