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竜達の苦労2

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匿名ユーザー

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数分後、ボロ雑巾のようにズタズタになった服の切れ端をぶら下げたまま俺は雌のドラゴンの寝床の上へと寝かされていた。
ほとんど裸に近い俺の体のあちこちに、幾条もの真っ赤な血の筋が刻みつけられている。
そして服と同じように切り裂かれたズボンの切れ間からは、恐怖と苦痛に萎えたペニスがフニャリと弱々しい姿を覗かせていた。
そのペニスをゆっくりと握りながら、ドラゴンが背筋の凍りつくような笑みを浮かべて俺の顔を覗き込んでくる。
「ウフフフ・・・人間のモノは貧弱なのね・・・」
「あ・・・ぐ・・・よ、よせ・・・やめろぉ・・・はぅ・・・く・・・・」
シュルシュルッという音とともに、細かな鱗がペニスの裏筋を無造作に舐め上げていく。
その切ない快感にビクンと身を捩る度に、ドラゴンはますます手の動きを早めてきた。
ショリ・・・ショリショリ・・・
「うあっ・・・や、やめてくれ・・・もう・・・だめだ・・・」
「あら、もう限界みたいね・・・それじゃあ遠慮なく・・・」

ドラゴンはそう言いながらゆっくりと俺の上に跨ると、手にしていた限界ギリギリのペニスをそっと大きな膣の中へと導いていった。
「うあ・・・た、助けて・・・うわあああ・・・!」
まるで獲物を捕食するかのように鱗に隠れたドラゴンの膣が口を開け、バクンという音とともに俺のペニスを根元まで呑み込んでしまう。
クチュ・・・クチュチュ・・・
「ひぃ・・・よせ・・・くそ、離せぇぇ・・・」
徐々に高まってくる快感に恐怖を感じて必死でドラゴンの腹下から抜け出そうと両手を突っ張ってみるが、俺の体などよりも何倍もあるその巨躯を跳ね返すほどの力などあるはずがない。
硬い鱗に覆われたドラゴンの胸板を全力で殴りつけてみても、手が痛むばかりでドラゴンはビクともしなかった。
「あら、夫よりもずっと元気がいいわね。でも、ちょっと調子に乗り過ぎよ」
グシャッ
「あぐぁっ!」
あの雄ドラゴンを黙らせた強烈な圧搾が、まるでお仕置きとばかりにペニスに叩き込まれた。
「あ、あああ・・・」
苦痛にも似た強烈な刺激に耐えられず、ペニスの先から精がほとばしる。
一瞬にして抵抗する気力を消し飛ばされ、俺はぐたっと地面に倒れ込んだ。
「ウフフ・・・まだ暴れる力はあるかしら・・・?」
「う・・・ぐ・・・」
射精の快楽に痺れる右手を力なく持ち上げて些細な抵抗を試みるが、ドラゴンが淫靡な笑いを浮かべたまま再びその反抗の火を揉み潰す。
グシッ
「ぐあああっ!」
強靭な膣の筋肉がペニスを押し潰し、その衝撃に俺はまるで電流を流されたかのように激しく身を跳ねさせた。
持ち上げていた手からも最後の力がスッと抜けてしまい、絶望の表情を浮かべながら再び脱力して地面に横たわる。

「た、頼む・・・見逃してくれぇ・・・」
無駄だと知りつつも、もはや俺には命乞いの言葉を吐き出す以外に何もできることがなかった。
恐怖に引き攣る俺の顔に、鉤爪の生えたドラゴンの手が添えられる。
「だめよ。私の卵を狙うなんて・・・八つ裂きにしても飽き足らないくらいだわ」
ツツッ・・・
「ひぃ・・・」
容赦のない殺し文句とともに、頬の上を鋭い爪の先端がなぞっていく。
傷はできなかったものの、その痛みに俺はぎゅっと身を縮込めた。
つまり、これから俺は八つ裂きにされるよりも恐ろしい目に遭わされるのだ。
すでに体中には痛々しい爪跡が刻みつけられ、着ていた服はボロ布と化し、最大の弱点はドラゴンの手の内にあった。
だが、こんなものなどまだ粛清の序章に過ぎないということなのだろう。
「あなたには卵の一部になってもらうのよ。私の卵を奪おうとしたんだから、当然の報いね」
「あぅぅ・・・そ、そんな・・・」
「ウフフフ・・・でも別にお腹は空いていないから、肉は夫にあげて体力をつけさせたほうがいいわね・・・」
そう言いながら、鉤爪の先が頬から首筋へと移動する。
「苦しみたくなければおとなしくしてるほうがいいわよ。ちょっとでも私に歯向かったら・・・」
グリィッ
「うああっ!」
まだ何も抵抗していないというのに、ドラゴンは俺のペニスを再び締め上げて制裁を実演した。
「こうよ」
「うぐ・・・ぅ・・・」
快感と痛みと恐怖に思わず仰け反りそうになったが、首筋にあてがわれた爪先がそれを封じ込めた。

