みんなでかんがえるサーヴァント @ ウィキ内検索 / 「見通す人」で検索した結果

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  • ジェイド・カーティス
    ...している。 見通す人:B  驚異的な洞察眼による正体看破能力。  使用者の知識次第で知りたい事柄を考察の末に叩きだせる。 星の開拓者:A-  人類史においてターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。  しかし才能が有り余る者が、誰にも思いよらぬ技術を生み出した。それが始まり。 【宝具】 『神秘なる檻(ミスティック・ケージ)』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:300人  キャスターの持つ大譜術の一つ。巨大な魔術の檻を形成、  対象を閉じ込め圧縮し、最終的に爆発する。広範囲を誇る対軍宝具。  攻撃だけではなく一時的に閉じ込め時間稼ぎしたり。 『憤慨せし神の雷(インディグネイション)』 ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:1~20 最大捕捉:5人  キャスターの持つ最大譜術。頭上に魔法陣を形成...
  • メディア
    【元ネタ】ギリシャ神話 【CLASS】キャスター 【マスター】葛木 宗一郎 【真名】メディア 【性別】女性 【身長・体重】163cm・51kg 【属性】中立・悪 【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷C 魔力A+ 幸運B 宝具C 【クラス別スキル】 陣地作成:A  魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。  “工房”を上回る“神殿”を形成することが可能。 道具作成:A  魔力を帯びた器具を作成できる。  擬似的ながらも不死の薬さえ作り上げられる。 【固有スキル】 高速神言:A  呪文・魔術回路との接続をせずとも魔術を発動させられる。  大魔術であろうとも一工程(シングルアクション)で起動させられる。 金羊の皮:EX  とっても高価。  竜を召喚できるとされるが、キャスターには幻獣召喚能力はないの...
  • 黄飛鴻
    【プロフィール】 クラス:ランサー 真名:黄飛鴻 性別:男性 属性:中立・善 身長:171cm 体重:68kg 出典:史実 地域:中国 【ステータス】 筋力:B 耐久:D 敏捷:A++ 魔力:E 幸運:B 宝具:EX 【クラススキル】 対魔力:C  電影武侠の効果で魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。  大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 気配遮断:A+  自身の気配を消す能力。完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となる。  ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 【保有スキル】 電影武侠:A  近代中国に於ける最高の英雄としての信仰、それによる加護スキル。  彼がその信仰を破らない限りはステータスの上昇、魔術的加護を付与する。 中国武術(洪拳):EX  中華の合理。宇宙と一体になる事を目...
  • 第14話
     FateMINASABA 23th 00ver  セツリ酋長からおかしな命令が軍に下された。  まず、全軍を集めて大酒宴を開き、捕った鳥を残らず食べず、半分をそれぞれの小屋の前に置き、  最初に全部の鳥を、次に食べた鳥の頭を陣営の周囲に幾重にも並べ終えたあと、  セツリ酋長の小屋の周囲には三重に置くようにと、不思議な命令だ。 「酋長、酋長どちらへおられますか?」  辺りを忙しなく給仕しているのはセツリの世話役の少女だ。  他の給仕とは異なる奇妙な紋章をあしらった装束を身に纏い  酒宴であちらこちら騒いでいた皆の中をちょこちょこ仕事している。 「酋長、うえーん。助けてください~。  ほんとにほんとに泣いちゃいますよ。うう、ぐすっ、ひっく。」  ふらふらと歩いては、盛り上がりをみせる泥酔した男たちの目を惹きつけたその可愛らしい顔も ...
  • キングプロテア
    【CLASS】アルターエゴ G 【マスター】??? 【真名】キングプロテア 【性別】女性 【身長・体重】30~?m・?kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力EX 耐久EX 敏捷A 魔力D 幸運B 宝具- 【クラス別スキル】 ヒュージスケール:EX  スキル『自己改造』が暴走したチートスキル。  限界のない規模拡大を可能とする。レベルが上限に達すると自らの規格を巨大化させ、  さらなるレベル上限を設定。これを無限に繰り返す。無限増殖とも。  いずれは星を破壊する宇宙レベルの災害だが、巨大化すればするほど知性・機能の複雑化が  失われていくため、通常の知性体ではこのスキルに耐えられず、自己崩壊してしまう。 グロウアップグロウ:EX  スキル『経験値ボーナス』が暴走したチートスキル。  『経験値ボーナス』は戦闘によって得る...
  • 源為朝
    【元ネタ】史実 【CLASS】アーチャー 【マスター】 【真名】源為朝 【性別】男性 【身長・体重】210cm・105kg 【属性】秩序・悪 【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷C 魔力E 幸運E 宝具C 【クラス別スキル】 対魔力:C  第二節以下のの詠唱による魔術を無効化する。  大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 単独行動:A  マスター不在でも行動できる。  ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。 【固有スキル】 矢よけの加護:D  飛び道具に対する防御。  狙撃手を視界に納めている限り、弓矢による攻撃を肉眼で捕らえ、対処できる。  また、あらゆる投擲武器を回避する際に有利な補正がかかる。  ただし、超遠距離からの直接攻撃は該当せず、広範囲...
  • 管代優介
    名前:管代 優介(スガシロ ユウスケ) 性別:男 身長・体重:cm kg 年齢:二十歳 スリーサイズ: イメージカラー:白 特技:無駄を省くこと 好きな物:楽 苦手な物:面倒 嫌いな物:苦労 天敵:努力 【人物】  現在、水佐波の土地を管理している魔術師。  ナチスと協力関係にあった前管理者――即ち父親である玄耶が突如失踪し  長兄であった彼が、急遽なし崩し的に管理者を引き継ぐ事になった。  重度の物臭であり、究極の面倒くさがりでもある為、まったくやる気は無く、  生きる上でのモットーは「常に手間のかからない道筋を選ぶ」。  残された財産を食いつぶしながら、毎日を無難かつ怠惰に過ごしていた。  大昔ならばディレッタントとでも呼ばれるのだろうが、現在では単なるプーである。  もっともオールバックに白スーツという風体なので、寧ろヤクザさん扱...
