結竜の儀式

    

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多くのドラゴン達が平和に暮らす世界。
雲1つない快晴の空の下を番いのドラゴン達が陽気に飛び回り、その様子を周囲の岩山や樹上に腰掛けたドラゴン達が持て囃していた。
新たに結ばれた1対のドラゴン達を祝う、結竜の儀式。
幸せそうに翼をはためかせながら笑うその2匹のドラゴン達を、僕は少し離れたところから羨ましそうに眺めていた。
「あーあ・・・僕もあんな風にうまく飛べたらなぁ・・・」
背中から生えた大きめの翼をパタパタと動かしながら、僕は力なく呟いた。

数日前、僕は数匹のドラゴン達にからかわれて泣きべそをかいていた。
「お前まだ飛べないのかよ」
「俺達はみんな飛べるってのになぁ」
次々と浴びせられる侮辱に抵抗しようにも、空も飛べない自分の情けなさがそれを許さなかった。
「えぐ・・・だ、だって・・・うぐ・・・」
「飛ぶのなんて簡単だろ?いいか、見てろよ」
自分がお手本を見せてやるというように、1匹のドラゴンが空中に大きく張り出した岩棚から眼下に広がる森に向かって飛び出した。
それに続くように、他のドラゴン達も次々と目も眩むような高さからあっさりと身を投げ出す。
そのまま下まで落ちていくのかと思ったが、彼らはみな途中で大きく翼を広げると自由に空を飛び回り始めた。
「ほら、お前もこいよ」
「大丈夫、恐くないって」
冷やかしなのか真剣に言っているのかわからない彼らの言葉につられ、張り出した断崖からそっと下を見下ろす。
そのとたん、僕はグルグルと目が回るような感覚に襲われた。
とてもじゃないけどこんな高い所から飛び降りたら・・・それに、他のみんなみたいに上手く飛べる自信もない。
「だ、だめだよ・・・僕、飛べない・・・」
高さの恐怖にとらわれてヘナヘナとその場に座り込むと、下から彼らの甲高い嘲笑の声が聞こえてきた。

「どうして僕だけ空が飛べないんだろう・・・?」
あの後、僕は悔しくて何度も何度も飛ぶ練習をしてみた。
落ちてもあまり痛くなさそうな柔らかい土の上で必死で翼を動かしてみるが、そもそも体が浮く気配からしてまるで無い。
「こんなんじゃあんな高い所から飛び降りたら死んじゃうだろうな・・・」
結竜の儀式に空を舞うドラゴン達の遥か頭上にある張り出した岩棚を見上げながら、フサフサの青い毛に覆われた尻尾を弄繰り回す。
「あら、こんなところでなにしてるの?」
突然背後から声をかけられ、僕は一瞬ドキリとした。
慌てて後ろを振り向くと、綺麗な黄色い体毛に真っ赤なたてがみを靡かせた雌のドラゴンが立っている。
彼女は、僕の憧れのドラゴンだった。小さい頃から話をしたり、一緒に遊びに出かけたことのある幼馴染の彼女。
もし結竜の儀式を挙げるとするなら、僕は彼女を選ぶつもりだ。
「いや、僕達も結竜の儀式を挙げたいなぁって・・・」
だが、幼馴染だけに僕の弱点は彼女ももちろん知っている。
だからいつもこの話を持ち出すと、彼女は決まってこう言うのだった。
「そうね、あなたがちゃんと空を飛べるようになったら、考えてあげる」
その一言に傷心の度合いをさらに高められ、僕はがっくりとうな垂れた。

