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2014-02-17T07:58:06+09:00
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珠玉の命2
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そうこうしているうちに、私はまたあの心地よさを感じたくなってきた。
だが、目の前で気を失っている人間のモノではだめだろう。別のモノが必要だ。
キョロキョロと辺りを見回すうちに、私は最適のモノを見つけた。
腹の下からスラリと伸びた、濃い紫色の短毛を靡かせる極太の肉棒・・・。
私は恐る恐る、尻尾の先端を膣の中に滑り込ませた。
ゴシュゴシュゴシュ・・・
「む、むおおお!」
ほんの数センチほど尻尾が膣に潜り込んだだけで、脳天を突き抜けるような快感が全身を襲った。
「ぐ・・・ぬ・・・こ、これは・・・」
まるでこのための尻尾であるかのように、自在に動く肉棒と膣壁が最高の交尾の感覚を演出する。
そうか・・・他のドラゴンどもはこうして交尾の経験を積んでいたのだな・・・
無我夢中で尻尾を捻り回し、愛液という喜びの涙を流す肉襞をしごき上げた。
あまりの快感に足から力が抜け、そのまま地面に蹲ってしまう。
だが、性欲という本能が暴走し、尻尾がまるで自分のものではないかのように激しく暴れ回った。
「ハァ、ハァ・・・う・・・ぬ・・・はぅぁっ・・・」
容赦なく注ぎ込まれる蕩けるような刺激に、口から唾液がこぼれる。
「ぬ、ぬぐああああぁぁ・・・」
ブシュッという衝撃とともに膣内に大量の愛液が噴出し、尻尾の先端が熱湯につけられたかのように熱くなる。
こ、これほどの快感を味わわされては・・・人間では耐えられぬのかもしれぬな・・・
危うく意識を失いそうになるのをなんとか堪え、私は倒れた人間を見つめながらそう思った。
だが、そうとわかればもはやこの人間に用はない。
安心させるために見逃してやるとは言ったものの・・・今のうちに食ってしまおうか。
フラフラとふらつく足で体を支えると、何も知らずに眠っている人間へと近づく。
疲労と安堵の表情を浮かべた人間の顔を眺めながら、私はどうやってこの人間を食ってやろうかと思案していた。
すでに死にそうなほどに苦しんだ身だ。これ以上苦痛を与えることもあるまい。
私は顎を外して大きく口を開けると、人間の細い足に舌を巻き付けて引っ張った。
ズルッ、ズルッという音を立てながら、人間の体が少しずつ私の口の中に引き込まれていく。
私に丸呑みにされれば、このまま気がつくことなく死んでいくことだろう。
ちょっとした思いつきでなすがままに弄ばれた憐れな人間の命が、今まさにドラゴンの腹の中で尽きようとしていた。
ドラゴンは人間の体を半分ほど飲み込むと、そのまま首を上に向けた。
んぐ、んぐ、んぐ・・・
大きく広がった口の中に、人間の体が少しずつ滑り落ちていく。
途中で人間が目を覚まさないことを祈りながら、私は何も知らずに飲み込まれていく人間の顔を見つめていた。
本当にこれでよいのだろうか・・・?このまま静かに立ち去るべきではなかったのか?
私の勝手な思いつきで苦しめられ、ようやく助かったと安心したまま気がつけば・・・
いや、気がつかぬうちに食われているなどということがあってもよいものか・・・
冷静にこの人間の境遇を考えると、私は急に罪悪感に襲われた。
それは、一時とはいえお互いに体が繋がった者を不遇な死に追いやることへの後ろめたさだった。
私は口を降ろすと、胸まで飲み込みかけていた人間を吐き出した。
幸い、自分で脱がさせた服がある。このまま放っておいても大丈夫だろう。
唾液と愛液に塗れた人間の体をきれいに舐めてその上に脱ぎ捨てられた服を被せると、私は雄のドラゴンを探すためにトボトボとその場を立ち去った。
ふと気がつくと、ドラゴンはいつのまにか消えていた。
体はきれいに清められていて、腹の上に俺が脱いだ服が積み重なっている。
「見逃して・・・くれたのか・・・?」
きょろきょろと辺りを探すが、ドラゴンの姿はどこにも見当たらなかった。
急いで服を着ると、俺は下山の用意を始めた。こんなに恐ろしい思いをするのはもうたくさんだ。
早く山を下りよう。もしまた別のドラゴンにでも見つかったら・・・
だが、悪い予感というものほどよく当たるらしかった。
完全に服を着替えてバッグを背負った俺の目に、巨大な影が映る。
「あ・・・」
明らかに食い物を見つけたときの猛獣の目つきが、俺を睨み付けていた。
先ほどの紫色のドラゴンよりも一回り大きい鮮やかな緑色をしたドラゴンが、ヒタヒタとこちらに向かって近づいてくる。
「あ、う・・・助けて・・・うわああああああああっ!」
突如、人間の悲鳴が私の耳に届いた。目を覚ましたのだろうか?だがこれは・・・
妙な予感にとらわれ、私は急いで道を引き返した。
しまった・・・飢えたドラゴンが跋扈する山に登るということだけでも自殺行為だというのに、そこに裸で放置しておくなど私が食わずとも誰かに食われろといっているようなものだ。
木の間を走り抜け人間がいた場所に辿り着くと、大きな緑色の雄のドラゴンに、人間が組み敷かれているところだった。
大きく開けられた口の中に並ぶ鋭い牙が、今にも人間に向かって振り下ろされようとしている。
「待て!」
人間の頭が噛み砕かれる直前で、雄のドラゴンはピタリと動きを止めた。
そして、私の方にゆっくりと向き直る。
「私が相手だ」
不意にこちらに向けられた恐怖と涙にくしゃくしゃになった人間の顔が、私の胸にズキンと痛みを打った。
ようやくありついた食事を邪魔されて、雄のドラゴンの眼に怒りが表れていた。
緑色のドラゴンは俺を組み敷いたまま、自分より一回り小さな雌のドラゴンを見据えている。
雌のドラゴンは私が相手だとはいったものの、戦うつもりではなく誘っているようだ。
俺の肩を地面に押しつけていた手を離し、雄のドラゴンがゆっくりと俺を助けにきてくれた雌竜に向かっていった。
逃げるのはもう少し後だ。いま俺が動けば、雄のドラゴンが再び襲ってくるかもしれない。
誘うような妖しい笑みを浮かべた紫色のドラゴンが、地面に仰向けになって足を開いた。
凶暴な膣が左右にグワッと裂け、雄の股間から聳え立つ怒張を迎え入れる準備が整う。
雄のドラゴンは、吸い込まれるように膣の中に自らの肉棒を突き入れた。
グチュグチュグチュッ
私の中に、人間のものとは違う巨大な肉の塊が押し入れられた。
グイグイと掻き回すような強烈な責めに、全身が快感で痺れる。
だが、このままやられるわけにはいかなかった。
もし今ここで私が果てさせられれば、あの人間は助かるまい。早く、早く逃げるのだ。
次第に耐えがたくなる快楽を必死に堪えながら、こちらを呆然と見つめている人間に逃げろと視線を送る。
それに気付いたのか、人間は足音を立てぬようにそっとその場を離れると、森の奥へと姿を消した。
それを確認して安心した私は、性欲に興奮しながら無我夢中で肉棒を突き動かす雄を睨み付けた。
グシャッ
「ウガァッ!」
私にとって、雄のドラゴンと交尾するのは初めての体験だった。
だが、巨大な肉棒で激しく責め立てられた時から私は確信していた。手加減などいらぬ。
根元まで突き入れられた肉棒を跡形もなく締め潰すつもりで、私は力いっぱい膣を搾り上げた。
「ウァッ、アガッ・・・ウガガッ」
先程までの威勢がどこへ行ったのか、雄のドラゴンが繋がったまま後ろに倒れ込み、快楽に悶え狂う。
唾液を撒き散らしながら暴れる同胞を見つめながら、とどめを差すべく肉棒を捻り上げる。
グリリリッ
「ア・・・ゥ・・・ガハッ・・・」
快楽と苦痛に悶絶しながら、雄のドラゴンは必死に射精を堪えていた。
バタバタと暴れながら精の提供を拒絶され、仕方なく雄のドラゴンを解放してやる。
「グ・・・ウググ・・・」
膣の中からはち切れんばかりに膨張した肉棒が抜けると、雄のドラゴンはそのままドバッと大量の精を中空に放った。
しばらくの間射精の快感にひくついた後、憔悴した緑色のドラゴンはヨタヨタと体を起こし、森の中に消えていった。私だけがポツンとその場に取り残される。
また、私は子供を産む機会を逸してしまったのか・・・
雄のドラゴンに認めてもらえなかった悔しさに打ちひしがれ、私はその場に蹲った。
まあいい・・・あの人間は無事に逃がすことができたのだ。
相手はまた見つければいいだろう・・・。
今日1日であまりに急激に起こった様々な出来事に疲れ、私はそのまま眠りについた。
次の日から、私は毎日雄のドラゴンを求めて森の中を延々と歩き回った。
もともと数が少ない雄の個体は、大抵数匹のメス達によってたかって引っ張り回され、中には立て続けに繰り返される陵辱に無理矢理精を搾り取られて狂わされていく者もいるという。
そんな中で、新しい雄のドラゴンを見つけることなど到底無理な話だった。
やはりあの時、拒絶を振り切ってでも精を奪い取っていればよかったのかもしれない。
毎日の探索も無駄足に終わり、やがて交尾の季節は過ぎ去っていった。
運良く精を受けられた雌のドラゴン達は、もうどこかで産卵の準備をしていることだろう。
ドラゴンの子は産まれてからほんの数日で自立して親元を巣立っていくというのに、我々はその数日の子育ての日々を幸せに、そして大切に過ごすのだ。
だが私はまた・・・
後一歩というところまで漕ぎつけながらまた不毛な1年間を過ごさねばならないという事実に、私は湿った地面に蹲ったまま自分の不甲斐無さを呪っていた。
ドクン・・・
「?」
その時、突然腹の中に違和感を感じた。何かが腹の中にしこりのように残っている感覚がある。
試しに力んでみると、その何かが腹の下から押し出されそうになった。
「これは・・・まさか?は、腹の中に卵があるとでもいうのか?」
慌てて周囲の草木を集めて大木の根元に即席の巣を作ると、私はその上に屈み込んで大きく力を入れた。
メリ・・・メリメリ・・・メリメリメリメリ・・・
大きな白い玉が、腹の下から覗いていた。体が裂けるような激痛に耐え、渾身の力を込めて命の詰まった殻を押し出す。
コロン・・・
柔らかい寝床の上に転がったそれは、ドラゴンのものにしては小さいが確かに卵だった。
「な、なぜだ?あの雄のドラゴンは・・・いや、これはまさか・・・あの人間の?」
産み出されたばかりの粘液に包まれた卵に触れようと手を伸ばした刹那、ピシッという音を立てて卵に一筋のヒビが入る。
「う、産まれる・・・!」
驚きと戸惑いを隠せぬまま徐々に砕けていく卵の殻を呆然と見つめていると、中から可愛らしい紫色の小さなドラゴンが顔を出した。
「きゃうっ・・・きゃきゃっ・・・」
甲高い鳴き声を上げながら、まるで私自身を何十分の一にも縮めたような仔竜が寝床の上で卵の殻ごとコロンと転がる。
「お、おおおお!」
私が産んだ・・・私が産んだ子供・・・
そう思うだけで、この上もない愛しさがこみ上げてきた。
あの人間を思わせるような大きな黒い目をキョロキョロさせながら、子供が私に向かって笑いかける。
それを見ただけで、私はすでに例え様もない幸福感を感じていた。
ほんの数日・・・そう覚悟していた私だったが、子供の身に意外なことが起きていた。
人間の精を受けて産まれた子供は成長が遅く、本来なら親元を離れているはずの期間を過ぎても、小さなドラゴンは決して私のもとを離れようとはしなかったのだ。
「そうか・・・お前は私の数十年分の苦しみを埋めるために、あの人間が残してくれた命なのだな・・・」
私は隣でスースーと寝息を立てている仔竜に微笑みかけると、これから先も子育てが続けられる幸せを噛み締めながら、淡い木漏れ日の中で眠りについた。
完
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感想
- ドラゴンも人間も命の大切さが伝わってくる。もしこの世界にドラゴンがいたら、私も彼らを守りながら共に暮らしたい今でもってそう思っている。 -- 竜崎 リューガ (2009-01-03 23:03:56)
- ドラゴンってかわいいよね -- *** (2010-07-06 20:42:31)
- ドラゴンと人間。全く違う生き物だけど、共存も不可能ではない。お互いを思う気持ちが大切である。ドラゴンは頭がいいから、人間とわかりあえるかもしれない。 -- Dra2 (2010-08-17 09:18:08)
- ドラゴンも子孫を残すためにひっしになる。 &br()ドラゴンを倒すとか考えられん。 &br()私はドラゴンと生涯を歩んでいきたい。 -- 楼竜 大剣鬼 (2013-06-15 23:38:15)
- 人間とドラゴンは最初は解り合えないと思っていた。だけど、いつか人間とドラゴンがその気持ちが解り合える時があると思う。 &br()私はそう思います。 -- 風竜 (2014-02-17 07:58:06)
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森に這う鎖
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咽返るようなビールとワインの香りが漂う、この町でも随一の大きな酒場。
酒に酔った男達がそこらじゅうで浮かれ騒いでは、せわしなく店の中を走り回る若い娘の給仕に容赦なく注文を投げかけている。
そんな喧騒の中、年季の入った小さな樫のテーブルを挟んで俺の向かい側に1人の狡猾そうな小男が座っていた。
"なんでも屋"という割には裏の仕事しか入ってこないこの俺に、何やら頼み事があるのだという。
「で・・・俺にどんな用だい?」
まだ顔に幼さの残る可愛い給仕がなみなみとビールの注がれたジョッキを2つテーブルの上に置いていくと、俺はグイッと身を乗り出して相手の返事を待った。
「あんた、この国の南東に広大な森が広がっているのは知っているだろう?」
「そりゃあここに住んでる人間ならそんなことはガキの頃に習うからな。それがどうかしたのか?」
「じゃあ・・・その森の中にでかいドラゴンが棲んでいるって話は知ってるか?」
ドラゴン・・・?
