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『異常でござる…皆、狂っているでござる…暑さにやられたのでござろうか?
 あの姉妹まで、おかしくなってしまうとは…』
クラスの惨状を見ていると、楓の頭は混乱の渦へと引きずり込まれていった。
『よく一緒に散歩をしたものだが、最近ではずっと日本国旗を眺めているだけの姉…
 妹は妹でずっと足を掻いている…しかも皮が剥けているのに気付いていない。
 ネギ坊主はクラスの問題の把握に忙しい…独りぼっちでござる…』
はぁ~、とため息を着く楓。彼女は一人で修行をしている時間が長い。
それ故、人恋しくなる事が多い。いくら忍者とは言え、楓も人の子である。人としての感情を恥じる事はないはずだ。
むしろ、今までの厳しい修行で人間らしい感情を失わずに済んだのは良かったのかも知れない。
一度感情を失なったら最後、それ以降の人生は、暑く、乾き切った砂漠を行く当てもなく彷徨うようなものだろう。
その砂漠に入ってしまった者はそのうち、狂ってしまうのだ。そして、まともな人間を、
善悪の区別もなく、その砂漠に引きずり込むような無慈悲な人間になる。
もっとも恐ろしいのは、それだ。そして楓は、まだその砂漠にいない人間だった。

『今日も修行でござる。こんな時こそ、修行が大事でござる』
放課後。今日も、山へ一人修行へ向かう楓。
その大分後方、異臭を放つ人陰が彼女を追う…もちろん、龍宮真名その人である。
『うひいいい!いいケツしてるなぁ楓!後でめちゃくちゃにしてやるぞおおおおっ!』
見れば、何故かファントムマスクを着けている。変態っぽさがより引き立っている。
『嗚呼、あの体格、白い肌、胸、ケツ…レズりたい!』
どうやら楓を無茶苦茶にするつもりらしい。よくよく考えれば、楓と龍宮は似ているようで全く似ていない。
お互い女子中学生にしては背が非常に高い。その上、戦闘に長ける。ここまでは共通だ。が、他を見比べると面白い。
楓は色白で、いつもにこやか。それに朗らかな雰囲気を持っている。そのため、他の生徒から頼りにされる事が多い。
一方の龍宮は、色黒で、厳い。近寄り難い雰囲気を持つ。その上、臭い。人はついてこない。
ことごとく排反事象である。自分にはない何かを持っている!と感じ、龍宮は楓を意識するのは自然である。
だからこそ、楓を破壊する過程にこだわる。

やがて、楓がいつも修行している場所に着く。龍宮も、木の影に隠れて様子を見る。
『忍者の癖に、尾行られている気付いていないのか?
 それも、相手方の作戦かも知れんが…川に入った所を狙うか』
楓の修行は過酷だった。ロッククライミングにランニングを終えた後、水泳をしようとしていた。
『チャンス!全裸になろう』楓が入水する前に、全裸になる龍宮。
楓が服を脱いだ。露になる柔肌。先ほどまでの激しい運動で、汗が体中を撫でている。
胸に固く巻いてあるサラシに、白い手が伸びる。円錐型の綺麗な爪でするするとサラシをほどいていく。
遂に、胸がはだけた。張りのあるバスト。薄桃色の乳首…艶かしい光景に、おもわず息を飲む龍宮。
そんな龍宮を他所に、楓は身体に水をかける。流れる水を弾く、白く若々しい素肌。
身体を水に慣らした後、少しずつ川に身体をしずめる楓。
『今だ…今こそ、変態登場の時だ!』
楓が砂漠に引きずり込まれるまで、あと僅かだ…