悲しそうな顔で落ちこむ彼の様子を見ているうちに、私は少し気の毒になってきた。
周りの友達は皆楽しそうに空を飛んでいるというのに、自分だけが空を飛べない悔しさは筆舌に尽くしがたいものがあるのだろう。
「ねぇ、そんなに悔しいなら飛ぶ練習をしたらどう?」
「もう何度も練習してるよ。でも、ちっとも体が浮かないんだ」
そう言いながら、彼は下を向いていた顔を上げてドラゴン達のジャンプ台を見上げた。
「それに、あんな高い所から飛ぶなんて無理だよ。僕・・・怖くて足が竦むんだ・・・」
「もう、だらしないわね!いつまでもそんなんじゃ、私も他の子と儀式を挙げちゃうわよ」
「え?」
驚きと焦りの滲んだ彼の顔が不意にこちらを向いた。
うるうると目に涙を溜めたその顔を見て、思わず吹き出しそうになる。
冗談で言ったつもりだったが、彼はそうは思わなかったらしい。
ちょうどいいわ。今のは冗談だと言って笑い飛ばすのは簡単だけど、彼が空を飛ぶには少し彼自身を追い詰めてやらなければいけないのかもしれない。
「そうね、今日から1週間経ってもまだそんな調子だったら、私は・・・」
「待って!」
突然、彼は大声で私の声を遮った。体中を覆った青い毛をゆらゆらと揺らしながら、彼が立ち上がる。
「1週間だね?その間に、きっと飛べるようになってみせるよ。だからさ・・・その・・・約束してくれないかな」
「約束?」
「僕がちゃんと飛べるようになったら、僕と儀式を挙げるって約束してほしいんだ!」
珍しく、気弱な彼がやる気を見せていた。
いつもはどことなく勢いの無い彼の青い体が、今はまるで燃えているかのように輝いている。
もともとそのつもりだったが、約束してあげれば彼はきっと必死で頑張ることだろう。
「いいわよ。約束してあげる」
「ほ、ほんと!?」
その一言に、彼の体にまるで電気が走ったかのようだった。細い尻尾の先がピンと真っ直ぐに天を指す。
「じゃ、がんばってね」
私はそういって彼に背を向けると、尻尾を左右に振りながらその場を後にした。

こうなったら、もう何がなんでも1週間で空を飛べるようにならなければならない。こうしちゃいられないぞ。
僕は急いでいつも飛ぶ練習をしている広場に向かった。
柔らかい土の上で、バサバサと音がするまで必死に翼を揺り動かしてみる。
「う~・・・なんで浮かないんだよぉ・・・」
全く地面から離れる気配の無い両手足を睨め付けながら、もっと翼に力を入れてみる。
バサッバサッ・・・
空気を叩く翼の音だけは次第に大きくなっていくものの、結局その後も僕の体が浮き上がる事はなかった。

「はぁ・・・はぁ・・・」
西の空に真っ赤な夕日が沈み始めたころ、僕は翼を動かすのに疲れてドサッとその場に倒れ込んだ。
自分のあまりの不甲斐無さに、再び目から涙が零れ落ちてくる。
「う・・・うぐ・・・なんで皆はあんなに簡単に飛べるんだろう・・・うっうっ・・・」
まだ時間はあるはずなのに、僕はすでに暗い絶望の淵に立たされている気分だった。
自分から持ちかけた約束だと言うのに、まるで彼女が手の届かない所へ行ってしまうような喪失感が胸を打つ。
やがて完全に日が沈んで辺りが暗くなると、僕は泣き疲れて土の上に倒れ込んだまま朝まで眠った。

明くる日も明くる日も、僕はほとんど1日中ひたすらに翼を動かしていた。
バサッ・・・バサッ・・・
「はぁ・・・はぁ・・・」
だが日毎に溜まっていく疲労に、6日目を迎える頃にはもうパタパタと力の無い羽ばたきしかできなくなっていた。
いくら練習してみても、結局僕には空を飛ぶ才能がないんじゃないかと思えるほどに大地がしっかりと僕の手足を掴んでいる。
「もうだめだ・・・こんなんじゃ飛ぶなんて無理だよ・・・」
がっくりと肩を落として地面に這いつくばると、また目から悔し涙が溢れてくる。
他のドラゴン達から受けるであろう嘲笑よりも、彼女に見限られることの方が僕にとっては何倍も恐ろしかった。
もし明日になっても・・・いや、考えたくない。
だが、刻々と迫ってくる期限に僕は地面に突っ伏すと頭を抱えて苦悶していた。