  • ファフニール
    【元ネタ】『ファフニールの歌』 【CLASS】キャスター 【マスター】 【真名】ファフニール 【性別】男性 【身長・体重】148cm・75kg 【属性】混沌・悪 【ステータス】筋力C 耐久B 敏捷C 魔力A+ 幸運E 宝具A++ 【クラス別スキル】 陣地作成:C  内部にアントヴァリの財宝を敷き詰めているように見える陣地を作り上げる。  この陣地は強欲な者に対して心理的な誘引作用がある。 道具作成:-  宝具による変身能力を得た代償に、『道具作成』スキルは失われている。 【固有スキル】 黄金律(偽):A  アンドヴァリの指輪により得たスキル。  一生金銭で困ることはないが、反面、不運を呼び寄せる。 恐怖の兜:A   見るもの全てを恐れさせる『恐怖の兜(エーギスヒャールム)』。  ファフニールと...
  • ルイス・ローウェル
    名前:ルイス・ローウェル 性別:男 身長・体重:180cm・85kg 年齢:28歳 イメージカラー:黒 特技:早撃ち ガンプレイ 好きな物:西部劇、タバコ 苦手な物:泣いてる女子供 嫌いな物:魚 天敵:人外、怪物 戦闘技術:拳銃に関しては熟練の域 【容姿】  草臥れた黒い牛革のコート。  罅割れたガンベルトに収められた銃弾。  白檀の銃把を持つ父から譲り受けた六連発拳銃。  背格好は若いのに、老人のように擦り切れた顔。  「ガンスリンガー」 【人物】  幼い頃、両親が異界から現れたモノによって捕食され、  その存在に対する復讐心から魔術を学んだ、ただの凡人。  現在は『大学』に所属し、人類の天敵との闘争に明け暮れている。  出自が出自の為、魔術の才能は皆無である。  単純な魔術回路の数や技量で計るならば、戦闘力は三流の魔術師以下。...
  • ゲオルギウス(APOCRYPHA)
    【元ネタ】黄金伝説抄、キリスト教圏の七勇士、聖ゲオルギウス伝説 【CLASS】ライダー 【マスター】 【真名】ゲオルギウス 【性別】男性 【身長・体重】180cm・95kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力D 耐久A+ 敏捷C++ 魔力D 幸運A+ 宝具C 【クラス別スキル】 対魔力:A  今よりも遥かに強力な魔術が使用されていた時代に、魔術師の呪文や儀式によって散々攻撃されたが、  まったく傷つくことがなかった。  その能力は"魔術師殺し"と呼んで過言ではない。 騎乗:B  ライダーにしては騎乗能力が高くはなく、伝説では竜との戦いでも馬から降りて戦っている。  ライダーのクラスの恩恵でこのランクになっているが、実状は彼ではなく愛馬・ベイヤードが優秀だと言える。 【固有スキル】 戦闘続行:A  致命傷を受けない限り生き...
  • メフメト2世
    【元ネタ】史実 【CLASS】ライダー 【マスター】 【真名】メフメト2世 【性別】男性 【身長・体重】188cm・73kg 【属性】混沌・中庸 【ステータス】筋力D 耐久E 敏捷D 魔力D 幸運C 宝具C 【クラス別スキル】 対魔力:D  一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。  魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 騎乗:C  騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、  野獣ランクの獣は乗りこなせない。 【固有スキル】 軍略:D  一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。  自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。 カリスマ:B  軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力...
  • 外伝?8
    バベル外伝? 8話 ~~放課後、ファーストフード店 イリヤ「そういえば、アーチャーがたまに呼び出す人……アルティメットバトルダークヒーローって、なんなの?」 ライダー「……私も気になるわ」 前アーチャー「ん?この世全ての悪(アンリマユ)のことか?」 イリヤ「そうそう、それそれ」 前アーチャー「俺の部下だ。子分と妾(セフレ)を増やすために、日夜俺様をサポートしているのよ」 凛「具体的には、どんなことしてんの?」 前アーチャー「そうだな……」 ~~異空間、ある日の風景 子分1ケイ「ご主人様に使えるメイドの女の子が、武器に変身するっていう設定はどうだろうか?」 この世全ての悪(アンリマユ)(仮)「おまえ、頭いいな」 子分2自来也「その設定、貰ったー!」 前アーチャー「と、このように日夜、役に立つようなアイディアのために、延々と会議を...
  • アルセーヌ・ルパン
    【元ネタ】『アルセーヌ・ルパン』シリーズ 【CLASS】アサシン 【マスター】 【真名】アルセーヌ・ルパン 【性別】男性 【身長・体重】180cm前後、65kg前後 【属性】混沌・善 【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷B 魔力E 幸運C 宝具C 【クラス別スキル】 気配遮断:C  サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。  完全に気配を断てば発見する事は難しい。 【固有スキル】 芸術審美:A  芸術作品、美術品への深い造詣。  芸能面における逸話を持つ宝具を目にした場合、非常に高い確率で真名を看破することができる。 仕切り直し:A  窮地から脱出する能力。  不利な状況であっても逃走に専念するのならば、  相手がAランク以上の追撃能力を有さない限り逃走は判定なしで成功する。 専科百般:B+  類いまれなる多芸の才能。...
