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夕陽が沈み行く中、やってきたのはザジ・レイニーデイ。と、その「ナカマ」たち。
真っ黒な服と白い仮面。大きい怪人と小さな怪人。
他のクラスメイトを完全シャットアウトして行われた、その責めは……
筆舌に尽くしがたい、としか言いようがない。
それが本当に現実の出来事だったのか、体感した鳴滝姉妹自身にも確信が持てない。
恐ろしい姿形を露わにしたザジの「ナカマ」たち。
怪人たちに舐められ、噛み付かれ、本気で「食べられる」恐怖を味合わされる。
ガジガジと、謎の小動物?が少女たちの柔肌を齧る。
鋭く伸びたザジの鉤爪?が、つぅッと肌を切り裂き、血が溢れる。
人間にしては長すぎる舌が傷口を舐め上げ、無表情なザジの目が、双子を観察するように覗き込む。
元々オバケが苦手な姉妹は、心の底から震え上がるしかなく。
全ての責めが終わった時……
その身体は唾液で濡れ、僅かに歯型が残されただけだったが、2人はひどく消耗してしまっていた

責め手の方にも、休息は必要である。
夜の番を任されたのは、茶々丸。
ゼンマイさえ巻いて貰えば休息も睡眠も不要な彼女は、双子に簡単かつ効果的な拷問・不眠責めを強いる。
縛られ吊るされた2人がウトウトしだすと、傍から小突いて眠りを妨害する。
クラクラ。ウトウト。ゴツン! ……クラクラ。ウトウト。ゴツン!
延々と続く単調な作業。普通なら責める側も参ってしまうような仕事を、茶々丸は忠実に確実に続ける。
いつまでも、いつまでも。ひたすらに、続ける。



朝。さわやかな朝。
やつれきった双子は、五月特製ねこまんま(ゴキブリ入り)を朦朧とした頭のまま、這いつくばって口にして。
朝一番の担当者は葉加瀬と超のマッドサイエンティストコンビ。
「とりあえず人体実験ですかね~。人間が電撃にどれだけ耐えられるのか、とか」
「まあ、心臓とか止まっても、いくらでも蘇生させられるからネ。どんどんやるヨ」
電撃に焼かれ、ロボットアームに手足を引っ張られ。何度もあの世の入り口を覗かされて。
その度に、超の持つ超科学と東洋医学の技術によってこの世に引き戻される。

「さて……しかしサンドバッグにしろと言われてもな。私たちの力で小突けば、確実に死ぬぞ?」
葉加瀬たちがようやく飽きた頃、あやかに呼ばれたて来たのは楓を除く武道四天王の3人。
逆さ吊りにされたまま既にぐったりしている双子を前に、真名は首を傾げるが。
「そう思って、お嬢様を呼んできている。いいんちょ……雪広さんには外に出ていてもらえば……」
「即死さえさせへんかったら、ウチが何度でも治してあげるえ♪ 何度でも楽しめるで♪」
かくして、治癒のアーティファクトの力を使って、エンドレス虐待だ。
殴る。死にかける。治す。斬る。死にかける。治す。撃つ。死にかける。治す。殴る。死にかける。治す……。
激痛の連続に白目を剥きっぱなしの双子。
マトモな認識力は残ってない。魔法がバレる心配など無用である。容赦なくやる。
「うーん、いい感じアルネ。普段はこんな風に思いっきり殴れないアルからネ☆」
古菲の拳が、双子の薄い胸に叩き込まれる。その衝撃に一瞬止まる心臓。停止する鼓動――

「……ダメですよぉ、『こっち』に来ちゃったら。まだまだ『あっち』に居て貰わなきゃ」
思わず魂が飛びかけた双子に声をかけたのは……幽霊の相坂さよ。
半分身体から抜けかけた風香と史伽の霊魂に、しかし思いっきり容赦なく拳を叩き込む。
殴り飛ばされるようにして、2人は強制的に身体に『戻される』。
せっかく楽になれるかと思ったのに、魂だけの状態でも痛みを与えられ、身体に戻ればまた拷問。
そんな双子を、さよは楽しそうに上空から見ている。
これが他の連中なら『幽霊仲間が増えた』と喜ぶところだが――双子が『こっち』に来ても、ウザいだけだ。
双子の魂が抜けかける度に、モグラ叩きのように叩いて戻す。決して永遠の安息なんて、与えない。

昼過ぎ(ちなみに双子は昼飯抜き)にやってきたのは、エヴァンジェリン。
人形繰りの糸を使い、朦朧として自力で動けぬ2人を、文字通りの操り人形にしてしまう。
操り人形にして――そしてエヴァは、双子同士で殴り合いを始めさせた。
「ふふふ……。どうだ? 肉親を殴る感触というのは? なかなかいい手ごたえだろう?」
風香が史伽を殴る。史伽が風香を殴る。
2人の意志は関係ない。それぞれの身体はエヴァの操り糸にのみ従って動く。
糸に抵抗するだけの気力も体力も残ってない彼女たちは、エヴァの指が動く度に一発ずつ殴りあう。
昨日、図書館組が仕掛けた罠に加えて、この仕打ち。双子の仲が、ひび割れていく。
次第に双子の拳は、単に操られるのみでなく、本人の怒りの篭ったものになっていって……
「……もういいぞ。というか、途中から私は操るのを止めていたのだがな?」
エヴァンジエリンの嘲る声にハッとして動きを止めるまで、双子は互いを殴り続けていた。

……みんなもう飽きてしまったのか、しばらく責めのない時間が流れる。
動く気力も残ってない双子は、ボロボロの服をまとい、死んだように横たわる。姉妹の間に、会話はない。
そんな中、ガチャリと戸を開けて入ってきたのは、修道女姿の美空だった。
その頭の上には、肩車された格好で、小さな修道女の少女が乗っかっている。
イタズラ仲間と見知らぬ少女の組み合わせ。疲れきり無感動な目で見上げる双子に、美空は囁く。