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ピリリリ~♪ピリリリ~♪
突然、教授の胸ポケットから携帯電話の電子音がなり、大袈裟に驚いてしまう教授
教授はその場で一回深呼吸をし、携帯を強引に取り抜き電話に出た。
「も、もしもし…」
「あ、明石教授ですか…。た、大変です!あ、あ、あ…」
「落ち着かないか!瀬流彦先生。」
瀬流彦のあの慌て方は明らかに異常である。
嫌な予感がした教授は電話を耳から放し、もう一度だけ息を深く吸い込んだ。
「で、どうしたんですか?」
唾を飲み、覚悟を決めた教授。
「…実は…」
向こうも覚悟を決めたようで、淡々と話しだした。

話によると瀬流彦は3ーGで授業をしていた所、突然耳に響くような悲鳴が聞こえ、授業を放り出して悲鳴の音源に向かって一目散に走り出した。
すると突然血の臭いが瀬流彦を襲い、嫌な予感と臭いによって起こった吐き気を必死で堪えながら、臭いの出所に向かう。
「ここだ…。」
3ーAと書かれた表札に窓にべっとりとついた血。
瀬流彦は震えた手を握り、ドアに手を伸ばす。
堀に手をかけることはできた。しかしどんなに頑張っても、ドアが重すぎて開くことが出来なかった。



別に鍵がかかっている訳ではない。瀬流彦の精神がドアを重くさせてしまったのだ。
ついに瀬流彦はドアから手を放し、そのまま倒れるようにその場に崩れてしまった。
瀬流彦の精神力がこれ以上ドアを開くことを許さなかったのだ。

「無理しなくていいよ。後は私がやる。」
いつの間にか高畑が瀬流彦の横に立っていた。
高畑は微笑みながら優しく瀬流彦の肩に手を置く。
高畑は肩をポンポンと軽く叩き、そのままその手をドアの堀にかけ、開いた。

生存者は一人 柿崎美砂
他の生徒達はみなナイフが喉に突き刺さって絶命している。
この状況にさすがの高畑も思わず手で口を覆ってしまう。
高畑は額に脂汗をたらしながら一人一人死亡した生徒の顔を確認し、柿崎を教室の外へ出し、廊下にいた瀬流彦に
「柿崎を病院に連れて行ってくれ。それと入院中の近衛このか、雪広あやかの様子を覗いて来てくれないか。」
と、あくまで冷静に言い、3ーAのドアを閉めた。
柿崎は歯をガタガタと震わせずっと耳を塞いでいる。
瀬流彦はそんな彼女をただ見ていることしか出来なかった。



柿崎を病院に送った瀬流彦は高畑に言われた通り近衛このか、雪広あやか両名の病室を覗きにいく。もちろんお見舞いという形で会ってもいいのだが、担任でもない教師がお見舞いと言うのも変かと思った結果だ。

外から望遠鏡で近衛このかの病室と雪広あやかの病室を覗いている。
これでは変態かストーカーだ。誰かにこんな姿を見られたら間違いなく通報されるだろう。
二人とも起きてテレビを見ていたり、読書をしていたりしているようだ。
どうやら二人に害は及んでないらしい。

話は変わるが、彼女たちは神楽坂明日菜が自殺したことをまだ知らない。
教師一同、今の彼女たちの精神を考慮しての結果だ。
もし今知らせてしまったら、おそらく彼女たちの心に大きな傷をつくってしまうだろう。
しかし実際のところ、なぜ二人がこんな目にあったのか、なぜ明日菜が死んでしまったのか
色々と分からないことが多い3ーA
しかも担任ネギ、最強の魔女エヴァンジェリン失踪、そして今回の生徒惨殺
一体3ーAはどうしてこんなに荒れてしまったのか…

瀬流彦は彼女たちの様子を見て安心し、帰ろうと振り返ろうとする。すると
「あれは…。」
あやかの隣りの病室になにか見覚えのある人形が飾ってある。
瀬流彦の記憶が正しければ、その人形はエヴァンジェリンの人形『チャチャゼロ』であった。