殺し

 大きな石で頭を割ると

 アスファルトに

 どうっと倒れた


 僕の一番嫌いなもの

 僕の一番醜い部分

 親など死んでしまえばいい

 なぜはじめから

 僕は僕ではないのだろうか

 親から生まれた

 それを消したい


 何度も何度も突き刺して

 何度も何度も真っ赤に染まり

 どうして僕を生んだかと

 踏みつけながら

 僕は嘆いた


 親を殺して罪だというなら

 最初から生まなければよかったのさ


 だけどそうしてようやく僕は

 生きていたいと切に願った


 ところが僕は親殺し

 生きてくことなぞ

 許されはしない


詩。2006年。

カテゴリ: [落書テキスト]

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最終更新:2006年07月10日 17:01