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まほら学園中等部の体育館の中。同学園3-Aの生徒達は体操着姿で汗にまみれていた。 彼女達の表情には大きな疲労と苦痛が色濃く出ており、中には涙を浮かべている少女もいる。 「さぁさぁ、みなさん!諦めてはそこで終了ですよ!もう一度行きましょう!」 そんな彼女達に向かって、一人嬉々とした表情で元気に激を飛ばす男がいた。 このクラスの担任であるネギだ。今3-Aの生徒が苦しんでいるのはこの男の何気なく言ったとんでもない提案のせいだった。 『去年の体育祭でみなさんは5段ピラミッドを作ったそうですね。 では今年は6段・・・・いや、それじゃ人数が半端だな。よし、今年はクラス全員で7段ピラミッドを作りましょう』 生徒達は皆「無茶を言うな」と心の中で突っ込む。 5段ですら中学生の女子にはかなりキツイのだ。そこから2段も増やせるわけがない。 しかし、体育会系脳みそは算数ができないので5段が7段に変わっても、朝のジョギングの距離が2km伸びたようなモン としか考えていない。仮にその難易度の違いを説明し理解させたとしても、『それでも努力と根性で何とかできる』 と本気で考える人種なのでどうしようもない。 こうして、少女達は体操服に着替えさせられ、強制的にピラミッドの練習をさせられるに至ったのだ。 憂鬱そうな生徒達と対照的に明るい表情の普段着のジャージ姿のネギ。 「じゃあまず、位置を決めましょう。下の段は順に明石さん、朝倉さん、ゆえさん・・・・・ この男は本当に何も考えていない。体格、体力を考慮せず、ハピマテのように出席番号順に下の段から並べるつもりである。 「あ・・・あの、ネギ先生。私は一番下の段だと潰れてしまうです・・・・」 ゆえがたまらず、ネギに言った。 「ああ、考えてみればそうですね。じゃあ、下の段の七人は重い順に。 200キロの茶々丸さん、72キロの龍宮さん、70キロの五月さん・・・・ 年頃の少女達の体重を連呼して行くという、非常にデリカシーのないマネを悪気もなく行うネギ。 頭、とりわけ記憶力と算数が弱いにも関わらず保健体育に関する数字だけは正確に覚えているようだ。 ---- 「ひぃっ!」 「きゃああっ」 「たわばっ!!」 「お嬢様大丈夫ですか!!」 少女達の悲鳴とともに本日十数回目のピラミッドの倒壊が起こった。 3段目の途中でいつも崩れる。ここがバランスと重みの臨界点だ。 「ああっ!あと少しなのになんでいつもここで失敗しちゃうんですか!さあ、早く立ってください!」 無責任にネギが叫ぶ。 出席番号順よりはマシとはいえ、ネギは単純に体重順に生徒を並べただけだ(なぜか出席番号9番の生徒は飛ばされた) それに対して、ハカセと超が異を唱えた。 「ま・・・待ってください、先生。少し配置を換えましょう・・・・」 「一番下の段の端より、5,6段の真ん中の方が体重がかかるアルよ・・・支える力も自重と比例するとは限らないし・・・」 しかし、二人の発案をネギの無駄に元気な声がかき消す。 「理屈じゃないんですよ超さん!要は根性と団結です。諦めなければきっと成功します!さぁ行きましょう」 それでもなんとかネギを言いくるめ、3-Aの生徒達は休憩をかねて配置を練った。 ネギは話し合いには参加せず、体育館の端で一人腕立て伏せを始めている。 体格、体力、バランスを考慮した結果まず、この形で試す事になった。 一段目         エヴァ 二段目        鳴滝姉妹 三段目      ゆえ ザジ ハカセ 四段目     夏美 亜子 まき絵 のどか 五段目    釘宮 超  刹那  古  祐菜 六段目  千雨 柿崎 アスナ あやか 桜子 朝倉 七段目 ハルナ 五月 楓 茶々丸 龍宮 アキラ 那波 近衛このかは抜ける事になった。 ピラミッドが潰れるたびに、彼女の身を安じてうるさいのがいたせいである。 -[[次へ>2部]]

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