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刹那はようやく鎖の戒めを解かれ、冷たい床に転がされた。
「・・・・・!!・・・・せっちゃん!!」
気を失っている彼女の元にこのかが駆け寄る。
刹那は全身をガクガク震わせ、普段の健康的な彼女からはかけ離れた死人のような顔色になっていた。
「あぁ・・・・酷い・・・・・こんなん・・・・・酷すぎる」
冷たい水に濡れた体は今も体温を奪われ続けている。
このかは上着を脱ぐと、それで濡れた刹那の体を拭き始めた。
「おや、いいのか?そいつの体は今、自分で出した小便まみれだぞ?」
このかはエヴァの言葉を無視し、震える刹那を抱きしめる。
(せっちゃん・・・・・・)
いつも自分を護ってくれた刹那。誰よりも強かった刹那が、自分の腕の中で弱弱しく震えている現実に
このかは再び涙が溢れてきた。
(せっちゃん・・・せっちゃん・・・・・・)
このかは冷え切った刹那の体を自らの体温で温めるべく、やさしく、だが強く抱きしめる。
刹那の小さく華奢な体が、今は殊更脆弱にそして愛しく感じた。
「ふん。微笑ましい光景だな。だが、そんな事をさせるためにお前を連れて来たわけではない、どけ」

「なっなんや・・・!まだせっちゃんに酷い事するつもりなん!」
このかは気絶したままの刹那をかばうようにエヴァと睨み合う。
「茶々丸、押さえてろ」
「ハイ、マスター・・・・失礼しますこのかさん・・・・」
羽交い絞めにされ身をよじるこのかであったが、彼女の腕力で茶々丸に抗えるわけがない。
「放して・・・・!これ以上せっちゃんに何するん!もうやめてぇ!」
「なぁに、随分寒そうだから暖めてやるだけだよ。まだまだコイツで遊ぶんだ。死なれてはつまらんからな」
エヴァは気絶したままの刹那を人形遣いの技術の糸で縛り上げると、
次にいつの間にか手に握られた大きな赤い蝋燭に魔法で魔法で火をつけた。
蝋燭は凄まじい勢いで燃え出しあっという間にポタポタと蝋が流れ落ちる。
そして、蝋燭を握ったその手は、床に転がっている刹那の体に近づけられた。

ポタポタ・・・・・・

「うああぁっ!!・・・・・・あ・・・・?・・・・あぁ・・・・・・?」
突如襲った、肌を焼く熱さに、気を失っていた刹那は意識を取り戻し、悲鳴をあげる。
「ようやく目が覚めたか?」
ポタッ・・・・・ポタタ・・・・・・・・
「うっ!・・・・・いやあぁ・・・・あっ熱い・・・・・!」
状況を理解できず、熱いロウを垂らされる苦痛に半ばパニックになり不自由な体をよじらせる刹那。
「ああっ・・・・!!せっちゃん!!」
その痛々しい姿にこのかがたまらず声を出す。
「・・・・・!!お・・・・お嬢様!・・・その格好は・・・・・」
下着姿で茶々丸に羽交い絞めにされているこのかに気づいた刹那は、彼女にまで手をかけたのかと抗議の声を挙げる。
「なっ・・・その手を放せ・・・お嬢様に何を・・・・・ぐああっ」
しかし、言い終わらないうちに大量のロウを全身に垂らされる。
刹那は、とにかくこのかの前では弱みを見せぬために、
今、この間も絶え間なく降り注ぐ熱いロウの雨に耐え、声を殺した。
ボタッボタッ・・・ボタッ・・・・・・・
「う・・・・うぐぅぅ・・・・・・」
魔力を使った蝋燭はいくら溶けてもなくなる事はなく、刹那の白い体を赤く染め上げていく。
「うっ・・・・・あううっ・・・・・・ああっ・・・・」
刹那は全身を襲う気も狂わんばかりの熱さに悲鳴をあげぬよう、必死に歯を食いしばって耐えた。
だがそれでも、きつく閉じられた瞼からはこらえようの無い涙が零れる。
「ハハハ、なかなかがんばるではないか。親愛なるお嬢様の前で。弱みは見せられぬと言う訳か?
しかし、貴様。何を今更体裁を取り繕っている?つい先程貴様は、幾度も卑猥な腰振りを披露した上、失禁までしたのだぞ?」
必死に忘れようとしていた事実を掘り返され、刹那は屈辱に、さらに涙を零した。

ああそうだ、なぜ、このかが上半身下着姿で、茶々丸に押さえられているかわかるか?」
「お・・・お嬢様に・・・・何をした?・・・・!!」
「勘違いするな、私たちは何もしていない。あいつが自分で服を脱ぎ、
濡れたお前の体を拭いてくれたんだよ。小便に濡れたお前をな」
その言葉は刹那にとってあまりにも衝撃的だった。
「え・・・・!?あぁ・・・うぅっ・・・嘘・・・・・お嬢・・・様・・・・・申し訳・・・・・ひいいっ!!」
嗚咽を漏らし、すぐさまこのかに謝罪しようとした刹那にさらにロウが降り注ぐ。
ショックから心のタガが外れた彼女は先程とは打って変わって、垂らされ続ける蝋燭の熱さと痛みに
泣き叫び、体を糸の拘束が許す限り、暴れさせた。