目の前の男の口から飛び出した興味深い言葉に、俺は声を潜めて聞き返した。
「こんな人だかりの中で話しても大丈夫な内容なんだろうな?」
「だれも我々の話に聞き耳を立てている奴なんていやしないさ。それよりどうなんだ?」
「ドラゴンか・・・いや、初耳だな」
テーブルに置かれていたビールを一口だけ飲み込み、乾きかけていた喉を潤す。
「そこであんたへの依頼なんだが、そのでかいドラゴンを生け捕りにしてほしいんだ」
「生け捕りだって?そのドラゴンで一体何をするつもりなんだ?」
「それは聞かないのがマナーって奴だろ?方法はあんたに任せる。死なせさえしなければ、文句はいわんよ」
ドラゴンの生け捕りか・・・なかなか面白そうだ。
これまでにもおかしな依頼はたくさん受けてきたものの、正直これほどまでに興味をそそられた仕事は他にない。
「期限は1週間後。報酬は前金で金貨100枚。悪くないだろう?」
「・・・いいだろう、引き受けよう。他に何か情報は?」
「ああ、そうそう・・・そのドラゴンには1匹子供がいるようだ。なに、そこらの野良犬みたいな大きさの奴だよ」
それだけ言うと、男はたっぷりと金貨の詰まった麻袋をそっとテーブルにおいて酒場を出ていった。
「ドラゴンの子供・・・100枚の金貨・・・まあ、まずは仲間集めだな・・・」
チャリッ・・・
俺はずっしりと重い麻袋を引っ掴むと、頭を揺する酒場の喧騒を後にした。
3日後、俺は数人の仲間を引き連れて件の森の中へと足を踏み入れていた。
目的はもちろん、ドラゴンの子供を捜すためだ。
親のドラゴンがどの程度の大きさなのか先日の男との話では上手く掴むことができなかったが、いずれにしろそんな奴を捕獲するためにはそれなりの準備というものがいる。
それには、まずはドラゴンの弱みとなり得る子供を捕獲するのが先決だった。
ガサッ・・・
「お、おい・・・あれじゃないのか?」
その時、辺りを見回しながら歩いていた仲間の1人が俺の肩を叩いた。
ガサガサッ・・・
さっきから、何か茂みの揺れるような音が辺りに響いている。
その音源を辿るように仲間に指された方角へ視線を向けると、そこには確かに小さなドラゴンの姿があった。
2本の木の間から明るい青色の鱗がチラチラと見え隠れしていて、何やら茂みを揺らして遊んでいるように見える。
まだ発達段階のためか、背中側を尻尾の先までグルリと覆った鱗には微かに伸縮性と弾力性が残っているようだ。
「・・・捕まえるのか?」
「もちろんだ。あの程度の鱗なら、ここからでも麻酔弾を撃ち込めるだろ?」
「ああ、まかせとけ」
我々はおろか憐れな仔竜の近くにさえ、親のドラゴンがいる気配はない。
最初に仔竜を見つけた仲間は背に担いでいたライフルを取り出すと、木の隙間で揺れ動く青い鱗目掛けて強力な麻酔弾を発射した。
ドン!
「うわあっ!」
遠く木の向こうから、仔竜の上げた甲高い悲鳴が聞こえてくる。
恐らくは柔らかな皮膚に覆われた腹か、固まりきっていない鱗のどこかに弾が命中したのだろう。
「急げ!早く捕まえるんだ!」
ここまできて親のドラゴンに見つかってしまったら元も子もない。
素早く仔竜のいた木の辺りまで近づき、そっと奥の様子を窺う。
そこでは確かに、可愛らしい竜の子供が1匹麻酔に痺れて仰向けにひっくり返っていた。
「あ・・・う・・・」
麻痺のせいで声が上手く出せないらしく、仔竜がピクピクと痙攣を繰り返しながら断続的な嗚咽を漏らしている。
「とりあえず、逃げられないように鎖をかけよう」
俺は仲間の声に呼応して頑丈な鎖を仔竜の口が開かないようにグルグルと巻きつけると、そのまま手足までを一括りにして鎖を縛った。
「う~~~~!む~~~~~~!」
助けを求めているのか、仔竜が小さな目に涙を浮かべながら声にならない唸りを上げている。
その様子に俺は少し胸を痛めたものの、今はそんなことを気にしている場合ではない。
すぐさま仔竜を縛りつけた鎖に別の鎖を絡め、近くにあった大木の幹にそれを固定した。
「よし、一旦ここを離れよう。もし親のドラゴンが姿を現したら、みんなで一斉に麻酔弾を浴びせるんだ」
その言葉に行動を共にしていた4人の仲間が頷き、俺達は仔竜の様子が確認できるように少し離れた場所にそっと身を伏せた。
「本当にこんなので上手くいくのか?」
「いきなり森の中でドラゴンとバッタリ出遭って、それからあたふたするよりはずっとマシさ」
「ん~~~!んん~~~~~!」
必死で泣き喚いているのか、口を塞がれた仔竜の声が微かにではあるがここまで届いてくる。
「あの子供には気の毒なことをしたな・・・」
「何を言ってるんだ。これからあの子の親を捕まえるんだろう?本当に気の毒なのはそっちの・・・」
ズシッ・・・ズシッ・・・
そこまで言った時、仲間が唐突に言葉を切った。
微かな振動と共に、断続的な足音のようなものがこちらに向かって近づいてきたのに気がついたのだ。
「お、おい・・・」
「ああ、きたぞ」
じっと息を殺して仔竜の様子を窺っていると、やがて森の奥の方に巨大な赤い影が見えた。
それと同時に、ドラゴンの巨体が地面を踏み締める足音が一際大きくなる。
「む、一体どうしたのだ!」
一時も休むことなく続いていた仔竜の声に引き寄せられてきたのか、子供とは対照的に赤銅色に染まった堅牢な鱗に覆われた巨大なドラゴンは、己の子供に起こった出来事にしばし呆然と動きを止めていた。
だがようやく状況を理解したと見えて、ドラゴンが子供の口に巻きつけられていた鎖を外してやっている。
「よし、今だ!」
小さな掛け声と共に、5つの銃口の狙いが子供を心配するあまり曝け出されたドラゴンの無防備な腹につけられた。
ガチャッ・・・ガチャガチャッ・・・
私はようやく口に巻きつけられていた鎖を外してやると、ぐったりと地面の上に横たわった息子の顔をじっと見つめた。
「お・・・お母さん・・・に、人間が近くに・・・」
だが息子のその言葉にハッとした時には、もうすでに遅かった。
空気を切り裂いて飛んできた複数の鋭い針のようなものが、次々と鱗に覆われていない私の腹へと突き刺さる。
ブスッブスブスブスッ
「お母さん・・・!」
「う・・・うぐ・・・何だこれは・・・?か、体の自由が・・・利かぬ・・・」
私は腹部に感じた鋭い痛みがあっという間に消えていくのを感じていた。
そればかりか傷口からジンと痺れるような感じが全身に広がり、手足の先までまるで力が入らなくなってしまう。
「うぬ・・・う・・・」
崩れ落ちるようにして地面の上に転がると、私は仰向けになって大きく息をついた。
その途端、こちらに走ってくる何人かの人間の足音が聞こえてくる。
「やったぞ!」
「早く鎖を巻くんだ!」
誰かがそう叫んだのを合図に、幾本もの太い鎖束と長い楔が目に飛び込んでくる。
「ぐ・・・な、何をする・・・貴様・・・ら・・・」
抵抗しようにも全く力が出せず、私はピクリとも体を動かせぬまま人間どものなすがままになっていた。
体に、首に、手足に、太い鎖が巻きつけられてはその先端が楔で地面へと深く打ちつけられていく。
その人間どもの行為に激しく怒りを燃やしていたものの、結局私はびっしりと巻かれた鎖で地面の上に完全に縫いつけられてしまった。
「お母さん!お母さん!」
すでに体の痺れが取れたのか、木に繋ぎ止められていた仔竜が手足に巻かれた鎖をガチャガチャと鳴らしながら必死で母親に呼びかけている。
だが流石に鎖を引き千切るような力はないのか、仔竜は不安な面持ちで涙を流しながら母親の姿を見つめていた。
「へへへ・・・これで依頼完了ってわけだな」
「ああ、そうだ」
「き、貴様ら・・・私にこのような真似をして・・・ただで済むとでも・・・」
仰向けに縛りつけられたドラゴンが、金色の眼を大きく見開いて俺の方を睨み付けていた。
その視線に思わずブルッと背筋を震わせたものの、俺はつかつかとドラゴンに歩み寄ると無様に広げられたドラゴンの股間に視線を這わせた。白く滑らかな皮膚に覆われた腹の下の方に、縦に一筋割れ目が入っている。
「な、何を・・・」
全く身動きできないことが不安を煽っているのか、それとも秘裂を暴かれた羞恥からなのか、ドラゴンは先程までの勢いとは打って変わって急に声を弱めた。
グニュ・・・グニュグニュ・・・
ドラゴンの割れ目の間からわずかに覗くピンク色の膣壁が、妖しく波打っている。
少しばかり興味をそそられて、俺はそばに落ちていた人間の腕ほどもある木の枝を拾い上げるとその先端をドラゴンの秘裂にそっと近づけた。
「なっ・・・よ、よせ・・・何をするのだ・・・あっ・・・」
細く尖った枝の先端が膣の中へと侵入した瞬間、ドラゴンの体がビクッと跳ねる。
早くも麻酔が切れ始めているようだ。だが、手足の先までこうして鎖で縫い止めておけば、いかにこのドラゴンが巨大であっても拘束を解くことはできないだろう。
「ははは・・・結構面白いな」
「き、貴様・・・うっ・・・やめ・・・やめてくれ・・・ああっ!」
メキッ・・・メシミシッ
調子に乗ってざらついた木の枝をグリグリと膣の中へ押し込むと、激しい快感に反応したドラゴンの膣壁が侵入者をグシャッと押し潰した。
「おっと」
慌てて膣から枝を引き抜いてみると、ピンク色がかった愛液に塗れた枝の先の方がぺしゃんこにひしゃげている。
「う・・・ううう・・・」
「お母さん・・・」
母親の痴態を目の当たりにしてしまい、仔竜の顔に悲しげな表情が浮かぶ。
その視線に耐え切れなかったのか、ドラゴンは絞り出すような声で俺に懇願した。
「た、頼む・・・せめて・・・我が子だけでも見逃してやってくれ・・・」
まあ、元々仔竜の方に用はない。親のドラゴンさえ捕まえられればそれで目的は達成されるのだ。
「いいとも。お前を依頼者に引き渡したら、森の中に逃がしてやるよ」
その返事に多少は安心したのか、ドラゴンはふうっと息を抜くと抵抗を諦めて頭を横たえた。
「お母さん・・・お母さん・・・」
「うるさい奴だな。おい、とりあえずことが済むまでこいつの口を塞いでおこう」
なおも母親を呼び続ける幼いドラゴンに業を煮やしたのか、仲間の1人が鎖を持って仔竜に近づいていく。
だが手足を括った鎖が緩んでいないのを確認するように鎖の端を持ち上げた瞬間、仔竜は再三暴れた際に緩んでいた鎖の輪から一気に手足を引き抜くと仲間の腕に噛み付いた。
ガブッ
「い、いててて・・・何しやがるこいつ!」
仔竜の牙はさして鋭くないとはいえ、力一杯噛み付かれた痛みに仲間が慌てて手を離してしまう。
そうしてようやっと自由を取り戻すと、仔竜は俺に向かって全力で突進してきた。
ドスッ
「うわあっ!」
小さい体だとはいえ仔竜の全体重を乗せた体当たりを食らって、俺はドラゴンのすぐ横にまで跳ね飛ばされた。
そして邪魔者がいなくなったのを確認し、仔竜が母親の手を地面に縫い付けていた鎖の楔を思い切り引き抜く。
ズボッという音とともに手首から先が自由になると、ドラゴンは器用に他の楔も地面から引き抜き始めた。
「うわっ、ドラゴンが起きるぞ!」
「に、逃げるんだ!」
身動きできないドラゴンに対して保たれていた圧倒的優位な立場が瓦解した瞬間、4人もいた仲間達は我先にとその場から逃げ出していた。
一方俺の方はというと、仔竜に受けた体当たりで背中を地面に強か打ち付けたせいかしばらく体を動かすことができなかった。
「う・・・ゲホゲホッ・・・あいつら・・・」
だが痛みに呻いて顔を上げた瞬間、俺はその場に凍りついた。
全身を縫い止めていた鎖を残らず取り外したドラゴンが、ギラギラと恐ろしい殺意を宿した瞳で俺を睨みつけていたのだ。
「あ・・・ああ・・・」
あまりの恐怖に腰が抜け、俺はペタンとその場に座り込んでしまった。
完全に逃げる気力を失った獲物をじっくりと追い詰めるように、ドラゴンがズッズッと巨体を揺らしてにじり寄ってくる。
「ま、待て・・・助けてくれ・・・」
震える手で少しずつ後ずさってみるものの、そんなことでは逃げられるはずもない。
俺はあっという間に追いつかれると、凄まじい怒気を放つ赤い巨竜の腹下に組敷かれてしまった。
「う、うわあ・・・あ・・・」
もう逃げられないという絶望感に胸が締めつけられ、息が詰まる。
「私だけではなく我が子にまで手を出すとは・・・小僧・・・楽に死ねるとは思わぬことだな・・・」
「ゆ、許してくれ・・・た、頼む・・・ひいいっ・・・」
ガバッという音とともに、ドラゴンが大きく口を開けた。
ズラリと生え揃った鋭い牙の間に、細い唾液の筋が垂れていく。
「ああ・・・い、いやだ・・・いやぁぁ・・・・」
徐々に迫ってくる牙の森を拒絶するように左右に首を振ってもがいたものの、それは何の抵抗にもならなかった。
全く成す術もなく、向かい合った牙の間に顔がすっぽりとはまり込んでしまう。
「ひぃ・・・」
俺の頭を咥えた顎が少しだけ閉じられ、首筋に唾液に塗れた牙の先が触れる。
生暖かい吐息が顔に吹きつけられ、俺はきつく目を瞑ってブルブルと恐怖に震えていた。
「うぅ・・・は・・・あ・・・」
そんないつ頭を噛み砕かれてもおかしくない状況がたっぷり3分程続くと、ドラゴンは俺の顔から口を離した。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・う、うぅ・・・」
牙から垂れた唾液と目から溢れ出した涙でぐしゃぐしゃに歪んだ顔が、ドラゴンの前に曝け出される。
「クククク・・・まだ殺さぬぞ・・・」
「お、お願い・・・もう許して・・・」
シャリ・・・シャリ・・・
突然聞こえてきた不穏な音に顔を傾けると、ドラゴンがそばにある岩で爪を研いでいた。
何度も何度も爪を岩に擦りつけ、ただでさえ鋭い爪が更に鋭利になっていく。
「う、うわあああっ・・・な、何をするつもりなんだぁぁ・・・」
見ている目の前で凶器を研がれるという無言の脅迫に怯え、ドラゴンから逃れようと必死で身を捩る。
だが土の地面の上にズシッと押しつけられた体は、どんなに暴れたところで少しも動かすことができなかった。
やがて鳥肌の立つような研磨の音が途切れると、ドラゴンは研ぎ澄まされた爪の先を俺の服にあてがった。
「や、やめ・・・」
ツツー・・・
ほんの少しドラゴンが指先に力を入れただけで、俺の着ていた服がまるで何の抵抗も示さずに切り裂かれていく。
そしてドラゴンは俺の着ていた服を全て切り裂くと、露出した胸の上にゴツゴツした鱗に覆われた腕を乗せた。
ジョリ・・・ジョリリ・・・
「うあ・・・あ・・・い、痛い・・・」
まるでヤスリがけされるかのような荒々しい鱗の摩擦に、あっという間に胸が赤く火照っていく。
「・・・私の怒りが収まることを期待しているのなら無駄だぞ・・・貴様だけは・・・絶対に許さぬからな!」
そうして今にも消え入りそうな俺の心を一通り弄ぶと、ドラゴンは不意に体を浮かせた。
「さて・・・そろそろ貴様の口から恐怖と苦痛の悲鳴を聞かせてもらうとしよう・・・」
本能的に感じた嫌な予感に顔を上げると、あの木の枝を締め潰した大きな膣がパックリと口を開けていた。
「ま、まさか・・・い、いや・・・助けて・・・」
俺は無残にひしゃげた枝の様子を思い出すと、そこに自分のペニスが飲み込まれる様を想像して震え上がった。
だが既に両肩はガッチリと押さえつけられていて、足首には暴れられぬようにと固く尻尾が巻きつけられている。
そして獲物の身動きを完全に封じると、ドラゴンは恐怖に歪む俺の顔を覗き込みながらゆっくりと焦らすように少しずつ少しずつ腰を降ろし始めた。
「ああ・・・あああ・・・は、離せ・・・やめてくれえぇぇ・・・」