  • Fail/Rebirth WAR 3
     かつて、一人の少女がいた。  雪と氷に閉ざされた寒い寒い極北の大地で、しかし、それでも少女は幸せだった。  少女には愛する人がいた。それは、少女の兄弟のように育った幼馴染の少年だった。  だが、本来なら少女が愛する人と結ばれる事は有り得なかった。何故なら、彼は少女の父が率いる部族が滅ぼした敵の部族の子供で、“犬”と呼ばれる、早い話が奴隷であったから。  長の娘である少女を欲しがる男は数多くいたが、少女は頑なにそれを拒み、とうとう根負けした父親は言う事を聞かない罰という名目で少女を少年の妻とした。  それを侮蔑の目で見る者は数多くいたが、二人は多くの子供に恵まれ、誰が何と言おうと、二人は幸せだった。  美しく成長した少女の前にある時、一人の若い男が現れる。若く美しい少女を見た彼は、少女に向かって、自分について来ればたくさんの毛皮や服や毛布をくれてやろうと言った。  部族の奴隷である夫と子供...
  • エウロペ(アーチャー)VSチンギス・ハーン(ライダー)
     夜の闇に静まり返るその門の前に、ただ1人アーチャーは仁王立つ。  手には、彼女の細腕には重すぎるほどの投槍。  2つの瞳が闇の向こう側をしっかりとにらみつけていた。 「――ライダー。隠れていても無駄です」 「この我に隠れるつもりなどない。全て踏み潰し、蹂躙することこ我が喜び」  狼の唸り声と、馬の嘶きを引き連れ、姿を見せるのはライダーのサーヴァント。  4匹の狼を展開し、4匹の馬を己とその周囲に配置したその姿こそ、世界最大の帝国を築いた蹂躙王その人である。 「ここから先は通しません、ライダー」 「ならば、我は押し通すのみ。貴様を犯し、その姿を貴様のマスターに見せ付けてやろう」  ライダーの挑発を、アーチャーが睨み付ける。  一閃――! 予備動作もなにもない。その瞬間に、灼熱の火箭が、アーチャーの背後より放たれた。  弓の...
  • 黄帝
    【元ネタ】国語、史記、山海経 【CLASS】ライダー 【マスター】 【真名】黄帝 【性別】男性 【身長・体重】185cm・70kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷B 魔力A+ 幸運A 宝具A++ 【クラス別スキル】 対魔力:C  第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。  大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 騎乗:-   ライダーのクラスが持つ共通スキルだが、  竜種に騎乗出来るこのサーヴァントのスキルは  どのランクにも該当しない。 【固有スキル】 カリスマ:A  大軍団を指揮する天性の才能。  Aランクはおおよそ人間として獲得しうる最高峰の人望といえる。 竜を駆る者:A  竜と心を通わせ、その背に乗る事を許された者が持つ特殊スキル。  幻想種の頂点たる竜を乗りこなす事から、騎乗の効果も兼ね備...
  • 李書文(Extra)
    【元ネタ】史実 【CLASS】アサシン 【マスター】ユリウス・B・ハーウェイ 【真名】李書文 【性別】男性 【身長・体重】166cm・60kg 【属性】中庸・悪 【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷A 魔力E 幸運E 宝具- 【スキル】  気配遮断:-   アサシンのクラスが持つ共通スキルだが、このサーヴァントが   持つ気配遮断はそれらのどれにも該当しない。  中国武術:A+++   中華の合理。宇宙と一体になる事を目的とした武術をどれほど極めたかの値。   修得の難易度は最高レベルで、他のスキルと違い、Aでようやく“修得した”と言えるレベル。   +++ともなれば達人の中の達人。  圏境:A   気を使い、周囲の状況を感知し、また、自らの存在を消失させる技法。   極めたものは天地と合一し、その姿を自然に透けこませる事すら可能となる。...
  • Fake/first war 12
     ――水佐波総合病院。  まあ、わかりやすくて的確な名前だろう。  水上都市を除けば、基本的に海辺の田舎町でしかない水佐波において、  個人の診療所以外ではほぼ唯一と言ってよい病院だ。  リゾート化が進行している事もあって、海での様々なトラブルに対応できる設備面はもちろん、  その景観にだって、極一般的な病院以上に気を配っている。  なんとなれば、この病院を利用するのはバカンスを楽しみに来た金持ちばかりなのだから。 「にしたって……これはやり過ぎだよねぇ……」  呆然と言った様子で夏海が見上げる建物は、まかり間違っても病院では在り得ないような外観である。  よく言えば、ヨーロッパにでもありそうな史跡。  悪く言えば、郊外にある儲かってなさそうなラブホテル。  つまり――城であった。  傷一つない白亜の石壁は、処女雪のように清らかであり、...
  • 第一話 神を汚す名
     第1話。神を汚す名前  私、好きな人がいます、と少女はいった。  何故、私にそんなことをいうのだろう。ところが彼女は、 「私、好きな人がいるんです」  と、繰り返すのだった。  生贄の戯言になどのっていられない。  彼女は私の野望に捧げられる哀れな生贄に過ぎないのだ。  悩みの相談など柄でもなかった。捕食者と生贄。それ以上のつながりはない。  親でも親戚でも医者でもない。友達や恋人ではあり得ない。彼女の相談は唐突だった。  例えばこんなことを聞くのだ。  地球は丸いか? 「地球は円球かってこと……」  少女の声は透明でよく通った。  聖杯から賜った知識にある地球を思い出しながら、淫蕩な裸婦は聞き返す。 「そりゃ丸いわよ」 「違うんです……楕円(だえん)球」  知らなかった。 「楕円なのか? 正円ではなく」 「どっちがふくらんでるか、わかる?」  年甲斐もなく真剣に考え込んでしまった。 ...
  • ヴラド、バビロン、アンチキリストの三つ巴戦
    汚。 目の前に存在する、醜悪なるケモノを形容するならば、その単語がもっとも相応しいだろう。 表皮を這いずり回る呪詛は、あらゆる生命と神を侮蔑し、汚辱し、陵辱する言葉で構成され、 その外見をより一層、醜く、歪なものへと変えている。 歩を進めるたびに、地面が発狂し、泡を立てながら溶けて、解けて行く。 頭の一つ一つが息をするたび、空気が震え、汚染される。 「神を汚すもの」・・・すなわち、七つの頭と、十の角を持つ『緋色のケモノ』。 『黙示録の獣』。 「ふん・・・ライダーめ。唯の売女ではないと思っては居たが、このような切り札を隠し持つとは」 ゆっくりと、しかし確実に・・・ケモノが世界を汚染していくのを、ビルの屋上から眺めながら、 男は―――数多の戦場を駆け抜けたと思われる、細かな傷の付いた鎧。 精悍なる顔つきと、それを彩る黒々とした髭。 そして、この世のいかなるも...