全身に熱いロウを垂らされ、もがきながら悲鳴を挙げる刹那を、最初のうちこそ楽しげに眺めていたエヴァであったが
いつしか、彼女の表情には不満と失望が浮かんでいた。
(・・・・・コイツはここまでつまらない奴だったのか・・・・?)
こんな仕打ちをしていながらも、エヴァはこの刹那の事を、実力、性格、素性全て含めてそれなりに認めており、気に入っていた。
基本的に人間、特に20年も生きていない若輩など下等な生き物としかみなしていない彼女にとって、刹那は特別な存在の一人であった。
しかし、アスナにも敗れ。さんざん醜態を晒した挙句、今もただ苦痛に喘いでいるだけの刹那の姿はただの人間と変わらない。
その事がエヴァには不愉快に思えてきた。
(少し試すか・・・・これでもしダメならその時は・・・・・・)
「・・・・・・茶々丸、手を放せ」
「・・・・ハイ、マスター・・・」
エヴァに命じられ、茶々丸が拘束を外すと、このかはすぐさまロウを垂らされ続ける刹那の元に駆け寄る。
「も、もうやめてや・・・・・きゃぁぁあっ!!」
このかは降りかかる蝋から刹那を守る為、彼女の上に覆いかぶさった。
下着姿のこのかの素肌の上に熱いロウが零れ落ち、彼女の白い肌を焼く。
「あぎっ・・・・・うぅ・・・・」
(いた・・・・・ぃ・・・こ、こんなんをさっきからせっちゃんは・・・・・・)
あまりの痛みに、このかはうめき声をあげると、そのまま刹那の体に突っ伏してしまった。
「!!・・・・・お・・・・・お嬢様っ!!」
次の瞬間、刹那はエヴァの糸を一瞬にして引きちぎり、片手でこのかの体を抱きかかえる。、
そしてそのまま反対の拳は目の前にいたエヴァの顔面を捕らえていた。
ぐしゃっ・・・・・
その一撃の威力は普段の彼女の剣技の奥義のそれを越えていたかもしれない。
エヴァは自分の顔面が崩れる感触を味わう事となったが、この空間は呪いの干渉を受けない彼女の別荘の一室。
殴られた衝撃で、壁まで吹き飛ばされるも、平然と立ち上がり、
そして吸血鬼である彼女の不死身の肉体は瞬く間に再生が行われ元通りとなる。
刹那と茶々丸、双方が完全に臨戦態勢の構えを取るが、その両者をエヴァは無言で制した。
「ふん・・・・完全に緩みきったわけではなかったか。その女を傷つけられてなお、何も出来ぬほど腑抜けていたのであれば、
二度と剣を握れぬ様にしてやるつもりだったが・・・・・貴様にはまだ虐めるだけの価値はあるという事だな」
エヴァの発言に刹那は唇を噛む、普段の彼女ならば、エヴァの言動は気持ちの緩んだ自分を諫めるため
などと好意的な解釈の一つもしただろうが、そのためにこのかを利用し、
傷つけた事は彼女にとって絶対に許せない事だった。
「・・・・これほどの辱めを与えてなお・・・・
貴女が私を苦しめ足りないというなら、どんな責め苦でも私は謹んで受けましょう。
          • だが、そのかわりお嬢様にこれ以上の手出しは貴女と言えど決して許さない。
例え刺し違える形となろうと、私はお嬢様を御守りする」

刹那の発言に今度はエヴァは笑みを浮かべ答える。
「それは貴様が私のあらゆる陵辱、拷問に耐える代わりに、大切なお嬢様には手を出すな?と解釈していいのか?
まぁ、賢明といえる判断かもしれないな。この空間では武器も持たない貴様は決して私には勝てん」
エヴァの言っている事は、8割方的を射ていた。夕凪の無い刹那がエヴァと茶々丸に勝つのは不可能だ。
このかを守る為には今の刹那は出来うる限りの譲歩をするしかない。
しかし、それ以上に刹那は今までのわずかな時間に自分の未熟さが招いた数々の失態を自分自身で許せなかった。
ここで、このかを守るためにエヴァの虐待を受け続け、それに耐える事を彼女は自分への罰であり贖罪としようとしていた。
だから、次の言葉にも迷いはなかった。
「ええ、私は何日でも貴女の気が済むまでここにいましょう。ですからお嬢様は・・・・・」
「いやや!せっちゃんをこんなところに置いてけぼりにして。ウチだけ逃げるなんてでけへんよ」
刹那が言い終わらぬうちに、それまで黙って二人のやり取りを聞いていたこのかが口を挟んだ。
「・・・・お嬢様・・・・これは私自身が望む贖罪でもあるのです。
先程は私の未熟さゆえにお嬢様にお怪我を負わせてしまいました。
この事は償っても償いきれるものではありません・・・・・・・」
「そんなんウチはどうでもええよ!・・・・・それに、せっちゃんがいなかったら誰がウチを守ってくれるん?
ウチはせっちゃんと一緒じゃなきゃここから出んよ」
「お嬢様・・・・・しかし・・・・・!!」
言い合う二人に今度はエヴァが口を挟んだ。

「安心しろ。刹那、貴様が先程自分が言い出したように、貴様が私の拷問に耐えている限りは
お前の大切なお嬢様には手を出さんし、この別荘の中でも出来る限り不自由させないと約束してやる」
「本当・・・・ですね・・・・」
「ああ・・・・貴様の方が先に約束を破らぬ限りな(ニヤリ)」

こうして3人の意見は合致した。


(このような事になったのも全ては私が弱かったからいけないんだ・・・・・お嬢様申し訳ございません・・・・・)

(くくっ、こいつは馬鹿だ、文字通り鳥頭だ。こうも思惑通りに事が運ぶとは思わなかったよ。
それにこいつさっき少し私の事を「いいヒト」だと思っていたみたいだったぞ。
私が「いいヒト」のわけがないだろうが)

(せっちゃん・・・・今度はウチが・・・・・せっちゃんの事、絶対助けたげるから・・・・)