そんな彼の様子を、私は毎日木の陰から眺めていた。
彼は決して他の子達に比べても体格が小さいわけではなかったし、かといって特別太っているわけでもない。
どうして飛べないのかとこちらが疑問に思うほど、彼は一生懸命に練習を重ねていた。
そういえば、私は初めて空を飛んだときどうやって練習をしたのだろう?
あまりに小さい時のことで覚えてはいなかったが、気がついたときにはもう友達と一緒に空を飛び回っていた気がする。
私はその場を離れると、ちょっとした広場を見つけて翼を動かしてみた。
バサァッバサァッ・・・
彼よりは少し大きな羽音がするものの、私の体も一向に浮き上がる気配が無い。
「これは・・・そうか、そういうことだったのね」
よく考えれば、こんなゆっくりしたストロークで地上から飛び立つことなどできるわけがなかったのだ。
彼はきっと、今までに1度もあの張り出したジャンプ台から飛び降りたことがないんだわ。
落下の風圧を翼に受けて滑空するのが本当の飛び方・・・
でも彼にこのことを伝えても、きっと自分では飛び降りられないでしょうね。
私は一計を案じると、足早に他の皆の所へと向かった。

ついに、7日目の朝がやってきた。
僕はなんてダメなドラゴンなんだろう・・・結局、1度も飛び上がることができなかった。
恥ずかしさと情けなさに苛まれながら、トボトボとドラゴン達のジャンプ台へと向かう。
だがこの1週間のことを考えると、僕はあの張り出しから飛び降りる気にはどうしてもなれなかった。
「あれ・・・?今日は誰もいないな」
張り出しに到着した時、僕は不思議な違和感にとらわれた。
いつもなら他のドラゴン達が次々と眼下の森に向かってダイブしていてもおかしくない時間だったが、周りを見渡してみても誰もいない。無気味なほどの静けさに、僕は途端に不安になった。
その時、突然背後から荒い息遣いが聞こえてきた。
フシュシュルル・・・・・・
「フヘヘヘ・・・美味そうなガキだな・・・」
その声にドキリとして背後を振り向くと、目を血走らせた大きなドラゴンが巨大な牙を口の外から覗かせて僕をニヤニヤと睨みつけていた。

「・・・え?・・・え?」
あまりに突然の出来事に、僕はパニックに陥っていた。
初めて見る大きな黒いドラゴンが、明らかに危険な雰囲気を伴ってこちらににじり寄ってくる。
と、とにかく逃げなきゃ・・・
反射的にそう直感したが、非情な現実がそれを許さなかった。
背後にあるのは、目も眩むような高さから中空に張り出した断崖の縁。
しかも、僕は飛べないのだ。どこにも逃げ場は無い。
「ウヘヘヘヘ・・・」
不気味な笑いを漏らすドラゴンの口元から、ダラリと涎が滴り落ちる。
「あ・・・あ・・・だ、だれか助けて・・・」
じりじりと後ずさるうちに、僕は地面と空との境目を踏み付けるギリギリの所まで追い詰められた。
欠けた岩の塊がパラパラと縁から落下し、風圧に右へ左へとゆらゆら揺れながら森の中へ消えていく。
く、食われる・・・
唾液に濡れ光るそのドラゴンの牙から、僕は目が離せなくなった。
獲物が狼狽する様を楽しんでいるかのように、黒いドラゴンは決して急がずにゆっくりと近づいてくる。
「や、やめてよ・・・お願い・・・」
時と共に膨れ上がる恐怖に、泣き癖のついた目から大粒の涙が零れ落ちる。
ガクガクと震える足が、今にも崖の淵から滑り落ちそうになっていた。
首を伸ばせば僕の所まで届きそうなくらいまで近づくと、黒いドラゴンはいきなりガバッと立ち上がって叫んだ。
「いただきまーす!!」
「うわああああああああっ!」
破裂した恐怖に弾かれたのか、それとも足を踏み外しただけなのか、僕は遥かな奈落の底へと通じる虚無の空間に身を投じた。