「クククク・・・なかなかよいぞ、その顔・・・私の溜飲も下がるというものだ」
チュプ・・・クチュゥ・・・
やがて卑猥な水音とともに、縮み上がったペニスの先端が妖しく蠢く肉襞に触れた。
「ひぁっ・・・」
熱湯のように煮え滾った熱い愛液がペニスに垂れ落ち、焼けつくような快感に変換されていく。
ジュブ・・・ジュブジュブジュブブ・・・
そして左右に大きく広げられた広い膣の中に、否応無しに高められたペニスが少しずつ飲み込まれていった。
「う・・・うわあああああっ!」
ねっとりとペニスを包み込んだ熱さと快感に、まるで電流を流されたかのようにビクビクとのたうち回る。
「ククク・・・それ、もっと苦しむがいい・・・」
グシッ・・・グギュギュギュ・・・
「うぐああ~~!」
ドラゴンの言葉とともに、左右の膣壁が猛烈な勢いでペニスの圧搾を開始する。
更にきつく締め上げられたペニスの裏筋を波打つ肉襞に優しく舐め上げられ、俺は激し過ぎる快感とペニスが押し潰されるような苦痛を同時に味わわされた。
「か・・・は・・・」
一時の休みもなく与えられ続ける快楽と苦しさの二重螺旋に、俺は熱い滾りが股間に向かって駆け上がってくるのを感じていた。
「も、もうだめ・・・だ・・・」
「クククク・・・遠慮なく果てるがいい・・・たっぷり可愛がってくれるわ」
グジュッ・・・ズリュリュッ・・・ヌチャァッ・・・
「あぐ・・・う・・・うあああああ~~~~~~~!」
射精の我慢も限界ギリギリまで達していたペニスに容赦なくとどめの一撃を叩き込まれ、俺は屈服の証を待ちわびるドラゴンの中へと勢いよく白濁液を放った。
まるで命の欠片が吸い出されていくかのような熱い迸りが、体中を突き抜けていく。
グシュッ・・・グシュッ・・・グシュッ・・・
ドラゴンの責めに耐え切れず精を放った瞬間、あたかもこれからが本番とばかりに肉襞がペニスを一斉にしごき上げ始める。
「ぐあ・・・が・・・やめ、て・・・うあああっ!」
気の遠くなるような快楽の泥沼に突き落とされ、深い深い水底にまで引きずり込まれていくような気がする。
「だ、誰か助け・・・意識が・・・ああ・・・」
絶えずペニスに塗り込められ続ける地獄の快楽に、意識が消し飛んでしまいそうだ。
だが俺がどんなに悲惨な状態に陥ろうともドラゴンにその苛烈な責めをやめるつもりはないようで、なおも激しくペニスが翻弄される。
グ・・・シュ・・・
気絶だけはしないように何とか切れかけた意識の糸を離すまいと必死で奮闘していると、精の最後の一滴が搾り取られるのと同時にドラゴンが責めるのを止めた。
長時間に及ぶその無慈悲な拷問にぐったりと疲れ果て、地面の上に投げ出された四肢が弛緩する。
「お母さん・・・もうそろそろ夜になるよ・・・」
俺が嬲り尽くされるのをそばでじっと見ていた仔竜が、空にかかり始めた夕焼けに気付いて母親に訴えた。
「ああ・・・もう少し待つのだ」
ドラゴンはそういうと、足に巻きつけていた尻尾を解いて俺の体に巻きつけ始めた。
「う・・・うぅ・・・」
もうピクリとも体が動かせない。そればかりか、激しい疲労と死の恐怖のせいで声すら出すことができなかった。
やがて俺は大蛇に捕えられた獲物のように長い尻尾を巻きつけられると、グイッと中空へと持ち上げられた。
後はもう、食い殺されるだけなのだろう。
顎を外したのか、ガバッという音とともにドラゴンが上を向いて今まで以上に大きく口を開く。
そして俺は確実な死の待つ胃袋へと通じる暗い肉洞の上へと持ち上げられると、パッと尻尾を解かれた。
投げ落とされた体が唾液の溜まったドラゴンの巨大な舌の上にドチャッとバウンドし、そのまま喉の奥へと流し込まれていく。
ああ・・・ようやく・・・楽になれる・・・
一切外からの光が届かぬ真っ暗な食道を滑り落ちながら、俺は薄れゆく意識の中でふとそんなことを考えていた。
完
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感想
- 人間とドラゴンは共存していっていく必要があると思う &br()私もドラゴンと生活したい。 -- リオレウス (2012-11-08 21:44:12)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)
2012-11-08T21:44:12+09:00
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コメントログ
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/255.html
いわゆる過去ログです。
- テスト&br()&br()一応誤字脱字の修正がしやすいように&br()アップロードではなく直入力で更新していってますので、&br()修正等にご利用ください。 -- up人 (2006-05-18 13:17:20)
- とりあえず、乙。 -- 名無しさん (2006-05-18 20:45:20)
- 乙、良くなることを期待しているよん。 -- 名無し (2006-05-19 10:09:28)
- 乙! -- 名無しさん (2006-05-19 19:49:37)
- お疲れ様です。&br()早速賑わってきている様子で喜ばしい限りです。&br()&br()一つ提案があるのですが、正式トップページと思われる&br()ページが15.htmlであるのが、些か不自然にも感じます。&br()アドレスを削ったhttp://www13.atwiki.jp/moedra/にトップページを&br()移行した方が良いのではないかと思いますが、如何でしょうか?&br()(勿論、何らかの理由があって、現在の状態にされているのであれば、そちらの意見を尊重致します。) -- 名無し (2006-05-23 00:59:31)
- 元は1にあったんですが、トップページの書式を&br()変えようとした際になぜか変更できなくなるという&br()不具合が生じたため、新規に作り直しています。&br()トップの書式をそのままアドレスを削ったページに&br()もって行ければ解決すると思いますが、多分管理者で&br()ないと無理じゃないかと思います。 -- 名無し (2006-05-23 01:06:20)
- と、思ったら変更できたんで差し替えておきます。 -- 名無し (2006-05-23 01:13:36)
- お疲れ様です、そして有難う御座いました。&br()事情は了解致しました。 -- (2006-05-23 00:59:31)の名無し (2006-05-23 21:00:40)
- キャラのデータベースを色々弄ってみました&br()登場するキャラクターが2つ以上いるカテゴリーは細分化してあります -- 名無し (2006-05-29 21:19:41)
- 初心者なのに色々弄くりました。&br()ドラゴンのアレコレをこれから勝手に作っていきます。&br()どなたでも情報の提供をよろしくお願いします。 -- 名無しさん (2006-08-01 04:41:01)
- ↑勝手ながら、利便性を考え「ドラゴンのアレコレ」を&br()メニューに追加させて頂きました -- 名無しさん (2006-08-01 17:48:07)
- htmlプラグインにエラーが出るため、タイトルを含めてhtmlを全て削除しました -- 名無し (2006-08-24 11:09:43)
- メンテ?お疲れさまです。 -- 名無し (2006-09-06 16:20:07)
- ふと思ったけど、SS保管所があるんなら、絵保管所があってもいいのでは? -- 名無し (2006-10-16 19:28:59)
- 容量けっこう食うだろうねー。確かに欲しいっちゃあ欲しいかも -- 名無しさん (2006-10-21 21:52:58)
- 絵師が自分の絵を置いてほしいかどうかが重要な鍵だな。&br()絵師に、保管所がほしいかどうか聞くには、&br()どこに質問を投稿すればいいのだろうか。 -- 名無し (2006-11-05 22:08:55)
- 本スレで良いでしょ。今後の方針についての話なんだからこういう時に使わないと完全な雑談用になっちゃうし。 -- 名無しさん (2006-11-06 00:23:12)
- 絵は永久保存しないならどらろだで十分かと&br()ログ二ヶ月前くらいまでは残ってるし -- 名無しさん (2006-11-07 20:56:39)
- wikiに絵をUPする際の難点は、一度保存したら&br()管理者で無い限り消せないという点ですね。&br()DELパス制を取り入れてくれればまだ融通が効くと思うのですが… -- 名無しさん (2006-11-26 14:46:49)
- あけましておめでとうございます。&br()絵チャやりたかったな・・・。 -- (2007-01-01 00:06:46)
- ついに50000だね。 -- 名無しさん (2007-03-16 23:51:38)
- 記憶の中で ずっと二人は 生きてゆける&br()君の声が 今も胸に響くよ それは愛が彷徨う影&br()君は少し泣いた?あの時見えなかった -- Hello,Again (2007-03-18 16:49:05)
- スレ落ちた? -- 名無しさん (2007-03-21 09:36:29)
- うん、落ちてる&br()みんなは避難所にいるよ -- 名無しさん (2007-03-21 12:44:21)
- 何かってページがミスっぽいから消そうと思ったら消せないのね…&br()管理人さんお願いしまふ -- 名無しさん (2007-03-27 16:33:10)
- ここに書くのもアレかと思ったのですが&br()小説作者の方々、特にSS便乗者氏いつも最高の時間をありがとう。 -- 名無しさん (2007-04-09 01:30:01)
- そう言ってもらえると嬉しいです -- SS (2007-04-10 02:26:47)
- フラミーたんとセックスしたいーヨ。。。 -- 名無しさん (2007-04-17 21:50:02)
- 私のSS「ふたどら」のほうの誤字脱字を少し直しました。&br()あといつも編集、投稿していただいているSS便乗者さんありがとうございます -- 初心者A (2007-04-19 05:07:28)
- Hi i'm drocher.&br()Good day -- Google Bot (2007-04-26 02:00:40)
- 今更ですが「何か」ページ消しておきました。 -- 借りた人 (2007-04-26 03:03:04)
- 乙ですー。 -- 名無しさん (2007-04-27 21:25:18)
- なんか知らないうちに大変なことになってたみたいなんで一通りリバートしときました。&br()あと17.htmlと18.htmlの添付にグロ画像確認したので管理人さん削除よろろ。 -- なんだこりゃ (2007-05-18 07:50:13)
- 早くホスト規制しろよザル管理人 -- シラネーヨ (2007-05-18 18:10:41)
- なぜ、そうやる気をそぐ言い方をするのかねぇ。 -- 名無し (2007-05-18 21:24:18)
- 勘違いしている人がいるようだけど、toppageとかの更新履歴は手動更新じゃなくて#recent式でやるんだからな&br()手動になってるのは荒らしが荒らしてるのをバレないようにするための姑息な改ざんだから -- 名無し (2007-05-19 14:13:31)
- 携帯から見たら一覧にデフォでリセント表示されるからバレバレ。 -- 名無し (2007-05-19 20:35:19)
- 別に携帯じゃなくてもPCでページ一覧すれば見えるぞ -- 名無しさん (2007-05-19 20:40:05)
↓以下自動更新
- コメントページテスト -- (テスト) &size(80%){2007-05-21 00:50:28}
- 現行スレが立て換わったのに、何で誰もリンク更新しないの?&br()荒らしのページ改竄にしか目が行ってないんじゃないの?&br()みんなちゃんと運営していく気あるの? -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-24 00:07:41}
- ↑&br()あなたがやってくださいな。誰でも編集できるのがwikiだからね。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-24 10:15:00}
- そうそう、いちいち更新するの面倒臭いし&br()放っておけば誰かやってくれるでしょ -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-25 20:39:38}
- 管理人さん、早く荒らしを規制してくだされ -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-25 21:45:22}
- 運営?シラネ&br()SS読めれば後はどうでもいいし -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-26 02:37:03}
- しばらく空けてて規制したほうがいいレベルまでなってるとは思ってなかった。&br()正直、スマンカッタ。&br()ちょこちょこ弄ったりしたけどいまいちよく解らんね&br()&br()それと少し聞きたいんだけど、&br()ページ編集権メンバー制にしたほうが良い?&br()すごく頑張ってくれてる人もいるんだけど・・・ -- (借りた人) &size(80%){2007-05-26 03:57:57}
- メンバー制の方がいいと思います&br()あとこの前一応連絡フォームでメール送ってみたんですが・・・ -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-26 10:45:20}
- 違うと思いますが一応確認です。&br()5月19日の問い合わせですか?&br()&br()メンバー制のがいいですか・・・&br()とりあえず、明日の20時くらいまでは様子見ます。&br()ご協力ありがとうございます。 -- (借りた人) &size(80%){2007-05-26 19:36:29}
- ↑&br()それです&br()19日の21時半過ぎくらいに送らさせて頂きました -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-26 20:29:32}
- お絵かきしたはいいがコメントの入れ方が分からん。&br()どうやるんでつか? -- (名無しさん) &size(80%){2007-05-26 23:41:26}
- ほかには意見はないようなので&br()編集権メンバー制にシフトしようと思います。&br()メンバー加入したい方は管理者宛に&br()ユーザー名・メルアド・希望するパスワードをメルフォで送ってください。 -- (借りた人) &size(80%){2007-05-27 21:49:25}