ファントムマスクと鞭を装備し、ずだだだだっと楓に突進する龍宮。
「やっと、顔を出したでござるか…拙者の裸を見たくて尾行てきたのでござるか?」
楓はやはり気付いていた。全裸にファントムマスクプラス鞭を装備している龍宮に笑いかける楓。
「ああ。綺麗な乳首だな、楓」龍宮が冗談を言う。
「面と向かって言われると、照れるでござるな。はははは…」
乾いた笑いが響く。その目は笑ってはいない。
「話がしたいんだ。付き合ってくれるだろ?」「話とは?」「孤独について」
シリアスなやり取りが続く。
「楓…私は、最近までお前に嫉妬に似た感情を抱いていた。
 いつでも回りに話し相手がいて、みんながお前に頼る。
 いつも一人でいる私も、本当は皆と気兼ねなく話したいんだ…わかるか?」
「話をしたいのなら、話しかければ良い。簡単な事ではござらぬか?真名」
「そうだな。だが、私にそれは出来ないんだ、私が近づくと、みんなが離れていく。
 私が臭くて、厳ついからだ。それに、私は話す事が得意じゃない。どうしようもないんだ」
龍宮が心情を吐露する。これは、温情のある楓の感情に付け入るための作戦である。
「…拙者には話し相手がいるから、孤独ではないと言うのでござるか?」
「そうだ。お前を見てると、自分が情けなくなってしょうがない…何も出来ない自分が悔しい…っ!」
ファントムマスクの先から、涙が零れた。アカデミー賞を狙える名演技である。
「話し相手がいてもいなくても、人間は孤独な生き物でござる。拙者にだって、寂しい時はあるでござる」
楓が本音をぶつけてくる。完全に龍宮のペースに乗せられている。
「…それじゃあ、私はどうしたら良いんだ?このまま一人で生きて行けば良いのか!?」
感きわまって叫ぶ龍宮。乱れる龍宮に、押し黙る楓。『今だああああーっ!』

「ふぬうおぽぽぽーっ!」呆気に取られている楓に組み付き、川から楓を引きずりあげる。
そして、一気に押し倒す龍宮。
「私はお前が憎い、私はお前が憎い!」口ではそうはいうものの、顔はニヤついている龍宮。
「待て!落ち着くでござる!」相手の予想だにしない行動に恐怖を感じる楓。
背の高い女二人が全裸でもみ合う様は異常であった。
「ぬえおえおえおえええ!」龍宮が奇声を発しながら、楓の身体をくすぐる。
「ちょっ…おま…あっ!…あははは、ははははっ、まっ、はあはは!」
楓が身体をよじって笑い転げる。手を休めない龍宮。
「お前がいるから!私が、苦しい思いを、しなくちゃいけないんだああっ!」
鬱屈としたルサンチマンを一気に解放する。

「フひひひッひひひイイイッ!ヤメっ、ひひひいうくるしっいひ!」
楓がこんなに笑っている所を見たのは始めてだった。
特に、脇の下と脇腹をくすぐられるとよく反応する。いくら鍛えても、この攻撃ばかりはどうしようもない。
おまけに楓は、先ほどの修行である程度体力を消耗していたし、龍宮との会話で気を使っていた。
その条件下で、龍宮のくすぐりに耐える事は難しい。
「ひょひょひょよおおほほほお!おkじょいういうぼほjばぃう!」楓の笑い方がおかしくなって来た。
「苦しいかぁ?苦しいかオイ!ぽっぽ!ぽっぽ!ぽっぽ!」龍宮が手を休めて洗脳に取りかかる。
「ぽっぽ……ぽっぽ……ぽっぽ……」楓が息を切らせながら呟く。
「ぴじょん…ぴじょん…ぴじょん…」龍宮は意外とポケモンが好だった。
「ぴじょん…ぴじょん…ぴじょん…」楓がオウム返しをする。
「ぴじょっと…ぴじょっと…ぴじょっと!」余談だが、龍宮が始めてゲットしたポケモンはポッポである。
「ぴじょっと…ぴじょっと…ぴじょっと!」これも余談だが、山奥で育った楓はゲームをした事がない。


※これ以上描写するのも面倒なので、カットします※

「楓、寂しい時はいつでも私の元へ来い」恰好つける龍宮。
「いつも一緒にいたいでござるよ…真名…」見つめあう2人。
そしてどちらからでもなく、抱き締めあった。龍宮のすっぱい体臭の事など忘れて。
孤独な魂達の行き着く先は、一体何処にあるのだろうか?

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