夕陽が沈み行く中、やってきたのはザジ・レイニーデイ。と、その「ナカマ」たち。
真っ黒な服と白い仮面。大きい怪人と小さな怪人。
他のクラスメイトを完全シャットアウトして行われた、その責めは……
筆舌に尽くしがたい、としか言いようがない。
それが本当に現実の出来事だったのか、体感した鳴滝姉妹自身にも確信が持てない。
恐ろしい姿形を露わにしたザジの「ナカマ」たち。
怪人たちに舐められ、噛み付かれ、本気で「食べられる」恐怖を味合わされる。
ガジガジと、謎の小動物?が少女たちの柔肌を齧る。
鋭く伸びたザジの鉤爪?が、つぅッと肌を切り裂き、血が溢れる。
人間にしては長すぎる舌が傷口を舐め上げ、無表情なザジの目が、双子を観察するように覗き込む。
元々オバケが苦手な姉妹は、心の底から震え上がるしかなく。
全ての責めが終わった時……
その身体は唾液で濡れ、僅かに歯型が残されただけだったが、2人はひどく消耗してしまっていた
真っ黒な服と白い仮面。大きい怪人と小さな怪人。
他のクラスメイトを完全シャットアウトして行われた、その責めは……
筆舌に尽くしがたい、としか言いようがない。
それが本当に現実の出来事だったのか、体感した鳴滝姉妹自身にも確信が持てない。
恐ろしい姿形を露わにしたザジの「ナカマ」たち。
怪人たちに舐められ、噛み付かれ、本気で「食べられる」恐怖を味合わされる。
ガジガジと、謎の小動物?が少女たちの柔肌を齧る。
鋭く伸びたザジの鉤爪?が、つぅッと肌を切り裂き、血が溢れる。
人間にしては長すぎる舌が傷口を舐め上げ、無表情なザジの目が、双子を観察するように覗き込む。
元々オバケが苦手な姉妹は、心の底から震え上がるしかなく。
全ての責めが終わった時……
その身体は唾液で濡れ、僅かに歯型が残されただけだったが、2人はひどく消耗してしまっていた
責め手の方にも、休息は必要である。
夜の番を任されたのは、茶々丸。
ゼンマイさえ巻いて貰えば休息も睡眠も不要な彼女は、双子に簡単かつ効果的な拷問・不眠責めを強いる。
縛られ吊るされた2人がウトウトしだすと、傍から小突いて眠りを妨害する。
クラクラ。ウトウト。ゴツン! ……クラクラ。ウトウト。ゴツン!
延々と続く単調な作業。普通なら責める側も参ってしまうような仕事を、茶々丸は忠実に確実に続ける。
いつまでも、いつまでも。ひたすらに、続ける。
夜の番を任されたのは、茶々丸。
ゼンマイさえ巻いて貰えば休息も睡眠も不要な彼女は、双子に簡単かつ効果的な拷問・不眠責めを強いる。
縛られ吊るされた2人がウトウトしだすと、傍から小突いて眠りを妨害する。
クラクラ。ウトウト。ゴツン! ……クラクラ。ウトウト。ゴツン!
延々と続く単調な作業。普通なら責める側も参ってしまうような仕事を、茶々丸は忠実に確実に続ける。
いつまでも、いつまでも。ひたすらに、続ける。
朝。さわやかな朝。
やつれきった双子は、五月特製ねこまんま(ゴキブリ入り)を朦朧とした頭のまま、這いつくばって口にして。
朝一番の担当者は葉加瀬と超のマッドサイエンティストコンビ。
「とりあえず人体実験ですかね~。人間が電撃にどれだけ耐えられるのか、とか」
「まあ、心臓とか止まっても、いくらでも蘇生させられるからネ。どんどんやるヨ」
電撃に焼かれ、ロボットアームに手足を引っ張られ。何度もあの世の入り口を覗かされて。
その度に、超の持つ超科学と東洋医学の技術によってこの世に引き戻される。
やつれきった双子は、五月特製ねこまんま(ゴキブリ入り)を朦朧とした頭のまま、這いつくばって口にして。
朝一番の担当者は葉加瀬と超のマッドサイエンティストコンビ。
「とりあえず人体実験ですかね~。人間が電撃にどれだけ耐えられるのか、とか」
「まあ、心臓とか止まっても、いくらでも蘇生させられるからネ。どんどんやるヨ」
電撃に焼かれ、ロボットアームに手足を引っ張られ。何度もあの世の入り口を覗かされて。
その度に、超の持つ超科学と東洋医学の技術によってこの世に引き戻される。
「さて……しかしサンドバッグにしろと言われてもな。私たちの力で小突けば、確実に死ぬぞ?」
葉加瀬たちがようやく飽きた頃、あやかに呼ばれたて来たのは楓を除く武道四天王の3人。
逆さ吊りにされたまま既にぐったりしている双子を前に、真名は首を傾げるが。
「そう思って、お嬢様を呼んできている。いいんちょ……雪広さんには外に出ていてもらえば……」
「即死さえさせへんかったら、ウチが何度でも治してあげるえ♪ 何度でも楽しめるで♪」
かくして、治癒のアーティファクトの力を使って、エンドレス虐待だ。
殴る。死にかける。治す。斬る。死にかける。治す。撃つ。死にかける。治す。殴る。死にかける。治す……。
激痛の連続に白目を剥きっぱなしの双子。
マトモな認識力は残ってない。魔法がバレる心配など無用である。容赦なくやる。
「うーん、いい感じアルネ。普段はこんな風に思いっきり殴れないアルからネ☆」
古菲の拳が、双子の薄い胸に叩き込まれる。その衝撃に一瞬止まる心臓。停止する鼓動――
