MAGISTER NEGI MAGI from Hell

いじめ

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匿名ユーザー

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「キャアアアアアだってw頭おかしんじゃねーの?」
「キャアアア。助けてネギ先生。」
「ハハハ!さすがショタコン。キモー」
奴等はここぞとばかりに一斉に明日菜に攻撃を仕掛ける。
しかしそんな罵声も今の明日菜には聞こえていない。
彼女の耳は例の爆発音が今もこだまするように鳴り響いている。
明日菜は泣いていた。
今までどんな事をされても拳を握り耐えてきた彼女が今、大粒の涙を流している。
「ハハハハ!うわぁ泣いてるよ~!」
「あのぐれーで泣くなよ、木偶の坊。マジ愉快www」
彼女たちは明日菜が泣いているのがよっぽど愉快だったのか。本気で大笑いをしている。

バンッ…!!
え?
突然、重く渇いた音がクラス中から沸いて出てくる笑い声をいつの間にか打ち消していた。
それは間違いなく明日菜の背後で生まれた音であった。
明日菜は潤んだ目でゆっくりと背後を覗くと、私に爆竹を投げ付けた美空が、雪広あやかによって思いっきり地面に投げつけられていた。
教室はまるで大気が無くなったかのように静けさを取り戻していた。
おそらく奴等にも予想のつかないことであっただろう。
まさかドブ犬に手を差し延べる人間がいるとは…



「ちょ、いいんちょう。美空なんて投げ飛ばしてもつまらないじゃん。投げ飛ばすんだったらそこの馬鹿を…。」
「お黙りなさいっ!!」
せっかくの裕奈のフォローを蹴り倒すような怒声。
あやかは本気で怒りに震えていた。
「あなたたち!自分がなにをしているか分かってるんですか!?いつからこのクラスは一人を多勢で囲うなんて卑怯なクラスになったのですか!
いいですか!あなた達は今、最も人の道に外れた行為をしてるんですよ!」
あやかが明日菜を庇うなんて今まで何度あっただろうか。
あやかは本気で奴等を睨み付けている。
おそらくこんなあやかは二度と見る事が出来ないだろう。

「あのさー、だから 何?」
「え?」
そこに出てきたのは、明日菜が泣いていた時、最も楽しそうに。そして最も見下すように罵声を浴びせていた柿崎美砂だった。
他に笑っていた奴等はあやかの怒声にすっかり萎んでしまったが、彼女だけはおもちゃを壊された子供のような目であやかを挑発している。
「なに今頃正義のヒーロー気取ってんの?あのさー、今まで傍観者だったくせに少しやり過ぎたからってコロッと態度変えちゃって…。
あんたさ、そんなにネギ君に嫌われたくないの?」




「え?」
「だってさー、もうそろそろホームルーム始まんじゃん?そんでネギ君が来たらどうせこの馬鹿チクるんだから、私達全員共犯だよねー。」
「…はっきりと言ったらどうですか…?」
「てめー、共犯の汚名から逃げるために自分だけ逃げやがって…
バンッ…
今度は投げ飛ばした訳ではない。
柿崎の頬に一発の平手打ち。
叩かれた所がヒリヒリと赤くなっている
「…っ痛ってーなぁ!」
頭に血が上った柿崎は本気で顔面にパンチを放つ
しかし…
バンッ…
あやかが叩いた頬にもう一度、平手打ちが入る。しかし放ったのはあやかではない。
「このかさん…。」
なんとあの木乃香が柿崎に平手打ちを放ったのだ。
これには柿崎もどうしていいのかわからず、 訳の分からないまま、赤くなった頬を擦りながら木乃香を見つめている
「いいんちょうの言う通りや…。あんたら明日菜に謝れ。そんで皆も…私もいいんちょうも…皆で謝ろ…。」
木乃香の目からは涙がながれていた。
流れた涙は頬を伝い、足下へ落ちていく。
まるで今までの臆病な自分を削ぎ落とすかのように…
「ごめんなぁ明日菜…。うち…今まで怖くて何も出来んかった。でも…これからはうちが明日菜の味方になる。」




木乃香は明日菜の手を握り、強く握り締める。
そんな光景を微笑みながら見ていたあやかは、ふと真面目な顔をして柿崎のほうを向いた。
「柿崎さん。あなたが言ったように私は今まであなたが明日菜さんにしてきた事をとやかく言う事はしませんでした。
それは私はあなたを心の内で恐れていたからです。でもわたしはもう逃げません。どんなことがあっても…。」
自信満々の笑みを柿崎に向け、自分の手を明日菜と木乃香の握られた手に軽く手を置くあやか。
これは奴等に対する先生布告である。
「ふ、ふざけんな!お前ら三人で何が出来んだよ!」
あやかに投げ飛ばされながらも負け犬のように野次を飛ばす美空。
しかしそんな小さな反抗も長くは続かない
「さて問題です。種類は違うけど、同じ唯一神だからいいよねと言い、龍宮神社のお供え物やら賽銭やらを盗んで私腹を肥やしていたエセシスターはだ「え?あ!あーあーあああーあー!!!」
突然背後からのどかがなにかを言おうとすると、内容を隠す様に大きな声で歌いだす美空。終いには自らの耳を塞いで急いで教室から出て行ってしまった。
もちろんこの後彼女は神社の神主の娘によって半殺しにされるのは言うまでもない。

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