「第10ターン織機要プラリア(採用分・添削前)」/織機要その1

NJLL南米支社を名乗る所から届いた書状を握り、坂本略馬(さかもと・りゃま)は南米にいた。知らぬ間にNJLLが世界進出していた事実は良かったが、書状の内容が略馬の左遷。略馬が怒るのは当然だ。差出人はリャマホワイトとあった。
「社長を左遷っちゃ何のつもりぜよ!・・・む、おんしアルパカか!ワシに降るのは認めちゃるが、リャマを騙す行為は許さんぜよ!」
目の前で不敵に笑うリャマホワイト=鉄ドル・九備祥子(くび・ながこ)を睨みつける。
「ふふ。ボクを首にしたい?ならこの解雇書類に略馬の名前を書けばいい!文字を知っていれば、だけどね!」
「何を!見るがいいぜよ!」
略馬は書類を奪ったかと思うと、見事な達筆で名前を書き込み祥子に突き返す。これでおんしは首ぞ!残念じゃったのう、と。だが、祥子はくつくつと笑い始める。
「・・・書いたね、書いてしまったね!?」
祥子はおもむろに書類の一部をシールのようにぺらんと剥がす。その下には「血痕式」と題名がついた新たな書類が!勿論祥子の名前は記入済みだ!
「ははは!おろかなリャマめ!これで、略馬は一生ボクのもの!ここでずっと一緒に線路を敷き続けるんだ!」
「なっ!なんち罠を!お、おんしぃぃ!」
勝利と快楽の絶頂にいる祥子を前に、略馬は怒りと絶望に打ち震える。
「・・・覚悟するぜよ。いつか必ず、おんしはワシに跪く日が来るきに。それがアルパカ最後の日!今更別れたいちゅうても、絶対に認めんぜよ!死ぬまでおんしを離さんぞ!」
感情の高ぶりと共に、上気した顔でじっと二人は目を見つめ続ける。勿論、怒っているからだ・・・うん、そうに違いない。


アルパカvsリャマ大戦、一幕のおしまいということで。基本プロットは祥子さんのPLさんからいただき、それを適度に暴走させてみた結果がこれです。
何が大変だったかというと土佐弁。身内に高知県の一族がいたことをこのときほど感謝したことはありません。
最終更新:2009年04月29日 23:46