  • 間章
     バベルの塔の狸 間章 海辺の白い花 「トべラ」  頭が痛い。  今のところ気になるのはそれだけ。  今、自分はどこにいるのか。なぜここにいるのか。そもそも自分は誰なのか。  何一つはっきりしない記憶に戸惑うこともなく、彼女は歩く。  頭が痛い。  今のところ気になるのはそれだけ。  頭の中に何か蟲のようなものがいて、それが動き回っているような。  激痛ではなく、徐々に侵食してくるようなとてつもなく不快な痛み。  それでも彼女は死人のように、ただのそのそと歩き続ける。  彼女が歩くのは破壊の後に住み着いた欲望と暴力。  アヴェンジャーが生み出した現代のソドムの街。  悪徳と野心、頽廃と混沌とをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、  ここは煉獄のゴモラ。どこか気の狂いそうな光景。  着ているものは煤けたシャツとスカートだけ。  しかもその服には赤い染みがベッドりとへばりついている...
  • ウラド、バビロン、アンチキリストの三つ巴戦
    汚。 目の前に存在する、醜悪なるケモノを形容するならば、その単語がもっとも相応しいだろう。 表皮を這いずり回る呪詛は、あらゆる生命と神を侮蔑し、汚辱し、陵辱する言葉で構成され、 その外見をより一層、醜く、歪なものへと変えている。 歩を進めるたびに、地面が発狂し、泡を立てながら溶けて、解けて行く。 頭の一つ一つが息をするたび、空気が震え、汚染される。 「神を汚すもの」・・・すなわち、七つの頭と、十の角を持つ『緋色のケモノ』。 『黙示録の獣』。 「ふん・・・ライダーめ。唯の売女ではないと思っては居たが、このような切り札を隠し持つとは」 ゆっくりと、しかし確実に・・・ケモノが世界を汚染していくのを、ビルの屋上から眺めながら、 男は―――数多の戦場を駆け抜けたと思われる、細かな傷の付いた鎧。 精悍なる顔つきと、それを彩る黒々とした髭。 そして、この世のいかなるものよりも「赤」である杭を持った―――...
  • Fate/Revelation ~ドキッ☆EXランク宝具持ちだらけの聖杯戦争~
    「汝こそ巻物を受け取り、その封を特に相応しきもの。  汝は屠られ、その血でもって、あらゆる種族と言葉、あらゆる人々と国家から、我々を神の為に贖ったからである。  そして、我らを神の為の王とし、祭司とした。  そして、我らは地上を治めるだろう。」 ヨハネ黙示録 五章九~十節 ARCHER  「この聖杯戦争とやら―――どうにもキナ臭ぇな。」  「……?何言いだすのよ、急に。」  深夜、ダイニングルーム。  赤い服を纏った魔術師の少女―――遠坂凛は紅茶を飲む手を止めて、怪訝な表情でテーブルの向かいに座る青年を見た。  彼に目を向けてから凛は、『あぁ、そう言えば今飲んでいる紅茶の産地は彼の故郷だったか』―――などと益体の無い事を考えた。  そこにいたのは若く、そして逞しい男だった。  二mを超えるその巨体は筋肉によって...
  • 嘘言/負原初のヒト
              ハチポチパロディシリーズ            嘘言/負原初のヒト  一つの戦いが終わり――  ――もう一つの戦いが始まる……わけがない。  神殿がある。  常人に秘匿され、唯一神と零落神の神秘を孕んだ大神殿だ。  その神殿は宙に浮かび、零落神の咒力を建材に走らせ要塞として機能している。  その神殿内の廊下。  王の間――中枢中の中枢、聖厳の聖櫃(アーク)が鎮座する間へ続く通りに影がある。  人影だ。それも複数。  複数の人間が神殿内を歩いている。 「――シロウ。無理をなさらないで下さい。唯人の身でこの神殿の聖気は体に毒です」 「大丈夫だセイバー。――ははっ、それに神聖すぎて体調が悪くなるなんておかしな話だな」 「どのようなものにも限度というものがあるのです。魔でも神でも過剰に触れない方が御身に...
  • Fake/first war 8
    8.  突然の爆発音に驚いて飛び出してきたのは、喫茶店レーヴェンスボルンの人々に限らなかった。  花火の類では決してありえないその轟音。子供の悪戯である筈はなく、近隣で事故があったのかと思えばそうではない。  何事かと顔を見合わせ、ふと空を見やり――そして更に驚愕する。  完成すれば水佐波水上都市のシンボルとなったであろう高層ホテルの最上部が、跡形も無く消し飛んでいるのだから!  住民達の脳裏によぎるのは数年前に発生した、飛行機が乗客もろともビルに突っ込んだという、あの事件。  そう、事件だ。事故ではなく、事件。となれば、この後に何が起こるかわかったものではない。  我先にと逃げ始めた人々の判断は、はっきり言って正常だったろう。しかし、状況が異常であった。 「――――うん?」  最初に其れに気づいたのは、昼食を食べようと会社を出たばかりのサラリーマンだった...
