「……子供の頃、僕は性技の味方に憧れてた」
 それは、遠い、遠い、昔の話。
「なんだよそれ。憧れてたって、諦めたのかよ」
 一人の少年の交わした、大切な約束の思い出。
「うん、残念ながらね。ヒーローは時間限定で、オトナになると名乗るのが難しくなるんだ。そんなコト、もっと早くに気が付けば良かった」
 蒼い月が照らす夜。少年は、父親と約束を交わした。
「そっか。それじゃしょうがないな」
 少年が、生涯追い求めることになる大切な大切な約束を。
「そうだね。本当に、しょうがない」
 そして、同じ夢を追った、一人の男の最期の思い出。
「うん。しょうがないから俺が代わりになってやるよ」
 彼と交わした約束は、今でも色褪せることなく、胸の奥に残っている。
「爺さんはオトナだからもう無理だけど、俺なら大丈夫だろ。まかせろって、爺さんの夢は――」
 少年は、決して忘れることなどないだろう。
「――俺がカタチにしてやるから」

第?次聖杯戦争嘘予告

――――Fate/stain night.

「恨むなら、貴様の運の悪さを恨むが良い、坊主」
 放たれる三叉の戟、そこから放たれる強制力に、士郎は眼を背けることも出来ず――――しかし。

「少年よ、御主が儂のマスターか?」
 士郎に向かって放たれた一撃を防いだのは、天魔の名を持つ弓兵の座の英霊。
「流石だな、ランサー。ならば我が宝具を受けてみるが良い――――『森蘭丸(ゲイ掘る具)』!!」
「って、何で俺が!?」

 倒れた士郎を助けたのは、同じく英霊を従えた赤の少女。
「やめてよね。何でアンタがこんなところに……」





 一時休戦し、教会に向かう士郎と凛。
「喜べ少年。貴様の願いはようやく叶う」
 不吉な予言を背に、少年は教会を後にした――――その時。
「ねえ、お兄ちゃん達、お話は終わり?」
 士郎と凛の前に現れる、白の少女。その姿はさながら雪の妖精の如く、しかし、彼女の従える最強のサーヴァントたる狂戦士の英霊の威力は圧巻。
「シェアアアアアアアッ!!」
 本来なら、それは魔術師の座に召喚されるべき英霊。
 それでいてなお剣騎士の座に呼ばれる程のその凄絶な剣技はしかし、狂戦士の圧倒的な回復力の前に敗北する。
「バーサーカーの宝具は『狂戦士の激情(ウールヴヘジン)』――――二頭の神獣の加護を受けた、まさに十二人の狂戦士の集合体ともいえる存在。
十二人分の回復力と持続力を持つのよ。その程度のサーヴァントに、勝てるわけがないじゃない」
「危ない、セイバー!!」
 士郎は、その鉄塊の如き凶器の前に倒れ伏した。




「…………よく生きていたわね、衛宮君……五時間も続いたのに……」
 あまりにも圧倒的なバーサーカーの威力の前に、同盟を結ぶことにした士郎と凛。その目の前に現れた、新たなマスターとサーヴァント。
「なあ衛宮、お前もライダー様に従えよ。天国にブッ飛ぶ気分になれるからさ」
 亡者の軍勢に囲まれる士郎――――文字通りの最大のピンチ。
 そして、対峙するアーチャーとライダー。天魔王と蹂躙王、狂気の結界に包まれた学校を舞台に、その絶技が激突する。
「天魔王よ、蹂躙することこそ至高の悦楽――――分かるか? 貴様の如き最高の獲物を目の前にして、朕の血が滾りに滾っておるのが!!」
「ふ、力の差が分かっていないようだな蹂躙王。既に、我が宝具は貴様の軍勢を文字通り根絶やしにしておるわ」
 不敵に笑う天魔王――――その目の前で、蹂躙王の軍勢は崩れ去っていく。
「馬鹿な、タタールの平原を踏破し、キルギスの荒野を焼き尽くした我が軍勢が、よもや、あんな小僧如きに――――」
「貴様の誇る元軍は、我が日ノ本に上陸し、そして敗れ去った。その理由が分かるか? 蹂躙を知り、そしてそれすらも受容して快楽と為し、相手にすら至高の快楽を与える境地。それこそが、我が日ノ本を最強たらしめる真の理由。まさに、大和撫子の境地よ」
 魔力を根こそぎ搾り取られ、崩れ去っていくライダー。
「馬鹿な! そんな、有り得ん! 朕は、朕はチンギス・ハーンだ! ユーラシアの全土を制した、蹂躙王なのだぞ!?」
 軍勢が掻き消え、静まり返った校舎に、その叫びは悲しく響き渡った。






