「ミミズジュース」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ミミズジュース」(2006/10/07 (土) 13:14:09) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

帰り道、お嬢様に呼び止められました。 このか「せっちゃーん、子供の鳥って何食べるか知っとる~?」 せつな「いえ、知りませんが・・・」 このか「ミミズやって~」 ・・・嫌な予感がします。 せつな「そお・・・ですか」 このか「そんでなー、うち、せっちゃんのために特製ジュース作ってきたんよ」 お嬢様がペットボトルを取り出しました。 その中には、水に浸かった大量のミミズが蠢いています。 見ているだけで、肌がぞわぞわしてくるのがわかります。 せつな「お嬢様・・・それは一体・・・」 このか「だから言うたやんかあ。うち特製の、ミミズジュースや!」 これが、ジュース? いやいや、ひょっとすると、お嬢様なりの冗談かもしれません。 せつな「これを、飲め、と・・・?」 このか「嫌なん?・・・はあ、、せっかく一生懸命うち作ったのに・・・」 お嬢様の顔が曇ります。ああ・・・そんな顔をしないで・・・このちゃん。 せつな「ですが・・・」 このか「うちの気持ち、台無しにするんやね?」 その一言で、私は決心がつきました。 せつな「・・・いかせていただきます!」 ペットボトルの口を開けると、強烈な生臭さが鼻をつきます。 口から、うねうねと動くミミズ達がみえます。 これを、飲む?これを口にする? これを! ためらっているのがわかったのか、お嬢様がまた悲しそうな表情を見せます。 いけない・・・ためらっては! 一気に口をつけ、中のものを飲み下します。もちろん噛みません。 このか「それ、噛まんとおいしゅうないから、ちゃんと噛んでな」 ・・・はい、噛みます。 ぶちゅぶちゅと、冷たいふやけたパスタを噛むような食感が、口の中を包みます。 いえ、ふやけたパスタなどとは比較にならない不快さですが。 噛んだときにミミズが少々暴れるのが、やりきれません。 歯の根もあわないまま、何とか全部飲み干すことができました。 お嬢様もご満悦の様子です。 よかった・・・。 家の前で、急に気分が悪くなりました。 胃の辺りがぐわぐわと熱く、鈍い痛みを訴えています。 その痛みはどんどん上に上がってきているようです。 胃から、食道へ、喉へ、口内へ。 ぐる、と喉が鳴ったかと思うと、ものすごい勢いで吐瀉しました。 全部ミミズでした。 まだ元気に蠢いているのもあれば、私が噛み千切って死んでいるものもあります。 胃液にまみれたそれらをみているうちに、また吐き気を催しました。 2度目の吐瀉をしました。 辺りは私の胃液で汚れています。 お嬢様の前で吐かなくてよかった・・・。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
記事メニュー
目安箱バナー