ヌチュッ・・・クチャッ・・・
「はぅ・・・く・・・」
涙に霞む視界の中で、ドラゴンは無抵抗になった獲物を貪り始めた。
確かに、こうして普通に責められている分には苦痛は感じない。
だがもしほんの少しでも逆らう素振りを見せれば、容赦なく地獄の苦しみを味わわされることになる。
そうは言っても、徐々に高まってくる快感と射精感を微動だにせず耐え続けるのは、人間の俺には到底無理な話だった。
グチュッ
「うあっ!」
唐突に鋭い快感が与えられ、思わずビクッと両手を地面から浮かせてしまう。
それを目ざとく見つけたドラゴンは、嗜虐的な笑みを浮かべて俺の顔を覗き込んだ。
「あら、暴れちゃだめだって言ったでしょ?」
「あ、ち、違うんだ!決して抵抗したわけじゃ・・・や、やめ・・・許して・・・」
ミシャッ
「わああっ!」
問答無用でペニスを擦り潰され、再びドラゴンに精を搾り取られてしまう。
その一撃でごっそりと体力を奪われ、俺は快感に悶えながらながらも暴れぬように必死で歯を食い縛った。
「健気なものね・・・でもどんなに従順を装ったところで、私にはあなたを助けてあげる気なんてないわよ」
「う、うぅ・・・わあああ・・・」
その微塵の情けもない一言に、俺は大声をあげて泣きじゃくった。

高く上っていた太陽が西に傾き、あてもなく外をうろついていたワシはしかたなく帰路についた。
あの人間は、もう妻に食われてしまったことだろう。馬鹿な奴だ。
ただでさえこの時期の我々は気が立っているというのに、あまつさえ卵を盗み出そうとするとは・・・
あの妻のことだ。人間も、さぞや悲惨な死に様を迎えたことだろう。
やがて洞窟が見えてくると、ワシはまた妻の責め苦を受けなくてはならぬのかと消沈しながら中に入っていった。
だが、意外なことにあの人間はまだ生きていた。
満足そうに体を丸めて眠る妻のそばで、人間がワシの寝床の上に仰向けに寝かされている。
ワシにこの人間を食えということなのだろうか?まあいい、ちょうど腹も減っていたところだ。
ワシは妻を起こさぬように足音を忍ばせると、そっと寝床に横たわる人間のもとへと近づいていった。

げっそりと憔悴した人間の顔を覗き込むと、人間は閉じていた目をゆっくりと開けた。
そしてワシの姿を認め、顔に恐怖の色を浮かべる。
だが不思議なことに、その口からは一言の言葉も発せられることはなかった。
ただひたすら、呼吸とともに揺れるワシの鼻先に吸いつけられるようにその目を動かしている。
もう、生きることを諦めたのだろう。ならば早くとどめを刺してやるのが、せめてもの情けというものだ。
人間の頭に狙いを定め、ゆっくりと牙の生え揃った顎を上下に開く。
だがその瞬間、人間はぎゅっと目を瞑ると大粒の涙をポロポロとその閉じられた瞼の間から溢れ出させた。
「む?」
ワシはそれに驚き、思わず口を閉じて人間の様子を観察した。
見れば、両手の指先がピクピクと小刻みな痙攣を繰り返している。
それに無言で零れさせた人間の涙は、恐怖やワシに対する呪詛の涙ではなく、深い後悔の涙だった。
体中に刻みつけられた無残な爪跡、ズタズタに引き裂かれた衣服。
そして、精も根も尽き果てて萎みきった小さな肉の棒。
この人間は、ワシの代わりにあの加減を知らぬ妻の相手を務めさせられたのだ。
命乞いしたくとも声も出せず、逃げようにも指先すら動かせぬようになるまで、ひたすらに地獄の責め苦を味わわされ続けたのだろう。
もはや食い殺されるのを待つだけのこの無力な人間にできることは、最後の涙を絞ってワシの情けに訴えかけることだけなのだ。
なんと憐れな・・・つい先刻までこの人間に燃やしていた殺意が、急速に薄れていく。
「まだ生きたいか・・・?」
頷くこともできぬのか、人間はパチパチと何度も瞬きしてその問に肯定の意を伝えてきた。
その度に、後から後から新たな涙が溢れ出してくる。
「・・・いいだろう。今度だけは見逃してやる。お前のお陰で、ワシも助けられたことだしな・・・」
その言葉に安心したのか、人間は大きく息をつくと静かに目を閉じた。

目に突き刺さる朝日の眩しさに目覚めると、俺はどこかの森の中に寝かされていた。
「た、助かった・・・のか?」
朦朧とした頭で辺りを見回すと、柔らかい土の上に巨大なドラゴンの足跡と尻尾を引きずったような跡がついている。
「わざわざ俺をここまで運んでくれたのか・・・」
もう、ドラゴンの卵を奪うなんて仕事はやめよう。なにも死にかけたからではない。
ドラゴンにも、他者を憐れむ心とそれを許す寛大さがあるのだ。
そんな彼らの子供達を私利私欲のために奪い取ってくるなど、やっていいはずがない。
それに、卵を産むために雄のドラゴン達がどれほど苦労しているのかを、俺はこの身で思い知ったのだ。
俺を救ってくれたあの黒いドラゴンのためにも、これからはドラゴン達の卵を守る立場につくことにしよう。
傍らに置かれていた衣服の残骸を身につけ、ゆっくりと立ち上がる。
新たな人生の道標のように雲の隙間から垂れこめる光のカーテンを眺めながら、俺は明るい希望を胸に木々のトンネルの中を陽気に歩き出した。



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