  • 嘘予告・世界を切り裂く軍神の叫び
    注意、このSSは型月世界の魔術師をかなり悪し様に罵っています。そういうのが駄目な方はどうぞプラウザバックさせ、お戻りください。 これが私の運命だ。絶え間ない軍事作戦。……そしてこの作戦を腐敗させることへの憎悪。けれども私は腐敗を伴った平和とこの運命を取替えはしないだろう~レーニン。 「子供がいたんだ。学校の帰りに連れ去られた。そして死体すら帰ってこなかった」 「ホテルの倒壊で救急車が通れずに、結局患者は助からなかった」 「自衛隊の戦闘機が落ちたって誰かに言っても誰も信じてくれなかった。しまいにはこっちが変人扱いされたよ」 「火災の原因を調査していた仲間が何人も行方不明になった。恐らく私も消えるだろう。誰かがこの録音を聞いていたら……」 「なあ、俺の手がないんだ。あんた俺の手を知らないか、俺の手、何処に行ったんだよ」 「誰がこんなことを…...
  • エリクトニオスVSパラケルスス
    キィ――、  キィ――キィ――。  キィ――キィ――キィ――。  車椅子の車輪が擦れて、耳障りな音を立てる。アスファルトに噛み付くタイヤが、時速二〇キロメートルで回転している。  乗っているのは一人の男だった。  椅子に乗っているから分かりづらいがそれなりに背は高い。上半身は力強く、一つ一つの部品の付き方が良い――優良な筋肉と骨格で構成されている。  しかし、捻れた異形の右足が鍛えられた上半身と相反していて、悲壮感が漂う。  ”何故こんな無惨な姿なのだろう。”と他人は聞くかも知れない。  顔立ちも平凡だ。やや強面の印象を受けるが、至って普通の容貌である。だが、その炉の炎のように赤々と燃える赤眼は、不屈の闘志を供えた猛者か、民を導く王者の風格を宿していた。  ギィッ。車輪が急停止する。アスファルトに白煙を昇らせ、ゴムの焼ける臭いが立ちこめた。  彼の視...
  • 第四話 宿敵邂逅
     第4話 宿敵邂逅  地吹雪が起こり、フロントガラスをさえぎった。  積雪を強風が吹き散らしている。車がやっとすれ違うくらいの狭い道を上っていく。  晴れていれば前方に高山が見える筈だ。小さな針葉樹林を抜ける頃、雪が大量に降ってきた。  降雪と地吹雪で前が見えない。フォグライトでも視界五、六メートルというところだ。まさしく雪の壁である。  送迎バスとの距離を取った。  バベルの塔へは二十分くらいの道程だ。俺は自分のスクーターでバスの後に続いた。  今晩挑み、決着をつける。  ただしどうすればいいのかはわからない、でも行かなければならない。だから自分の力で行くのである。  大きな公道に出たところ、雪は小降りになった。  周辺に人影はない。落ち着いている。寂れているともいえた。  『バベルの塔』到着である。塔から少し離れて駐車場に停めた。  駐車場はかなり広く、普通車なら三十台は余裕を持って...
  • マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 七時限目
    マスターV教授(+フラット君)のサーヴァント講座 七時限目  これはサーヴァント講座六時限目より前のお話である。(ナレーション)  時系列的に最終回の前のお話である!(大事な事なので二回ナレーションが入りました) 「先生ー先生ー先生ー!! グモーニン、マイティーチャー! 先生センセセンセセンセセセセンンセ!(扉コンコン」 「先生ーーセンセ先生センセ先生先生センセセセセン教授センセーイ!!(扉ガンガン!」 「先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生先生(扉ズガガガガガガ!!」 「センセ────」 「やかましいぞフラットォッ!! 日曜朝はクァメンライドゥーからプリキュアのダブルコンボを垂れ流しつつゲームするという私の平穏で安穏で安息なゴールデンタイムの邪魔するなぁッ!!(バターン!」 「イ────ぶるあぁぁーーーっ!? お、オゴ…、ド、ドアが顔...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第21話
    ──────Rider VS Caster Side────── 「ほらほらどうした鼠め! さっさと逃げんと丸焼きになるぞ!!」  必死で逃げ惑う鼠を追い散らしてジャレる猫のようにライダーがキャスターを激しく追い立てている。  ライダーの馬鹿でかい艦が広い室内を所狭しと飛び回る。戦車が通り過ぎる度に室内にある調度品や魔術装置が破壊されていく。  高速で飛翔走行する戦車はさながら火炎の流星そのものだ。流星が通過した後には焼き焦げた炭しか残らない。 「くっ、人の工房で好き勝手に暴れまわって!」  柱の物陰に身を隠すことで難を凌いでいたキャスターだったがその様子からはかなりの疲労感を滲ませていた。  こちらの攻撃が一切通用しない敵。一方的な攻撃権を与えられている不公平なゲーム。まるで勝負になっていない。  ありとあらゆる攻撃魔術を試した。有効な攻撃法も模索した。だがその全てが無情にもライダーに...
  • 第8話
    Fate/MINASABA 23th 00ver ―――――――夢を見る。  血液が流れるように、繋がった細い回路から、手の届かない記憶を見る。  それは、そいつの思い出だった。  少なくとも自分の物ではない。  これは他人の物語だ。  少年はたいへん強い、ある酋長の息子として生を受けた  名をセツリと名づけられ、栄えある一族の男子として、その日は彼を祝う祭りが一晩中続いた。  だが生まれつき耳が聞こえず、物も言えない子であり、ほどなく一族のやっかい者となってしまう。  族長の息子ということもあり、端を切られるようなことはなかったものの  兄弟から見放され、姉妹から捨てられ、周りの人々から軽蔑されて  彼の心はいつも暗く曇っていた。  なぜ、自分は他の人と違うのだろう  なぜ、自分はこんな扱いを受けなければならないのだろう、と  ただ、唯一...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第33話
    ─────────────────────────────Another Servant     13日目 終幕へ向けて─────── ──────Riders Side──────  東の空から日が昇る。  闇夜の群青は陽光に塗り潰され空色に染まり、新たな一日は鶏の鳴き声を開演の合図にして始まった。 「ライダー、庭にこんなものが落ちていた。これはお前の物か?」  ゲドゥは指先に挟んだ紙片らしき物をひらひらとして見せながら、のんびりと朝風呂に浸かっているライダーに訊ねた。 「……む? なんだそれは? 俺様は知らんぞ、そのような紙切れ。   庭に落ちていたと言ったな、今朝の太陽神の舞の最中には気付かなんだが……どこにあった?」 「お前が日課の体───いや、太陽神の舞を踊るのに使っていた庭よりも正門に近い場所に落ちていた。  見難い所に落ちていたから何時からそこにあったのかはわか...