- とりあえずSS関連、リンク関連など独断により&br()編集権をメンバーのみに設定しました。&br()まだメンバー外の方でも弄れるところもありますが&br()悪用はしないでください。 -- (借りた人) &size(80%){2007-05-27 23:36:50}
- 過去スレのリンクですが、どうもほぼ全てリンクが切れてしまっているようです。&br()修正を試みましたが無理そうでしたので、&br()正しいアドレスなど教えてもらえると助かります。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-06-02 13:29:40}
- 過去ログ、直しておきました。&br()・・・が、書いてあるようにwikiのupからリンクしてるので開くときに少し手間かもしれません。&br()それから、書き換えたログNo.はURLを消しているのでちと見栄え悪いですね。&br()大ロダにログ上げてくれた方に感謝。&br()あと34はログが行方不明なので未調整です。&br() -- (借りた人) &size(80%){2007-06-02 17:35:03}
- 過去ログ1~33のURLは5/17以降、改竄を加えられたままです。&br()それらの正しいURLに関しては、2007/04/21 (土) 02:09:31編集分のソースを参照して下さい。&br()バックアップが残っていればそちらと差し替えて下さい。&br()&br()尤も、半月以上経った今の今まで&br()全く気付かれなかったという状況もどうかと思います。 -- (荒らしをする輩) &size(80%){2007-06-03 01:47:45}
- 無論、普通の訪問者は2chのdat落ちスレッドは見れませんから、&br()wikiに全過去ログのhtmファイルをアップしておき、&br()いつでもログファイルが参照できるように配慮すべきです。&br()dat落ちしたスレのURLだけ書かれていてもどうしろと? -- (迷惑行為をする輩) &size(80%){2007-06-03 02:00:05}
- まだアクセス規制が設定されていない事に驚きました。&br()yournetドメインと海外ドメイン、あと可能ならばプロキシからの&br()アクセスも弾くようにした方がよいでしょう。&br()編集権限を持ったユーザーに、&br()悪意を持った人間が紛れていないとは限りませんから。 -- (yournet) &size(80%){2007-06-03 02:10:24}
- 空気読まないですみませ!&br()&br()UPローダー見るにはメンバーにならなきゃいけないですか?&br()それとどういうメールをすれば良いのか・・・ -- (でっていう) &size(80%){2007-06-03 22:01:32}
- upローダーというのはリンクのあぷろだ関連というところに&br()書かれているURLのことですよね?&br()それでしたらそのあたりをちゃんと読めば解消されるはずですよ。&br()&br()このwikiのメンバーになる必要があるのは&br()ページの編集をする場合だけです。&br()メンバー申請は「(このwiki内の)ツール>管理人へ連絡」からどうぞ。 -- (借りた人) &size(80%){2007-06-03 22:18:48}
- 先ほど絵チャにて合作4コマをやりましたので&br()ドラロダに置いておきました。&br()どなたかwiki編集できる方こちらの4コマのほうにうpよろしくおねがいいたします -- (初心者A) &size(80%){2007-06-10 03:18:38}
- upしておきました -- (名無しさん) &size(80%){2007-06-10 09:55:21}
- 先日また絵チャットで合作4コマ漫画を描きました。&br()アップローダーup921にありますので&br()管理者様、四コマまんがのコーナーに掲載よろしくおねがいいたします -- (絵チャット参加者) &size(80%){2007-07-31 00:41:47}
- upしておきました -- (名無しさん) &size(80%){2007-07-31 19:22:48}
- 掲載ありがとうございました -- (絵チャット参加者) &size(80%){2007-07-31 23:41:23}
- 萌ドラスレのリンク更新しましたが、前スレの貼り方がよくわからないのでわかる方お願いしまつ -- (名無しさん) &size(80%){2007-08-11 13:10:48}
- スレリンクupしておきました -- (名無しさん) &size(80%){2007-08-12 19:50:53}
- スレリンクupしておきました -- (名無しさん) &size(80%){2007-09-24 22:27:01}
- スレリンク再度最新のものに更新しておきました&br()管理者の方、スレリンクの日本語名ファイルの&br()削除をお願いします -- (名無しさん) &size(80%){2007-09-25 22:32:02}
- 失礼します。稀(たま)に入り込んでいます。取り敢えず"nakachik"は"Nakachik/UP"に改名しました。(=同一人物です)…以上!(邪魔ですね…) -- (Nakachik/UP) &size(80%){2007-10-17 12:55:12}
- tes -- (名無しさん) &size(80%){2007-10-25 21:10:28}
- メニュー項目名とその他諸々の小さな変更をしておきました -- (名無しさん) &size(80%){2007-10-25 21:26:15}
- 改変前より本スレログのほうが消えてしまっていますので、どなたか再うpをお願いいたします。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-10-25 22:17:59}
- 今直し中です -- (名無しさん) &size(80%){2007-10-25 22:23:26}
- ありがとうございます。編集後のページは編集権設定がないためフリーな状態ですが、その事については管理人さんに連絡済ですので -- (名無しさん) &size(80%){2007-10-25 22:43:28}
- リンクにつきまして、アンカータグを外した方が良いのではないでしょうか。 &br()ここからリンクが張られることにより、検索エンジンで上位に表示されやすくなってしまいます。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-11-05 20:55:05}
- とりあえずURLを記述しているところで外部リンクになっているところは直リンを外しておきました。 &br()一部まだ外部リンクが残っているところがありますが、間接リンクなのでそのままにしておきます。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-11-06 23:44:25}
- メニュー表記と各ページの文章を一部改変、ドラゴン系キャラの不足分のページを新規作成しました。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-12-09 14:22:40}
- 以下の変更を加えさせていただきました。 &br()・外部リンクを別窓で開くようにした &br()・編集権限の変更 &br()・編集履歴の閲覧権限の変更 &br()「アレコレ」や「キャラ概要」などについては誰でも編集できるようにしておきましたが、 &br()とりあえずメンバーのみに変更しておきました。 &br()要望があれば戻しますので・・・ &br()まだ変更されていない小説類も変更しておきました。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-12-10 14:57:25}
- 先ほどの更新時に忘れていたお絵かきログのほうも削除と修正、権限の変更をしておきました。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-12-10 19:08:18}
- 失礼します。先ほど絵チャットにて4コママンガを描きました。 &br()up1078 お題は「温泉」です。 &br()管理者様、コーナーへの掲載、どうぞよろしくおねがいします。 -- (絵チャット参加者) &size(80%){2007-12-16 04:17:59}
- upしておきました。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-12-16 09:46:48}
- ありがとうございました。 -- (絵チャット参加者) &size(80%){2007-12-16 23:44:26}
- また絵チャットで四コママンガを描きました。 &br()間がないですが、掲載よろしくお願いいたします。 &br()up1087 お題は「雪」です。 -- (絵チャット参加者) &size(80%){2007-12-29 04:12:31}
- upしておきました。 -- (名無しさん) &size(80%){2007-12-29 17:53:44}
- ありがとうございました -- (絵チャット参加者) &size(80%){2007-12-30 00:55:34}
- 絵チャットで4コママンガを描きました。 &br()up1111 お題「バレンタイン」です。 &br()掲載よろしくお願いします。 -- (絵チャット参加者) &size(80%){2008-02-24 03:49:15}
- upしておきました。 -- (名無しさん) &size(80%){2008-02-24 11:12:50}
- ありがとうございました! -- (絵チャット参加者) &size(80%){2008-02-24 23:48:47}
- 匿名さんのトカゲ竜がSS置き場に追加されてなさそうなので &br()追加お願いします -- (名無しさん) &size(80%){2008-02-26 00:56:40}
- upしておきました。 -- (名無しさん) &size(80%){2008-02-26 19:32:53}
- 本スレログを更新しました。 -- (helloagain) &size(80%){2008-05-05 19:37:51}
- 一部ページ名&本文改変 リンク更新 不要バックアップ整理完了 -- (helloagain) &size(80%){2008-06-07 12:49:29}
- 4コママンガ更新しました。 -- (名無しさん) &size(80%){2008-06-08 08:27:14}
- 今後、こちらは旧Wikiとなり更新されません。 &br()ご留意下さい。 -- (名無しさん) &size(80%){2008-08-20 16:39:35}
- どらろだの up1419.zip 借ります 過去ログ からウイルスらしき反応が出たので注意 -- (名無しさん) &size(80%){2009-05-18 22:18:35}
- こちらのWikiは既に更新停止しております。 &br()新Wikiの方に移行して下さい。 &br()ttp://wiki.livedoor.jp/moedra/d/ -- (名無しさん) &size(80%){2009-05-23 23:47:25}
- 時折こちらにアクセスあるようですが、新wikiが立ち上がったためこちらは更新を停止しております。今後はhttp://wiki.livedoor.jp/moedra/の方へアクセスをお願いします。 -- (名無しさん) &size(80%){2012-11-01 23:58:58}
2012-11-01T23:58:58+09:00
1351781938
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美女と野竜2
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/154.html
第3章
「全ての責任は私にあります。本当に申し訳ございません!」
大きなベッドから体を起こしたワシの傍らで、シーラの乗る馬車を操っていた御者が深く頭を下げていた。
「それで・・・シーラの行方は?」
「はっ・・・今も姫様が転落したと思われる辺りを数十人の兵士が捜索を続けております。ですが・・・」
「ですが・・・なんだ?」
後に付け加えられた御者の不穏に一言に、思わず聞き返してしまう。
「転落されたときに怪我を負ったのか、所々に血痕が残っておりました。それと共に、大きな獣の足跡が・・・」
「なんということだ・・・」
最悪の事態を想像し、ワシは頭を抱えた。
「とにかく・・・何か手がかりを見つけるまで捜索を続けるのだ・・・」
「もちろんそのつもりでございます」
「うむ・・・さがってよいぞ・・・」
重責にうろたえる御者をさがらせると、ワシは自分の愚かさを呪った。
軽い発作を起こして倒れただけだというのに、シーラはワシの身を心配して駆けつけようとしてくれたのだ。
それがまさか、こんな恐ろしいことになるとは・・・
愛しい娘の無事を願いながらも、ワシは絶望と激しい無力感に打ちひしがれていた。
ドラゴンと共に城の外に出た私は、清々しい森の空気を胸一杯に吸い込んだ。
埃っぽい城の中とは違い、それだけで気分がよくなってくる。
「もし逃げようとすればどうなるか、わかっておるだろうな」
「もちろん、わかっておりますわ」
その返事を聞くと、ドラゴンが大きな門を開く。
目の前にぽっかりと口を開けた森に足を踏み入れると、私は目に付いた食べられそうな木の実や果物を手当たり次第に採り始めた。
ドラゴンはというと、獲物となる動物でも探しているのかどんどん森の奥へと入っていく。
私に逃げるなと言った割に、いつのまにかドラゴンの姿はどこにも見えなくなっていた。
だが、どこでドラゴンが目を光らせているかわからない以上このまま逃げるのは危険だろう。
それに、私はとりあえずこの空腹を何とかしたい思いで一杯だった。
「ふう・・・このくらいでいいかしら・・・?」
着ていた服の裾を丸めて大量の果物や木の実を腹に抱えると、私はドラゴンの姿を探した。
あんなに恐ろしい存在だというのに、いざ深い森の中でドラゴンの傍を離れてみると急に心細くなってくる。
ウゥゥゥ・・・
その時、背後から獣の唸り声が聞こえた。
両手で服の裾を摘み上げたままゆっくりと後ろを振り向くと、木の陰から体を出した大きな猪が危険な目で私を睨みつけている。
「ああ・・・ど、どうしよう・・・」
今にも襲いかかってきそうなその猪を極力刺激しないように、私はゆっくりと辺りを見回した。
だが、どこにもドラゴンの姿は見えない。
こうなれば、自力で逃げるより他に手はなかった。猪の目をじっと見つめたまま、ゆっくりと後ずさる。
だが、私が逃げようとしていることを直感したのか、猪は大きく咆えると一気に突進してきた。
「ひっ・・・」
突然の攻撃に虚を衝かれ、悲鳴を上げることもできずにその場に尻餅をつく。
腹に抱えていた木の実や果物が、バラバラと辺りに散乱した。
前方に突き出された鋭い2本の牙が、見る見るうちに迫ってくる。
もうだめ・・・!