ゴオオオオオオ
「わああああ!わああああああああああ!!」
許容できる限界を遥かに超えた恐怖に、僕は翼を広げると目を瞑ったまま滅茶苦茶に羽ばたいた。
激しい落下の風圧が翼膜を叩き、急激に速度を減退させる。
「え・・・ええ?」
下から上に突き上げる風が前から後ろへと流れる風に変わり、僕は薄っすらと目を開けた。
何で・・・信じられない・・・
その時、僕は紛れもなく空を飛んでいた。ゆっくりと翼を傾けると、行きたいと思った方向へと体が傾ぐ。
まだドキドキする胸を押さえながら上を見上げると、僕を恐怖で突き落とした黒いドラゴンが張り出しの先から僕を見下ろしていた。その柔和な顔に、さっきまでの恐ろしさは全く感じられない。
訳もわからず周りを見回すと、森や岩山のあちこちから他のドラゴン達が顔を出していた。
「お、おい、あいつ飛んでるぞ!」
「本当だ!ちゃんと飛べてるよ!」
散々に僕をからかっていたドラゴン達も、驚いているのか褒めているのか、わあわあと騒いでいる。
ふと視線を感じて反対側の岩山を見下ろすと、その中腹で彼女が優しく笑いながら立っているのが見えた。

「うまくいったようね」
戸惑いながらも風に乗るのを次第に楽しみ始めた彼を見ながら岩山を降りると、私は森の真ん中にぽっかりと空いた穴のような丸い広場に向かった。
張り出しから飛び降りたドラゴン達は、ほとんどがこの広場に向かって降りてくるのだ。
広場について上を見上げると、おりしも彼が真っ直ぐこちらに向かって滑空してくる所に出くわした。
さすがに必死で練習しただけあって、もう空を飛ぶコツを覚えたらしい。
とても初めてとは思えぬ滑らかな着地を決めると、彼は嬉しそうに私に向かって駆け寄ってきた。
「僕、飛べたよ!ねぇ、飛んでたよね!?」
崖の上で味わった恐怖などどこに吹き飛んだのかというほどに、彼は興奮した様子で一気にまくしたてた。
「そうね、ちゃんと見てたわよ」
「じゃ、じゃあさ・・・約束、覚えてる?」
「もちろんよ。私、あなたと儀式を挙げるわ」

赤いたてがみを靡かせながら、彼女はにっこりと微笑むと僕にとって1番嬉しい返事をくれた。
ついに、僕は空を飛べたんだ。でもそれ以上に、彼女が僕と結竜の儀式を挙げてくれると言ってくれたことのほうが何倍も嬉しかった。
立て続けに味わったあまりの感激に、再び目から涙が溢れる。
でもこれは悲しい涙でも、悔し涙でも、ましてや恐怖に嘆く涙でもない。
「さて、それじゃ皆に報告に行きましょう」
生まれて初めて流す嬉し涙をポロポロとこぼしながら、僕は彼女の後についていった。
他の皆に儀式を挙げることを報告して、これからみんなで結竜の儀式の準備に取りかかるんだ。
今まで何度となく他のドラゴン達の儀式を準備してきたけれど、まさか今度は自分がその立場になることができるなんて・・・