  • 第七話 天命渦巻く混沌の海
     第7話 天命渦巻く混沌の海  その日は雨が降っていた。  霧のような雨だった。  ■■国際空港の管制塔が、雨の幕の裏側に、灰色の影となって現れる。  空港へと続く高速道路の上を、飛沫を上げながらリムジンが走る。  リムジンの後部座席では、フォルテが車窓越しに流れる■■市の灰色の風景を眺めていた。  その横にバゼット・フラガ・マクレミッツが座っていた。  この分なら予定時間よりも一時間ほど早く、空港に到着するだろう。  現地のエージェントから電話が飛び込む。 『蛇(スネーク)だ。依頼のあった件、すべて準備が整った。現状、空港で使いが待機しておる』 『了解』 『チャーター便は予定通りの時刻にフライトする。それでいいんだな』 『ええ。リクエストどおりよ』 『協会各支部が協力要請文を政府関係者に提出して、この結果だ。極東の御三家、国防大臣が積極的に動いたらしい』 『世界の危機より、老後の利益...
  • 第6話
    Fate/MINASABA 23th 00ver ぁ――――はあ、はあ、は――――  肺が苦しい。  胸の上から押さえつけた心臓は、ずいぶん前から慌ただしく危険信号を送っている。  心臓は全身に血液を吐き出しながら、これ以上動けば何より先にワシが死ぬわ、と抗議するように暴れている。  ぁ――――はあ、はあ、は――――  喉が痛い。  一息吸うたびにトゲを飲み下すようだ。  だから怖くて呼吸ができない。  ただでさえ酸素が足りないのに、自分から呼吸を制限するなんて自殺行為。  ぁ――――はあ、はあ、は――――  酸素が足りないから手足もよく動かない。  おぼつかない足取りでここまでやってきたが、この先はいつ倒れてもおかしくはない。  っ――――ふ、くっ…………!  そう思ったとたん、力が湧いてきた。  ここで倒れる訳にはいかない。  それでは抜け出してき...
  • Fake/first war 9
    9.  ――――人通りの完全に絶えた通りを、一台の車が猛スピードで疾走していた。  はっきりと言って確実に速度違反であろうが、生憎とそれを咎める警察官の姿も無い。  数十分前のホテル爆発に加え、水上都市全域で発生した「暴動」や、「鼠の異常発生」の対応に追われているのだろう。  それを考えれば、ハンドルを握って運転している青年が、携帯電話を反対の手に握っているのも致し方ないと言える。  彼があちこちに連絡をしなければ「死体と鼠の化け物が戦ってる」などという現実を隠すのは、およそ不可能だったからだ。 「あーもう面倒臭ェ。監督役を好き好んで引き受ける奴いたら、絶対にマゾだな。  ……ともかく、こっちの仕事は終わりだ。あの子達も何とか病院に届ける事ができたし、これで一安心だ」 「………………」 「どうした、アーチャー?」 「あ、やー。なんか、あの病院の傍で妙な気配...
  • マザー・ハーロットエッチネタ集
    562 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/09/04(木) 20 21 28 多分、エロによる魔力奪取は得意なんだろうけど、 これはサーヴァントの基本能力であってスキルにするまでもないよなぁ・・・。 564 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/09/04(木) 21 00 07 562 確か、パスをつなげるには同時絶頂する必要があるんだよな 同時絶頂:A+ どんなへたくそな相手でも同時にイクことが出来る そのため、どんな相手とでも容易にパスをつなげれる 565 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/09/04(木) 21 04 39 564 房中術A…性に関する技術 性に関しては相手と自分の状態を意のままに操る事が出来る 573 :僕はね、名無しさんなんだ:2008/09/04(木) 21 23 06 性技A…性に関する技法 自分と相手の肉体のみならず精神すら望むまま...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第7話
    ───────────────────────────────Another Servant    3日目 偽りの同盟───────── ──────Riders Side──────  ファイターとランサー、それに続くバーサーカーとの戦闘が終わった。  全ての役者が去った後、戦場となった広場は見るも無残な有様となっていた。 「ふん、大番狂わせとはではいかなかったか」  霊体状態のライダーが実に面白くなさ気に鼻を鳴らした。  ファイターのリタイアを愉しみにしていただけに少々面白くない。  だがまあそれも想定内だ。  どこの英雄かはまだ判らないがそれでもファイターはかなりの実力者であるのは間違いない。  何故なら、あの宝具を使った状態のランサーがかなり必死な様子だったから───。 「─────チッ」  不愉快な事を思い出し舌打ちする。  宝具を使っている時のラ...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第26話
    ────Servant Side VS ──── 「おおっ! スッゲーぞアヤカ! やれば出来るじゃないか! やーい! ざまあみやがれこの変態野郎ー!!」  二体の狂戦士を相手にしながら騎士はその光景を目の当たりにしていた。  彼女の掌から炸裂した熱風の竜巻。暴風に飲まれ面白いようにぶっ飛んだ挙句に川に沈んだ狂人魔術師。  セイバーはやはり自分の勘は正しかった再度肯き、そしてマスターの覚醒に歓喜の喝采を上げた。  彼女は今まで自分に合わない型に己を無理矢理に嵌め込んでいたせいでずっと上手くいかなかったのだ。  しかしちゃんと自身と合った相性の良い型にさえ嵌めてやれば御覧の通りあれだけの出力が出るのである。  陰の魔術は陰の魔術師がやってればいい。沙条綾香は陰ではなくむしろ陽の属性だ。  ならばこうなるのは必然だったと言っていいだろう。  やられかかった彼女の元に駆けつけようとして狂戦士...
