【元ネタ】イングランドの伝説
【CLASS】アーチャー
【マスター】ダン・ブラックモア
【真名】ロビンフッド
【性別】男性
【身長・体重】175cm・65kg
【属性】中庸・善
【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷B 魔力B 幸運B 宝具D
【クラス別スキル】
 対魔力:D
  一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
  魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

 単独行動:A
  マスターからの魔力供給を断っても自立できる能力。
  ランクAならば、マスターを失っても一週間は現界可能。

【固有スキル】
 破壊工作:A
  戦闘を行う前、準備段階で相手の戦力をそぎ落とす才能。
  トラップの達人。
  ランクAならば、相手が進軍してくる前に六割近い兵力を戦闘不能に追いこむ事も可能。
  ただし、このスキルが高ければ高いほど、英雄としての霊格は低下していく。


【宝具】
『祈りの弓(イー・バウ)』
 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:4~10 最大捕捉:1人
 このサーヴァントが拠点とした森にある、イチイの木から作った弓。
 標的が腹に溜めこんでいる不浄を瞬間的に増幅・流出させる力を持つ。
 対象が毒を帯びているなら、その毒を火薬のように爆発させるのである。

 イチイはケルト、北欧における聖なる樹木の一種であり、かの森のイチイから
 弓を作るという行為は「この森と一体である」という儀式を意味する。
 また、イチイは冥界に通じる樹とされる。
 このサーヴァントはその特性を知ってか、末期の時には
 「自分をこの矢が落ちた場所に埋葬して欲しい」と言って矢を放った。
 矢は果たしてイチイの木の根元に刺さり、彼は望み通り、親愛なるパートナーだった
 大樹の元に埋葬されたという。

【詳細】
『人物背景』
大本の伝説は、シャーウッドの森に潜む義賊から
オリジナルのロビンフッドは、暴君ジョン失地王に抵抗したが、
カークリースの修道院にて修道院長の陰謀により出血多量で死亡したとされる

ギリシャ神話のオリオンとケルト神話の妖精たち、
そしてドルイド信仰とが融合して誕生した義賊
モデルとなる人物は存在するが、それが複数混合した結果と思われる

  ◆

ロビンフッドはもともと、度重なる諸外国からの侵入を受けた
イギリス人たちの「祈り」から生まれた顔のない英雄である
古代ヨーローッパに登場する森の人グリーンマンの化身として考えられるのは、
彼が民衆を生んだ“願望”である事を示唆している
その時代にいた小さな英雄が、人々の願いをうけて
顔のある英雄・ロビンフッドの名を襲名していた
このアーチャーも、そんな“英雄を襲名した”名も無き狙撃手の一人である

善良で、やや小心もの
正義にこだわる青臭い自分を隠すため、不真面目な素振りをしている
死より生を尊重し、生き抜いた末に温かいものが残ればいい、と考えているようだ
もっとも、それらは彼の人生では手に入れる事のなかったものなので、
「そんなものは夢物語みたいなもんだ」
と肩をすくめるだけであるが

オリジナルのロビンフッドと同様、精霊の加護を持ち、ドルイド僧としての知識も持つ
このアーチャーが自然界の毒に精通しているのは、彼が優れた“森の守り手”である証だろう

『ロビンフッド』
このロビンフッドは、数ある“ロビンフッド”たちの一人にすぎない
もともとは村の厄介者、村はずれに住む天涯孤独の青年だった
彼はひょんな事から領主の軍隊と関わり、成り行きでこれを撃退してしまう
その後、正体を隠して戦う内に「緑の人」として扱われることになった

  ◆

もともとは放浪していたドルイド僧の子供で、幼くして父を亡くした孤児である
森の知識はドルイド僧であった父譲りで、森でのサバイバルに長け、また、村人には
見る事のできない森の妖精とも交友があった(その為、妖精付きとして村人に迫害を受けたのだが)
村人は孤児である彼を受け入れず、彼も村人に歩み寄る事はなかった
が、それでも、父の最期を看取ってもらった義理を感じていたらしい

……彼は村人たちを愛していないが、捨て去るほど、嫌ってもいなかったのだ

そんな中、激化していく領主の圧政に苦しむ村を見捨てられず、若さ故の勢いで弓を手に取った
はじめは偶然に助けられて領主軍を撃退
二度目からは、村人たちの願い、希望を背中に感じての奮戦となった
……ただし、その顔と姿を緑の衣で隠したままで
多少の知識はあれ、彼は一般人にすぎない
偽りであれ英雄として機能する為には、何もかもを欺かなければならなかったのだ

  ◆

村の部外者であった彼はロビンフッドになる事で村の英雄となる、
同時に、日夜過酷な戦いを強いられる事になった
森に罠を張り、生涯に渡りフードで素顔を隠し、村人にさえ素性は明かさない

“正義である為に、人間としての個を殺す”

彼もまた、そういった無銘の英雄の一人だった

村人たちは王に逆らいながらも、保身の為、王に弁明する
“ロビンフッドは村の人間ではない”
“我々とは無関係に、森を通る人間を襲うのです”
“全ての責任は、あの狩人にある―――”
このように、ロビンフッドを村と領主、共通の害敵にすれば、村人たちは罪には問われない
それでも、彼は村の為に戦い続けた

  ◆

彼は村を守り続けたが、たったの一人の青年に英雄の真似事ができようはずもなく、
ロビンフッドとして活躍してから二年足らずで敵の凶弾に倒れた。
この青年は、その死をもってロビンフッドとして英霊化した姿である

正体を隠し、徹底して奇襲・奇策に走った彼の生涯は、卑怯者とそしられるものだった
なにしろ一人対軍隊の戦いである
待ち伏せの罠、食事に毒など日常茶飯事
殺した兵士たちの「せめて戦いの中で死にたい」といった願いすらも踏みにじった

彼は武器を隠し、誇りを隠し、自らの素顔さえ隠した
そうでなければ勝ち続けられなかった
そうでなければ、村人が望む“英雄”を維持できなかった

彼は卑しい戦いを徹底した
自身の誇りより村の平和をとり続けた
その果てに無名のまま、酬われることなく土に還った

……己の顔を隠し続けた一人の青年
村人たちを愛しはしなかったが、村人たちの穏やかな生活を愛したもの
ただの一度も英雄として戦えなかった彼が、死の淵で本当に望んだものは―――