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2006/5/26


今日はアリーテ姫を紹介します。このアニメの監督は世界名作劇場?名犬ラッシー?で監督をしていた片渕須直?です。名犬ラッシーは名作劇場末期の作品で放送話数も少なく(最終回も放映されなかったそうですから)、おそらくいろいろ消化不良だったと思うのですが、アリーテ姫はそんな片渕さんが思いっきり製作に力を込めることができた作品だと思われます。

アニメとしては名作劇場特有の情感あふれる場面設定がふんだんに活かされており、少女の成長を描いた人間味あふれるストーリーと相まって、とても穏やかで暖かみのある優しい作品に仕上がっています。同時期に同じような主題を扱ったものとして、りんたろう?監督・大友克洋?脚本のメトロポリス?宮崎駿?監督の千と千尋の神隠し?があり、話題性では両大作に及びませんし、物語も名作劇場系の欠点とも言えるのですが、起伏に乏しく、牧歌的で叙情性が高いために逆に感動が直接的に表れてこないところがありますが、個人的には千と千尋の神隠しより作品的な部分では高い評価をしています。千と千尋の神隠しは、宮崎監督独特の、ちょっといびつな世界設定やスピード感あふれるアニメ描写がよく活かされていて、たしかに素晴らしい作品なのですが、じつはそれゆえに扱おうとした多くの主題が連関性を持たずに、いかされないままいろんな場面に切り裂かれて置かれてしまっているように感じられます。したがって千尋以外のキャラクターの視点から物語を再構成してみると、ちょっと一貫性のない物語になっているのではないかということができましょう。それに比べるとアリーテ姫は、じつは最初から主題が一貫して提示されており、キャラクターたちも主題に乗っ取ってかなり丁寧な配置がされています。もちろんそのせいで物語が起承結と、転がない形で終わっている感があり、わくわくやどきどきといったアニメに不可欠と思われる刺激性が足りないものになってしまった、したがってアニメとしての作品評価は低いものにとどまってしまったといえるでしょう。

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カテゴリ: [アニメ] - &trackback() - 2006年05月26日 11:06:50



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最終更新:2006年05月26日 12:10