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相変わらず、二人がだけがクラスの輪に入れない。
さっさとこの状況を打開するため、休み時間に早速龍宮は大河内に計画を耳打ちした。
「まずは、図書館にたむろしてる連中を狙う。そのあと…」
「んぺっ!?そいつはすんばらしい計画でぃ!」
とベランメエ口調で叫んだ。話の途中で、である。龍宮はシッ!と言って彼女の口に手を当てがった。
龍宮に洗脳されてから、大河内は理性に欠いた行動が多くなってきた。
最近では、龍宮さえ彼女の衝動を予測できない。この女、一体何処まで墜ちてゆくのだろうか…?

そのやり取りを遠巻きに見ていた亜子とまき絵と裕奈は、
自分達が彼女から離れてしまった事を悔やんでいた。
かつてはまともだった親友、大河内が、壊れてしまった。その上、色んな意味で鼻つまみ者の龍宮と関わっている…
大河内がワキガだと発覚したが故に省られ始めた。親しい仲だったはずの彼女達も、結局は大河内から離れた。
結局、人間という生きものは利己的なのだ。大河内に関わる事で、自分達が嫌われるのが恐かった。
彼女達が大河内に後ろめたい感情を抱くのも無理はない。
「ねぇ、もしウチらがアキラから離れへんかったら…」
「…そんな事言われても、どうしたらいいの?」亜子の懺悔に、まき絵が応える。
彼女達は大河内を心配しているし、またかつての様な気の置けない関係を切望している。
だがそれは、都合の良すぎる幻想だ。3人が一番良く分かっている。しかし、どうにかしたい…
現実と理想の狭間で彼女達は気を病み、ついに彼女達は答えのない、強迫観念という迷路に迷いこんでしまった。
亜子は抜け毛が増え、腺病質なまき絵はもっと痩せ、裕奈は持病の脂性が酷くなった…


3人にチラ見されているのに気付かない龍宮は、遮られた説明の続きをする。
「最後まで黙って聞けよ…計画は明日、早朝4時から行なう。龍宮神社で落ち合おう。
 まだ学校が開く前に教室に忍び込み、ハルナの机からホモ同人誌を抜き出す。
 その中から一際むさ苦しいページを教室にまき散らす。
 これで、破廉恥きわまりない物を描いている事がばれたハルナは、
 クラス中から滅茶苦茶な集中放火を浴びるだろう。
 作業を終えた後は学校を離れ、授業には出席せず、龍宮神社で待機する。
 放課後になったら別行動だ。大河内は下校中の夕映を待ち伏せ、町外れの工場跡にに拉致する。
 その後、小型ビデオで夕映のお漏らしシーンを撮影する。
 私は下校中の宮崎に接近し、夕映をダシに使って洗脳する。
 これで、また新しい除け者達の誕生だ。この計画が一番の山だと思う。気合を入れて頑張ろう」
「あ゛ーーーい゛!気合だっ!気合だっ!ぬぬぅうううぺぺえぇえ!」
龍宮は思わず激しい大河内の気合れ入り方にビビった。
『本当に計画を把握してくれたのだろうか…』


ともかく、今日は早めに寝て、明日に備えてくれ」
「んぼぉおおおおーーーい゛!」返事がうるさい。
その直後、大河内は激しいペースでヘッドバンキングを始めた。ますます彼女の隠されていた素質に驚かされる龍宮だった。
『いいテンションだ。これなら明日の計画、無事に終わるかも知れない。
 が、この狂犬を上手くコントロールしないと危険だ…』
明日の計画は、全て大河内の働きにかかっていると言ってよかった。

一方、大河内の奇行を目にしてしまった3人は罪悪感にかられていた。
『私が狂わせたのか、元々狂ってしまう運命だったのか…』3人が同じ事を考える。
大河内が怒号を上げながら長い髪を上下に揺らし、乱していく。彼女達の心も、グチャグチャに乱れていく。
ふと、龍宮が3人へと目を向ける。3人は慌てて回れ右をした。回るタイミングがピッタリあっていたのが笑える。
『…あの3人、前と外見が変わってきたな…』
龍宮の想定外のところで、大河内が狂った余波が彼女達に影響を及ぼしている事に気付いた。
『安心しろ、いずれまた、仲良くやれるんだ。今まで以上に楽しく、今まで以上に可笑しく』
龍宮の大いなる計画が、遂に動き出す…

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