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最後のいじめ」(2007/01/21 (日) 13:39:10) の最新版変更点

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木乃香「なぁ、風香。何か飲み物買ってきてくれへん?」 風香「え?」 木乃香「え?じゃなくて。ほら、史伽のぶんも買ってきてもええさかい」 そう言って、3人分の代金を渡すこのか。 風香「え?・・・・・・え?」 木乃香「どうしはったん?そんなに嫌?」 アスナ「どうしたの?」 木乃香「風香に飲み物頼もうかと思ったんやけど、どうも嫌らしくてなあ」 風香「い・・・嫌じゃないよ。何がいい?」 木乃香「んー、適当に頼むわ」 アスナ「じゃあ、私も頼んでいいかな。このかと同じのでいいから。・・・はい」 言いつつ、小銭を渡すアスナ。 風香「うん、それじゃいってくるね」 見送られる風香。その足は自然と速くなっていた。 教室から一番近い自動販売機に着く。 殆どの生徒が使用している所で、欲しい物が売り切れていると言うことは殆どない。 はずだった。目の前に並ぶ「売切」の文字。 少し不安になった。 別の自動販売機にいく。やはりそこも「売切」の文字が並んでいる。 怖くなる風香。 (急がないと) 焦って他の場所へ。 ・・・・あった。辛うじて一種類だけ残っている。 「みんな一緒でもいいよね・・・」 誰に尋ねるでもなく一人呟く。残っていたジュースは幸いにも変な物じゃなかった。 自分の分も含めて4本買う。 走ったおかげでそれほど時間は経っていない。けれど帰りは出来るだけ急ぐことにした。 また虐められるんじゃないのか、そんな不安を抱えながら教室に急ぐ。 途中何人かのクラスメイトとすれ違った。 走る風香に驚きながらも、 「急ぎすぎて転ばないようにね」 と、軽く声をかけてくれた。いつも通りだった。 風香「買ってきたよ~」 戸を開ける。そこには史伽の姿もあった。3人で話してる。 木乃香「お帰り。速かったなあ」 風香「そんなこと無いよー。みんな同じのにしちゃったけどいいよね?」 いいつつ、木乃香・アスナ・史伽に買ってきたものを渡す。 自動販売機がおかしかったことは言わなかった。 木乃香「ありがとう」 アスナも礼を言い、ふたを開ける。 風香「何の話してたの?」 史伽「ただの世間話。勉強どうしてるーとか」 風香「ふーん・・・そっか」 史伽「そうそう──・・・」 久々の4人での会話。 風香がジュースを開け、一口飲んだときだった。 木乃香が思い出したように口を開く。 木乃香「そうそう、せっかく買ってきてもろたんやから、なんかお礼せんとなあ」 風香「お金出してもらったんだし、いいよ~」 木乃香「あんまり遠慮すんなや~。それとも嫌?」 風香「う・・・ううん。そんなことないよ」 木乃香「そうかー、なら受け取ってや」 風香「え?」 間の抜けた声と同時に、風香の頭上にジュースがかけられる。 木乃香の目はただ楽しんでる。それだけだった。 ジュースをかけ終わると同時に アスナ「私もお礼しなきゃねー」 と言って、更にジュースがかけられる。飲んでいないのか、ジュースの量はそのままだった。 だが、彼女が最も驚いたのは次の瞬間だった。 史伽「・・・わ・・・私も」 その声と同時に、史伽からもジュースがかけられる。 木乃香「あははー。おいしかった?ほな帰りましょか」 アスナ「それじゃ、床綺麗にしといてね」 史伽「・・・バイバイ」 風香はただ呆然とその場に立つだけだった。 木乃香「まさかあんなに不快とは思わへんかったわぁ」 『了』 [[裏]]

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