  • 死と乙女 第一話
    Gib deine Hand, du schön und zart Gebild! 手をお出し、美しく繊細なるものよ。 bin Freund und komme nicht zu strafen. 私は君の友であり 罰するために来たのではない。 Sei gutes Muts! ich bin nicht wild, 心をしずめて。私は君を傷つけないから。 sollst sanft in meinen Armen schlafen! 安らかに眠れ 我が 腕の中で。               (シューベルト作曲 “死と乙女”より) X          X            X 水佐波市の自然は豊かだ。 そう言うと、外部の人間には首を傾げられることが多い。 確かに、近年著しい発展を遂...
  • 死と乙女 第二話
    X          X          X          X          X 夏海と別れてから後、 志那都みことは水佐波市中心部にある総合病院の一室を訪れていた。 「失礼します。……ご気分は如何ですか? 赤城くん」 そう言って、みことはベッドに横たわる“彼”を見た。 それは、まさしく見るも無残な有様だった。 両足は膝から下で切断され、左腕は肩口から全て失われて最早その痕跡すら見えない。 頭部は首までびっしりと包帯が巻かれ、胴体からは何本も管が生えベッドの周りを取り囲む機械類に接続されている。 「今日、久しぶりに夏海さんと会いましたの」 みことが話しかける。 それに対し“彼”は何の応えも返さない。 「夏海ったら、わたくしの成績を心配してノートを貸してくれようとしたんですのよ。  いつも試験前になると慌ててわたくしにノート写させてと言ってくるあの夏海さんがですよ...
  • 黒髪オッドアイVer別離ルート
    冬木市大災害跡地 火の原だ――。  赤い火が乾燥した空気の助けを借りて、燃え広がっている。  草原は火の絨毯に。木は火の松明に。空気は溶鉱炉の如く。  同時リタイヤしたサーヴァントの残り火だ。  そして火の原の中心に二人がいた。男と女だ。時代にそぐわない容姿をしていた。  男は浅黒い肌で中肉中背の引き締まった体格で、くすんだ金色の亀甲鎧で胸、背中、腰部、脛を覆っていた。焦げた空気による不規則な気流は黒い長髪を乱れさせる。  乱れた前髪から覗くのは爬虫類染みた眼。その黒い瞳はギラギラと鈍く輝いている。  彼は普段は穏やかな眼をしている。それこそ水辺の亀のように。だが、今は鋭く、凶悪な眼をしていた。  目の前にいる上背のある女は、穏やかな眼で視てて良い相手ではないからだ。 普段の彼なら赤面し目を覆う衣装を纏った女。娼婦でも遊女でもない。 悪性の化身――神汚しの存在―...
  • Fate/Zero Another ~Heroes' tragic love song ACT4
    Act.4 『一家皆殺しが9件、就寝中や外出中の児童と若い女性の突然の失踪や行方不明が確認されているだけで20件以上、騎馬に跨った窃盗団による商店や図書館から物品の大量略奪が6件、なお偶然事件を目撃した通行人も金品を奪われている。 これら全てがここ1週間の内に冬木市内で起きた事件で、まず間違いなくサーヴァントが関わっていると思われ――』 「……」 魔導器を通して伝えられる璃正神父からの報告を、時臣は黙って聞き続ける。 『一家皆殺し事件に関しては4件目以降、常軌を逸した殺され方をした死体が複数出ており、間違いなく何らかの魔術が行使されているとみて間違いないでしょう。こちらで隠蔽工作は行っているものの、こう連続しては住民たちの間で噂が広がっていくのは止められませんな。  さらに行方不明者の何人かは、皆殺しにされた家族の身内であり、我々はこれら...
  • 或る聖杯戦争の開幕劇
    Chapter1 Early Morning I 早朝―― 市街地から数キロ離れた郊外の森。 柔らかな陽光と、鳥達のさえずりに満たされた静寂の空間。 ここは、広大な森林公園の中央付近に位置しながら、地形的要因から半ば捨て置かれた領域だ。 日中に公園を利用する市民は多いが、ここに足を踏み入れる者は極めて稀。 ましてや早朝とあっては近付く者などあるはずもない。 その一角、少しばかり開けたところに奇妙な人影があった。 古き時代の騎士を思わせる鎧。 素顔を覆い隠す白羽の兜。 使い込まれながらも手入れの行き届いた槍。 不規則な輝きを放つ神秘的な盾。 ――まさしく、騎士。 騎馬こそ伴っていないものの、ここが中世の欧州だと錯覚させうるほどの威容であった。 「…………」 騎士はおもむろに周囲の木々を...
  • シグルドの歌
     荒々しい呼吸が何度も繰り返される。  酸素を求めて喘ぐ金の長髪をした美青年はその背中を森の大木に預けて身体を休めていた。  しかし、その姿は休憩と言うには些か疑問が生じるものだった。  なぜなら彼の全身は骨を抜かれて筋肉が弛緩した蛸のようにぐったりとしているからだ。 「───ゴブッ…ゴホケホッ!!  ま、参ったなこれは………こちらの想像を遥かに上回ってやがるとはな……」  咳き込む度に紅い飛沫を混じらせながら英雄───シグルドは心底うんざりした風に吐き捨てた。  ここはあの世に最も近い地獄。  恐怖の象徴と死の具現が棲家にしている岩山と森林だけで構成された人外魔境。  そこに英雄は、まるで戦地に取り残された敗残兵のように、ただ独り存在していた────。            ◇               ◇  事の発端はシグルドの養父であるレギンがとある魔竜の...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第19話
    ──────Sabers Side────── 「アヤカーーー!アーヤーカーーーー!!シャジョーアヤーカサンッッ!!」  石造建築で建てられた冷たく硬質な廊下を疾駆音とやや興奮した怒鳴り声が喧しく駆け抜けている。 「見つけたっ!見つけたぞーー!」  はしゃいでるのか騒いでるのかはさておきセイバーが騒がしくも綾香のいる部屋に雪崩れ込んできた。 「セイバーうるさい!調合の邪魔だから静かにしてって数時間前に言ったばっかでしょうが!」  あまりの騒々しさに部屋の中央で大釜をグツグツと煮滾らせ、まるでそう魔女の真似事らしき事をやっていた綾香が怒鳴り返した。 「ああーーーーッ!また魔女か!魔女がいる!!」  そんな少女の姿に騎士は指をさしながら非難めいた…というよりは不満めいた声を上げる。 「当たり前でしょ。魔女がウィッチクラフトやってなにが悪いってのよ?」 「ブーブー!魔女反対!魔女反対ー!ブーブ...
