MAGISTER NEGI MAGI from Hell

ちゃおいじめ―6―2

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匿名ユーザー

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それが仇となった。
「ここに超がいるんでしょ!このことを流せば、あんたたちはもうおしま

ドォン

また銃声。
今度は威嚇でもなければ殺しにかかったわけでもない。
突然見えないところで鋭い痛みが走った。
「い、痛い!!痛い!痛い!な、何!?私今どうなったの!?」
完全にパニックに陥った朝倉。気が狂いそうな痛みが襲うのにどこを撃たれたのか分からない。
それほど混乱していた。ただ唯一分かっているのは腕が異様に熱いことだ。
「見てみるか?」
瀬流彦と高畑が朝倉の体を掴み上げ、ガンドルフィーニが縄を解く。
そして見せられたのは自分の左手。

「ひっ」
それは想像を絶する光景だった。
朝倉の左手は親指を残して残りの4本の指が綺麗に吹き飛ばされていたのだ。
「ここまで言っても我々に歯向かうか…残念だ」
高畑が右腕を掴む。ジャーナリスト志望の大事な右腕は徐々にガンドルフィーニの持つ銃口へと…
「い、いやああああああ!止めて下さい!!そ、それだけは!」
必死に懇願する朝倉だがしっかり銃口は右手に密着している。銃弾を発射して間もなかったか、かなり熱い。
「覚悟をするんだな」
「いやあああああああああああ!!!誰かぁぁぁぁぁぁ!!」

ドォン

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
今度は目の前でされた分、痛みがさらに増していた。



朝倉の右手も同様に、親指を残して4本の指が吹き飛んでだ。
「いやあああああああああああああああ!!」
床に転がされ痛みに七転八倒する朝倉。途中、吹き飛ばされた指に顔が当たった。
さっきまで体の一部だった指。もうペンも握れない、何も出来ない。
ジャーナリストになりたいと願った夢もすべて打ち砕かれた。
「さてと…」
瀬流彦と高畑は痛みに悶絶している朝倉の体を押さえ込む。
「な、何を…」
「そうだね。秘密を探ろうとした罰として、葉加瀬君みたいな目に遭ってもらおう」
ぞっとした。指を吹き飛ばされた直後に今度はそのようなことを。
「そんな。止めて下さい!そんなのぉぉぉぉ」
制服を破かれ、ナンバー4の胸があらわになる。指を吹き飛ばされた手のひらで必死に隠すがすぐに止められる。
「覚悟してね」
「いやあああああああああ。助けて!!誰かぁぁぁぁぁ!!!」


「…もうやめてヨ。やめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
十字架に貼り付けにされたまま、ずっとその光景を見届けることしか出来ない超は必死に叫んだ。
「朝倉サンやハカセは関係ないヨ!もうそんな酷いことしないでぇ!!」
だがネギや明日菜らは全くの無視。
目の前で二人に犯される朝倉を何の慈悲もない目でただじっと見ていた。
「私が憎いなら私だけにしてヨ!二人は何の罪もないネーーーーーー!!」
おそらく自分の体に暴行を加えるよりよっぽどタチが悪い。
天才故に理解できる人が少なく、その数少ない理解者が次々と酷い目に遭っている。
友人の古菲。強制認識魔法に一番貢献してくれた葉加瀬。そして自分の計画を『一理ある』と理解を示した朝倉。
すべて超を慕っている大切な仲間。だが…

「超さん。僕もこんなことはしたくないのです。どうすればいいかは超さんの天才的な頭で考えてください」
ネギの冷めた顔。平然と相手を傷つけるその顔に恐怖すら覚える。
下手に抵抗をし続ければ自分だけでなく、仲間の命も危ない。現に古菲がそうだ。
このまま抵抗しても地獄、喋ってもおそらく地獄。どちらが得かなんて概念は全くない。
心が徐々に削られていく。体力的にも精神的にも弱っている超はその場でうな垂れた。
「…」
「超さん?」
自分を信じて、自分をやっていることを正しいと信じ続けた超は、ついに決断した。

「……そっちが聞きたいこと、すべて話すネ。だから…みんな…を…許して、あげてヨ……」
超が泣いた。
悔しさから涙が止まらなくなった。だがもうこれ以上自分の知り合いが傷付くのを見てられない。
自分の完全な敗北を認めざるを得なかった。

ネギの合図に、二人は朝倉を犯すのを止めた。だが朝倉は当に放心していた。
両腕を破壊され、心も体もボロボロにされた葉加瀬と朝倉。
牢屋に連れ戻される朝倉は正気を失う寸前にこう呟いたという。

「…いっそ……殺して………」

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