恐怖と諦観に目を瞑った次の瞬間、ガッという大きな音と衝撃が私の体に走った。
別に、どこにも痛みは感じなかった。
何が起こったのかわからずにゆっくりと開けられた私の目に、深い爪跡を刻まれて転がった猪が飛び込んでくる。
更に視界の端にドラゴンの大きな黒い手が見え、私は恐る恐る後ろを振り向いた。
「えっ・・・?」
信じられないことに、ドラゴンが背後から覆い被さるようにして私の身を守ってくれていた。
「・・・怪我はないか?」
「え、ええ・・・ありがとう・・・」
お礼を言いながらも一体どういう風の吹き回しなのかとドラゴンの顔を見つめると、ドラゴンはフイッと顔を背けてごまかした。
「早く落ちた実を拾うがいい。城へ戻るぞ」
「後は好きにするがよい」
仕留めた猪と大量の果物を持って城へ帰ると、ドラゴンはそう言い残してすぐに例の部屋へと閉じこもった。
その直後、再び身を切り裂かれるような苦痛に喘ぐドラゴンの声が聞こえてくる。
「ぐぅ・・・ぐがああああ!・・・うああっ・・・・が・・・あ・・・」
100年もの間毎日このような地獄を味わってきたのかと思うと、私は心の底からドラゴンを憐れんだ。
とても居た堪れなくなって自分の部屋へ戻ると、摂ってきた木の実を口に入れる。
城の入口にはあの大きな猪も置かれていたが、料理などしたことのない自分には食べようにも食べられなかった。
なぜ、ドラゴンは何度も私の命を救ってくれたのだろう。
あれほどまでに人間を、それもルミナス王家の人間を憎んでいるというのに、つっけんどんな態度を取りながらも時折見せるドラゴンの不思議な優しさに私は次第に引き込まれていった。
ここであのドラゴンと共に過ごすのは構わない。その運命を受け入れる覚悟はでき始めている。
しかしそれと同時に、私は父のことも気にかけていた。せめて一目だけでも、父の元気な姿が見たい。
だが、その願いのあまりの儚さに私はベッドの上で1人悲嘆に暮れていた。
翌朝、私はまたしても扉の開く音で目が覚めた。
昨日は結局あの後ドラゴンが部屋に姿を見せることはなく、私はいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
部屋の入口に目を向けると、昨日よりも更に憔悴の色を濃くしたドラゴンがこちらの様子をうかがっていた。
「どうした・・・浮かぬ顔をしておるぞ?」
私の顔を覗き込みながら、ドラゴンが心配そうに尋ねる。どうせだめだということはわかっていたが、私は思い切ってドラゴンに悩みを打ち明けた。
「お願いがあります。せめて・・・せめて一目だけでも、父に会わせてほしいのです」
「・・・この城を出て行きたいというのか?」
ドラゴンも、それがどういう意味を持っているのかはよくわかっているようだった。
「きっとまた戻ってくると約束します。だからお願い・・・」
「フン、馬鹿な・・・またここに戻ってくるだと?そんな言葉が信用できるとでも思うのか?」
自分でも、滅茶苦茶な要求をしていることは重々承知している。
だが、たとえ滅茶苦茶でも私にはこうしてドラゴンに頼む以外に方法がないこともまた事実だった。
「・・・・・・・・・よかろう」
しばらく何かを考えているような間があった後、ドラゴンの口から意外な言葉が返ってきた。
「ほ、本当によいのですか?」
「我の気が変わらぬうちに行くがいい」
うな垂れるドラゴンをその場に残して城を出ると、私は半信半疑のまま森の中に駆け出していった。
第4章
「へ、陛下!ひ、姫様が戻られましたぞ!」
いつまで経っても届けられぬ朗報に半ば諦めかけていたその時、御者が大慌てでワシの寝室へと飛び込んできた。
「なんだと!?」
「捜索に当たっていた1人の兵士が、森の中を歩いていた姫様を見つけたそうでございます!」
興奮した様子で御者がまくしたてる。
「そ、それでシーラは今どこに?」
「ここにおりますわ、父上」
ワシの言葉に、娘の澄んだ声が返ってくる。
視線を向けた先にいた娘は所々埃を被った古臭い服を着てはいたものの、忘れもしないその明るい笑顔をワシに見せてくれていた。
「おお・・・よくぞ無事で・・・一体今までどうしておったのだ?」
「ある親切な方が、崖から転落した私を助けてくれたのです。今まで体を休めておりました」
そう答えた娘の手や胸に、小さな擦り傷が見て取れた。
美しい体に傷がついてしまったのは残念だが、この程度の怪我で済んだのは僥倖というものなのだろう。
「そ、そうか。それは丁重にお礼を述べねばなるまいな。その方は一体どのような人物なのだね?」
父の発した人物という言葉に、私はグッと息が詰まった。絶対に本当のことを打ち明けるわけにはいかない。
「それが、その方はどうしても正体を明かしたくないと申しまして・・・」
「ほう・・・王女を救っておいて名乗り出ぬとは、変わった者もいるのだな」
父はそう言うと、胸にかけていた細かな装飾のある真っ黒な石のペンダントを外して私に手渡した。
「これは・・・?」
「我がルミナス王家に代々伝わる、あの英雄アルタスも身につけていたという貴重なペンダントだ」
中央にある大きな黒曜石が、まるで不思議な力を秘めているかのように鈍く黒光りしている。
「ワシからのお礼だ。その方に渡してあげなさい」
「わかりました、父上」
父の寝室を出ると、私はペンダントを身につけて城の書物庫へと向かった。少し、調べたいことがあったのだ。
堆く積み上げられた膨大な古書の中から、ルミナスの歴史について書かれた本を探し出す。
「あった・・・これだわ・・・」
手に取った1冊の本を開けると、私は100年前に起こったことについて書かれた記録を辿っていった。
1274年4月18日・・・町の上空に黒竜が出現。その直後、国中に疫病が蔓延する。
同5月11日・・・隣国サルナークよりルミナスに黒水晶のペンダントが贈与される。
同6月4日・・・再び町の上空に黒竜が出現。翌5日、大風が吹き荒れ多くの家屋が倒壊。
同7月24日・・・ルミナス領内の森の中に無人の城を発見。
同8月10日・・・町の近くで黒竜が目撃される。14人の老若男女が行方不明に。
「これは・・・どれもドラゴンが直接関係しているとは言いがたいわ」
こじつけとも取れる天災とドラゴンとの結び付けに疑問を感じながらも、さらに読み進める。
同8月19日・・・3度町の上空に黒竜が出現。若い男が森の城に向かってドラゴンが帰っていくのを目撃。
同8月20日・・・サルナークより贈られたペンダントが紛失。
同8月21日・・・アルタス第2王子が行方不明に。翌22日朝、城の地下室から出てきた所を発見される。
同8月23日・・・アルタス第2王子が森の城へドラゴンの退治に向かう。
同8月24日・・・森の城の前でアルタス第2王子の亡骸を発見。紛失したはずのペンダントが手に握られていた。
「待って、今日の日付は確か・・・1374年8月22日・・・」
その瞬間、私は手にしていた本をドサリと取り落とすと夕日に照らされたルミナス城を飛び出した。
「陛下!」
今度は少し慌てた様子で、再び御者がワシのもとに駆け込んできた。
「今度はどうしたというのだ?」
「もう日が暮れるというのに、姫様が城を・・・」
「抜け出したのか?」
ワシの目を見ながら、御者が頷く。
「なぜこんな時間に・・・命を救ってくれたというその方のもとに礼に参るなら、明日にしてもよかろうに」
「大分焦っておられるご様子でした。それとこれは関係ないことかも知れませぬが、書物庫に1冊の本が・・・」
「?・・・何の本だ?」
そう問い返すと、御者は用意のいいことに後ろ手に持っていたその本をワシに差し出した。
「これは・・・ルミナスの歴史について綴られたものだな」
「100年前について書かれたページが開かれておりました。陛下が姫様に渡したあのペンダントのことも・・・」
「ふむ・・・代々伝わる物だとは聞いていたが、隣国からの贈り物だったとはな・・・」
だが、御者はまだ何か言いたそうな顔をしている。
「他に何か?」
「陛下、お気づきになりませぬか?姫は森の中に転落して、数日後に再び森で見つかったのでございますよ?」
「よほどの変わり者が住んでいるのでなければ、森の中にあるのはかつての黒竜の城だけだと言いたいのか?」
ようやく核心に触れたかのように、御者が勢いよく頷く。
「その通りでございます」
「わかったわかった。一応、数人の兵士にシーラのあとを尾けさせよ。もし何かあれば報告を」
「かしこまりました」
御者が出ていくと、ワシは溜息をついて考え込んだ。言われてみれば、御者の言うことにも一理ある。
だが、あの黒竜は約100年も前に退治されたはず。
仮に娘が向かったのが森の城だったとして、今更何の心配があるというのだ?
そう思いながら、ワシは再び手にしていた歴史書を開いた。詳細に日付を追っていく内に、あることに気付く。
「これは・・・アルタスがドラゴン退治に向かってから、明日でちょうど100年目ではないか」
いや、それよりも気になるのは、ドラゴン退治にでかける直前にアルタスがあのペンダントを持って城の地下室で何をしていたのかだ。これは少し、調べてみる必要がある。
「誰か、誰かおらぬか?」
ワシの声に反応して、兵士の1人が寝室にはいってきた。
「お呼びでしょうか?」
「うむ、少し頼みたいことがある。実はな・・・」
徐々に薄暗くなっていく森の中を、私はドラゴンの城に向かって急いだ。
100年の苦痛をもたらす死の呪い・・・明日がちょうど、ドラゴンが呪いを受けてから100年目の日なのだ。
よく見えない足元に度々躓きながらも懸命に走り続けると、やがて周囲の高い木に隠れるようにして聳える城が見えてくる。
回廊に蝋燭の明かりが燈っている以外に光のないドラゴンの城は、真っ暗になった周囲にまるで溶け込むかのようにその存在を潜めていた。
出てくるときに開けた巨大な城門をくぐり、城の入口に向かって急ぐ。
あとを尾けてきた兵士達が城門の所からその様子をうかがっていたことなど、私は知る由もなかった。
勢いよく城の中に飛び込むと、私はドラゴンの姿を探した。
回廊を走り回り、片っ端から部屋の扉を開けていく。
だがいくら探してみても、どこにもドラゴンの姿は見当たらなかった。
残っているのは、いつもドラゴンが呪いに苦しむあの部屋の扉だけ・・・
キィ・・・・・・
そっと扉を開けると、私は真っ暗な部屋の中にドラゴンの気配を探した。
微かに、眠っているような息遣いが聞こえる。
私は扉を開け放って部屋の中に駆け込むと、床で蹲っていたドラゴンに寄りすがった。
「ああ・・・よかった・・・無事だったのですね・・・」
「む・・・?なんだ!?」
突然感じた人間の気配に、ドラゴンが驚いて目を覚ます。
暗闇の中でも見えるのか、ドラゴンはじっと私の顔を見つめると声を絞り出した。
「お前は・・・まさか本当に戻ってくるとは・・・」
「だって、そう約束しましたもの」
「だが、なぜそんなに慌てておるのだ?」
城中を走り回って息を切らしていた私の様子に、ドラゴンは怪訝そうに尋ねた。
恐らく、正確な暦の概念がないドラゴンは明日が呪いを受けてからちょうど100年目の日だということを知らない。
ただ日増しに弱っていく体に、己の死期が近いことだけを感じているはずなのだ。
「それは・・・」
言い出してもいいものか迷っていると、ドラゴンはいつにもなく穏やかな口調で私に就寝を促した。
「まあいい・・・とにかく、今日はもう寝るがよい。話は明日聞くとしよう・・・」
明日では遅い。だが、仮に今打ち明けたとしても結局ドラゴンの運命を変えることなどできないのかもしれない。
私は言われるままにいつもの部屋に通されると、ベッドに潜り込んだ。
私の身を心配してか、ベッドの横の床にドラゴンも身を伏せる。
私は何とかしなくてはと焦る気持ちで一杯だったが、あちこち走り回って蓄積された疲労は私を否応なく眠りの世界へと引きずり込んでいった。
「なに?やはりシーラは森の中の城に入っていったと申すのか?」
「はい。かなり慌てた様子で城の中に飛び込んでいったと、姫様を尾けた兵士より報告を受けております」
「そうか・・・とにかく、翌朝ワシも様子を見に行ってみるとしよう」
その言葉を聞いて報告にきた兵士が部屋を出ていくと、入れ替わるようにしてワシが調査を頼んだ別の兵士が部屋に入ってきた。
報告を始めるように目で兵士を促す。
「城の地下室で呪法の研究が行われていた跡が見つかりました」
「呪法だと・・・?」
「はっ・・・水晶を媒介に100年かけて相手の生命力を奪う類のものかと思われます」
その報告に、ワシの頭の中で一連の出来事が1本の線に繋がったような気がした。
「わかった・・・さがってよいぞ」
「はっ」
・・・これは、もしかしたらワシが思っている以上に事態は複雑なのかも知れぬな・・・
娘の身を案じながら、ワシは夜が明けるのを眠れないままジリジリと待つことになった。
第5章
翌朝、ワシは馬車に乗り込むと数人の兵士達と共に森の中の城に向かって出発した。
何かが起こるような予感がする。思い過ごしであってくれればよいのだが・・・
ガラガラと車輪の転がる音を聞き続けること約1時間。ようやく、森の中に件の城が見えてきた。
「おお・・・ルミナス領内に100年以上前からこのような城があったとは・・・」
朝日に照らされたその城は、まるで打ち捨てられた難破船の如くに不吉な雰囲気を放っていた。
娘は無事なのか・・・いざ実際に城の様子を目の当たりにして、ワシは途端に猛烈な不安に襲われていた。
窓から穏やかに差し込む朝日に、私はゆっくりと目を開けた。
床に蹲って眠っているドラゴンの顔に、もはやドラゴンとしての力強さは感じられない。
私が起きた気配に気付き、それと知らずに最後の朝を迎えたドラゴンも目を覚ます。
「・・・よく、眠れたか?」
ドラゴンのその言葉に、私は思わず目から涙が零れた。
私が今までに出会ったどんな人間よりも、優しくて大きな方・・・
それなのに、もうすぐその命は失われてしまうのだ。
「なぜ・・・泣いておるのだ?」
「だって・・・今日なのです。あなたが呪いを受けた日から、今日でちょうど100年・・・」
驚きの表情を浮かべるという私の予想に反して、ドラゴンは寂しげに目を細めた。
「・・・そうか・・・ようやく、この苦しみから解放される時がきたのだな・・・」
すでに死の運命を受け入れているドラゴンに、私はかける言葉が見つからなかった。
数分後、ドラゴンは最後の苦しみを私の部屋の中で迎えた。
「あ・・・がぁ・・・・・・うぬああああぁぁ!」
容赦なく命を削り取る地獄の苦痛に、ドラゴンが床に這いつくばって辺りの物に手当たり次第に爪を突き立てる。
「ああ・・・」
目の前でのた打ち回るドラゴンを正視できずに、私は思わず目を背けた。
「うああああああ・・・ぐ・・・あぅ・・・・・・」
ドラゴンは口の端から唾液を垂れ流しながら床にドサリと崩れ落ちると、ピクピクと痙攣を始めた。
もはや暴れる体力も声を上げる気力すらも失い、ただただ死を待つばかりの憐れなドラゴン・・・
私はその脇により添って、硬い鱗に覆われたドラゴンの体をさすった。
一体どうすれば・・・このドラゴンを苦しみから救えるのだろう・・・?
こんな・・・こんな悲劇しか生まぬ呪いなど、いっそ消えてしまえばいいのに・・・
ポロポロと涙を流しながら強く念じた私の胸元で、あの黒いペンダントがキラリと輝いたのに私は気がつかなかった。
突然ポッと胸元が熱くなったような感覚に、私は胸に手を当てた。
首から下げたペンダントが手に触れ、その異変にようやく気付く。
真っ黒だった石が、少しずつその色を白く染め始めていたのだ。
ドラゴンの体から紫色の靄のようなものが次々と溢れ出ては、ペンダントの中に吸い込まれていく。
私は何が起こったのかわからずに、呆然とその光景を眺めていた。
「こ、これは・・・?」
数分後にその不思議な現象が収まった時、ペンダントはまるで雪のように真っ白な石にその姿を変えていた。
まさか・・・呪いが解けた・・・?
私は慌ててドラゴンの顔を覗き込んだ。ぐったりとしているものの、まだ息がある。
だが呪いが解けたとはいえ、失われた体力までは戻ってこなかった。このままではやはりドラゴンの命はない。
「そんな・・・」
全ては遅すぎたのだ。昨日の夜にこのことに気付いていれば・・・いえ、あとほんの10分早ければ・・・
死にゆくドラゴンのそばで絶望感に打ちのめされ、私はその場に泣き崩れた。
ドタドタドタッ・・・
その時、私の耳に大勢の人間が回廊を走る足音が聞こえてきた。
1人の兵士が部屋の扉を開けて中を覗き込むと、大慌てで誰かを呼びに走って行く。
ややあって、父が部屋の入り口に姿を現した。
「ち、父上・・・」
「これは・・・」
部屋の中を一目見た瞬間、ワシは頭の中が真っ白になるような感覚を味わった。
虫の息で横たわるドラゴンの横で、娘が涙でくしゃくしゃになった顔をこちらに向けている。
「お願いです。この方を助けてあげて!」
娘が放った突然の一言に、ワシは声を詰まらせた。
「し、しかし・・・そのドラゴンは100年前にルミナスを襲った邪悪なドラゴンでは・・・」
「いいえ、この方は何度も私の命を助けてくださいました・・・お願い・・・」
今まで1度も我侭を言ったことのなかった娘が、初めて必死でワシに懇願していた。
その迫力に圧倒され、躊躇いながらも兵士に告げる。
「よ、よし・・・ドラゴンを馬車の荷台に乗せよ。城へ急ぐぞ」
「ありがとう・・・ありがとう・・・」
大勢の兵士達で巨大なドラゴンを荷台に乗せている間、娘はひたすらに礼を言い続けていた。
ルミナス城へ帰り着くと、ドラゴンは城の東側に建てられた大きな塔の中へと入れられた。
城中の人間がドラゴンの看病に当たる日が続く。
十分な栄養と休息を与えること約10日間、私の心配をよそにドラゴンはなんとか一命を取り留めたようだった。
「なんとか落ち着いたようだな・・・だが、あのドラゴンを塔の外へ出すことは許さぬぞ」
「ええ・・・わかっています」
いまだドラゴンを信用し切れていない父の一言に、私は内心傷ついていた。
父のもとを離れ、ドラゴンの幽閉されている塔へと向かう。
厚い鉄製の扉を開けて塔の中を覗くと、床に蹲っていたドラゴンがゆっくりと顔を上げた。
「・・・なぜ、お前は我を助けたのだ・・・?」
人間に命を救われたのが腑に落ちないのか、ドラゴンは不思議そうな顔でそう私に尋ねていた。
「だって・・・あなたは何度も私を助けてくれましたでしょう?その恩返しですわ」
「フン・・・人間に恩を返される覚えなどないわ・・・」
そう言いながら、ドラゴンが私と視線を合わせるのを避けて俯いてしまう。
一体、何と声をかければいいのだろう・・・
もしかしたら、ドラゴンは残り少ない命に刺激を欲して私を助けたのだろうか?
