「茶々丸編―第一話―2」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

茶々丸編―第一話―2」(2006/07/08 (土) 23:12:58) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

寮の裏庭。以前、チア3人組が血みどろのケンカを繰り広げた惨劇の場所。 チャチャゼロを頭に乗せたままやってきた茶々丸は、しばし沈黙する。 「……オイ、ドウシタッテ言ウンダヨ? 何ノ用ダ? 黙ッテチャ分カンネーヨ」 「すいませんが、一度降りて頂けませんか? この場所・この時間なら、誰の目もありません」 確かにゼロが茶々丸に乗って移動しているのは、人形が勝手に動く姿を一般人に見られぬため。 学園祭のような異常な環境なら、カラクリだとかロボットだとか誤魔化せるが、普段は面倒だ。 逆に言えば、誰かに見られる恐れのないこういう場所なら、別に気にする必要はないということだ。 ゼロは茶々丸の後頭部から飛び降りて、茶々丸を見上げる。 「デ、何ノ用ダヨ。ツマンネー用事ナラ、後デオ仕置キダゼ?」 ナイフをちらつかせ、恫喝めいた言葉を吐くチャチャゼロ。 しかし茶々丸は全く動じず。平坦な口調のまま、ゼロに問いかける。 「……この上なく大事な用件です。  チャチャゼロさん……貴方が、この一連の事件の、犯人ですね?」 ゼロが学校に行きだした日から始まった、一連の惨劇。 裕奈にかけたという催眠術と、唐突で不自然なリストカット癖の出現。 ゼロがエヴァの家に不在の時に限って起こる、数々の事件。 木乃香の一件の際、彼女と共に病院に向かった行動。 そして、クラスメイトの不幸に対してゼロが見せる、愉快そうな言動。 茶々丸には、確かに勘付く要素があった。 従者の動向など気にも留めないエヴァよりも、真実に近づく可能性を持っていた。 慎重な彼女は、それでも確信が持てるまで沈黙を守ってきたのだが…… ---- 「……非常に残念ですが、私の立場上、貴方の無法をこれ以上見逃すわけには行きません。  マスター、及びネギ先生に報告せざるを得ないかと思いますが……  何か、言っておくべきことはありますか? 反論や言い訳は、ありませんか?」 「……ケケケッ。気付クノガ遅ェヨ。モット早ク言イ出スカト思ッテタンダガナ。  大体ヨ、何デ俺ニソンナ話シテンダヨ。ソレモ、1対1デヨ。  本当ニ俺が犯人ナラ、無用心ジャネーノカ? ケケケッ」 茶々丸の追求に、しかしゼロは笑う。実に楽しそうに、嘲り笑う。 対する茶々丸は、どこまでも生真面目な表情で。 「何がおかしいのでしょうか、チャチャゼロさん。  満月直前でマスターの魔力は最大に近いとはいえ、貴方の運動能力は極めて低い状態です。  失礼ながら、貴方が逃げようと抵抗しようと、私に敵う可能性は概算で3%もありません」 「3%? 舐メラレタモンダナ。100%、オ前ノ敗北ハ決マッテルッテノニヨ。ケケケッ」 淡々と告げる茶々丸、なおも笑うチャチャゼロ。 他人行儀な言葉を選んで喋っているらしい茶々丸の顔を、ゼロは不敵な表情で見上げる。 「イイ機会ダ。『エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル』ガ従者2人――  ドッチガ格上カ、思イ知ラセテヤルヨ。  教育、シナオシテヤルゼ!」 凶刃を担ぎし、殺人人形。凶悪な近代兵器満載の、ロボット兵器。 もし戦えば互いに無傷で済むハズのない、人ならぬ「姉妹」の間に見えない火花が散る――!  9th TARGET  →  出席番号10番 絡繰 茶々丸 -[[茶々丸編―第二話―]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
記事メニュー
目安箱バナー