  • 金髪レッドアイVer受肉ルート
    冬木市大災害跡地 火の原だ――。  赤い火が乾燥した空気の助けを借りて、燃え広がっている。  草原は火の絨毯に。木は火の松明に。空気は溶鉱炉の如く。  同時リタイヤしたサーヴァントの残り火だ。  そして火の原の中心に二人がいた。男と女だ。時代にそぐわない容姿をしていた。  男は浅黒い肌で中肉中背の引き締まった体格で、くすんだ金色の亀甲鎧で胸、背中、腰部、脛を覆っていた。焦げた空気による不規則な気流は黒い長髪を乱れさせる。  乱れた前髪から覗くのは爬虫類染みた眼。その黒い瞳はギラギラと鈍く輝いている。  彼は普段は穏やかな眼をしている。それこそ水辺の亀のように。だが、今は鋭く、凶悪な眼をしていた。  目の前にいる上背のある女は、穏やかな眼で視てて良い相手ではないからだ。 普段の彼なら赤面し目を覆う極めて裸に近い衣装を纏った女。娼婦でも遊女でもない。 悪性の化身――神汚しの存在――七大罪――...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 side material あ~さ行
    FateASマテリあるぇ~?(・3・) ※これはFate/Another Servant Heavens Feel 2の執筆にあたって作者が大量に書き殴っていたメモや設定などをサイマテ風味っぽく編集したおまけです。  AS連載中に明かされた公式新情報や、思い付きや、適当に無我の境地でメモに書き殴っていた(つまり深く考えてないw)などの影響で一部本編中との間に齟齬がある部分もございます。  それらは錯覚や幻覚ではありませんが、電子虚構世界に唐突に登場したどこぞのラスボスの御方ようなそんなもんだと悟った慈悲深いテキトーな心でご覧ください。  また ネ タ バ レ を多く含んでおりますのでFateAS本編を楽しんだ後にポテチや枝豆あるいは酒の締めのラーメン的な感覚でお楽しみ頂くのがよろしいでしょうお嬢様。 [あ行] ・アインツベルン(その他)  聖杯戦争始まりの...
  • EとAとVの闘争
     某月某日のある夜、  レッドの恒星、グリーンとブルーの綺羅星――それらは僅かながらも夜空を彩る。  レッドの街灯、グリーンとブルーの電球灯――それらは地上を瀑布的に眩しく彩る。  とある商店街――人々のざわめきが一体となり活気を作っている。文明の光は人の顔を様々な色に映している。 そのような極普通の商店街に一組の男女が闊歩していた。  その男女がいる空間だけ“十戒”のように人が避けていた。  オーバーオールでニット帽を被った金髪の女性とTシャツ&ハーフパンツで茶の蓬髪の男性である。しかし、闊歩と言うには少しばかり語弊がある。 女性は、巨人の如く大きい腕に腰掛けていて、実質闊歩しているのは男性で女性は足を動かしていない。  イメージとしては某同人正義の腕に腰掛ける某同人太陽であろうか。  パクッ……モグモグモグモグ……ゴックン。女性は見頃を迎えた花弁の如き桜色の唇を大きく開け鯛焼きを頬張...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第35話
    ──────Sabers Side──────  光の時間は終わりを告げ、闇の時間が到来する。  この星が生まれてから幾度繰り返したのかも分からぬ程に繰り返された当たり前のサイクル。  動物にも人にもそして彼女たちマスターにも必ず訪れる約束された時間帯。  昨夜、少女の相方の白騎士が大暴走をかまし主人を大混乱の渦に陥れるというちょっとしたハートフルハプニングこそあったが、現在はどうにか落ち着いている。  日中も特に問題もなく……というよりは問題を起こしそうな番犬にはきつい灸を据えておいたから嫌でも大人しくしていた。  まあ尤も、セイバーが大人しくしていたのは灸を据えられたからだけではないだろうけど。  すこぶる勘の良い彼ならきっと自分と同じ予感を抱いていた筈だから。  ───おそらく、今夜が聖杯戦争最後の日になるだろうという終わりの予感を。  それからの活動方針はシンプルだった。...
  • Fate/Another Servant HeavensFeel 2 第36話
    ───────Interlude  Masters Side───────  戦闘が開始してから僅か数合のやり取りで遠坂刻士は己の不利を悟ってしまった。  強い───この代行者はあまりに強すぎる……!  刻士は額に汗を滲ませながら攻性魔術で応戦するが、ゲドゥはその悉くに対処してくる。  火炎を鮮やかに躱し、時に手にした黒鍵で斬り裂き、時に呪符を使って威力を削ぎ、時に黒鍵を投擲して発動の出鼻を挫く。  そして赤い魔術師にとって最大の頼みの綱である礼装『灼光炎舞』が全く戦果を挙げられずにいるのが何よりの痛手だった。  交戦してみて理解った事だが、代行者が蓄積する経験値が尋常ではない。  奴は魔術師の攻撃魔術に対する対処法を知り尽くしていた。  才覚だけで言えばゲドゥよりも刻士の方が圧倒的に上であろう。  生まれ持った多彩なセンス、肉体が保有する魔術回路の質と数、努力を...
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