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と言っても学問には微塵も興味がなく、強い奴らがいるからという理由で転校してきた少し異質な少年なのだ。
もちろん勉強などする気も起きないので、授業中は空を眺めながら考え事をするのが日課になっていた。

彼は最近元気がない。
理由は三つ。同居人であるあやかの入院とネギの失踪、そして神楽坂明日菜の死だ。
一部の人間にしか知らされていないのだが、実は一か月前雪広あやかは謎の集団によって拉致されたのだ。
そしてその三日後、何事もなかったかのように帰ってきたあやかは、突然気分が悪いと言い入院してしまった。
医者の話によると、どこにも異常はなく、恐らく精神を病んでいるのだろうと話していた。
結局、誘拐犯も捕まえる事が出来ず、あやかに聞いても話をはぐらかされ、何も解決しないままこの事件は幕を閉じた。

そういえば、あやかの見舞いには神楽坂明日菜しか来なかったのは今でも疑問に思えてしまう。
小太郎は何度か同居人である千鶴や夏美を誘ったのだが、話をはぐらかされて、結局いつも小太郎ひとりで行くことになる。
最初は友達がいないのかと思っていたが、彼女の性格上、そんなことはない。



小太郎が知る友達がいないタイプの人間は麻帆良祭でネギと一緒にいた丸眼鏡の女のようなやつだ。
では何故皆、あやかの見舞いに行きたがらないのだろうか。
小太郎は不思議でならなかった。

あやかの入院とともに小太郎の頭を悩ますのがネギの失踪だ。
今、やっと魔法教員が重い腰を上げて捜索を開始したのだが、なんの成果も挙げられないまま、膠着状態が続くばかり。
ガンドルフィーニがなにかやっているようだが、余り期待は出来ないだろう。
小太郎は当初、あやかのように誘拐されたのではないかと思っていたが、あのネギがまさかと思い、誘拐説は一分もしないうちに小太郎の頭から消えた。
話は戻るが、実は小太郎はあやかが自己流の合気柔術を極めていたことを知っていた。
実力がどうこうとまでは知らないが、おそらく中途半端に鍛えている男くらいのレベルならば悠々勝つことが出来るだろうという確信を小太郎は持っていたのだ。
しかし結局はどこの誰かも分からない奴等に誘拐される始末。
案外ネギも、と思ってしまうのは当然である。

ネギの件については小太郎には何も出来る事が無く、ただ指をくわえて待っていることしか出来ないのだ。

小太郎はそれが一番悔しかった。

三つ目、明日菜の自殺である。
これについても謎が多い。
色々悩みはあるだろうが、小太郎の知っている明日菜はそんな小さな事を気にするような繊細な神経の持ち主ではない。
これも当初は近衛木乃香が入院したことと関係があるのかと思っていたのだが、なんで近衛が入院したら明日菜が自殺しなければならないのかという結論に至り、これもまた一分もしないうちに小太郎の頭から消えた。


取りあえず、今この三つの問題が小太郎の頭を悩ませ、学園を混乱させている。(あやか誘拐事件は学園は雪広家から資金援助を受けているため。)
しかも、この三つともどうしても解決出来ない謎が残り、魔法教員達もその謎に四苦八苦してしまう。
小太郎はその謎の後ろにはなにかどす黒い影が隠れているような気がして背筋が寒くなった。

「……くん、……うくん。」
「(ネギ…。どこ行ってしもうたんや…。)」
「…ろうくん、……のかね?」
「(あやか姉ちゃん…、なんで何も話してくれんのやろ…。…水臭い。)」
「…いるのかね!…ろうくん!こたろうくん!」
「あー!うっさいなーあんた!なんやねん!…あ!」



気づいた時にはもう遅く、教員がすごい形相で小太郎の前に立っていた。
「(あっちゃー…ヤバッ…)」
「こたろうくん。わるかったねぇ、せんせいのじゅぎょうつまらなくて。」
「い、いえ…そんなことは」
「いやいいんだよ。べつにおこってないから。そうだ。おわびにきょうはきみのためにほしゅうをしてあげるよ。」
怒ってないという割には、とても酷い顔をしている。
「(そんなんやってられんわ!)あの…今日は用事があって…「来なかったらお前留年な」
その場で頭を下げ必死で逃げようとするが、問答無用で原爆をする教員
「り、留年ー!そんなことやってられんわー!」
「だったら補習に来い。」
それだけ言うと、ほくそ笑みながら教壇に戻っていく教員。

『おーほほほほ!さすがは大草原のお猿さん。あなたもどっかのお猿とあまり変わりませんねぇー。』
『ごめん、馬鹿とは友達になるなってお姉ちゃんが…』
『やったー!私より馬鹿がいたー!』
『生きてて恥ずかしくないん?』
『こんな問題、私でも解けます。やはり狗族は筋肉馬鹿しかいない部族なんですね。』
自分の周りにいた奴等が皮肉を言っては小太郎の前から消えていく
ゴゴゴゴゴ…
『小太郎君。なにこの点数は?』
そして、一番現れて欲しくない人物が登場してしまった。

『仕方ないわねー♪私が嫌でも勉強する体にしてあげる♪』
『な、なんで勉強するのに長ネギなんか…』
『さぁ、覚悟してねー♪』
『ち、ちづねぇ、ちょっ、やめぇぇぇぇ』
『それー♪』
『ギャァァァァァァー!!』

「(い、嫌や…、留年したくない。)』
とんでもない妄想が小太郎の思考を支配し、絶対留年したくないと誓う小太郎。
果たして小太郎は無事に中等部へ行けるのだろうか
少年が留年するかどうかはまた、別の話