だとしたら、命が助かった今私にはもうなんの興味も持ってくれてはいないのだろうか・・・?
ドラゴンとの間に顔を見せた亀裂を押し留めるように、私はおずおずと聞いてみた。
「度々、あなたに会いにきてもよろしいですか・・・?」
悲しい答えが返ってきそうで、胸が締めつけられるような不安に襲われてしまう。
「・・・・・・好きにするがいい・・・」
ボソリと、ドラゴンの口から声が漏れ聞こえてきた。
了承は得たものの、決して望んではいないというようなドラゴンの口ぶりに落胆し、肩を落としたまま鉄扉を開ける。
だが視線を落としたまま扉を閉めようとしたその刹那、再びドラゴンの声が聞こえてきた。
「いつでも待っておるぞ・・・シーラ」
不意に名前を呼ばれ、ハッと顔を上げる。
ドラゴンは相変わらず顔を背けたまま床に蹲っていたが、黒い鱗に覆われた尻尾が照れ臭さを隠すように小さく揺れていた。
「・・・はい!」
うきうきした顔で東の塔から出てくる娘を、ワシは御者と共に窓から見下ろしていた。
「ワシにも信じられぬことだが・・・あのドラゴンはシーラにとって大切な友になったのであろうな」
「は・・・あのドラゴンがですか?」
まさかという口ぶりで問い返す御者に向かって、庭園を小走りに駆けて行く娘を目で示す。
「シーラのあの嬉しそうな顔を見てみろ。ワシの前ですら、あんな笑顔を見せたことは1度もなかったぞ」
その言葉に、御者がニヤニヤと笑っていた。
「・・・なんだ?」
「なるほど・・・姫様を取られたようで、陛下はあのドラゴンに嫉妬してらっしゃるのですね?」
思わぬ図星を突かれてしまい、ワシは御者の顔をキッと睨み付けていた。
「何を馬鹿なことを・・・」
だが動揺を悟られぬように御者に背を向けた時、ちょうどよいごまかしの言葉が脳裏に閃く。
「行くぞ、そろそろ晩餐の時間だ」
「はい、陛下」
「フン・・・この100年の間に、我も随分とおとなしくなったものだな・・・」
我の呪いを解き、必死で命を救ってくれたシーラ・・・
いまや我にとっても、彼女はなくてはならない存在に変わりつつあった。
きっと明日から、彼女は毎日ここに押しかけてくることだろう。
囚われの身といえどもそれを考えれば、案外ここも悪くはなかった。
「フ・・・フフフ・・・」
冷たい塔の床の上で体を丸めると、天窓から差し込む夕日に照らされながら我は100年振りに味わう平和な一時に身をまかせていた。
完
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感想
- 良かったじゃないですか&br() -- nakachik (2007-08-16 13:24:06)
- とても感動しました &br()シーラはツンデレ?みたいなお姫様だけど &br()ドラゴンを助けたい思いは人1倍あってとてもすごいと思いました。 &br() -- バンギラス (2012-10-31 20:42:18)
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2012-10-31T20:42:18+09:00
1351683738
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お絵かき/お絵かき掲示板ログ/19
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/355.html
#ref(1348119633.jpg)
- お久しぶりです。 -- NakachikUP (2012-09-20 14:41:17)
#comment
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2012-09-20T14:41:17+09:00
1348119677
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15年の渇き
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/176.html
「ああ・・・いい加減我も新たな相手を探さねばならぬな・・・」
小高い山の中腹にある洞窟の中で、我は誰にともなく独りごちた。
我の夫が亡くなってからすでに15年。
こんな人里に近い山へ他のドラゴン達がそうそうやってくるはずもなく、我は毎日新たな伴侶を探さなければという焦燥と戦いながらこの洞窟を離れられずにいた。
長きに渡る堕落した生活でぷっくりと膨らんだ白い毛に覆われた腹を擦りながら、洞窟の外へと目を向けてみる。
外は今日も雲1つない快晴の天気のようだったが、体と同じく桃色の体毛に包まれた翼を力一杯羽ばたくほどの元気はどこを絞っても出てきそうになかった。
偶然にも雄のドラゴンがこの洞窟を訪れるその時まで、我はこの狭き山での生活を続けることになるかも知れぬ。
だが食欲は山に住む獣達でどうにか満たすことはできるものの、15年もの間蔑ろにされてきた雌としての本能は到底抑えきれるものではない。
午後の柔らかな日差しにくすぐられて体の内からある種の疼きが湧き上がってくると、我は近くに誰もいないことを確認してゴロリと仰向けに転がった。
「今日もいい天気だなぁ」
山の周囲に張り巡らされた登山道を登りながら、俺は胸一杯に澄んだ山の空気を吸い込んだ。
山といっても、その標高はたかだか400メートルくらいしかない。
町から近いこともあって、俺はよく散歩代わりにこの山に登って自分の住む町を見下ろすのだ。
「でも流石に毎日同じコースばかりだと飽きちまうなぁ・・・たまには中に入ってみようかな」
みれば、町が見える崖とは反対側に森の切れ間が見え隠れしている。
そんなに深い森ではないし、獣道くらいの茂みの裂け目さえあればそれなりに山の奥まで踏み込んでいくことはそう難しくないだろう。
俺はクルリと向きを変えると、生い茂る木々の隙間にできた細い通りを掻き分けるようにして登山道から森の中へと入ってみた。
ガサ・・・ガサガサッ・・・
さして深い森ではないとはいえ、厚い枝葉に覆われた木のトンネルの中は予想以上に薄暗かった。
まあ、それもたまにはいいだろう。
何層にも重なった葉と葉の隙間を潜りぬけて、明るい日差しが木漏れ日となって降り注いでいる。
登山道と森の中を隔てるように生い茂っていた茂みを抜けてみると、それほど障害物が多いわけでもなさそうだった。
「へぇ・・・初めて入ったけど、森の中ってこうなってるのかぁ・・・」
慣れ親しんだハイキングの最中に見つけたもう1つの楽しみ方に、俺は胸を躍らせてどんどんと森の奥の方まで歩を進めていった。
しばらく緩やかな傾斜のついた森の中を登っていくと、やがて前方に大きな岩の壁のようなものが見えてきた。
いや、壁というよりも山肌の一部が削れてできた断崖のようだ。
その壁の中に、ぽっかりと大きな洞窟が1つ暗い口を開けているのが見える。
「はは・・・洞窟なんてのもあるのか。通い慣れた山だと思ってたけど、まだまだ知らないことがあるんだな」
急に好奇心が湧き上がり、初めて見るその天然の洞窟へと近づいてみる。
だがある程度近くまできた所で、俺は洞窟の中から何やら声のようなものが聞こえてくるのに気がついた。
「う・・・く・・・はぁ・・・ん・・・」
「何だろう・・・?」
洞窟の縁から顔を出し、ほとんど視界の効かない洞窟の中を覗いてみる。
そしてそこで起こっていた事態に、俺は思わず自分の目を疑った。
ペチャ・・・ピチャ・・・
「く・・・ふぅ・・・うっ・・・」
薄暗い洞窟の奥深く・・・
そこでは、象ほどの大きさもある巨大な桃色のドラゴンが仰向けに地面に上に寝そべっていて、長い首を伸ばして己の股間をペロペロと舐め回していた。
真っ白な毛に覆われた腹の下の方にぱっくりと赤い割れ目が走っていて、そこからピンク色がかった淫靡な愛液がピチャピチャと滴っている。
長い舌がその割れ目を掻き分けるようにして大きな膣の中へと埋もれる度に、ドラゴンの口から荒い息と喘ぎが漏れ聞こえてきた。
「うわぁ・・・」
ドラゴンの自慰行為を目撃した人間など、多分どこにもいないことだろう。
その究極的とも言える珍しい光景に遭遇し、俺はドラゴンに気付かれぬようにそっと洞窟の中へと忍び込むと入り口の近くにあったゴツゴツした岩の陰に身を潜めてドラゴンの様子を窺った。
膣を舐め回すのに飽きたのか、今度は鋭く長い爪の伸びた右手が愛液を溢れさせる秘裂へと近づいていく。
クチュッ・・・ヌチュ・・・
「うぬっ・・・は・・・ぅ・・・」
グチュグチュという水音を伴って白と桃色に塗り分けられたドラゴンの巨大な手の先が、敏感な割れ目の中へと滑り込んでいく。
そのあまりに倒錯的な光景に、俺は自分のペニスがムクムクと膨らんできたのを感じていた。
グリグリと捻るようにドラゴンの手が回され、膣壁にびっしりと並んだ肉襞が激しい愛撫に晒されていく。
次から次へと愛液がまるで洪水のように流れ出し、絶え間なく感じる快感にドラゴンの呼吸が一層荒くなった。
「ふぬっ・・・ふぁ・・・あっ・・・」
「す、すごい・・・」
時折ドラゴンの巨体が突き上げる快感にビクンと跳ね上がり、その度にグプッグチュッとピンク色の雫が垂れる。
白毛に覆われていたドラゴンの手の平は愛液に染まり、桃色の体色とほとんど区別がつかなくなっていた。
しかしそれでも絶頂には達することができなかったのか、ドラゴンの手がピタリと止まる。
そしてズリュッという音とともに膣から手を引き抜くと、いよいよ下腹部から伸びた長い尻尾が鎌首をもたげた。
そっと焦らすように尻尾の先端が膣の周りに咲いた真っ赤な花びらをくすぐり、それからゆっくりと深い肉洞へと挿入されていく。
「うあっ・・・あっ・・・はぁっ・・・」
まるでそこにはいない雄のドラゴンに実際に責められているかのように、ドラゴンが思い切り背後に仰け反って強烈な快感に打ち震えていた。
グリュッグリュッと尻尾が右へ左へ激しく捻り込まれ、様子を見ている俺までが快感を想像して昂ぶってしまう。
ゴクリと唾を飲み込みながらドラゴンの痴態を眺めていると、突如ズンッという激しい音とともに尻尾が中ほどまで膣の中へと突き入れられた。
「うおああああああっ!」
そして突然何かが破裂したようなブシャッという音が辺りに響き渡り、深々と性器の奥深くまで突き入れられた尻尾の下から大量の愛液がドクドクと溢れ出す。
どうやらドラゴンは激しい快楽の果てに、ついに絶頂を迎えてしまったようだった。
「はぁ・・・はぁ・・・」
荒い息をつきながら、ドラゴンは仰向けにひっくり返ったまましばらくピクピクと短い痙攣を繰り返していた。
そろそろ、俺もここを離れた方がいいだろう。万が一ドラゴンに見つかったら大変なことになる。
俺はドラゴンがこちらを見ていないのを確認して、そろそろと洞窟の入り口へと下がっていった。
コツン・・・カラカラ・・・
だが片足を後ろへと下げた瞬間、思わず足元に落ちていた小石を蹴飛ばしてしまう。
しんと静まり返った洞窟の中に、転がった小石が発したカラカラという乾いた音が響き渡った。
「むっ!?誰だ!」
その音に気付き、ドラゴンがバッと顔を上げる。
ま、まずいっ!
ドラゴンに見つかってはならぬと、俺は先程まで隠れていた岩の陰へさっと引っ込むと息を殺してドラゴンの様子を窺った。
ズシッ・・・ズシッ・・・
ド、ドラゴンがこっちに近づいてくる・・・!