 強敵、ライダーを下し、束の間の平和を得た士郎。しかし、ようやく息を吐いた彼の前に新たな強敵が立ち塞がる。
「ぅえっへっへっへ……皆ええ乳しとるのぉ……」
 浴場を襲撃する怪老――――アサシンのサーヴァント。その猛攻の前に、凛の結界は為す術もなく破られ、衛宮家の脱衣場が、衣装棚が、次々と荒らされてゆく。
「…………あんなのに覗かれた……生かしちゃおかないわよ……」
 士郎と凛は、アサシンの根拠地である柳洞寺に向かう。しかし、二人の前に立ち塞がった山門の門番は最悪のサーヴァント。
「我が名はゼウス――――アサチュンのサーヴァント」
 悠然と告げる神代の怪物。
「アサブラック――――!」
「アサホワイト――――!」
「「――――二人はチュンキュア!!」」
 アサシンとアサチュンの猛攻の前に圧倒される士郎と凛。男性の象徴たる剣を無限数内包する、士郎の固有結界の発動により、かろうじて敵を退ける士郎。
 しかしその時、追い討ちを掛けるかのように、遠坂邸が襲撃を受ける。強奪されたのは一本の杖――――文字通りの魔法の杖。
 そして、現れる最後のサーヴァント。
「魔法少女プリティ☆ウィ――――魔法の力で粛清よ♪」
 彼女の操る裁きの雷の圧倒的な破壊力の前に、セイバーが、アーチャーが、アサシンが、アサチュンが、そしてついにはスレの住人達までもが斃れていく。その様、まさに粛清の嵐。






 その破壊を押し流すかのように姿を現したのは、存在しないはずの第九のサーヴァント。
「我等二億年の種の蓄積、人間の神秘など比較にならぬ真なる神秘の洗礼、受けてみるがいい!!」
 漆黒の濁流と化す先代アサシン――――その真名■■■■■■■■。圧倒的な数の暴力と、原始の世界を体現せしめる固有結界の前に敗れ去っていく神代の英霊たち。

 数々の強敵との戦いの果てに、浮かび上がってくる真の邪悪。十年前の大火災の影にいた呪詛。聖杯を穢す最悪の汚濁――――『天叢雲(ヤマラノオロチ)』。
 かつて第三次聖杯戦争においてマーラーのクラスとして召喚された最悪の怪物は、未だに聖杯に留まり、聖杯を汚し続けていたのだった。
 全ての力を結集して立ち向かう士郎たち――――しかし、敵はあまりにも圧倒的。果たして、士郎たちに正気……ではなく、勝機はあるのか。


「御覧の通り、貴様が挑むのは無限の剣、剣戟の極致――――恐れ伏して掛かって来い!!」


キャスト
セイバー:ラドカーン マスター:凛
アーチャー:織田信長 マスター:士郎
ランサー:カイニス マスター:言峰
ライダー:チンギス・ハーン マスター:慎二
バーサーカー:ベルセルク マスター:イリヤ
アサシン:自来也 マスター:葛木
アサチュン:ゼウス マスター:自来也
キャスター:プテサン・ウィ マスター:召喚後三秒で粛清されたため不明
先代アサシン:■■■■(あまりに恐ろしい名称であるために伏せられている)  マスター:臓硯
マーラー:ヤマラノオロチ マスター:なし