他のドラゴン達も僕達が儀式を上げる報告にきたのをまるで知っているかのように、自然とひとつ所に集まってきていた。その中に、僕を崖の上で追い詰めたあの黒いドラゴンがいるのが目に入る。
「え・・・あれ・・・?」
言葉が出てこないまま彼女と黒いドラゴンを交互に見つめる僕に向かって、彼女はちょっと意地悪な笑みを見せた。
「ああ、あれね、私の父よ」
「ち、父?だ、だってさっき僕のこと食べるつもり・・・」
「うふふ、私が頼んでちょっと脅かしてもらったのよ。ああでもしないとあなた飛び降りなかったでしょ?」
そ、そんな・・・
僕の知らない所で全部仕組まれていたことを悟って、僕は少しショックだった。
「ほらほら、そんな顔しないの」
今ひとつ納得がいかないままの僕を尻目に、彼女は皆の前で高らかに僕と儀式を挙げることを宣言した。
「私は彼と、明日結竜の儀式を執り行います!」
とたんに歓声と冷やかしの声が辺りに飛び交う。
「ほら、あなたも同じことを言って」
照れくささに少し頬を赤らめた彼女に促され、僕は対の宣誓を待つドラゴン達の前に立たされた。
「ぼ、僕は彼女と・・・」
その直後に巻き起こったドラゴン達の盛大なドンチャン騒ぎに、僕はなす術もなく巻き込まれることとなった。

その日の夜、僕は緊張と興奮でなかなか眠りにつけなかった。
明日は彼女と2人きりで踊るように空を飛び回り、周りで見ているドラゴン達に僕達の愛を証明するんだ。
でもそのためには、あの恐ろしいジャンプ台から今度は自分の足で飛び降りなくてはならない。
彼女の前でまた足が竦んでしまうんじゃないかと思うと、僕はとても悠長に眠っていることなどできるはずもなかった。

結局、ほとんど一睡もできぬまま僕は儀式の当日を迎えた。
東の空で朝日が輝くのに合わせ、1歩1歩あの断崖に向かって岩の回廊を歩いていく。
張り出しの周りには、すでに彼女と数匹のドラゴン達が厳かに立ち並んでいた。
「では、これより結竜の儀式を執り行う。両名とも、自由に互いの愛の形を示すがよい」
あの大きな黒いドラゴンが、一言一言はっきりと開式の言葉を述べる。
その堂々とした様子に、昨日のような粗暴な荒くれ者の面影は微塵も感じられなかった。

「さあ、行きましょう」
彼女はそう言うと、崖に向かって1歩を踏み出した。
そして、昨晩あれほど緊張に苛まれたのがまるで嘘のように僕は彼女と共にあっさりと大地の境界を踏み越えた。
ゴオオオオオオオオ
耳を劈くような轟音に耐えて翼を広げると、1つの中心を彼女と対称に輪を描くようにして飛び回る。
「ずっと夢だったわ。あなたと儀式を挙げるのが」
「僕もだよ。もう、悲しい思いも悔しい思いもしなくていいんだね」
それ以上、僕達に言葉は必要無かった。
時には近づき、時には離れながら、思いのままに彼女との空の旅を楽しむ。
涼しげな風を体一杯に受けながら、僕はこのままいつまでも彼女との楽しい時間が続けばいいなと思った。

ゆったりとした時間が、そこには流れていた。奇しくも空は1週間前と同じ雲1つない快晴。
前の儀式で結ばれたドラゴンの夫婦が、木の上から青と黄色のドラゴン達が織り成す愛の形を眺めている。
からかい屋のドラゴン達も、幸せの絶頂にいる2匹のドラゴンを羨ましそうに見つめていた。
「ちぇっ、なんかあいつ幸せそうだよなぁ」
「僕達も早く相手を探さないとね」
儀式の進行役を務めていた黒いドラゴンも、張り出しの上から娘の様子をじっと観察している。
その婿となった青いドラゴンは、昨日のようなおどおどした弱々しい印象が抜け、1人前のドラゴンとして生きていく気構えができているように見えた。
「お互い・・・幸せになるがいい・・・」
ポツリとそう漏らすと、娘を手放す寂しさに黒いドラゴンの目からポロリと一筋の涙が零れた。
永遠に続く明るい未来を予兆しているかのように、新たに結ばれた2匹のドラゴン達はいつまでもいつまでも晴れ渡った空の下を優雅に飛び続けているのだった。



感想

  • エロをいれて続編を作ってほしい。 -- ドラゴンマスター (2009-06-07 10:17:35)
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