だが今更どこにも逃げることなどできるはずもなく、俺はドラゴンに見つからないことを切に願いながら必死で身を屈めていた。
ズシッ・・・ズシッ・・・・・・・・・・・・
地響きのようなドラゴンの足音が、俺のそばで不意に止まる。
「・・・・・・・・・?」
俺はその沈黙に耐え切れず、震えながら恐る恐る顔を上げてみた。
その途端、視界の中に巨大なドラゴンの顔が飛び込んでくる。
「あっ・・・う・・・うわあああああっ!」
予想以上に近くにいたドラゴンに驚いて、俺はその場にペタンと尻餅をついてしまった。
「ほう・・・人間がいるとは珍しい・・・我の住処で何をしておったのだ・・・?」
あくまで静かに、ドラゴンがそう尋ねてくる。
「ああ・・・く、来るな・・・」
何とかドラゴンから離れようと地面を這いつくばるようにして逃げ出したものの、俺はいきなりガバッと飛びかかってきたドラゴンにその巨体でうつ伏せに固い地面の上へと押しつけられた。
「ひっ・・・ひぃ・・・・・・」
「何をしておったのかと聞いておるのだ」
生暖かい息とともに、首筋にドラゴンの牙が近づけられた気配がある。
「な、何もしてないよ!お、俺はただたまたま通りかかっただけで・・・」
「ククク・・・そうか・・・ではこう聞こう。何を見ていたのだ?」
「うう・・・お、俺は何も・・・ひっ・・・」
否定しようとした瞬間、俺は首の後ろにたっぷりと唾液を纏った舌を這わせられた。
「見ていたのだな・・・?」
俺が覗いていたのをすでに確信しているように、ドラゴンが低く呟く。
「あ・・・ぅ・・・」
もうこれ以上言い逃れはできないと悟り、俺は目に涙を浮かべてコクコクと頷いていた。
「ククク・・・そうか・・・では、貴様を生きてここから帰すわけにはいかなくなったな」
「お、お願い・・・た、助けて・・・」
このままでは殺されてしまう。
「そんなに助かりたいというのなら、自力でなんとかするのだな」
ドラゴンにそう言われて、俺は何とかドラゴンの体の下から抜け出そうともがいてみた。
だが、俺にとっては見上げるほどに巨大な体なのだ。
背後から組敷かれた状態ではどう足掻いたところで逃げ出すことなどできるはずもなく、俺は1分程無駄な抵抗を試みた後に諦めてぐったりと体の力を抜いた。
「あう・・・うぅ・・・」
「クククク・・・万策尽き果てたようだな」
勝ち誇ったように、ドラゴンがその顔に笑みを浮かべる。
「た、頼む・・・あんたがしてたことは誰にも言わないから・・・だから・・・」
「だめだ。運が悪かったと思って諦めるのだな」
「そんな・・・い、嫌だ・・・うわあああ・・・」
今にも背後から頭を噛み砕かれそうで、俺は恐怖に駆られて必死で身を捩った。
だがそんな抵抗を押えつけるかのように、ドラゴンの手に頭をガッシリと掴まれてしまう。
そしてそのまま後ろを向けるように首を捻られると、ドラゴンが静かに囁いた。
「ククク・・・こちらを向くがいい・・・」
強制的に回された頭に逆らわぬように恐る恐る体を回すと、今度は仰向けにドラゴンの下敷きにされてしまう。
ぷっくりと太ったドラゴンの腹は予想以上に柔らかく、俺の体をしっかりと包み込んで動きを封じるのに十分過ぎるほどの弾力が全身に擦りつけられた。
恐ろしいドラゴンの顔に正面から見下ろされ、死の恐怖が少しずつ膨れ上がっていく。
抵抗も命乞いも無駄だと思い知らされ、俺はただただ恐怖に引き攣った顔でドラゴンの金色の瞳を見つめていた。
「う・・・ぅ・・・」
「クククク・・・なかなかいい顔をするではないか・・・」
獲物が狼狽する様を楽しんでいるのか、ドラゴンが愉悦に満ちた表情で震える俺の顔を眺め回している。
そしておもむろに長く生え伸びた爪を目の前に突きつけると、俺の着ていた服を引き裂き始めた。
ビリビリッ・・・ビリ・・・ビリッ・・・
「あぅ・・・や、やめ・・・」
やはり、俺はこのまま食い殺されるのだろう。
食事の前の"皮むき"に怯える俺の様子を楽しげに見つめているドラゴンからは、情けの欠片すら読み取ることができなかった。
だがやがて俺の服を全て剥ぎ取ると、ドラゴンが禁断の自慰行為を目撃して興奮したまま収まりきっていなかった俺のペニスへと目を止める。
「これはこれは・・・決して見てはならぬものを見て随分と興奮してしまったようだな・・・?」
どこか自虐的に、ドラゴンが無気味な笑いを浮かべながらそう呟く。
「ほ、本当に・・・覗くつもりはなかったんだ・・・うぅ・・・」
所詮は薄布とはいえ多少なりとも身を守っていた服を全て奪われてしまい、俺はいよいよ殺されるという現実を受け止め切れずにきつく目を瞑ったままガタガタと震えていた。
「覗くつもりがなかったのなら、なぜ貴様は我の洞窟の中にいたのだ?じっと見入っていたのであろうが!?」
「そ、それは・・・」
痛いところを突かれ、思わず返事に窮してしまう。
確かに偶然この辺りに通りかかったのは事実だったが、ドラゴンの淫猥な自慰行為に見入ってしまって洞窟の中にまで忍び込んだのもまた事実だった。
何も答えられぬまま流れていく沈黙が、徐々に俺の胸を締めつけていく。
「フン、答えられぬか。まあいい・・・だがそんなに興奮したというのなら、貴様にも味わわせてやろうか?」
「な、何を・・・」
「ククク・・・わからぬとは言わせぬぞ。ここへ・・・入れてみたいのだろう・・・?」
ドラゴンはそう言いながら腰を浮かせると、すっかり愛液に塗れてしまった割れ目を俺の目に見えるように片手でグッと開いて見せた。
「そら・・・どうだ?この中で貴様の肉棒が成す術もなく嬲られる様を想像してみるがいい」
グチュグチュといやらしい音を立てながら、ドラゴンの膣の中で分厚い肉襞がヒクヒクと戦慄いている。
その獲物を待ち焦がれるような妖しい蠕動を目の当たりにして、俺は恐怖に萎えかけていたペニスを再びそそり立たせてしまった。
「あ・・・はあ・・・や、やめてくれ・・・」
「やめてくれだと・・・?クククク・・・そういう割には、ここは随分と張り詰めておるぞ?」
薄っすらと桃色に染まったドラゴンの右手が俺の怒張へと近づいたかと思うと、俺は突然そのフサフサの手でペニスを握り締められた。
ギュッ
「うああっ・・・!」
肌触りのよい羽毛のようなドラゴンの体毛がペニスを撫で上がり、裏スジに、カリ首に、そして亀頭にまで、切なくも甘い快感を擦り込んでくる。
「どうする・・・?どうしても嫌だというのなら・・・それも一向に構わぬぞ・・・」
俺の顔を覗き込みながら、ドラゴンがペロリと舌なめずりをするのが見えた。いや、見せつけられたのだ。
もし断れば、俺はその場でドラゴンの昼食になってしまうことだろう。
「あ・・・ああ・・・わ、わかった・・・」
サワサワ・・・
「はぁっ・・・う・・・」
その途端、暖かいドラゴンの手が俺のペニスをスリスリと愛撫し始めた。
何度も何度もフサフサの手の平で揉みしだかれ、太い指の間でペニスを転がされてしまう。
「くぁ・・・あ・・・ぐ・・・」
「ククク・・・この程度で悶えているようでは、我の中など到底耐え切れぬぞ」
なおも執拗に固く屹立したペニスを弄ばれているうちに、早くも熱い滾りが股間に向かって競り上がってきてしまう。
「う・・・く・・・うは・・・ぁ・・・」
「なんだ、もう限界か・・・?ならば、まずは貴様のモノを味見してくれるわ」
ドラゴンはそう言うと、俺の両腕を押さえつけたまま思い切り身を引いた。
そして限界ギリギリまで追い詰められてしまったペニスを、その巨大な口でパクリと咥えられてしまう。
シュル・・・シュルシュル・・・ジュルッ!
「はぅああっ!あっ・・・か・・・うああああ!」
垂直に隆起したペニスにねっとりと唾液を纏った舌を巻きつけられたと思った次の瞬間、俺はまるで大蛇が獲物を締めつけるかのようにペニスを熱い肉塊で絞り上げられた。
ブシュッビュッビュビュ~~・・・
一瞬にして流し込まれた凶悪な快感に、我慢する間もなく精が迸ってしまう。
その上とめどなく流れ出す精を吸い上げるかのような激しい吸引を味わわされ、俺は抵抗を封じられたまま未知の快楽にビクンビクンとのた打ち回っていた。
「は・・・ぁ・・・ぅ・・・」
ようやくペニスから噴き出し続けていた精の勢いが衰え、俺は飛びかけていた意識を何とか強く引き寄せた。
「まだ意識はあるようだな・・・もっとも、そうでなくては面白くないがな・・・」
先端から漏れ出した精と唾液で滅茶苦茶にされたペニスが、ドラゴンの口から解放される。
「は・・・はぁ・・・はぁ・・・」
次は何をされるのかと怯えた目でドラゴンを見つめ返すと、まるでその視線を待っていたかのようにドラゴンが再び身を乗り出してくる。
「ククク・・・貴様のはなかなか美味かったぞ・・・」
俺の顎を指先で弄ぶようになぞり上げながら、ドラゴンがさぞ満足そうに呟いた。
だが、ドラゴンの苛烈な責めはこれで終わりではないのだ。
ドラゴンにとって、今のはほんのお遊びにしか過ぎないのだろう。
グチュッ・・・ヌチュッ・・・
次はこちらの番だとばかりに、ドラゴンの膣が激しい水音を鳴らし始める。
「う・・・うあ・・・」
「クク・・・いいぞ、その恐怖と絶望に歪んだ顔・・・我までが思わず興奮してしまうではないか」
トロッ・・・
その時、パクパクと口を開けるドラゴンの膣から俺のペニスの上へ熱い愛液が滴り落ちた。
「あ、熱っ・・・な・・・あっ・・・」
熱湯をかけられたかのような鋭い熱さを感じた直後、流れ落ちた粘液の跡がジンジンと快楽に疼いていく。
予想だにしていなかった愛液の蝋燭責めに、俺はドラゴンにガッチリと押さえつけられたまま激しく悶え狂った。
「どうだ、我が蜜の味は?最高の媚薬であろう?」
「こ、こんなの・・・聞いてない・・・ぞ・・・ひあっ!」
まるで俺の反論を圧するかのように新たな雫が垂れ落ち、ペニスを容赦なく快楽の炎で焼いていく。
「ま、待ってくれ・・・そ、そんなところに入れられたら・・・あうぅ・・・」
だが表面上はどうあれ、俺はその凄まじい快感の坩堝にペニスが飲み込まれることを期待してしまっていた。
触れるだけで快楽を焼きつけられる愛液の溜まった蜜壷・・・
ペニスがそこに咥え込まれて肉襞の愛撫に翻弄される様を想像するだけで、張り裂けんばかりの興奮が背筋を駆け上っていく。
「クククク・・・観念するがいい・・・もうどう足掻いても、我の責めから逃れる術はないのだからな・・・」
その言葉が終わると同時に、俺のペニスへ向けて真っ赤な花びらを広げた人食い花が近づいてきた。
「う・・・うう・・・うああああ・・・」
大きく口を開けた膣がゆっくりと焦らすようにペニスに覆い被さり、軽い摩擦を伴って熱い肉洞の中へと獲物を引き入れていく。
チュプ・・・ニュブ・・・ニュブ・・・ズブ・・・
「は・・・ああっ!や・・・う、うわああああっ!」
ドロドロとペニスに纏わりついた愛液から凄まじい快感が流し込まれ、それが決して消えぬ疼きとなって幾重にも重ねられる。
「クク・・・数十年振りの獲物だ・・・まずは歓迎してやろう」
グジュグジュグジュルッ
肉厚の肉襞がたっぷりと熱い愛液を纏ったままペニスを押し包んだかと思った次の瞬間、俺は一気に翻った肉襞にペニスを根元から先端に向けて力一杯しごき上げられた。
「あぐあああああああああああああああっ!!」
ブシュッ!
電流が走ったような衝撃に、思わずビクンと体が跳ねる。
歓迎という名のとどめの一撃を食らい、俺は悲痛な叫び声を上げながら思い切り仰け反って精を噴き出していた。
ショリ・・・グチュ・・・ズチュ・・・
「あっ・・・はぐ・・・うああっ・・・」
「クククク・・・これが味わいたかったのだろう?貴様の望み通り、たっぷりとしゃぶり尽くしてくれる」
首を振って快楽に悶え続ける俺を愉快そうに眺めながら、ドラゴンは少しだけ前屈みになると俺の胸にググッと体重を乗せ始めた。
そしてドラゴンの膣に飲み込まれているペニス以外の下半身が拘束から解き放たれ、足が自由になる。
俺が暴れ狂う様を楽しもうとでもいうのだろうか?
だがなおも激しく揉み立てられ吸い上げられるペニスから送られてくる快感に思考が邪魔され、俺はドラゴンの意図が読めぬまま自由になった足をばたつかせるとその柔らかな腹を何度も蹴り上げた。
「クク・・・その程度の抵抗ではとても逃れることなどできぬぞ」
シュルッ・・・
「はあっ・・・!」
突然、俺は尻の穴をフサフサの毛先で掬い上げられた。
死角で持ち上がったドラゴンの尻尾が、俺の2番目に敏感なところを嬲るように舐め回している。
「な、何をするんだ・・・くっ・・・う・・・」
断続的に感じるこそばゆさに身を捩ってみたものの、股間の間へと差し込まれたドラゴンの尻尾を足で払うことはどうやってもできなかった。
「ククク・・・これから何をされるのかは、我を覗いていた貴様にはわかるであろう・・・?」
「え・・・?」
その言葉に、俺は自慰に耽っていたドラゴンの姿を思い出した。
ゴシュッゴシュッという音とともに膣に突き入れられた尻尾がグリグリと抉るように捻られ、その度にドラゴンが喘ぎ声を漏らしながら快感に身悶えている。
そして最後には・・・
「あ・・・ああ・・・た、頼む・・・それだけは・・・」
とどめに尻尾が深々とドラゴンの膣に突き刺さった光景が脳裏に浮かんだ途端、俺は泣きながらドラゴンに懇願していた。
「クク・・・聞こえんな・・・我の尾を味わって貴様がどんな悲鳴を上げるのか、実に興味があるぞ・・・」
「う、うわああああああっ!」
初めから無駄だとわかってはいるものの、俺はこれから味わわされる責めの末路を思い知らされて一層激しく手足を暴れされた。
シュリ・・・シュリ・・・
「くっ・・・はぁっ・・・」
だがそんな抵抗などまるで何事もなかったかのように意に介さず、再び肛門のシワを擦り上げられてしまう。
「無駄な足掻きだ。貴様はじっくりと時間をかけて・・・絶望の中で果てさせてくれるわ・・・」
「や、やめてくれ・・・お願い・・・助けてぇ・・・」
ツプッ・・・
「ひっ・・・」
尻尾の先端が軽く肛門に突き入れられた感触に、俺はビクンと身を震わせた。
2箇所に同時に与えられる快感が、破滅的な期待と恐怖がない交ぜになった表情を俺の顔に浮かび上がらせていく。
そんな情けないこと極まる俺の顔をニヤニヤと眺め回しながら、ドラゴンが不気味な笑みを浮かべていた。
ズブ・・・ズブ・・ズブ・・・
ゆっくり、ゆっくりと、尻尾の先が俺の尻の穴に侵入を始めた。
入れられた直後のような激しい刺激はないものの、粘膜を毛皮で擦られるジワジワとした快感は立て続けに味わわされてしまう。
ジュプ、クチュッ
「あぅ・・・」
すっかり動きを止めていたせいで忘れかけていた肉襞にペニスを起こすように揉み上げられ俺は下半身に力を入れたまま背筋だけを仰け反らせた。
俺の興奮を覚まさないようにだけ与えられる最低限の責めに、ドラゴンが明らかに手加減しているのがわかる。
だがそれは決して俺に対する情けなどではなく、単に嵐の前の静けさといったところなのだろう。
やがて尻尾の先端が肛門を押し広げて完全に俺の中へと消えると、ようやくそのジリジリした侵入が中断された。
とても恐ろしかった。
2つの性感帯をドラゴンの手に握られ、ただただとどめを刺されるのを待つだけの短い沈黙。
「う・・・うぅ・・・」
嗜虐的な笑みを浮かべながらドラゴンが俺の顔を覗き込んでいるというのに、思わず恐怖とわずかな期待に屈服して新たな涙を零れさせてしまう。
俺の精神を削るような脅し文句の1つも投げかけられず、静かな脅迫が胸にざわざわと波紋を広げていった。
グリッ
「ぐ・・・うぐ・・・」
突然軽く捻られた尻尾から流し込まれた刺激に、俺は歯を食い縛って悲鳴を押し殺した。
望み通りの声が聞こえなかったのを不満に思ったのか、ドラゴンがさらに反対側へ尻尾を捻る。
グリュリュッ
「ふ・・・ぅ・・・」
「どうした・・・やせ我慢は体に悪いぞ?ククク・・・」
「ど、どうせ助からないんなら・・・あんたの思い通りになんかなってやるもん・・・あっ・・・」
その瞬間、やわやわと動く肉襞に弄ばれていたペニスが狭まった膣壁にギュッと固定された。
「フン・・・我が尾の責めには辛うじて耐えられても、こちらはどうかな・・・?」
コリッ・・・
「ひあっ!?」
てっきりペニスを責められるのかと思って油断していた俺の乳首が、2本の鋭い爪に摘み上げられた。
予想外の場所に走ったこそばゆさに、思わずペニスにグッと力を込めてしまう。
グジュッゴシュッズリュ・・・
そしてペニスが固く張り詰めた瞬間、膣全体がグニュグニュと形を変えて捕えられた獲物を激しくしごき上げた。
ビュビュ~~~ッ
「ぐ・・・・・・あ、ああ~~~~!」
またしても、俺は我慢するなどという意志が芽生える間もなく精を噴き出させられた。
膣の中に放たれた白濁液を飲み干すように、チュッチュッと吸い付くような蠕動が開始される。
再び成す術もなく精を搾り取られ、俺は屈辱の涙を流しながら力なく喘いでいた。
「うう・・・も、もう罰は十分だろ・・・?頼むから・・・せめて、命だけは助けてくれ・・・」
「クククク・・・そうだな・・・もしこの最後の責めを受けても命があったのなら、考えてやってもよいぞ」
「ほ、ほんとに・・・?」
だが俺の顔に疑念の色が浮かぶと、ドラゴンはスッと眼を細めて先を続けた。
「ククク・・・今の貴様に、我の言葉の真偽を探っている余裕があるのか?」
「わ、わかった・・・もう疑わないよ・・・」
肛門に突き入れられたドラゴンの尻尾が少し固く緊張した感触に、俺はゴクリと唾を飲むと目を閉じたまま小さな希望を握り締めて震えていた。
シュル・・・シュルル・・・
ゆっくりと肛門から尻尾が引き抜かれていくゾクゾクするような排泄感に、俺は拳を固く握り締めた。
まだ解放してくれるわけではないだろう。これは、俺を全力で貫くための準備に過ぎないのだ。
「クク・・・悲鳴を押し殺していては寿命が縮むぞ。最期だと思って、精々泣き叫んでみるがいい・・・」
グニュグニュ・・・
数度にわたって大量の精を奪い取られ、すでにフニャフニャに萎えてしまったペニスに再び興奮が注ぎ込まれていく。
だがこれに耐えることができれば、俺は殺されずに済むのかもしれないのだ。
固く聳え立ったペニスの根元がギュッと締め付けられ、なおも熱い媚薬の海に浸された先端部分がチロチロと肉襞に舐め回される。
「うあ・・・くっ・・・」
「覚悟はできておろうな?」
頷いた瞬間にとどめを刺されそうで、俺は早くこの地獄から抜け出したい一心でグッと身を固めていた。
「では・・・耐えてみるがいい」
ズン!グチュッゴシャッヌチャァッ!
