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Panic Life」(2006/05/13 (土) 06:52:08) の最新版変更点

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「もう12時だな」 俺は腕時計を見て言った。あくびが出る。 横を見ると、悠太もあくびをしていた。やっぱりこんな時間は眠いものだ。 もう4時間、このフロントにいる。先にメシは食ったから腹は減ってないが、無性に煙草が吸いたい。1時になれば休憩になるので、それまでの我慢だ。 「今日のナイトは誰だっけ」 悠太だ。その辺の資料は俺が持っていたので、シフト表を見る。 ナイトマネージャー:小林 洋一 「小林さんだ」 「そう言えば、小林さんなんだけど」 「うん?」 「そろそろ子供産まれるらしいぜ」 「マジで?」 「女の子だってよ。奥さん綺麗だから、奥さん似だったらいいなぁ」 確かに小林マネージャーの奥さんは美人で、大学時代では学内のミスコンで2年連続グランプリに輝いたという話だ。 「あー、俺も子供ほしーなー」 有馬はそう言って椅子に座った。日下部は立ったままだ。いつ客が来るかわからないからである。 「お前、彼女いるじゃん。」 「だってアイツ、子供嫌いだもん。その癖保育士見習いだぜ? 詐欺みてぇなもんだよな」 「はは、お前も大変だな。俺は気楽な独り身だ」 「お前、その発言はジジイだよ」 「ジジイでいいよ。俺はもう少し独りでいるよ」 「お前はそれが似合ってるわ」 有馬は笑いながら立ち上がる。 「2番行ってくるわ」 2番とは、トイレのことだ。 「いってら」 日下部は有馬の背中を見送り、カウンターに向かった。 -[[次へ>長い夜、長い朝 2]]
「もう12時だな」 俺は腕時計を見て言った。あくびが出る。 横を見ると、[[悠太>長い夜、長い朝]]もあくびをしていた。やっぱりこんな時間は眠いものだ。 もう4時間、このフロントにいる。先にメシは食ったから腹は減ってないが、無性に煙草が吸いたい。1時になれば休憩になるので、それまでの我慢だ。 「今日のナイトは誰だっけ」 悠太だ。その辺の資料は俺が持っていたので、シフト表を見る。 ナイトマネージャー:小林 洋一 「小林さんだ」 そう言った後で、ふと思い出した話があった。 「そう言えば、小林さんなんだけど」 「うん?」 悠太が聞き返す。 「そろそろ子供産まれるらしいぜ」 「マジで?」 「女の子だってよ。奥さん綺麗だから、奥さん似だったらいいなぁ」 小林さんの奥さんは、すっごい美人だ。万里江の大学の先輩にあたる。 産まれた女の子を抱いて、満面の笑みを浮かべる小林さんの姿が思い浮かんだ。 俺は「あー、俺も子供ほしーなー」と言って椅子に座った。悠太は立ったまま言った。 「お前、彼女いるじゃん。」 万里江が頭に浮かぶ。 「だってアイツ、子供嫌いだもん。その癖保育士見習いだぜ? 詐欺みてぇなもんだよな」 「はは、お前も大変だな。俺は気楽な独り身だ」 「お前、その発言はジジイだよ」 俺は思った通りのことを言った。 「ジジイでいいよ。俺はもう少し独りでいるよ」 「お前はそれが似合ってるわ」 小便がしたくなった。俺は笑いながら立ち上がる。 「2番行ってくるわ」 「いってら」 俺はフロントを出て、トイレに向かった。 -[[次へ>Panic Life 2]]

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