葉加瀬たちがようやく飽きた頃、あやかに呼ばれたて来たのは楓を除く武道四天王の3人。
逆さ吊りにされたまま既にぐったりしている双子を前に、真名は首を傾げるが。
「そう思って、お嬢様を呼んできている。いいんちょ……雪広さんには外に出ていてもらえば……」
「即死さえさせへんかったら、ウチが何度でも治してあげるえ♪ 何度でも楽しめるで♪」
かくして、治癒のアーティファクトの力を使って、エンドレス虐待だ。
殴る。死にかける。治す。斬る。死にかける。治す。撃つ。死にかける。治す。殴る。死にかける。治す……。
激痛の連続に白目を剥きっぱなしの双子。
マトモな認識力は残ってない。魔法がバレる心配など無用である。容赦なくやる。
「うーん、いい感じアルネ。普段はこんな風に思いっきり殴れないアルからネ☆」
古菲の拳が、双子の薄い胸に叩き込まれる。その衝撃に一瞬止まる心臓。停止する鼓動――
「……ダメですよぉ、『こっち』に来ちゃったら。まだまだ『あっち』に居て貰わなきゃ」
思わず魂が飛びかけた双子に声をかけたのは……幽霊の相坂さよ。
半分身体から抜けかけた風香と史伽の霊魂に、しかし思いっきり容赦なく拳を叩き込む。
殴り飛ばされるようにして、2人は強制的に身体に『戻される』。
せっかく楽になれるかと思ったのに、魂だけの状態でも痛みを与えられ、身体に戻ればまた拷問。
そんな双子を、さよは楽しそうに上空から見ている。
これが他の連中なら『幽霊仲間が増えた』と喜ぶところだが――双子が『こっち』に来ても、ウザいだけだ。
双子の魂が抜けかける度に、モグラ叩きのように叩いて戻す。決して永遠の安息なんて、与えない。
思わず魂が飛びかけた双子に声をかけたのは……幽霊の相坂さよ。
半分身体から抜けかけた風香と史伽の霊魂に、しかし思いっきり容赦なく拳を叩き込む。
殴り飛ばされるようにして、2人は強制的に身体に『戻される』。
せっかく楽になれるかと思ったのに、魂だけの状態でも痛みを与えられ、身体に戻ればまた拷問。
そんな双子を、さよは楽しそうに上空から見ている。
これが他の連中なら『幽霊仲間が増えた』と喜ぶところだが――双子が『こっち』に来ても、ウザいだけだ。
双子の魂が抜けかける度に、モグラ叩きのように叩いて戻す。決して永遠の安息なんて、与えない。
昼過ぎ(ちなみに双子は昼飯抜き)にやってきたのは、エヴァンジェリン。
人形繰りの糸を使い、朦朧として自力で動けぬ2人を、文字通りの操り人形にしてしまう。
操り人形にして――そしてエヴァは、双子同士で殴り合いを始めさせた。
「ふふふ……。どうだ? 肉親を殴る感触というのは? なかなかいい手ごたえだろう?」
風香が史伽を殴る。史伽が風香を殴る。
2人の意志は関係ない。それぞれの身体はエヴァの操り糸にのみ従って動く。
糸に抵抗するだけの気力も体力も残ってない彼女たちは、エヴァの指が動く度に一発ずつ殴りあう。
昨日、図書館組が仕掛けた罠に加えて、この仕打ち。双子の仲が、ひび割れていく。
次第に双子の拳は、単に操られるのみでなく、本人の怒りの篭ったものになっていって……
「……もういいぞ。というか、途中から私は操るのを止めていたのだがな?」
エヴァンジエリンの嘲る声にハッとして動きを止めるまで、双子は互いを殴り続けていた。
人形繰りの糸を使い、朦朧として自力で動けぬ2人を、文字通りの操り人形にしてしまう。
操り人形にして――そしてエヴァは、双子同士で殴り合いを始めさせた。
「ふふふ……。どうだ? 肉親を殴る感触というのは? なかなかいい手ごたえだろう?」
風香が史伽を殴る。史伽が風香を殴る。
2人の意志は関係ない。それぞれの身体はエヴァの操り糸にのみ従って動く。
糸に抵抗するだけの気力も体力も残ってない彼女たちは、エヴァの指が動く度に一発ずつ殴りあう。
昨日、図書館組が仕掛けた罠に加えて、この仕打ち。双子の仲が、ひび割れていく。
次第に双子の拳は、単に操られるのみでなく、本人の怒りの篭ったものになっていって……
「……もういいぞ。というか、途中から私は操るのを止めていたのだがな?」
エヴァンジエリンの嘲る声にハッとして動きを止めるまで、双子は互いを殴り続けていた。
……みんなもう飽きてしまったのか、しばらく責めのない時間が流れる。
動く気力も残ってない双子は、ボロボロの服をまとい、死んだように横たわる。姉妹の間に、会話はない。
そんな中、ガチャリと戸を開けて入ってきたのは、修道女姿の美空だった。
その頭の上には、肩車された格好で、小さな修道女の少女が乗っかっている。
イタズラ仲間と見知らぬ少女の組み合わせ。疲れきり無感動な目で見上げる双子に、美空は囁く。
動く気力も残ってない双子は、ボロボロの服をまとい、死んだように横たわる。姉妹の間に、会話はない。
そんな中、ガチャリと戸を開けて入ってきたのは、修道女姿の美空だった。
その頭の上には、肩車された格好で、小さな修道女の少女が乗っかっている。
イタズラ仲間と見知らぬ少女の組み合わせ。疲れきり無感動な目で見上げる双子に、美空は囁く。