「っ・・・・・・ぁ・・・・・・・・・」
ドラゴンの言葉が終わるか終わらないかの内に、先端近くまで抜かれていたドラゴンの尻尾が激しい衝撃とともに俺の尻目掛けて勢いよく突き入れられた。
それと同時に根元を咥え込まれたままペニスが互い違いに擦り合わされる肉襞の乱舞に滅茶苦茶に磨り潰され、受け止め切れなかった快感の大波が俺の喉から声を奪っていく。
気持ちよすぎるなどという次元を遥かに通り越して、もはや何も感じていないような気さえしてくる。
だが俺の顔には明らかに恍惚と苦悶の表情が表れていたらしく、ドラゴンもまた無上の征服感と暴れ狂うペニスからもたらされる快感に酔いしれて2度目の絶頂を迎えようとしていた。
ピュ・・・ピュ・・・
枯れかけたペニスの先から最後の精の雫が放たれ、俺の雄は完全なる敗北を受け入れた。
「おおお・・・なんという心地よさか・・・」
ブシャッという鈍い分泌音ととともにペニスを大量の愛液が包み込み、その熱さと快感の疼きが全身に向けて飛び火する。
そして腹下で痙攣する俺を無視して、ドラゴンは眼を閉じたまま洞窟の天井を見上げて15年振りに味わう交尾の喜びに打ち震えていた。
「う・・・ふ・・・ぅ・・・」
あと少し・・・あと少しで・・・たす・・・かるんだ・・・
でも・・・だ、だめだ・・・だんだん意識が・・・薄れて・・・くそ・・・ぉ・・・・・・
俺はしばらくの間常世と現世の境をさ迷っていたような気がしたが、やがて凶悪な快楽に耐え切れずにガクッと気を失った。
ペロッ、ペロッ・・・
「うう・・・・・・?」
唾液も乾ききった舌で頬を何度も擦り上げられる感触に、俺はゆっくりと目を開けてみた。
すっかり殺気を失って穏やかな表情を浮かべたドラゴンの顔が、俺の視界を淡い桃色で埋め尽くしている。
「生きておったか・・・?」
「さあ・・・途中で1回くらいは死んだかも」
「ククク・・・そうか。では、もう殺す必要はないな」
精一杯の介抱だったのか、乾燥してザリザリになった舌を引っ込めながらドラゴンが笑う。
「じゃあ・・・助けてくれるのか?」
「いいだろう。そこが、貴様の今日からの寝床だ」
そう言われて辺りを見回すと、俺は固い洞窟の地面の上ではなく草花を押し固めた即席の柔らかい寝床の上に寝かせられていた。
「ね、寝床?」
「命は助けてやると言ったが、人間の町へ帰してやるわけにはいかぬからな」
驚きの表情でドラゴンを見つめ返した俺から視線を外し、ドラゴンが小さく呟く。
「勘違いするな。貴様は我の新しい夫が見つかるまでの・・・ただの退屈凌ぎだ」
「お、俺にずっとここで暮らせっていうのか?」
「なんだ、命が助かったというのにまだ何か文句があるのか?んん!?」
反論しようとした俺を押さえつけるように、ドラゴンが挑むような目つきで俺に詰め寄ってくる。
「あ、い、いや・・・ただその・・・俺はいつ頃までここにいればいいのかなって・・・」
「夫が見つかるまではずっとだ。まあ・・・夫探しに疲れた時は、正式に貴様を我の夫にしてやってもよいがな」
ドラゴンはそれだけ言うと、隣にあった大きな自分の寝床へと戻ってゆったりと蹲った。
初めてここにきたときには寝床など見当たらなかったから、きっと俺が気絶している間にせっせと作っていたのだろう。
その様子を想像し、思わず顔がにやけてしまう。
「何をニヤついておるのだ。さっさとこちらへこぬか」
そう言いながら、ドラゴンが仰向けになって体を広げる。
「お、おい・・・まさかまた・・・」
「これから我は貴様の分の獲物も狩ってこなくてはならぬのだ。だから、少しは楽しませてくれてもよかろう?」
仕方ない・・・どうせこのドラゴンには逆らっても無駄だろう。
俺は疲れ切った体を何とか起こすと、ヨロヨロとドラゴンの方へと近づいていった。
「あっ・・・」
だが途中で足の力が抜け、仰向けに寝そべったドラゴンの上へボフッと倒れ込んでしまう。
その衝撃に、柔らかな腹が俺の体重を受け止めて大きく波打った。
「なんだ、我へのささやかな抵抗のつもりか?クク・・・懲りぬ奴め」
「ち、力が入らなくて・・・だから・・・もう少し、優しくしてくれよ・・・」
「もちろんだ・・・先は長いのだから、丁寧に扱わなくてはな・・・」
ドラゴンが俺の腰を両手で掴み、萎えたままのペニスを口を開けた蜜壷へゆっくりと近づけていく。
クチュッ・・・
「はあぁ・・・」
とても気持ちいい・・・家に帰ることはできないけれど、これはこれで案外いい生活なのかもしれないな・・・
フカフカのドラゴンのベッドに胸を擦り付けながら、俺はしばらく流れに身をまかせてみようと思って体の力を抜いていた。
完
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感想
- 続きキボンヌ -- わをんくん (2012-01-10 23:12:36)
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2012-01-10T23:12:36+09:00
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ヴォリー
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/341.html
「ンモオオォォォオオ!」
さんさんと陽光降り注ぐ穏やかな昼下がりの牧草地で突如として上がった牛の悲鳴。
泥棒か、狼か。考えられる原因はそんなところだが、何せこんな真っ昼間である。
人にしろ獣にしろ、白昼堂々と牛を掻っ攫うような真似はしないだろう。
そういう輩は夜を待つものだ。
つまりそれは、招かれざる客がそのどちらでもないことを示唆しているに違いなかった。
芝生に身を放り投げていた農夫は牛の悲鳴にようやく重い腰を上げて、喧騒の中心に視線を投げた。
そして、仰天した。
「ド、ドラゴン…!誰か!誰か助けてくれ!」
ドラゴン。…にしては随分と小さいが、立派な翼と頑丈な四肢はまさしくドラゴンそのもの。
それが手塩にかけて育てた牛の尻にかじりついているともなれば誰だって驚く。
農夫は竜がちらつかせる鋭利な鉤爪にびくびくしながらも、
大切な家畜を放り出して逃げるわけにもいかず、小さな竜に棒切れ一本で殴りかかった。
すると、竜はぴょんと宙返りをしてあっけなく牛を開放した。
「はぁ…はあっ…待って下さい!ぶたないで!彼は野良じゃない!」
見知らぬ男が息も絶え絶えに丘の下で叫んでいる。
野良じゃない?まさか。
人に飼いならされたドラゴンが家畜を襲うなんて話は聞いたことがない。
しかし改めて竜の全身を眺めてみると、なかなかどうして世話が行き届いている様子がうかがえた。
全身がつやつやしているし、何より、背にハーネスを装着している。
どうやら嘘ではないようだ。そして、この男がドラゴンの飼い主であることも疑いなかった。
「これはどういうことだい、あんた!」
農夫が丘を駆け下りて男に詰め寄る。
すると、フードを肩に垂らした厚着の男は申し訳なさそうに口を開いた。
「英国逓信士、キャプテン・ジェームス。
この度は私のドラゴンが大変なご迷惑をおかけ致しましたことを謝罪致します。どうか、お許しを」
途端、農夫の怒気に満ちた表情がしぼんでいく。
英国逓信士、それは市民の生活を支える基盤の一つ。
馬では数週間を要するような伝令を彼らは半日で届けてしまう。
文書通達や緊急の重要連絡を届けてくれるのは他でもない彼らであり、
保安と情報網を担う国家の礎であることは誰もが認めるところであった。
「これはこれは、空軍のお方とは存じませんで。こちらこそ、無礼な振る舞いをお許し下さい」
農夫の言葉には明らかな皮肉が込められていたが、
ジェームスは決して表情に出さず、丁寧に謝罪してその場を後にした。
「ダメじゃないか!ヴォリー!
人の牛を食べちゃいけないって約束しただろう!
勝手に発着場からいなくなったりして…本当に心配したんだぞ」
港へと続くわき道にジェームスの怒号が響いた。
散々叱られてしょぼくれた竜がむすっとした調子で返事を返す。
「…テメレー、牛を分けてくれた」
テメレー。それはつい先日出合った、図抜けた知性を持つ希少種のドラゴンの名前。
あんなドラゴンは他に見たことがない。
ドラゴンの支配欲がもっとも強く働く食事の時間でさえ、
彼は見事にそれを以てして本能を押さえ込み、自分の牛をヴォリーに分け与えていた。
尻尾を引きずりながらとぼとぼと後ろを歩く竜の姿に、ジェームズは厳しい言葉を投げかけた自分を戒めた。
ヴォリーに悪気はなかった。それを痛感した。
同時に、あの農夫に希少種と同じ反応を期待していたヴォリーの無垢な発想が微笑ましかった。
「ヴォリー。テメレーは特別なんだよ。
人間にもドラゴンにも、ああいうのは滅多にいないんだ。分かるかい?」
ジェームスは竜の鼻先に自らの鼻先で触れながら、優しく言い聞かせた。
しかし、竜は落ち込んだまま深くうなだれて顔を上げようとしない。
これは叱りすぎてしまったに違いない。
もう怒ってないよ、と、ジェームスは竜に声をかけてやろうとした。ちょうどその時である。
ヴォリーが顔を上げて寂しそうに問いかけた。
「テメレー、特別?ぼくは?」
我ながら、全く配慮を欠いていた。
おまえは特別じゃない──そう受け取られても仕方がないような言い回しだった。
ヴォリーは外部からの精神的な影響を極めて受けにくい。
品種改良の過程で犠牲にされた知性に起因する特徴だ。
良く言えば、落ち込みにくい。しかし悪く言えば、鈍感で緩慢。
これは神経質な種が多い小型のドラゴンの中では特異といえる。
そのヴォリーが、珍しく落ち込んでいた。
ジェームズは元来、マナーや気遣いに関して疎いことを自覚していた。
今の発言だってそうだ。なぐさめるつもりが彼を傷つけてしまった。
もしヴォリーが他の小型種のように繊細だったとしたら、既に愛想を尽かされていたかもしれない。
最初は"お馬鹿な"ドラゴンと終生の契りを結ぶことに抵抗感を覚えたものだ。
だが今は違う。心の底からこう言える。
ヴォリーこそ自分にとって最適なパートナーであると。
多少のことは気にせず、いつも前向きに自分を慕ってくれる…。
これほど自分にあつらえ向きな相棒がいるだろうか。
「もちろん、特別だ」
気がつくと、ジェームスはヴォリーを強く抱きしめていた。
わだかまりを溶かすように互いの温もりが皮膚を伝わる。
途端に竜の首がぴんと張り、みるみるうちに瞳に輝きが戻ってゆく。
「ほんと?テメレーといっしょ?」
「おまえはテメレーより特別だ。わたしにとっては、ね」
ヴォリーは嬉しそうに翼をはためかせていた。もう、いつものヴォリーだ。
ジェームスは発着場の方角に向き直り、再び歩き出した。
「さあ、仕事が待ってるぞ!
こんなところで道草を食ってる場合じゃない。
私たちの到着を待ちわびている人が大勢いるんだ。
今日は昨日より早く届けてやろうじゃないか。なあ、ヴォリー。
…って、あれ?ヴォリー?」
後ろから足音がしないことに気づいたジェームスが慌てて振り返る。
思わず口が半開きになった。
ぴょんぴょんと飛び跳ねながら来た道を逆走しているドラゴンの姿を目にすれば、誰だってそうなる。
「特別!牛っ!」
「そういう意味じゃないんだけどなぁ…」
ジェームスは一目散に牛に駆けてゆくヴォリーをただ唖然と見守っていた。
再び農夫に侘びを入れることになるのかと思うと気が重い。
とはいえ、まんざらでもなかった。
何なら自腹をはたいてヴォリーに牛を買ってやろう。
少なくとも、あの幸せそうな竜の背中に代える気にはならなかった。
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感想
- 暖かくていいですね。ヴォリーキュートすぎです。 &br()美味しいお話をありがとうございました。 &br() -- TERA (2012-01-05 16:36:44)
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2012-01-05T16:36:44+09:00
1325749004
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海竜
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/354.html
サメの頭と長い胴体、短い腕に長い尾を持った、水棲竜。
長い胴体でぐるぐると獲物に巻き付いて、獲物をギュウギュウに締め上げます。そして獲物に巻き付いたまま、鋭く尖った牙でガブリと噛み付く。
2011-10-02T18:43:46+09:00
1317548626
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お絵かき/お絵かき掲示板ログ/18
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/353.html
#ref(1315838994.png)
- これは黄金竜のレンドです。自分が書いたものです。「じょおおお」と音を立てながら排尿してます。 -- ドラゴンマニア (2011-09-12 23:53:40)
#comment
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2011-09-12T23:53:40+09:00
1315839220
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お絵かき/お絵かき掲示板ログ/14
https://w.atwiki.jp/moedra/pages/280.html
#ref(1192783858.png)
- 3rdシングルです。製作時間は1時間くらい…。もっと時間があればなぁ。黄竜君(ファーレン君)です。…名前は如何でもいい? -- Nakachik/UP (2007-10-19 17:56:54)
- 自分で絵版借りて描きなよ -- 名無しさん (2007-10-20 01:13:29)
- うめぇ -- 名無しさん (2007-10-21 02:49:58)
- ホントうめぇ -- 名無しさん (2007-10-29 23:56:45)
- マジでうめぇ -- 名無しさん (2007-12-08 13:53:07)
- すごくうめぇ -- 名無し (2011-08-03 16:36:36)
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2011-08-03T16:36:36+09:00
1312356996